武漢肺炎流行に対する総統談話@台湾総統府敞庁(和訳)

台湾で初めて武漢肺炎感染者が出てから今日で2か月が経過しました。
この期間、国外での感染の流行は不透明であったにも関わらず、我々は国外からの流入を努力して防ぐことができました。 国際社会もその事を認めています。
台湾人のウイルスに対抗する団結力、台湾を守ろうとする信念は、第一段階での防疫成功のカギとなります。
しかし、直近の半月の間、我々は全世界で急速に疫病が拡散しているのを見ています。
先手先手の対応をしましたが、海外からの第二波流入が非常に急増しています。
そのため、感染症指揮センターは強い措置をとりました。
入国制限の全面引き上げ、更なる検疫と管制を強化する措置です。
これからの14日間は防疫の第二波の臨界期(山場)です。
我々は更に大きな決意を持ち、これに対して挑戦しなければなりません。
ここで、私は国民に何点かを呼びかけます。

まず初めに、感染症指揮センターの防疫規定に全力で協力してください。
多くの防疫措置は確かに生活に不便にします。
しかし、皆さんは耐え忍んでください。
これは自身を守るためだけでなく、我々の社会全体をも守るためです。
個人の行動が制限されることは、すべて不可欠な短期的な措置です。
この時に自身と家族の健康を守ることは、郷里を守る最善の方法でもあります。
そして医療関係者の負担を軽減させるように協力してください。

2つ目、皆さん、敵視をせずお互いに責めないでください。
我々はすべての在宅検疫で自主的な健康管理をしている国民に感謝しなければなりません。
彼らは指揮センターの防疫要求に協力しています。
それは全ての人の健康のために設けた防衛線です。
我々は全ての防疫を責を負っている人たちと医療関係者に更に感謝しなければなりません。
不眠不休で第一線を守り、台湾を保護するために検査しています。
この時、我々はすべて生命共同体です。
皆が団結さえすればウイルスに打ち勝つことができます。
すべてを防疫物資製造に投入している国家部隊の皆様にも感謝します。
彼らは通常の業務に替わって、全力を防疫物資の生産に投じています。
それにより台湾人民の圧力に対する粘り強さにつながっています。

3つ目、皆さん恐怖を煽らず
正確な情報伝達に協力してください。
各種医療物資に対して、政府は十分な準備を行なっており
マスクも実名販売し、必要に応じて逐次増加させています。
国外からの入国制限の原則は不必要な人の流れを管理することです。
但し、物流は順調に行われており、
各種民生物資は国家はすべて十分な備蓄があります。
我々は安定した供給を確保していますので、民衆が物資を奪い合い、買いだめをする必要はありません。
もし買いだめ又は価格のつり上げを行なった人は政府によって厳罰に処されます。

次に、経済の境遇について話します。
感染症流行は全世界の経済と金融市場に対して衝撃を与えました。
現在も継続して拡大している中、台湾も当然影響は避けられません。
しかし、国民の皆様、ご安心ください。
台湾の経済は感染流行の影響を受けていますが、但し、他の国家と比較して
経済全体の成績は安定しています。
感染流行の衝撃に対応するために、経済の流動性の維持、産業の振興、金融の安定に対して政府はすべて事前に対策を取っております。
産業の救済融資と振興に関して、600億元(約2100億円)を防疫特別予算として運用している以外にも大きな影響を受ける産業の救済融資として政府は更に400億元(約1400億円)の緊急予算と各種基金を準備し
合計で1000億元(約3500億円)の救済融資と経済振興に投入することを計画しています。

我々は必要であれば、更に支出規模を拡大させ、全力で国内産業を安定させ、適切なケアを提供します。
今回最も深刻な影響を受けている観光と交通産業に対して、特に航空関連産業の救済融資と振興は我々は個別対応をします。
200億元(約700億円)に近い規模の特別予算以外にも
我々は更に特別枠として100億元(約350億円)を追加し、
合計で300億元(約1050億円)規模を難関を乗り越えるよう提供します。
これら予算も航空関連企業を助けられるようになり
500億(約1750億円)超過する規模の融資を受けられるようになります。
これ以外に、我々は「前瞻基礎建設計画」※1を通して300数億元(約1050億円以上)を予算に編入し観光と交通産業の企業が長期発展できるようにします。

※1 「前瞻基礎建設計画」とは2017年に蔡英文総統が発表した台湾の基礎インフラの大規模建設投資計画である。前瞻は「展望、予測」「プロスペクティブ」の意で、「将来を見据えたインフラ建設計画」という意味が込められており、未着手の事業も前倒しする意志の表れでもある。

