12月実施の台湾国民投票を解説

  今日は12月18日に行われる台湾の国民投票について簡単に説明いたします。日本には自治体レベルの住民投票なるものは行われたことがありますが、全国民を対象とした国民投票というものが行なわれたことはありませんよね。
台湾では2004年から行われており、今回12月の投票が4回目になります。
正式名称は「中華民國全國性公民投票」、略して「公投」と言われており、この投票で可決された事案については2年間動かしてはならないという縛りが生まれてきます。但し法的拘束力はありません。


  我々日本人にも関係した台湾国民投票と言えば、福島県を含む5県からの食品輸入禁止を維持するかどうかというものかと思います。2018年ではこの投票案が賛成77.74%という高い比率で可決され、禁輸措置が継続する形となり、輸入再開を狙っていた蔡英文政権に打撃を与えた形となりました。この声は国民党を中心として主張されたものですが、その背後には中国共産党など、打倒民進党を掲げる勢力も加担していたことは、その後明らかになっております。
話は逸れてしまいましたが、では、今年の国民投票の投票項目は何か?というと4つあります。さっそくどのような内容なのか、解説して参ります。

1. 台湾第四原子力発電所での商業発電開始に賛成か反対か

2. 政府が成長ホルモン入りの米国産豚肉、内蔵や関連製品の輸入を全面禁止するべきであることに賛成か反対か


3. 国民投票実施の決定後、半年以内に全国的な選挙がある場合、国民投票の法規に合致していれば、その選挙日と一緒に実施するべきであることに賛成か反対か


4. 中油会社の第三天然ガス基地を桃園大潭藻礁(とうえんだいたんもしょう)海岸と海域から移転することに賛成か反対か?(これは北は観音渓から南は新屋渓までの海岸及びその海岸の低潮線から並行して5キロの海域を指す)

という形になります。これだけを聞くと、ん?賛成したっていいじゃないか、と思う項目もあるかもしれませんが、質問の文言が、発起人である国民党によって書かれたものなので、なるべく賛成票に誘導できるような形で表現されていること付け加えておきます。

まずは民進党の姿勢を見てみましょう。
蔡英文総統のFacebookやLINEなどSNSでは、4つに反対しましょう!反対しなければ、台湾は良くならない、反対しなければ台湾は混乱をきたしてしまう、というように呼び掛けております。

元々は国民投票とは、国民の声を反映させる制度なのですが、台湾最大野党の国民党はこの仕組みを悪用して、民進党を叩くための政治的なツールとしているのが明白な今回の国民投票であるため、民進党は支持者に反対票を入れるよう呼びかけております。もちろん、民進党が清廉潔白な政党であるとは言えないので、特に電力関係においては利害関係者がいる、国民党側にはそこに割り込めなかった、とか別の利権をねじ込ませたいという思惑がある、などお金や権利が絡んでいる部分もあると思います。

しかしながら、国民党が国民投票を政治利用しているのでそれに対抗すべく民進党も等を挙げて反対票をいれるよう呼びかけをおこなっているのが現状です。


さて、やっと本題に入りますが、投票案に対する賛成側の意見と反対側の意見を交えながら、一つずつ簡単に説明いたします。

1つ目の第四原発ですが、これは戒厳令が敷かれていた1980年代に台北市北東にある新北市貢寮区(こうりょうく)に建設計画が立てられ、土地も強制収用され住民が強制立ち退きされた事実があり、その後も建設反対の声が挙がる中、推進側が独断で計画を進めたりと、まだ商業発電に至っていないいわく付きの原子力発電所なのであります。また、多くの台湾人が関心を寄せた東日本大震災の福島原発の事故も相まって、国民の原発に対する不安感は非常に強いという空気もあり、民進党は脱原発を目指しております。しかし、国民党は電力の安定供給とクリーンエネルギーを実現させるために、第四原発の商業発電開始を推進しております。

ちなみに2018年の国民投票で、60%の国民が「原子力発電はクリーンな発電である為、2025年までに全廃はするべきではない」と考えているという結果を受けての今回の商業発電開始をさせようと国民投票議題になったという訳であるとともに、民進党は台湾での原発すべてを廃止することを目標としているため、それに対抗するため、国民党は、今年台湾では何度か停電が起きたので、その不便さを取り上げて民進党政権が脱原発を進めているから停電が起きるんだ、みたいな主張をしております。つまりは国民党の政治的手段として使われているという側面ですね。民進党叩きの道具として原発というテーマが利用されたという感じですね。ちなみに民進党は、台湾は地震国家で大きなリスクがある事と、使用済み核燃料をどうするか?という問題が解決されていないため、全廃にするべきだということを主張しております。ただ、台湾も日本と同じ工業でなりたっている国であるため、安定して且つ安価に電力供給するという面において、色々と懸念点もあるのも事実です。そのため、「急激な脱原発をするよりもまずは安価な電力供給もできる原発を併用する」という意見も民進党支持者内にもあります。
脱原発、クリーンエネルギーについては、日本でも色々と意見が分かれる所ですので、民進党と国民党というステレオタイプで判断するべき項目ではないと思っておりますが、国民党、特に馬英九政権時には第四原発稼働に反対しており、ダブルスタンダードなのはお約束です。


2つ目、ラクトパミンという成長ホルモン入りのアメリカ産豚肉と関連製品の輸入を全面禁止するかどうか、ですが、これは2018年に福島県を含む5県の食品の輸入禁止継続が決まったように食の安全につながる議題でもあり、先日CPTPPに加入申請をした台湾ですが、この国民投票の結果は日本の5県産の食品輸入再開へ大きな影響を与えるのではないか?と考えられます。今回の投票はあくまでもアメリカ産豚肉に対する可否が問われている訳ですが、大きくくくると「食の安全」につながるわけで、仮にここで全面禁止に賛成する声が大きいと、福島を含む5県の食品輸入再開が遠のいてしまうのではないか?そしてそうなることで、CPTPP加入も遠のいてしまうのではないか?という懸念があるわけでございます。我々日本人からしたら5県の食品輸入再開はぜひとも行なってほしいわけでありますが、食の安全には非常にシビアであるという台湾人の国民性もあるので、この案が賛成過半数になってしまうのではないか?と心配している訳であります。
ちなみに民進党はアメリカ産豚肉輸入を解禁した政党ですので、アメリカとの貿易上の問題、CPTPP加入の条件としての国際貿易の重要性を打ち出して、反対するよう呼びかけとります。また、輸入が解禁されてもうすぐ1年になろうとしますが、政府は一環として国民に米国産豚肉の購入を強制させることはなく、心配なら買わなくても良い、という選択肢を残していることを強調しておりますし、国際基準の安全性を保証しております。これに関しては日本人としては、否決してほしい項目かと思います。


3つ目、国民投票と全国規模の選挙投票日が近い場合は、同日に行うか否か?という点ですが、これに関しては、何も背景がないと、「投票する手間が減るからいいんじゃないの?」と思うかもしれません。でもなぜ、国民党がこれを推進し、民進党が反対するのかを説明する必要があります。
国民党の言い分としては、全国規模の選挙、つまりは国会議員や総統を決める選挙や地方自治体の首長を決める地方統一選挙などと一緒に実施すれば、単独で国民投票をするよりも投票率が上がり、国民の意見が反映されやすくなる、という点が挙げられます。
一方民進党は、2018年が地方統一選挙と一緒に行われた国民投票ですが、開票作業が行われながら、投票も行われたというように現場での混乱が起きたという事例から、もしこの案が賛成多数となると、また選挙に混乱を招く可能性があるという点を強調しております。投開票が同時に行われるというのは言語道断の事ですが、それを防止する対策をすれば民進党の主張は弱くなってしまうなぁ、と考えてしまいます。


