2022年1月20日配信の虎ノ門ニュースで出演者の1人(以下A氏とする)がタイトルにあるように
中国に入国した途端データ抜かれる
だからスマホを持ち込んではいけない
と仰っていました。
問題がある場合はお知らせください。
ですが、いくら中国のIT技術が優れていたとしてもお手元のiPhoneや中華製ではないAndroidスマホのデータが入国した途端に、ロックも解除せずに抜き取られるわけがありません。むしろどのような技術で抜き取っているのか、知りたいところです。
恐らくA氏が耳にした「入国した途端にデータが抜き取られる」という話は事実だと思います。ですが、それは「使用していたスマホが所謂中華スマホ」であり、スマホの中には「中華製アプリが入っていた」など複数の要素が重なっていたために、入国した際に抜き取られたのだと考えられます。
ただ、中国は常に自国民はもちろん外国人に対しても個人情報を抜き取ろうと虎視眈々と狙っているというのは間違っておりません。ですがが、だからと言って誤った情報・誇張した情報で中国情勢に詳しくない人たちの不安を煽る言論は、戦前日本全体が戦争への道へ突き進んでしまったことに似ていると思うため、止めるべきだと私は考えております。
確かに保守やネトウヨと呼ばれる人達を除いて、多くの日本国民が国家安全保障などに対して所謂「お花畑状態」であるため、それを喚起する意味で、A氏は上述のように不安を煽ってお花畑状態をやめさせようとしているのかもしれません。
しかし、もし私が「お花畑だけど、ITに関する知識を持っている人間」だったとすれば、A氏は「ホラ吹き」としか目に映りません。そしてその後A氏がどれだけ正しい事を主張したとしても、嘘を平気でつく人という第一印象を持ってしまっているため、「ITに詳しいお花畑の人」の耳には届かないということになります。
また、なぜ結構必死になってデマを指摘するか?というと、2018年9月の台風21号の影響で関西国際空港に多くの人々が残された出来事がありましたが、その際に「中国人旅客は中国が手配したバスに乗って空港から脱出した」というデマが流れ、それを信じた人々が台湾の駐日総領事館に当たる大阪経済文化代表処を批判し始め、それを苦と思った処長が自殺してしまったという悲しい事件があり、その発端がデマだったからです。
国民が感情的になるのは仕方がない事だと考えますが、プロの言論人や強い影響力を持つインフルエンサーと言われる人たちが、デマや誇張した情報を使って国民の不安を煽るのは、言論の自由が保障されているとは言え、やってはいけないものだと思いますし、別の悲劇を生みかねないと思うので、愛国主義者や反中共を掲げる人には耳の痛い話かもしれませんが、デマを指摘させていただいております。
2022年1月20日 編集(八度妖)