tsmcを敵視してるのは日本人だけ?

まずはこちらのツイートをご覧ください。

これは、TSMCを敵視している某ITビジネスアナリストのツイートですが、彼女の論調は、TSMCは中共とズブズブで危険な会社、こんな会社と手を組もう、日本へ誘致しようとする政治家や経産省は売国奴だ!みたいな主張をしており、且つ、TSMCは台湾の会社ではなく、中国人の会社だ!台湾人はTSMCに搾取されて苦しんでいる!みたいな主張もしております。

皆さんは、この主張に対して、どのようにお考えでしょうか?私は少なくとも台湾独立または建国を目指す台湾人の感覚では、TSMCが台湾国民を搾取しているなんて、あり得ないという考えを持っていると思っております。

そもそもtsmcですが、「護国神山」、国を守る神様の山、と呼ばれており、台湾経済そして国防においても不可欠な存在であり、半導体製造において、tsmcの関連企業を含めると、多くの利益、そして雇用も生んでいるので、お金の面だけ見ても、とても搾取しているという事はできません。もちろん、関連企業ではない日本の企業も、取引先ということで、tsmcはsそれら企業から材料を購入するなど大きい金額の取引が行われている訳です。そしてtsmcはサプライヤーと呼ばれる材料や部品などを提供する会社をパートナーと呼び、決して商品を安く仕入れることに重きを置いておらず、むしろ高い品質かつ安定的に供給できることに重きを置き、調子が悪い場合にはそれができるようアドバイスを与えて、TSMC連合軍の中に熱く迎い入れようとする戦略をとっており、決して商品を安く提供させるなど、下請け企業をイジメるということはしない企業である事付け加えておきます。一方、台湾を代表する一つの巨大企業と言えば鴻海精密工業が挙げられますが、こちらはTSMCのような良いイメージはありません。理由は想像通りでtsmcのような考え方をもっていないからでございます。


さて、これだけの理由だけで、台湾人がtsmcを「護国神山」と言っているわけではありません。では、なぜ台湾人がtsmcを護国神山というのか、最近のエピソードを簡単にご紹介いたします。

台湾は国産のワクチン開発と生産が急ピッチで進められておりますが、5月上旬からの感染拡大で、台湾国民からワクチン接種を求める声が強くなっているものの、台湾は中共からの妨害でワクチン購入が出来ませんでした。しかし、日本やアメリカがワクチンをある程度の数を供給し、国民の不満が少なからず解消されたことは皆さんご存じかと思います。ただ、大多数の国民が接種できるレベルには至っておらず、未だに国内からワクチンを求める声が上がっております。そんな中、早い時期からワクチン購入に手を挙げたのが、鴻海の創始者郭台銘氏、テリー・ゴウ氏ですね。彼の動きを政治的パフォーマンスだ、という声が多いものの、台湾国民のためにワクチン購入に一役買おうとしている姿は批判する必要はありません。しかし、まぁ、購入しようとするワクチンが中共と関係しているかもしれないという部分では、私的には「余計なことするな」と言いたいですけどね。

いずれにしても、テリー・ゴウ氏は、ワクチンを台湾国民のために買うけど、購入した一部のワクチンは自社向けとして使うけど、いいよな?的な条件付きでやっているわけでありますし、何よりきちんと製薬会社の証明書を出してほしいという条件を未だに満たすことができていないので、まったく進捗が無い状況でございます。

ところが、最近になって登場したのがTSMC。500万回分のワクチン購入の担当窓口になるということで、話が一気に進んだ感じがありますが、tsmcが無償で提供するという神対応。

自由時報の記事の一部となるのですが、以下のようなニュースがありましたので和訳いたします。

TSMC「無条件で」ワクチン購入し寄付 民進党議員:TSMCは無欲で貴重

蔡英文総統は昨日(6/18)TSMC董事長のマーク・リュウ氏と鴻海董事長のテリー・ゴウ氏とワクチンについての商談を行ない、行政院も昨日正式にこの2社を政府のビオンテックワクチン購入の交渉権を与えると発表した。これに対して、立法委員(国会議員に相当)の管碧玲(かん へきれい)氏は外国メディアが報じた「アップル社が5月にTSMC社員とその家族に対してワクチン接種を提供した事」を引用しながら、今回のTSMCが「無条件」でワクチン購入と寄付をする行動は貴重であると述べた。「今日、私が多くの台湾同胞に知らせたいことは、TSMCは私利私欲に走らないという事である」と付け加えた。

以下省略
自由時報 2021年6月19日
https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3575053

記事はもう少し詳細まで書かれておりましたが、冒頭だけでTSMCが今回の疫病に関して、企業イメージをアップするという目的も含まれているでしょうが、それでも一部は自社向けで使わせろという鴻海とは異なり、購入するワクチン全てを政府に無償で提供するという格の違いを見せつけられたというか、そもそもTSMCの創始者モリス・チャン氏が人格者とも言われる人物であるからこそ、彼は今は完全にTSMCの経営から手を引きましたが、その社会貢献の精神は引き継がれている出来事だと思いました。それにしてもワクチン購入にあたり、今世界規模で不足している半導体の受託製造企業であるTSMCを交渉の窓口に持ってくるあたり、蔡英文政権は言葉は悪いですが、戦略的にうまく駒を使っているなぁと思います。以前の動画でもお伝えいたしましたが、TSMCは李登輝元総統のバックアップのもと、始まった会社であり、国策が反映されている会社であるため、中共の脅威に毅然と対抗している蔡英文政権とも非常に緊密な関係を持っております。

ところが、日本ではTSMCは中共の手先だ、とかモリス・チャン氏が浙江省出身で中共とズブズブの中国人だという荒唐無稽(こうとうむけい)の主張をする日本人が多くいる事が非常に残念です。どれだけ台湾情勢を知らないのか、知ろうとしないのか。周りにならず者国家が沢山いる中、唯一自由と民主という共通の価値観を持っている隣国なのですから、疑心暗鬼になるのは宜しくないと思う訳であります。そもそも台湾を懐疑的に見る人の根底には「台湾人は所詮漢民族。漢民族であるから、最終的に中華側につくぞ」という中華プロパガンダで脳内が染まってしまっているというなんとも滑稽な状態であることが多いんですよね。よろしいでしょうか、台湾人は漢民族ではないということ、改めて認識していただきたいものです。

以下はDNAなど科学的な観点から研究している大学名誉教授の記事となりますので、ぜひご覧いただければと存じます。

■台湾人の大半は漢族に非ず 伊原吉之助(帝塚山大学名誉教授)
https://jinf.jp/feedback/archives/28623

2021年6月26日 編集・翻訳(八度妖)

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