台湾漁船が尖閣から退去するよう警告を受けているが、、、

最近、Twitterで台湾に批判的な投稿をしている人がいて、その影響を受けた日本人も出てきてしまっているようなのでちょっと解説したいと思います。
気になったTwitterの投稿がこちら。

  尖閣諸島周辺に中国の公船が連日やってきて、時には領海侵犯をしているというニュースに対して、台湾漁船が年間300隻以上が退去警告を受け、一方中国漁船の方は76隻しか警告を受けていないという海上保安庁が公表した図を用いて、「台湾の方が尖閣諸島を狙っている」というような印象を持たせようとしている投稿でございます。

  最初は、このグラフが偽装か何かだろうと思ったのですが、海上保安庁の公式Webサイトへ行くと確かにこれと全く同じグラフを含んだ報告書が存在しているので、偽装でないことは分かっております。
  海上保安庁が公開したこのデータを改ざんするということは何のメリットもないでしょうから、データの信頼性が担保されていることを前提に話を進めますね。

  最近、沖縄県石垣市は市の行政区域に含まれる尖閣諸島の住所地の字名を変更する議案を市議会に提出したニュースに対して中華民国台湾政府が抗議をしたというニュースもございました。

  こちらについては、抗議しているのが現在野党の国民党であり、民進党の蔡英文総統については「争議の棚上げ、資源の共同開発」という原則の下、平和的に問題を解決し、共に地域の平和と安定を守ろうと各方面に呼び掛けておりました。私個人としては国民党イコール生き分けれになった中国共産党の双子の兄弟と考えておりますので、抗議するのは当たり前かなぁと思います。一方民進党の蔡総統が実際にどう考えているかは、素人の私は的確に当てることが出来ませんが、日台友好を望む者の希望的予測としては、国内事情を加味した発言であると考えられます。さすがに李登輝元総統のように「尖閣諸島は日本の領土だ」というようなことは現職の総統は発言できませんからね。いずれにせよ、蔡総統は法律の博士号を持っている人物ですから、万が一将来、意外にも話がこじれるということになった場合には、国際司法裁判所で争うという形を受け入れてくれるのではないかと思っております。日本としては「なんで無茶苦茶な主張に付き合わなければならないんだよ」という声も出ると思いますが。

  ただ、その一方、南シナ海での領有権問題で国際司法裁判所に中国が領有する法的根拠がなく、国際法に違反するという判断を下されたにも関わらず、一切受け入れず、今も南シナ海での実効支配を強める中国がいるので、国際司法裁判所に頼らずに解決できればと思っております。

  さて、話がずれてしまいましたが、本題はここではなく、先ほどの海上保安庁が公開したデータを用いて台湾ディスりを行なっている人がいることについてです。
このグラフを使って、あたかも台湾の船が尖閣諸島の領海に侵入しているような投稿ですが、まず尖閣周辺にやってきている船が中国の場合は海警船、つまりは政府の船であり、台湾はあくまでも民間の漁船ということになります。そして日本と台湾の間には日台漁業協定と言うものが結ばれており、基本的には北緯27度以下の沖縄周辺の海域では漁業操業ができるのですが、尖閣諸島の周りだけがその範囲に含まれていない協定となっております。簡単に言ってしまうと、民間漁船なので、うっかりと漁業協定で定められていない海域に入ってしまうということもあるわけで、海上保安庁はそう言った船に対して退去警告を発している訳でございます。魚群探知機でたまたま良い漁場(ぎょじょう)を見つけたけど、それが尖閣付近であったのだけれども、海上保安庁に見つからなければ良いや、行ってしまえ!と故意に侵入して操業する漁船もあると思います。ただ、その辺については、明治時代に沖縄に編入する前にも台湾の漁師たちがこの辺で漁をしていたという歴史もあるので、今後も話し合いが必要だと私は思っております。
あと平成30年は海上保安庁が退去警告を強化することを目標にしていたため、退去警告を受けた台湾漁船が急激に増えたという事情もあるようです。

  一方中国の方は?というと、政府の船ということで、うっかり入ってしまったということはあり得ません。つまりは、台湾の漁船の退去警告の数は多いものの、先ほど述べたような漁業協定があるという背景を見れば、数が多いイコール尖閣を狙っていると考えるのはおかしな話であって、一方中国側は意図して尖閣周辺に侵入している訳なので明らかに尖閣を狙っている行動であることは間違いございません。この辺の事情を理解せずに、単に数字だけを見て、中国漁船より台湾漁船の侵入した数が多いから台湾も尖閣を狙っている悪い奴らだ、と考えるのは非常に短絡的だと思います。

またそれを真に受けて台湾ディスりを行なう日本人も出始めているので、これは、日台分断を狙う工作員の作戦にハマってしまったのだなぁと思いました。

ちなみにある台湾人から頂いたものなんですが、1960年代に台湾で作成された地図をご覧ください。これですね、やはり尖閣諸島が日本に属しているのが分かります。つまりは1970年代に改定に資源が豊富にあると言われて主張し始めたという形ですね。念のため、申し上げますが、尖閣諸島の領有権にあーだこーだ言っているのは国民党であるという点、忘れないで頂ければと存じます。

今回のブログ作成の目的は、データを読む際に背景も理解しないといけないことがある、ということでございます。
ただ、日本人も尖閣諸島に関して無関心でいてはならないという部分が大事だと持った次第でございます。

2020年6月16日 編集(八度 妖)

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