唐鳳が新たな一手!全国共通の「実聯制」リリース 行政院5/19公布

今日は台湾のITを活用した防疫についてのお話となります。まずはニュース記事を和訳してその後解説、私自身の感想を述べたいと思います。
それでは早速参ります。台湾最大の新聞社自由時報より


武漢肺炎(新型コロナウイルス、COVID-19)に対する防疫が更に強化され、スーパー、商店などそれぞれで実聯制を導入しているが、現状バラバラである為、民衆は一日で各商店または各飲食店あるいは各生活必需品の店に入るたびに実聯制による情報を記載しなければなず、非常に不便である。行政院デジタル政務委員(通称IT大臣)のオードリー・タン氏は、民間業者を統合し全国共通の実聯制新システム「SMS実聯制」の開発を行ない、明日正式に公布される。民衆はQRコードを読み取り、その後指示に従って操作しさえすれば、数秒で登録が完了する。しかも個人の氏名(ニックネーム可)や携帯電話番号を記入する必要が無く、大幅な時間削減ができる。

現在あるお店ではボールペンと紙を用意して手書きで個人情報を記入する方式、ある店ではQRコードのみを提供、つまりはスマホと漢字入力が不得手なご年配の方にとっては非常に苦痛の連続である。またある店は手書きとQRコードの2種類用意しているが、多くの人が店ごとに用意された実聯制から個人情報が漏洩する事を心配している。

行政院は明日午前11時に「SMS実聯制」の記者会見を開き、行政院スポークスマン羅秉成氏が司会、オードリー・タンIT大臣、王国材交通部長(大臣に相当)が出席する。行政院はオードリー・タン氏が多くの業者がそれぞれ出しているシステムを統合できる新たな実聯制システムを開発し、まずは中央政府機関で導入される予定である。民間の商店にもシステムを使用する事を推奨しているが、SMS実聯制システムの採用は強制ではなく、商店自身で採用するか否かを決める事ができる。

行政院職員は、オードリー・タン氏は今回高雄市長の陳其邁氏からの要望を受けて、民間業者、中華電信などとアプリを統合し、新たな実聯制システムを完成させるが詳細と使用方法については明日公布されると述べた。

これはオードリー・タン氏がマスク検索システムをリリースした後に、再び防疫に関する一手を打った形だ。聞くところによると、民衆が公共の場所に入場する際には規定により必ず実聯制が求められるが、接触機会を減らすことと、登録の手間を減らすために、行政院は今回このITを活用した防疫を導入するとのことだ。一部の商店では手書きの実聯制を導入しており、接触のリスクを増やしているが、将来SMS実聯制が導入されれば、接触機会を減らすことができる。もし感染者が見つかった場合は、このシステムを通して足取りを追跡でき、容易にそして迅速に濃厚接触者を見つけ出すことができ、防疫の抜け穴を塞ぐことができる。


はい、以上が記事の和訳でした。

まず実聯制についてなのですが、日本でも導入されているお店があると思います。これは何かというと、入場・入店時に氏名・電話番号の情報を残して、万が一感染者がその店を訪れた場合、店側が該当する時間に同じ店舗にいた人に連絡をするという仕組みです。防疫の優等生と言われた台湾は現在感染者が急増しており、先日から国を挙げての感染拡大防止体制に入ったのですが、ニュース記事にもあるように、この実聯制、お店ごとにやり方が異なる為、民衆にとっては非常に煩わしい状態でした。セブンイレブンやファミリーマート、大手スーパーマーケットであれば、独自のアプリを開発または既存の自社アプリに機能を追加しているので、お店の入り口でQRコードを読み込ませて数タップだけで登録が完了します。民衆は良く行くコンビニやスーパーのアプリは既にスマホにインストールされてるので、入店前にパパっと登録して数秒で登録が完了しますが、個人商店などはアプリ開発は出来るわけないし、仮に開発したとしてもユーザがインストールするとは限らないので、結局は手書きで個人情報を残す、または自社のWebサイトに登録ページを設けて、そこで操作するというような状態でしたので、こういうように政府主導のシステムがあれば、民衆はもちろん、小さなお店側も積極的にこの新たな実聯制アプリをインストールすると思います。さすが天才IT大臣ですね。行動力がけた違いに速いですね。それに引き換え日本のデジタル庁は、、、、と言いたいところですが、日本と台湾では国の規模も違い、単純に比較も出来ないので、これ以上は何も申し上げません。

さて、今日、記事を書きあがるころに新たなシステムが公布されるとのことですが、このニュースに絡んで

台湾はこういう便利なアプリの導入を促しながら
裏では国民の行動を監視している

というような陰謀論が恐らく出てくると予想しておりますので先に言っておきますが、この新たな実聯制には個人情報はありません。登録する情報は電話番号だけと言われております。もし濃厚接触者認定された場合は、SMS、ショートメッセージが送られてくるだけです。推測で申し訳ないのですが、個人情報に触れるのは、何か重大な問題が発生した時または発生しそうな場合に限られると考えられます。

※こんな陰謀論を流すのは日台分断を目論む工作員である可能性が高い!

  しかし、確かに技術的に言うと、スマホから送られてくる情報を元に、個人の行動を把握する事は可能ですが、オードリー・タン氏のことですから、そういう仕組みをシステムには入れてないはずですし、そもそもそんな簡単に個人情報を取り扱える政府の仕組みになっていないので、今回のアプリを利用して個人の行動を把握するなんて仕組み上不可能に近いと考えられます。また仕組みとしては電話番号だけしか把握できないので、電話番号からその電話番号の使用者を割り出すには、電信会社が持っている顧客情報と突合しなくてはならず、実聯制システムで国民を監視なんて、独裁国家ではないのですからできるはずもありません。ただ、心配している事としては、ITの専門用語を散りばめながら、あたかも国民を監視しているという台湾に対する負のイメージを植え付けようとする輩が最近増えておりますので、予めお伝えしておきます。台湾は日本やアメリカと同じく自由民主の国で決して監視国家ではありません。

あと今日の記者会見でもその辺の個人情報の扱いを心配する声が上がってくると思うので、もし先ほど述べた私の考えに間違えがあれば訂正動画または補足動画を上げたいと思います。

2021年5月19日 編集・翻訳(八度妖)

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