4つ目、中油会社の第三天然ガス基地建設に関して、場所は桃園空港から程近い、大潭藻礁と言われるサンゴの死骸から形成された自然の美しい場所、こんな感じの場所ですね、そんな場所であるので、そこが潰されると海の生態環境に大きな影響を与えるため、基地を建設予定地から遠ざけるべきか否かを問われています。これは「電力供給とクリーンエネルギー」という点において1つ目の原発問題とも絡む問題であり、環境破壊をしてまで脱原発をするべきなのか?環境保護をしなくてはならないから、第四原発を稼働させるべきだ、という主張とも結びつくわけであります。
民進党としては、すでに大幅な開発縮小をしており、今年はまた別の環境に配慮したプランを打ち出すなど、対策をしながら脱原発を推進する方面で反対票を促しております。
これに関してはなかなか難しい判断ですが、国民党は曾て環境保護なんて主張した事もないのに、民進党を倒す為なら、なんでも取り入れるという部分が気に食わないところですね。それはまるで石炭火力発電所の停止で電力不足になったけど、環境に配慮した為と言い訳をするどこかの国みたいな発言のようです。まぁ、しょせんは中国国民党も中国共産党も双子の兄弟であり、けんか別れして一方は中国大陸に、一方は台湾に逃れて不当に台湾を統治していた政党であること補足させていただきます。

観音渓から新屋渓までの海岸線と海域が対象

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はい、以上が簡単に国民投票の議題を説明してみました。これら議題で特にラクトパミン入りの豚肉輸入に関する事項、エネルギー政策に関する第四原発稼働と第三天然ガス基地建設に関しては、相手国の都合や世界情勢の流れも含まれる非常に複雑な事柄であります。これを果たして全国民が内容を理解して票を入れる事ができるのか?という懸念が挙げられます。そして議題の内容を理解したとしても、投票の質問の仕方によっては反対票が賛成票に含まれる、賛成票が反対票に含まれる、というような形になってしまうので、政治利用されやすいという側面があります。ですので、日本も今後国民投票が行われる際には、台湾の事情からも学べるべきことがあるのではないかと思っている訳です。

例えば、設問に

女性が天皇になることに賛成か反対か?

という設問があった場合、女性天皇は良いけど、女系はダメだという考えの人は、果たしてどちらに入れたらよいのか?と悩むはずです。こういうグレーな部分の層を如何に多く取り込むかが、設問の仕方でもあり、投票日前までの情報戦が鍵を握るわけであります。実際に日本人に大きく関係する福島を含む5県の食品輸入禁止継続は、メディアでのデマまがいのフェイクニュースを信じた台湾国民が多く、禁輸継続が決まってしまったわけであります。
いずれにしても日本人が体験した事のない「国民投票」。台湾だけでなく、色々な国の国民投票の良し悪しを学んで、取り入れて欲しいと思う訳であります。

ちなみにこの国民投票において、可決、否決されたことに関して、法的拘束力がないため、悪意ある政治家が権力を握っていると、国民の意志が反映されない可能性があるわけですし、不履行でも罰則があるわけではありません。

2021年11月1日 編集(八度妖)

玉子チャーハンありがとう、と書き込み10日間拘留!

  皆さん、映画は見ますか?今、中国では「長津湖」という朝鮮戦争の戦闘の一つ「長津湖の戦い」をテーマにした映画が大ヒットしているという話を聞きます。見てください、映画に感動してカップルがエンディングに敬礼している姿も見かけられる程です。

https://twitter.com/TwtVideoOfChina/status/1445251589476950020

2日間で興行収入が6億元(約100億円)にも達するなど、人民解放軍賛美の映画が流行る雰囲気があるという事が読み取れますね。この映画をきっかけにして中国人民が朝鮮戦争の真相を知ろうとする動きも出ているようです。


中国にはグレートファイヤーウォールと言われるインターネットの万里の長城のような仕組みがあるので、一般人が触れる朝鮮戦争に関する情報は中国政府の都合の良いような情報にしか触れられないと思いますが、やはり中には長城の壁を超えて海外の情報にアクセスする人民もいるわけで、そんなネット民が10月7日、中国版Twitterと呼ばれるWeiboのコメントに
☟☟☟☟

寒戦での最大の成果は玉子チャーハンだな。玉子チャーハンありがとう!もし玉子チャーハンが無かったら、我々はチョーセンのようになってしまう。まぁ、今もほとんど変わらないけどね

※後ほど説明します

という書き込み、翌日このネット民は南昌市公安に「アメリカに立ち向かい朝鮮を援助した人民志願軍の勇気を侮辱する言論であり、社会に悪影響を与える」として10日間拘留されました。

まず、コメント内にある「玉子チャーハン」ですが、これは毛沢東の長男の毛岸英を揶揄しているのは、歴史好きであれば常識かと思います。それで朝鮮戦争で中共は約300万人弱と言われる部隊を朝鮮半島へ送ったと言われております。ちなみに最前線で戦っていたのは、国共内戦に敗れて台湾に逃げ込むことが出来なかった国民党の残党だと言われております。ですので、結構人海戦術で人間の盾として使われたとも言われておりますが、当時もそういう噂があったので、そう言われないために毛沢東の息子、毛岸英を前線へ送り、彭徳懐(ほうとくかい) 司令官のもとで戦ったと言われております。


そして1950年11月下旬、連日アメリカ軍はナパーム弾を使用して、爆撃を行なっていたので、彭徳懐 司令官は日の出前までに朝食を食べ終えろ!という命令を出しておりました。つまりは日の出後は全ての部隊で調理をしてはいけないという命令ですね。それは、調理の際に煙が出てしまい、その煙を見て米軍機がナパーム弾を落とすからですね。それで、運命の11月25日、毛岸英は、玉子チャーハンがどうしても食べたかったみたいだったのですが、空が明るくなる前に起きる事ができなかった当然先ほどの命令があるため、チャーハンなんて食べられるわけがありません。ちゃんと朝早く起きれば良かったのでしょうが、お坊ちゃまだったんでしょうかね、チャーハンを食わせろと言いだしたんですね。もちろん部下は、彭徳懐の命令があるから作れませんよ~、と断ったのですが、「俺を誰だと思ってるんだ、アメリカに立ち向かい朝鮮を支援している毛岸英だぞ、毛沢東の息子だぞ」と言う訳ですよ。そう言われてしまうと部下としても逆らう訳にもいかず、火を起こしてチャーハンを作ろうとするんですが、煙が出てしまうんですよね。

あっ、と思った時には6機のアメリカとオーストラリアの軍用機がやってきてナパーム弾をピュー、ピュー、ピューと落していて、毛岸英はお亡くなりになってしまうんですよね、

これが有名な玉子チャーハン事件と言われている訳であり、あまりにも不名誉な死に方だという事で長年封印されていたし、今でも場合によってはNGワードになっているため、冒頭に出て来たネット民は10日間の拘留という目に遭ってしまったわけであります。

  しかも最近習近平総書記が毛沢東思想を復活させようという動きもあるといわれているじゃないですか。更には毛沢東は彼の人生で朝鮮戦争について語る事は少なかったと言われております。何百万人もの兵を派遣しても勝てずに更に玉子チャーハンとなると、毛沢東にとっては、恥ずかしい経歴となるわけですし、今回冒頭の「長津湖」が大ヒットした理由がアメリカに勇気をもって立ち向かった人民志願軍の姿に感動しているからですよね。そんな雰囲気に玉子チャーハンを持ってくると、雰囲気台無しになってしまうから、こんな書き込みすら身柄拘束に至ってしまうのであります。

ちなみに、「寒戦」という言葉も出ておりますが、これは寒いという漢字と韓国の韓が同じ発音であるため、韓半島での戦いという意味があるのと同時に、極寒の地である満州、北朝鮮の冬でも戦ったという意味も含まれております。しかし、玉子チャーハンと一緒に出てくると言う事は、冬の戦いにおいて、多くの兵士が凍死したということを指していると当局に判断されたと言われております。