経済成長の動きの強化については、私は行政院(内閣府に相当)に最短時間内に政府部門と国営事業の投資と購買を実行するよう求めました。
今年すぐに投入できる設備投資は、既に8700億元(約3兆円)あまりに達する予算を準備しています。
我々も迅速に、前瞻基礎建設計画等を含む内需拡大計画を推進し、並びに全力で民間での投資が加速することに協力します。
特に台湾企業の回帰と台湾への投資案件については、現在までで累積の投資計画の金額は、既に9000億元(約3.1兆円)を超えています。

その中で昨年から今年末までに実施する投資は、5000億元(約1.7兆円)規模にも達します。
私は行政院に入国制限が各項商務往来と投資に対して及ぼすであろう関連の影響を修正するよう求めました。
並びに商業と投資が順調に行えるよう有効的にこれら問題を対処します。
金融の安定の確保に関して、最近の台湾株式市場の大衝撃は、市場に不安な感情を引き起こすことは免れられません。
実は台湾の経済基本面はとても好調で、資金も豊富です。
政府は為替市場の安定と株式市場の動きに既に実際の行動を取り続けています。
国安基金※2も密接に国際金融市場の動向に注意しており、即座に対応できるようにしています。

※2 「国家金融安定基金管理委員会」の略で金融市場や株式市場の安定を図る機関。「欧州金融安定ファシリティ」の台湾版のような機関
全てのリソースも既に臨戦状態にあります。
政府も国外の急速な国際財経の情勢の変化に対応できるよう随時高層による財経の変化に対応する会議を開いています。

私は国外でも今回の感染流行緊急措置の法源を気にかけていることを知っています。
実はSARS後に修正された「伝染病防治法」と今回立法院(国会)が感染流行に対応し、迅速に反映させた特別立法は既に防疫期間において政府が必要とする授権に対して十分に足りる法的基礎を提供しています。
現段階の感染流行情況を見ると我々の法律と政策ツールは、目下十分であるように見えます。
将来情勢が変化し、経済と社会に更なる大きな衝撃を与える場合、我々は必要に応じて更なる行動を取っていきます。
特に迅速な法律の修正または緊急命令について実際の必要性を見ながら決定します。

目下、武漢肺炎の猛威は全世界に至り、健康と経済に大きな危害を加えています。
台湾は自分自身を守る以外に、自分だけ良ければ良いという訳にはいきません。
世界と共同して防疫に成功しなければ、台湾はこの難関を乗り切れません。
昨日外交部(外務省に相当)と米国の駐台協会(大使館に相当)は「台米防疫パートナー関係連合声明」を共同で発表し両国は検査試薬、ワクチン、薬品の共同開発を合同で強化していくことになりました。
また医療知識と防疫に必要な物資、設備の交流もしていき、EUも中央研究院と防検疫技術とワクチンの共同開発に署名しました。

事実上、多くの国家が台湾との防疫協力を願っている考えを表明しています。
私は陳建仁副総統に担当するよう願いしました。
開放的で、互いに助け合う精神を以って無私の考えで世界と防疫経験を共有していきます。
これは台湾が持つ国際的責任です。
国際協力が充実して初めて全世界がこの戦役に勝つことが確保されます。
所謂「以疫謀独」(疫病を口実に独立を謀る)的言い分についてそのような人たちが事象を政治的に考える度量の狭い心を映し出しています。
これでは感染流行を防ぎ止めるのに役立ちません。
今回世界保健機関の防疫をリードする役割が十分に発揮されず国際的感染症の流行蔓延につながりました。
国際社会は深く警戒して、更に協力の必要性を理解する必要があります。
私はここで各国が素早く協力する必要があると呼びかけます。
また台湾は自身の防疫に対する力を貢献することを願っています。
全ての人類の健康を一緒にケアします。

Taiwan can help

これは我々が現在実践している目標です。
全世界が今回の感染症流行の中で台湾人民が最も強靭な力を持っていることを見ています。
我々は過去に危機を経験し、現在その挑戦に臨む力があります。
ですから、非常に困難であるものの、今回の試練を通して台湾は絶対に更に強くなります。
我々の国家はもっと自信を持てるだけの価値があります。
我々は感染症流行の抑え込みと国民の保護を全力で行います。
皆様、ありがとうございました。

2020年3月19日 翻訳(八度妖)

※補足:台湾の方(プロの翻訳・通訳家)より日本語の表現が硬いと言われました。確かに「防疫」は「感染症拡大防止」と訳した方が現代日本語では適切であると思います。これからも日本語・中国語を勉強していくべきだと痛感したご指摘でした。ご指摘くださりありがとうございます!

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