豪州情報機関も認める出会い系アプリを使った浸透工作!

今日はスパイ関連のニュースのご紹介となります。台湾最大の新聞社自由時報の記事から

誰が指示?豪州情報長官:「ある外国政府」が選挙干渉を計画

豪州の情報機関が9日発表したレポートによると、「ある外国政府」が不法な資金を通してオーストラリア選挙候補者を支援し、予定されているオーストラリア選挙に干渉しようとしたが失敗に終わったことを明らかにした。しかし、情報機関は、どの外国政府かを明らかにしなかった。

豪州保安情報機構(ASIO)のマイク・バージェス(Mike Burgess)長官は9日に公表した「脅威についての年次報告書」に於いて、「この案件にはある外国政府とその情報機関が直接的に且つかなり深くある富豪と繋がっている」ことを明らかにした。この富豪は「操り人形的な人物」であり数万ドルを提供することで、第三者を通して政界で操れる人物或いは「利益誘惑と養成が容易な人物」のような候補者を探していた。これは外国政府の命令を聞き入れ、秘密裏に外国政府が有利になり、豪州の主権を弱めることを促進することを意味している。
※報告書では数十万豪ドル(数千万円)となっている

バージェス長官は、これがどの国であるかは明らかにしておらず、また「豪州選挙」が連邦レベルの選挙なのか州レベルの選挙なのかにも言及しなかった。但し、「我々は現在政府級レベルと各州と領地に対して外国からの干渉計画を見つけている」と述べ、オーストラリア人は今年5月に行われる可能性が高い連邦選挙に向けて特に警戒する必要があると述べた。オーストラリアは2018年に「外国干渉防止法」を制定しており、これは近年中国による浸透が深刻になっている事に対する法案だと考えられている。

《シドニー・モーニング・ヘラルド》9日の報道では、バージェス長官はこのレポートで、初めて、浸透工作と外国からの干渉がテロリズムに取って代わり、またASIOの主要な安全保障上の懸念であることを指摘した。

バージェス長官のレポートでは、ASIOはある外国情報機関が「現任、前任の政府高官、学者、経営者幹部及び外国移民」を含む豪州で構築したネットワークを瓦解させたと指摘。

バージェス長官は、またネットの出会い系アプリでも疑わしい工作活動があることを疑っており、「過去2年、外国諜報員がソーシャルメディアに張り付きながら、数千人の機密情報にアクセスできるオーストラリア人に狙いを定めている」と述べ、こうしたネットを使った工作は盛んにおこなわれており、「ASIOもTinder、Bumble、Hingeなどの出会い系アプリでの活動を追跡している」と述べた。


はい、以上が記事の和訳でした。

2019年11月には王立強という中共スパイだったと自白した人物がオーストラリアに亡命を求めた事件がありましたね。現在、あの事件は立ち消えになり、ニュースで取り上げられる際も「自称中共スパイ」というような報道の仕方になってしまいました。

ただ、今回の話は、オーストラリア諜報機関であるASIOがある外国政府がオーストラリアに対して浸透工作を行なっており、そのネットワークを壊すことに成功したというものでした。ですので、私の推測なのですが、「ある外国政府」とは中国やロシアではないと思う訳で、中国やロシアと親しい小さい国のスパイ組織だと思います。アシスタントというか助手的な役割の中国・ロシア傀儡国家のネットワークかと推測するわけであります。

なお、記事内に出て来たシドニー・モーニング・ヘラルドでは、「富豪」の名前が「パペッティアpuppeteer」と呼ばれている、とか、「そのパペッティアに雇われたスタッフは、政治家、ジャーナリストとの既存の関係を利用して、操り人形的な政治家になってくれる人物を探していた」等、更に詳細な内容が書かれていました。

ちなみに出会い系アプリは、人間の欲望を満たすツールであるため、警戒感の無い人たちは多く使っていると言われております。恐らく政府高官、政治家、実業家、ジャーナリスト、学者にもこういう警戒感の無い人物は一定数存在している訳で、狙いを定めて、集中的に工作をかければ、弱みを握ることができ操り人形に仕立て上げる事が出来るわけです。そして、それら人々は、出会い系アプリとかを使わない同じ業界の人物の連絡先を知っている訳で、更にその業界のキーパーソンと呼ばれる人物に近づく事も可能になります。

浸透工作が怖いのは軍事に比べると低予算且つ場合によっては合法的に相手国を傀儡国家にすることができるという事ですね。手間と時間はかかるものの、自由と民主主義の弱点を突く事で合法的に乗っ取ることができるというのがやはり最大の魅力であり、自由主義陣営の国民はこれに警戒しないといけない訳であります。

いずれにしても、出会い系アプリ自体はそんなに危ないものではないのですが、それを悪用する人たちがいるという点が危険なわけであります。出会い系アプリを使うな、とは言いません。しかし出会った相手がどういう人物なのか?は警戒しなければならないということです。これは包丁自体は便利な道具にもなり得るし、凶器にもなり得るというような感覚でしょうかね。良い人と出会うこともあるでしょうが、スパイ、諜報員、詐欺などをする人と出会うこともある、という感じですかね。

また同じようにTwitter、FacebookのようなSNSでも、見知らぬ人物から突然連絡来れば、警戒するでしょうけど、いつもやり取りしている仲間からには、油断してしまうこともあるかもしれません。いつもやり取りしている仲間がスパイだったら、と考えると、何事も疑心暗鬼になってしまい、SNSの良さが消えてしまいますよね。
ただ、警戒せずに見知らぬ人と積極的に繋がっていくと、スパイ活動の片棒を担ぐ可能性もあるわけですし、中には、時間をかけてゆっくりと仲間や友達だと思わせてから工作活動を始める、なんてパターンもあるわけですから、その匙加減が本当に難しいですよね。

いずれにしても、台湾もそうだし、オーストラリアも浸透工作が行われている事が公式に明るみになっているので、日本でも行われていると思っても良いと思う訳であります。ただ、日本の場合は、その辺を報道するメディアが少ないのが残念でなりません。

ちなみに台湾ではこのようなスローガンがあります。

スパイに気をつけろ、あなたのそばにいるぞ

というものです。これは台湾で戒厳令が敷かれていた頃によく使われていた言葉なのですが、スパイというものがそれだけ身近にいたという現れということですね。そして今ではそういう活動の場がインターネット上に移ったと考えるのが妥当ですね。ネットには稚拙なスパイ活動、いや、スパイごっこをしているアカウントもあれば、巧妙なものまであります。私はスパイを見抜く専門家ではないので、「あぁ、このアカウント、たぶんスパイ活動してるんだろうな」どまりの推測しかできませんが、日台分断工作や輿論に変化をもたらそうとするフォロワーが何万人、下手したら数十万人もいるアカウントがいてもおかしくないと思います。もちろん、お金目当て、または自己承認欲求で、国内を分裂させるデマまがいの情報を流しているだけの人もいるでしょうけどね。

2022年2月10日 編集・翻訳(八度妖)

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