ちなみに、玉子チャーハン事件とは言われておりますが、当時はアメリカの軍機がやってきて爆弾を落とされオフィスで死んでしまったとしか公表されておりませんでしたが、その後彭徳懐の部下であった楊迪という人物の回想録で初めて、その原因がチャーハンであると公表されたわけです。しかも玉子チャーハンではなく、チャーハンとだけ記されておりました。それはなぜかと言うと、外国人貨幣が存在した中国をご存じの方は知っているかもしれませんが、当時玉子というのは貴重で、私の友人の彼氏が中国人なのですが、1970年代80年代頃までは卵なんて誕生日の時にしか食べられないような貴重な食べ物だったわけです。しかし2002年、2003年頃に、チャーハンではなく玉子チャーハンに変更されていた訳であります。
つまりは、みんなが文化大革命やその後のようなひもじい生活から経済が発展した2000年代前半であれば、食べ物もろくに食べられない戦場の最前線でさえ、そんな贅沢な卵を食べられた、つまりは毛岸英は特権階級だという批判は出ないであろうと判断して「玉子チャーハン」へと変更されたと言われております。また当時、卵は栄養を補充する補助食品的な意味もあったので卵を食べられるのは病人と怪我人のみであり、健常者であった毛岸英が卵を食べたというのは軍紀違反になるため、長年玉子チャーハンには触れられておりませんでした。
また一説にはチャーハンでは無くて焼きリンゴだという説もありますが、その辺は定かではないものの、煙が上がったために爆撃されたというのは事実なようです。

※この話は台湾メディアで語られていた事なので、話を盛っている可能性があります。エンターテイメントとしてお楽しみください。

ちなみにこれ以外にも、朝鮮戦争では人民志願軍約100万人が戦闘での死亡や餓死や凍死したと言われておりますが、「氷彫刻連隊」という言葉も、1950年11月に多くの連隊が匍匐したまま凍死したという事故というか、失敗した作戦もあり、現在共産党はこれを勇気の象徴だとたたえておりますが、ある経済評論家は軍隊全員凍死を招いた愚かな行為だと批判したことで拘留されたというニュースもありました。

いずれにしても、現在の米中関係にイラついている中国人民がこの「長津湖」の映画を見てストレスを発散しているのは読み取れるわけですが、この映画をきっかけに朝鮮戦争を調べようとする人民が出てくるのは当然で、朝鮮戦争の失敗を人民に見られないようにするため、当局が映画に関するSNSの投稿に目を光らせるのは、当然の流れかと思います。

いやぁ、自由に言論ができるって本当に素晴らしいものですね。それではまた!

2021年10月15日 編集・翻訳(八度妖)

YouTubeでも同じ内容を配信しています。

恐るべし!武力威嚇だけではない中共の対台政策

ここ数日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に解放軍軍機が百数十機進入してくるというニュースが日本でも報道され、YouTubeでは「台湾有事」、「中台全面戦争」という物々しい言葉を目にすることが増えましたが、その多くが日本メディア、欧米メディア、中国メディアからの情報を元に分析しているものが多いように感じられます。台湾メディアはどのように発信しているか?というと、正直日本や欧米メディアと殆ど変わらない部分が多いのですが、一点だけ違うのが国内情勢も交えながら伝えているという点です。

日本や欧米メディアに関しては武力的な部分を中心に伝えておりますが、台湾国内においては、国民党の動きを交えて伝えているという点が異なるかなぁと思い、ブログにしてみました。


レビュー数を稼ぐには台湾と中国はバチバチに火花を散らして~、いついつ戦争が開始する~、みたいな内容はレビュー数が伸びるのですが、私はそれよりも知ってもらいたい事、つまりは武力よりも脅威に感じることに焦点を当てたいと思っております。

それは

合法的に台湾の国防能力を
弱めようと動いている

ということです。

本題に入る前に、台湾国防というと、現在はF16VやM1A2Tエイブラムス戦車を大量に買ったり、国産の潜水艦やミサイルを開発したりと、中国の武力威嚇に対して莫大な予算をはたいて対策を取っている状態であるのは皆さんご存じかと思います。焼け石に水、という声もあるものの、これはやるべきことだと私も思います。しかし、中国国民党は、これだけ差が開いた戦力差を埋めるよりも、中国と仲良くして刺激をしないようにすることこそ台湾が生き残る道だ、みたいな主張をしているわけでございます。なんか日本でもよく耳にする主張に似ていますよね。しかし、本当の中国の姿を知っている人にとっては、約束を守らないような相手にこのような主張は非常に危険であることは、ご理解いただけると思います。最初は仲良くしていてもある日、突然態度を変えて襲い掛かって来るのが中国様なのでございます。

さて、話を元に戻しますが、武力威嚇をすれば、太陽と北風の話のようにすればするほど、台湾側が軍事力を強めようとするのは中国側も分かっている訳です。では、どうやって国防能力を低く出来るか?というと、先ほど申した国民党の主張のように融和路線を広める事と、国防に関わる役職に自分の都合の良い人物を就かせるとうことになりますよね。

では、実際に何をしているか?というと、日本では殆ど報道されておりませんが、現在与党民進党を支持する台湾基進という政党があるのですが、その政党の国会議員に相当する立法委員である陳柏惟さんに対してリコールを問う住民投票が10月23日に行われます。以前「3分で分かる台湾政党」というYouTube動画でも述べているのですが、台湾の国会の113議席のうち台湾基進はたったの1議席しかないので、大した動きではないと思うかもしれませんが、この陳柏惟さんは立法院では、外交、海外邦人、ここでは台湾人ですけど海外邦人に関する業務、国防、退役軍人に関する法案と予算に対してアドバイスや審査を行う「立法院外交及び国防委員会」のメンバーなのです。この委員会は、現在与党民進党が6議席、野党国民党が5議席、台湾基進が1議席、無所属のフレディ・リムさんが1議席となっております。つまりは、陳柏惟さんのリコールが成立すると、その議席が空き、仮に国民党が議席を確保すると、フレディ・リムさんがどちらに投票するかで方向性が変わってしまうという事態になるわけであります。そして、現在フレディ・リムさんに対するリコール運動も国民党主導で行われており、リコール署名が目標数に達するかが注目されている訳であります。

ちなみに、もし10月23日に台湾基進の陳柏惟さんのリコールが成立すると、その選挙区、台中市第二選挙区では誰が立候補するか?というと元々国民党の基盤であった顔寛恒という国民党の議員が立候補して当選するだろうと言われております。顔氏については色々と言いたい事はありますが、一言でいえば当選したらいけない政治家とでも言っておきましょう。

で、2020年の選挙では陳さんの得票率は51.15%、顔氏48.85%と僅差である為、仮に民進党もしくは台湾基進が別の候補者を立てても、当選する確率が低くなると言われております。そうすると先ほど申し上げましたが、国防と外交に関する事項を審査する委員会は6対6+フレディ・リムさんにすることができるわけですし、フレディ・リムさんの選挙区、台北市第五選挙区においてもフレディさんの得票率44.913%、国民党候補が41.9419%と僅差であるため、この選挙区でもリコール署名が目標数に達して、その後の選挙でリコールが成立するとその後の補欠選挙は国民党候補者が有利になると言われております。

もし、陳柏惟さんやフレディ・リムさんに対するリコールが成立し、国民党候補が補欠選挙で当選すると、今後「アメリカからF35を購入する予算を成立させたい」とか「国産ミサイルの開発費を増やしたい」というような予算案が通らなくなる可能性があるわけでございます。つまりはこういう点から台湾の国防能力が危なくなるという見方をお伝えしたかったわけでございます。

台湾独立派議員を罷免しようと躍起になっている中国国民党

戦後から1980年代までは中国国民党と中国共産党は犬猿の仲、隙あらば国民党は中国大陸を奪還したいと考えていたのですが、今や民進党を倒す為ならなりふり構わないという姿勢になってしまい、中共と組んでまで民進党を倒そうとしているわけなのであります。そして現在、先ほど述べた陳柏惟さんとフレディ・リムさんに対するリコールを成立させようと、メディア、特に赤いメディアや国民党寄りのメディア、台湾では青いメディアと言いますが、赤と青のメディアでは彼らに対するデマや歪曲した情報をバンバン流して、政治に興味を持っていない層、つまりは政治を勉強しようとしない層に対して印象操作を行なっております。もちろん民進党寄りや台湾独立派的なメディアはそれを打ち消すような報道をしているわけですが、こういうのってインパクトがある話の方が人々は興味を持つんですよね。

例えば、陳柏惟さんが「ドラッグを合法化するべきだ、と過去に発言した」というような報道すれば、政治に興味ない人は「陳さんはなんて悪い奴なんだ」と思うかもしれませんが、実際の所「医薬用などの薬物、例えば医療用大麻等は合法化するべきだ」と発言していたのを切り取っているのが分かるわけであります。医療用大麻が良いか悪いかは、ここでは議論しませんが、このような手口でリコール賛成!という票を集めようとしているのが国民党なのであります。また、その背後には赤い影があるとも噂されております。なぜなら、陳柏惟さんリコールを促すこのような看板が台中市内のあちこちに建てられており、相当な資金がないとこのような看板を立てる事が出来ません。また看板の背景色は真っ赤にしてあるという部分が国民党らしいなぁと思う訳であります。つまりは、反中共的な思想を持つ台湾独立派と言われる有権者に対しても、陳柏惟さんは赤いというイメージを持たせ、少しでもリコール賛成票を得ようとしているわけであります。これなんかは、反日感情を持つ人が多いと言われる所謂外省人、特に高齢者なんかですね。これは旭日旗をイメージできるポスターですからね。補足しますと、旭日旗イコール軍国主義、侵略の象徴だというのは、あの國から台湾に入ってきたものが多いと言う事付け加えておきますし、一般的な人はあまり興味ないとか、そうだと思っていても口にしない、まったくそう思わないというように様々な考えがあるので、決して「台湾人は旭日旗に対して、マイナスイメージを持っている、とか全く問題ないと思っている」というように決めつけはしないでください。それに今回の話題とは逸れる話になりますし。

さて、最後になりますが、話を戻しますと、今や台湾に対する中共の武力的脅威は日に日に増して、民主主義国家がそれに対応して戦艦や空母を派遣するなど、台湾海峡や南シナ海、東シナ海に緊張が高まっていて、YouTubeなどではそれに関する情報が結構挙がっておりますよね。結局は武力の均衡が崩れると武力行為が行われると言われているわけですので、現在台湾に対して威嚇しつつ、台湾国内では国防能力を高める事を阻止しようとしている動きがあるという点で今回お話しさせていただきました。ちなみに中国様ですが、国内の不満がなければ、温和にただ単に台湾の国防を落とすことに全集中すればいいのですが、国内は国内で不満があるため、武力威嚇をすることで国内向けの宣伝となり、ガス抜き的な要素でやっているという見方もあるようです。

たかだか1議席のリコール選挙、とお思いでしょうが、中長期的な視点で見ると、結構恐ろしい動きがあるということがお分かりいただけたかと思いますし、日本の報道ではここまで踏み込んだ報道をしている大手メディアは無いと思っております。このブログでは基本的な方針として日本のメディアでは報道されていない台湾情報を発信していこうと思っております。

2021年10月8日 編集・翻訳(八度妖)

YouTubeでは、図も用いながら解説しております

小室圭氏は影武者なのか?AI顔認証を使って検証

今日はアジアのニュースではなく、初めて皇室について触れてみたいと思います。ネットでは小室圭氏に影武者がいる、とか、昔と違い別人のようだ、という声が意外に多く見かけるんですよね。ということで、金正恩影武者検証で用いたアマゾンRekognitionというAIサービスを用いて本人かどうかを確かめてみました。

結論として、

AIでは本人である

と判定しました。

では早速検証を始めます。まず、本物だ、と言える写真を選ばなければなりませんね。

ということで、2017年9月に婚約内定を受けて眞子内親王殿下と記者会見をする小室圭氏の写真を使います。この時はまだ本性が露呈されていなく、好印象と思った人もいるかと思いますし、この頃の印象を基準に今回NY滞在時の顔や帰国時の顔が影武者ではないか?と思っている人が多いのではないでしょうか。


ということで早速参ります。

1枚目 NY滞在中の写真となります。パッと見た感じ、確かに別人のように見えますが、AI顔認証にとっては

99.3%同一人物

という判定となりました。

2枚目 会見前、つまりは小室氏が学生だった頃の写真ですね。

こちらは

99.9%同一人物

と判定されました。髪の毛の色が茶髪でチャラい印象がありますが、AIにとってみればそのような要素は考慮されていないので、完全一致という判定を下したんだと思います。100%にならないのは万が一、億が一という部分に保険をかけているためと思われます。

3枚目 小学校の卒業アルバムとの比較ですね。

こちらは流石に

88.7% ギリギリ同一人物

と判定しておりますが、そもそもこのAIは過去の写真と現在の写真を比較するツールではなく、入退室管理などで使われる顔認証としての目的で開発されているので、このような結果になるのも当然かと思います。

4枚目 今度は横顔ですね。

横顔は顔の特徴点の半分が隠れてしまうため、誤判定を起こしやすいAIが不得意な角度となりますが、結果は

98.4%同一人物

と判定しました。これと同じように下を向いている顔などは精度が落ちてしまいます。

5枚目 今度は空港に到着した時のマスク姿の小室氏ですね。

結果は

同一人物ではない

と判定が出ましたが、顔の半分を覆われてしまっており、口回りや鼻の形、あごの位置などを特徴点として判定しますので、半分くらいの情報がない状態で判定しなければならないということで誤判定する確率が非常に高くなってしまいます。今回使用したアマゾンの顔認証はマスク姿では誤判定を起こす可能性が高いという事が分かりましたが、私が現在取引させていただいているAI顔認証の会社は、武漢肺炎発生後マスク姿が多くなったという事でマスク姿でも実用に耐えられるレベルまでかなりの改良を施していました。恐らくアメリカ人のマスク着用率は日本よりも低いため、アマゾンはそこまでして改良しようとは思っていないのだと思います。

はい、以上がAI顔認証技術を用いた検証結果となります。


さて、ネットには見た目の印象で影武者だという主張以外にも、目と歯の比率というものを用いて、本人ではないというこのような写真を用いて影武者説を広めているケースが見られます。

RR復活 RAPT理論様Webサイトより

ですが、まず第一点として、比率は撮影角度により変化が大きいため参照にならないという点をお伝えします。

そしてもう一つ、低解像度の写真の場合、オリンピックで金メダルを獲得した直後の阿部一二三選手ですが、柔道の実力も世界一という場面での撮影ですので、流石にこれは影武者というのはあり得ませんよね。で、目の中心と歯の位置を普通に囲えば、横115ピクセル、縦130ピクセル、比率が1対1.13となりますが、これを数ピクセルだけ動かして横119ピクセル、縦126ピクセルというように横長に変更すると比率が1対1.06となりますが、今度は同じように数ピクセルだけ動かして縦長にします。横111ピクセル、縦132ピクセルにすると、比率は1対1.19となり、大きく異なる比率になります。

こんな感じですね。比較すると違いが分かりますが、パッと見ただけでは、不正な操作をしているとは思わないはずです。ですが、このように線を意図のあるやり方で範囲を定めると、枠が縦長にも正方形に近い形にも見せる事ができるのです。

つまりは同じ条件においてもどこのポイントに枠の角を置くかによって結果がこんなにも違うという事と撮影角度によって比率が大きく変化するということを考慮すると、この方法はほぼ意味のないやり方だと言う事、お伝えいたします。もしこういう検証を行うのであれば、顔写真の解像度が少なくとも一辺が1000ピクセル以上は欲しい所ですね。そうでなければ、枠の形を意図的に変形させることが可能だからです。


如何でしたでしょうか。小室氏については、色々と言われる処がありますが、今回のこの動画では、彼の言動や人間としての部分には焦点を当てておらず、ネットに出回る影武者説をAI顔認証を用いて検証しただけとなります。

また美容整形の専門家の高須幹弥先生も仰っていますが、高解像度の写真や映像が出回っている現代社会、場合によっては写真に写る指紋、光彩、つまりは目の特徴点による認証が行なえますし、そしては最近では歩き方や身振り手振りで本人認証が可能となっているわけで、私のような仕事でちょこっとだけかじっている人間ですら顔認証が簡単に行える時代に、大金をはたいて、場合によっては人権侵害だとも言われるリスクも犯してまで影武者を作るメリットがないように思えますし、そのようなAI認証をも騙すことが出来るような瓜二つの人間を作ることはほぼほぼ不可能だと言われております。

ただ、YouTube的にはこういう影武者がいるかもしれない、というワクワク感があることは私は否定しませんし、エンターテイメントとしては非常に面白いものだと思います。

そして何より第二次世界大戦中にイギリスのバーナード・モントゴメリー陸軍元帥には本当に影武者が存在したという実例があるので、完全に影武者は存在しない、とは言えないと思います。今回の動画はあくまでもAI顔認証技術ではどう判断するのか?という点に焦点を当てており、小室氏の影武者が存在するとお考えになるのであれば、それはそれでで尊重いたします。

実際に影武者がいたバーナード・モントゴメリー元帥

2021年9月28日 編集 (八度妖)

同じ内容をYouTubeでも配信しております。

永世中立国のスイスでさえ台湾寄りの議案が圧倒的多数で可決される

スイスは永世中立国であるヨーロッパの国として有名ですが、今日はそのスイスが15日「台湾との関係改善」に関する議案を圧倒的多数で可決したというニュースの冒頭を紹介し、その後でヨーロッパでの台湾に関する動きを簡単にまとめてみました。

一言でいうと、ヨーロッパで中国寄りから台湾寄り、または台湾とも関係を持とうとする国が出て来た、ということですね。

では早速参ります。

「台湾との関係改善」案、圧倒的多数で可決=スイス下院 外交部が謝意

(台北中央社)外交部(外務省)の欧江安(おうこうあん)報道官は15日、スイス国民議会(下院)、つまりは我が国の衆議院に相当する優位性のある議会の事ですね、その国民議会が台湾との関係改善を求める議案を圧倒的多数で可決したことについて、歓迎と感謝を表明し、共に努力しながら持続可能な開発目標の達成に向けた双方の強固な基礎がより一層固められるだろうとの考えを示した。

続きは以下をご覧ください。

https://japan.cna.com.tw/news/apol/202109150010.aspx

はい、以上が記事のご紹介でした。


では、なぜ永世中立国のスイスが台湾寄りの議案を通したのか?というと、スイス国会議員であるNicolas Walderさんが議会で「台湾はスイスと民主、人権と自由経済についての価値を共有できるパートナーだ」と発言したことから、その理由を読み取れると思いますし、この発言は、これに相対する国が存在する事の表れでもあります。

しかもスイスは記事内にあったように2007年に台湾に関する議案を可決して以来、14年ほど、台湾と中国の2か国の関係に対して非常に保守的、静観していることが多かったのですが、これはスイスという中立国家もが台湾という存在の重要性を重視し始めたのか、はたまた中国の傍若無人ぶりに嫌気をさしたのか、スイスメディアに目を通したわけではないので分かりませんが、いずれにしても台湾にとってはよいニュースであるには違いありません。ちなみに、台湾メディアは自国のことなので、「スイスが台湾の存在を重視して台湾寄りの議案を通した」みたいな論調が多かったのは当然の事かと思います。

このスイスのニュースの他にも我々から距離的に遠い存在のヨーロッパでは、欧州議会外交委員が9月1日に「欧州連合(EU)と台湾との政治関係と協力」報告書及び関連の修正案を圧倒的多数で可決させたりするなど、「一つの中国の原則」に従う※としたEUの方針が転換しつつあるようにも感じられます。

※Katinka Barysch. EMBRACING THE DRAGON The EU’s partnership with Chinaより

この報告書では中国の台湾に対する軍事的脅威を懸念して中国に台湾海峡の安定を破壊するあらゆる活動を停止するよう促すとともに、台湾海峡両岸関係のいかなる変化も台湾の人々の意向に反することがあってはならないとの立場を堅持することを盛り込んでいます。つまりは、極端な話、台湾が「独立」と主張すれば、EUはそれを受け入れる立場にある、ということですね。

そして修正案は、現在EUが台湾に設けているカウンター機関「欧洲経貿弁事処」(European Economic and Trade Office in Taipei)の名称を「欧盟駐台弁事処」(EU Office in Taiwan)に変更して、EUと台湾が緊密に連携する実質的な関係を反映させ、またリトアニアが台湾の代表機関設置に同意したことを歓迎と支持をし、中国によるリトアニアへの経済制裁を非難することが盛り込まれました。

ちなみにEUと台湾との関係で政治について触れられた報告書は初めてであり、EUの動きが永世中立国であったスイスにも影響を及ぼし、今回の「台湾との関係改善」議案可決につながったとみられております。

他にも、イギリスが中国駐英大使の議会への立ち入りを禁止したり、ロンドンタワーのあるロンドン市タワーハムレッツ自治区においては、再開発地区に移る議会の近くの地名を「香港広場、ウイグル法廷、チベット議会などへ変更しようとする動きもみられており、英中関係の冷え込みは更に進むものと考えられております。

いずれにしても、習近平体制になって世界が気づいたこととは、中国様は他国が何をしても中国が気に食わなければ、大声で抗議したり、経済制裁をちらつかせたり、場合によっては制裁を実行したりと、一方通行の外交をしているのに、愛想をつかせたということでしょうかね。日本は総裁選に注目が集まっておりますが、次の総裁には、対中国において強い態度を示すとともに、台湾との関係を更に強めてほしいものです。

最後に、頭の悪い私なのですが、海外のニュースを聞くときに、上院と下院ってどちらが優位性があるのか?とこんがらがってしまうのですが、最近その由来を聞いてやっと分かるようになりました。英語で言うと上院がUpper House、下院がLower Houseと呼ばれており、当時の議会で使用した建物が2階建てで、議員の多い議会を1階で、議員の少ない議会を2階で行っていたため、こう呼ばれるようになったようです。通常、大事なことを決定する場合は大勢の人数で決めるのが良いとされるため、1階での議会に優位性がある、と覚えておくとよいかと思います。

2021年9月17日 編集・翻訳(八度妖)

先週の台湾(9月5日~11日)

今日は先週注目された台湾国内のニュースを纏めてみましたのでご覧ください。

●ウェルチ財団は8日、元中央研究院院長の翁啟惠氏に2021年ウェルチ化学賞を授与する事を発表した。これは台湾で初の受賞であり、糖化学研究において卓越した貢献を示した証である。

《簡易解説》
  ウェルチ化学賞については、翁氏は中華民国籍とアメリカ国籍を持つ科学者であり、糖化学研究での功績が認められて受賞に至ったという感じですかね。ちょっとこの辺の分野については知らないのですが、記事を読むと、この研究成果を応用すると心臓病や脳卒中、様々な炎症性疾患を治療する新薬の開発に用いられると考えられております。
また、翁氏は今回のウェルチ化学賞を受賞したことで、台湾人として2人目のノーベル賞受賞者になるのではと期待されております。ちなみに1人目は1986年に化学賞を受賞した李遠哲さんとなります。

ウェルチ化学賞を受賞した 翁啟惠 氏

●台湾CDCは8日、新北市幼稚園のクラスータに関してDelta変異株が引き起こしたと発表したが、EVA航空パイロットが感染したDeltaウイルスとは異なる為、感染源は異なるという見解を示した。

《簡易解説》
  デルタ変異株ですが、5月に市中感染が始まり、厳しめの行動制限が敷かれて、ここ数週間一けた台の感染者でほぼ抑え込みに成功していたのですが、先日新北市においてクラスターが発生して、完全には抑え込めていない、油断するとすぐに広がってしまうという特性を改めて認識させられる一件ですね。しかも感染力の強いデルタ株となると、これからが台湾の感染症対策の正念場というところになるのでしょうか。ただ、ワクチン、防疫対策において、中国国民党が色々と妨害工作をしているのも事実なので、正しくこの図が現在の台湾を現していると思います。前には中共、背後からは国民党と民衆党と言った感じですね。

●行政院は9日、デジタル版と紙製の五倍振興券予約を22日から開放すると発表した。また紙製振興券は25日からコンビニで予約が開始され、10月8日から受領でき、郵便局では10月4日から予約が開始され、12日から受領できる。

《簡易解説》
  これは5月からの行動制限に対して、疫病が収まりつつある為、縮んでしまった経済を回復させるためのカンフル剤的な意味合いがある政策です。日本は昨年10万円の現金を給付しましたが、台湾は5千元分(約18000円)の振興券という形で給付します。私は、景気刺激策としては現金給付よりもこのような振興券という形の方が良いと思います。
なぜなら、現金支給だと、貯金される可能性が大きいし、税金の支払いにも、株式投資にも、海外送金だって出来てしまう訳で、国内でお金を回す、という点では、若干の無駄が出てしまうかと思います。逆に振興券ですと、使用期限が来年の4月末までですので、給付されてまず思う事は「使わにゃ損」ということですね。つまりこの振興券は市場にお金を回すという役割をきちんと果たしてくれるという点ですね。
デメリットとしては、すべての場面でこの振興券が使えるわけではないという点でしょうかね。

ちなみにもらえる対象は台湾国民と台湾人と結婚した外国人配偶者、永久居留証を有している人となっており、私も対象となるようです。しかもネットで申し込むことができて、かつ台湾に住んでいなくても受領できるということなので、申し込もうかと検討しております。台湾にも税金を払っているので、これくらいは許してほしいなぁと思います。

紙製の振興券のデザインはこんな形になります。

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2021年9月14日 編集・翻訳(八度妖)

激ヤセ金正恩氏、AI顔認証で検証

2021年9月9日に建国73周年を迎え、首都平壌の金日成広場で民兵組織「労農赤衛軍」などによる軍事パレードが行われ、金正恩氏が出席したが、その姿を見てネット民は「激やせした」、「痩せている影武者が出て来た」等の噂がされている。
今回このブログでは、AI顔認証技術を用いて、9月9日に出席した激やせ金正恩氏が影武者かどうかを検証してみた。


まず、「本物だ」と言える写真を選ばなければならない。

 今回選択したのは2019年6月30日、板門店でトランプ大統領と会談した写真を利用した。その理由は、情報統制などのある北朝鮮メディアからの映像・写真提供ではなく、欧米メディアによる映像・写真及び声帯分析も可能な音声も提供されているからだ。またこのような国際舞台では、トランプ大統領と直接英語で会話する際の語学力が必要であり、金氏が話す内容も国家元首が話した内容となり迂闊な事が言えないため、影武者が出てくる可能性は低いと考えるためだ。

2019年6月30日板門店でトランプ大統領と会談した時の写真

そして検証に使うAI顔認証はAmazon Web Service、通称AWSで提供されているAmazon Rekognitionというサービスの機能である。ちなみに顔認証の精度に関しては、米国の大企業の入退室の際にも使用されているので、疑いがあるのであれば、それら大企業の入退室管理も疑いを持っても良い事になるし、整形技術がAI顔認証を上回っているという事になる。


検証1

では、早速検証してみたい。
まずは、高台のようなところで手を挙げている写真と2019年板門店での写真を比較してみた。

結果は

類似度99.9%

ほぼ同一人物、つまりは本人であると判定された

検証2

この結果をみて「北朝鮮メディア提供の写真なんてPhotoShopなどで加工しているだろ」というツッコミが来るかもしれないので、今度は北朝鮮メディアから提供された映像ではあるものの、動画の1コマからランダムに抜き出したものを使って検証してみた。映像というのはパラパラ漫画を思い浮かべて貰えば理解しやすいのだが、1秒間に25枚から30枚の画像を高速で切り替えているような仕組みだ。つまり5分の映像があると9000枚弱の写真があるのだ。その中からランダムに1枚選んだのがこの写真である。

数千コマという膨大の数の中からランダムに選んだ1コマ

結果は

類似度99.9%

こちらもほぼ同一人物だと判定された


  この事から、AI顔認証という角度から見ると9月9月に姿を現した金正恩氏は本人である可能性が非常に高いということになる。勿論、北朝鮮が提供した映像自体がDeep Fakeという技術を用いて顔を金正恩氏にはめ込むという処理を行なってから世界に配信した可能性も否めない。

  ただ、美容整形の専門家 高須幹弥先生も伝聞や似顔絵レベルでしか敵の重要人物を知ることが出来ない戦国時代や江戸時代であれば影武者は確実に存在していたが、写真や映像が高解像度で出回っている世の中では、様々な角度から分析が容易に行えるため、骨格を含めてそっくりさんを作ることはほぼ不可能に近いという結果を出しているし、9月9日の金正恩氏の顔の特徴点などを比較しても過去の写真と比較しても同じであると述べていた。私もこの考えに同意できるし、先ほど述べたDeep Fake技術でも処理できない部分があるので、やはり本人であると考える。

また人間の目なんて錯覚を起こすし、先入観などで映像補正をするので、意外と宛てにならないのも事実である

実際に整形の噂が絶えなかったマイケル・ジャクソンさんのこの2枚の写真を比べても、AI顔認証では99.9%本人だと判定している。

後に、過去にも似たような検証もしているし、影武者がささやかれるロシアのプーチン大統領、米国のバイデン大統領のAI顔認証による検証も行っているので、そちらもご覧いただけると有難い。リンクは以下である。

2021年9月13日 編集(八度妖)

Web管理者一言

タイトルに「激やせ」という非常に大袈裟な表現をして申し訳ございません。やはりWebサイト管理者として閲覧数が欲しいため、大袈裟な単語を用いてしまいました。かなり痩せたことは事実ですが、「激」というほどではないですよね。

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台湾の若者に広がる天然独という考え

皆さん、「天然独」または「自然独」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
これは

1980年以降に生まれた人たちで台湾は既に独立していると考える台湾人

の事を指す政治的な要素を含む単語となります。この世代、1980年以降に生まれた人たちと言うと、今ですと大体アラフォーよりも下の世代ということになりますね。この世代の多くは自分自身を台湾人と考えており、台湾は既に独立主権国家であるということを支持しております。いわゆる現状維持派、もっと細かく言うと華独、または独台と言われる勢力に分類されるのですが、真の台湾独立、台湾建国という考えを持っているか?と言われるとそうではない場合があるので、注意が必要です。

ちなみに、華独、独台、台独、建国等の分類については、過去の動画を作っておりますので、そちらをご参照ください。概要欄にURL張り付けておきます。

さて、今日ご紹介した「天然独」という言葉ですが、一般的に言われているのが2014年頃、当時の民進党の主席であった蔡英文さんが発表した談話から生まれたと言われておりますが、2014年3月から中国との貿易協定締結に反対した学生たちが立法院、国会ですね、を占拠した「ひまわり学生運動」の後に広く認知されるようになったと言われております。

ちなみに、この「天然独」の対義語として挙げられるのが「天然統」という言葉となり、これは1970年代よりも前に生まれた「旧世代」の台湾人で、台湾は中国と統一しなければならないと考える台湾人の事であります。この世代というのは、中国国民党の「中華民国こそ正当な中国であり、いつの日か大陸を反撃して祖国統一を果たすんだ」という教育を幼いころから大人になるまでみっちりと洗脳とも言えるような方法で叩きこまれた世代である為、所謂本省人と言われる人たちもこういう考えを持っているのも事実であります。最近は日本人が自虐史観から抜け出せる人が出てきているように、台湾人のこの「天然統」と言われる人たちも、中華民国の洗脳から抜け出せている人もいますし、そもそも政治に興味のある人は、そもそも国民党による洗脳にかからなかった人や、もっと早い時期からすぐに抜け出せた人がいますので、「天然統」はあくまでも一部の人に対する呼び方であります。

ではなぜ、1980年代以降に生まれた人は、台湾は既に独立国家だと考え、それ以前の人、特に政治に興味のない人は台湾は中国、と言っても蒋介石達の考える「中華民国」の一部だと考えるのか?という点を挙げると、教育が主な原因だと言われます。

1970年代よりも前に生まれた人たちは、小中高の間、歴史の授業は秦の始皇帝、三国志、隋、唐、宋、明、清と言ったような中国についての歴史を中心に教え込まれておりましたし、国語の授業においても台湾土着の言語である台湾語の使用を禁止され、徹底的に中国で使われていた中国語、マンダリンを教え、教科書の内容は、「私は中国人、中国を愛している」みたいな文章を小学1年生の時から使わせていましたからね。

それが、李登輝さんが実権を握るようになってから、教育においても台湾について、を中心に教え始めるようになり、徐々に「台湾人である」というアイデンティティを持ち始めるようになりました。

更には、最近は言論の自由が確実に保証されるようになってきており、更には国民党政府が封印していた旧石器時代から近代におけるまでの台湾の歴史研究も自由にできるようになり、今まで隠されていた本当の歴史が明るみになったことからも、1970年代よりも前に生まれた人でも「私は中国人ではなく台湾人だ」と考える人が増えてきているのも事実です。これは、日本人が「先の戦争は日本は近隣諸国に多大なる迷惑をかけて大いに反省すべきで、反論の余地がない」という思想から抜け出せる人が増えてきているのに似ている状況かと思います。イメージ的には

日本→WGIP
台湾→国民党洗脳教育

こんな感じでしょうか

 実際に中共の「統一戦線部」の事務官 辛旗という人物も、李登輝総統が教育内容を中国中心から台湾中心にすることで、台湾は台湾だという意識が芽生えると考えている事を明言しておりますし、その対策として、馬英九総統時代に教科書の内容を変更するよう求めていたことも明らかになっていることから、台湾は台湾、という主張が正しい、これからも推し進めるべきだという事がわかりますね。

 因みに1980年以降の生まれた人たち、つまりはアラフォー世代よりも下の世代は、外省人や本省人という区別はしない方が良いかと思います。というのも、この世代というのは、外省人2世代目、3世代目にあたり、台湾で生まれ育ち、そして、先ほど述べたように教育も台湾を中心にした内容へとシフトしていることも有り、また、中国への旅行、中国への出張、そして海外旅行を自由にできるようになった世代であり、その経験から「中国人と一緒にされるのは嫌だ」と感じているのは事実であるため、所謂外省人と言われる人でも「中国と台湾はそれぞれ別の国、一辺一国」という考え方はもちろん、「台湾独立を支持する人たち」すら一定数存在しております。

 逆に、所謂本省人といわれる人たちでも、札束つかんでしまったのか、ハチミツを食べてしまったのか、はたまた弱みを握られているのか、それともただ単に勉強不足で洗脳されてしまったのか分かりませんが、台湾は中国の一部であると考える人たちもいるのも事実であります。

つまりは、お爺さん・お婆さん世代ならいざ知らず、若い世代においては、外省人、本省人というように区別することはあまり意味のない事なのです。もちろん所謂外省人2世、3世でも、台湾CDCにお供え用の花を贈ったりする、頭の中身が典型的な中華脳、日本人や台湾人が強烈な嫌悪感を起こすような行動をする人物がいるのも事実なんですけどね。

まとめ

  天然独という単語が出てくるくらいアラフォー世代よりも下の世代では、台湾人というアイデンティティを持っている事が読み取れると思います。このことから、台湾では中華民国または中華人民共和国と統一する事を望む勢力は少数派になっているということが分かりますし、何より若い世代が台湾人というアイデンティティを持っている事から、台湾の中華民国体制からの脱却は近いのではないか?と思っております。

最後に、日本の言論界では未だに台湾情勢を語る際に「外省人と本省人」というステレオタイプな考えで論じている人が多いのが現状です。しかし先ほどの述べたように台湾情勢は本当に複雑であり、情勢も日々刻々と変化している事を踏まえると、こういうステレオタイプで台湾情勢を語る言論人の情報は大したことが無い、池上彰レベルだと思って良いですね。意外と多いんですよ、台湾通の顔をして、外省人だから~~~、という有名言論人が。
ちなみに内省人という人がいますが、台湾では内省人という言葉は使わないですし、そもそも台湾では1997年に憲法を改正して、台湾省というものが実質的に廃止されております。つまりは、台湾には既に「省」というものが存在しておりませんので、外省も本省もないんです。
※名称としては存在しているが、何の機能も持たない状態

2021年9月5日 編集・翻訳(八度妖)

台湾行き高速鉄道に期待するだけではない?中国が台湾向け空港の建設を計画

  本日は金にものを言わせて、インフラをバンバン建設する中国で、台湾向けの空港が建設されるかもしれない?というニュースがありましたのでご紹介いたします。
まずは台湾最大の新聞社 自由時報の記事より

  中国による情報戦及び武力威嚇が続き、台湾海峡情勢が緊張状態になる中、中国官報メディアの報道では、中国政府は近い将来30億人民元(約500億円)を投じて台湾から程近い福建省平潭県の海を埋め立て、空港を建設する計画があると噂されている。その空港の位置づけとしては、「台湾向け空港」と呼ばれ、台湾との間の旅客輸送及び福建と台湾の航空輸送などを発展させることに重点を置いている。それとは別に、以前中国は2035年までの計画案の中に、道路や鉄道を北京から台湾へ通す計画も存在している。

  中央人民広播電台のネットニュースの報道では、中国福建省が発表した《福建省交通強国先行区建設実施方案》に港や空港を建設する必要があると書かれており、その案の中には通常の空港以外にも、交通の要所(ハブ)、海上空港、水上空港なども含まれていた。近年の計画には、福建省には少なくとも10か所の空港建設計画があり、平潭空港はその1つである。

  報道によると、平潭空港建設には30億人民元(約500億円)が投資される計画で、空港の位置づけとしては福州都市エリアの第二空港で、台湾向けの空港、ジェネラルアビエーション(一般航空)基地である。建設の目的は台湾との直行便による旅客輸送、一般航空サービス、福建と台湾間の速達物流などを発展させることである。これ以外にも空中遊覧飛行観光というような一般航空と旅行観光とも融合させる計画もある。

  これに対して、《ボイスオブアメリカ》の報道では、福建省は常に対台湾作戦の第一線であると考えられており、平潭と台湾新竹の距離は僅か68海里、約125キロメートルしかなく、計画内にある平潭空港は軍事目的も視野に入れているのではないか?とされ、注目されている。これに対して中国当局は特に説明はしておらず、多くのメディアがこの計画を取り上げていることを根拠として、福建省政府は経済発展と台湾との経済交流を進めることを一番に考えているとしている。しかしながら、北京は積極的に台湾との経済交流を進めると共に、一方では、台湾に対して多方面に渡り圧力をかけている事から照らし合わせると、現状両岸関係は双方がにらみ合っている状態であり、それが鮮明になっている。


はい、以上が記事の和訳でした。
改めて位置関係をみてみると、中国福建省のこの場所になります。記事に出て来た新竹というのは、この辺で、ここには台湾の著名な企業を含むIT企業・半導体関連企業を含むサイエンスパークと呼ばれる工業エリアがあり、また近くには軍事基地もあり、台湾の防衛に関しては重要拠点だと言わる場所でもあります。

皆様は既に知っていらっしゃるので、特に説明は不要かと思いますが改めてお伝えしますが、中国政府の真意というのをどのように判断するか?というと、彼らの発表するものは参考程度にして、実際に行動を起こしているものが真意だということ、思い出していただきたいのです。

  尖閣諸島についても、口では平和的な解決、尖閣付近の海底資源については共同開発しようなどと、きれいごとを言っておりますよね。でもやっている事は連日海警船と言われるけども実際は軍艦が尖閣諸島近くまでやってきたり、海上プラントをギリギリの線のところに作ったりと、やりたい放題ですよね。
それを象徴するような発言がありましたので、ご紹介いたします。
8月4日の中国駐大阪領事館の公式Twitterアカウントのツイートなのですが、

とツイートしております。つまり、何が言いたいかというと、こうした公式アカウント、政府の対外機関でもある領事館がこのように呟いているということは、これが中国政府の考え方であると言う事の表れであり、口は嫌だと言っても体は正直というのは正に中国の外交姿勢と同じであるという事がお分かりいただけると思います。
  今は、この発言が削除されてしまっておりますが、中国大使館、中国領事館、及び中国の外交部スポークスマン等の公式アカウントでは度々中国政府の真意が現れる発言があるので、やはり中国情勢は北京当局や官報メディアの発表だけを見るのではなく、それ前後の動きを見るのが大切だと言う事、改めてお伝えいたします。

ですので、今回の福建省の空港建設についても、口では民間利用、経済発展のための建設、とは言うものの、しれっと、いつの間にか軍用になっていた、ということもあり得るので、注意が必要であることには変わりないですね。もしここが軍事拠点となったら、先ほど説明した新竹、そして首都である台北をも攻撃範囲に入れてしまうので、台湾としては「ああ、民間用に使う空港なんですね」なんて呑気なことが言えない状態であるのです。

体は正直という発言は、日本においても同じで、最初は「平和的にやりましょう」とか「この問題は棚上げしましょう」というような言葉はそのうち反故にされるので本当に注意が必要ですね。これに関して、李登輝元総統が1990年代に既に中共の本質を見透かしていたという発言があったので、次回これをご紹介いたしますね。

はい、本日は以上となります。

2021年8月19日 編集・翻訳(八度妖)

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北戴河会議 習近平体制続投の兆候有り

  毎年恒例の中国共産党の幹部が集まる北戴河会議ですが、先日閉幕しました。日本でもニュースとなっておりますが、やはり気になるのは習近平が続投するのか否かという点かと思います。私は中国関連のニュースに関しては、幸い中国語が少しだけできるので日本メディアのニュースは殆ど見ないので、どのように伝えられているか分からないのですが、台湾メディアや海外にある中国語メディアの報道では続投するのではないか?という見方がちらほらと見かけるようになりました。

  ではその根拠となるものは何か?というとその前に北戴河会議は中国共産党の幹部たちが1年に1回集まり中共の重要な国策を決める場であることは皆さんご存じかと思います。特に今年一番注目されているものが今後の中共の指導者を誰にするかという点かと思います。ですので、今回の北戴河会議は、次期指導者を争う非常に重要な会議であった事は想像に難くないと思います。
しかし、北戴河会議が閉幕した後に中共政府機関公式サイトと中共官報メディア「新華社」が11日に発表したのが

「法治政府建設実施綱要(2021~2025年)」

というものになります。これは何かと申しますと、およそ1万字以上にも上る文章で、将来5年間中共が目指す国策の方向性を示すものであり、2015年にも類似の文章を発表しております。つまりは今回出された法治政府建設実施綱要は、前回出されたものの更新版だと推測されるわけであります。北戴河会議で何が話し合われたかは推測するしかないのですが、毎年の北戴河会議で国の方針を決めている訳で、その北戴河会議が閉幕した後すぐに、このような習近平体制時に発表された方針が文章で発表されたことは、習近平体制が継続されることを意味するのではないか?という見方が多いわけであります。ちなみに私が一番の情報源としている台湾最大の新聞社で民進党寄りの立場を取る自由時報でも、この「法治政府建設実施綱要」が出された事は習近平体制が続投される「兆候」ではないか?と報道されておりました。

http://www.gov.cn/zhengce/2021-08/11/content_5630802.htm
(中共にあるサーバーですので、接続にはご注意を)

  ただ、ひねくれものの私としては、こうしたニュースを読んだだけで、あ~そうなのか、と思った反面、「この文章は国の方針を示すものであるから、習近平体制が続投できないと決まったけど、そのかわりに譲歩する条件としてこの方針だけは残すということを意味しているのかも」と思ったわけであります。なぜならこの方針の35項目の一番最初には習近平思想を学べという文が盛り込まれており、これこそが2021年~2025年までに重視する国の政策だからです。つまりは、仮に習近平ではない別の人が最高指導者に就任したとしても、この方針の1番が習近平思想ですから、傀儡体制になるのか、はたまた反習近平派であったとしてもある程度の影響力を与える事ができると思ったからです。この辺の駆け引きの結果は来年にならないと分からないですが、いずれにしても習近平体制から別の体制に移ったとしても、習近平体制が続投する事になったとしても、中国共産党はヤクザと言うか、ならずものの体制であることは変わらないので、引き続き中共の動きには警戒していく必要があると私は思っている訳であります。

  なお、仮に習近平体制が続投となった場合、気になるのは国策をどのような方向へ持って行くか?という点ではないでしょうか。最近の国際情勢、そして中国国内の情勢も大きく変わっており、3期目という節目にこれまでの戦狼外交や国内政策の変更をするのにちょうど良いタイミングですよね。
その表れという事なのか分かりませんが、実例を挙げると、今まで繰り広げていた戦狼外交ですが、やればやるほど世界的に反中感情が高まっているという現状、終いには米国などから経済的制裁を受けるなどしておりますからね。もし習近平体制が優秀な政権であれば、これを改め、曾てのように表面的には友好を装い、裏では浸透工作を進めるという政策に戻すのかもしれません。

  国内についても、その兆候がありますよね。例えば教育。学習塾に対して規制をする動きや、今の所上海だけなのですが、小学校の期末試験で英語の試験を無くしその代わりに習近平思想を必修とするなどの動き。これは、ネット社会が更に進み海外からの情報を遮断させ、人民の思想を統制する目的があるとも言われております。知識階級の家庭の子供たちが英語を学ぶのは止める事はできませんが、一般庶民、特に低所得者層の家庭の子供が英語に触れる機会を減らせれば、それら人民が西側の思想、つまりは民主主義と自由の国の思想や価値観に触れる機会を減らすことができるわけですからね。
こういう動きは「国家に危機を与える」歌詞がある曲をカラオケで使用させないなどの規制も始まっているので、今述べたような中国共産党の目論見はあり得るか思います。

  ちなみに先ほど挙げた「法治政府建設実施綱要」にはビッグデータやAIなどのデジタルデータを用いて行政を行なうことを強化すると明確に書かれており、これが意味するところは、人民の監視をも強化するということになります。学校で思想を叩きこみ、外国思想を遮断、そしてデジタル技術を用いて人民の生活を監視するということができるのです。ちょっと詳しく話すと現在北京当局はQRコード決済などが普及しており、ある程度のお金の使い方などを把握できるようになりましたが、それプラスで監視カメラを更に設置して顔認識、最近では歩き方で人物を特定する事も可能になっておりますので、WeChat、WeiboなどのようなSNSとも連動させれば、人民の行動を更に細かく監視できるようになるわけであります。これはデジタル社会における人民の思想統制をすると明言しているような物です。これに関しては反習近平派も同意できる項目であり、且つ、中国のIT企業は所謂江沢民派と言われる派閥に支えられているとも言われているので、習近平体制が続投となっても進められる項目かと思います。


  いずれにしても先ほど述べましたが、次の最高指導者が誰になろうと、ヤクザ国家であることには変わりありませんので、これからも中国ニュースを台湾経由で仕入れて情報発信していきたいと思った次第でございます。台湾経由ですと、中国から直接ニュースを仕入れるよりも自由と民主というフィルターを台湾メディアがかけてくれるので、比較的楽に正しい情報が仕入れられますから。中国政府機関や官報メディアは、言うに及びませんが、それ以外の民間の中国メディア、特に大紀元や新唐人などの海外にある中国語メディアの日本語版が発する内容を事実だと思っている人が多いようですが、私から言わせていただくと、真実であるニュースも多いものの、中華思想的な内容を含むニュースも入っていることもあり、そして何よりデマも平気で発信しており、訂正すらしないことが多いメディアだと思っております。以前の私も彼らのニュースを参考に動画を作成しておりましたが、最近は参考だけにとどめております。なぜなら、時々台湾メディアとの考え方と異なることがあり、先ほど述べたようにデマに近いものまでが記事になっていることがあるからです。もちろん台湾メディアも誤報や印象操作的なニュースを出すことがあるので、鵜呑みにしてはいけないですが、比較的質の高い情報源だと考えております。

  台湾や中共情報に限ってですが、イメージ的にはこんな感じですかね。

質の高いメディア・言論人

台湾メディア・妙佛DeepMax・藤井厳喜

海外中国語メディア・日系メディア

中共官報メディア・某ITビジネスアナリスト

質の低いメディア・言論人

  敬称略

  もちろん台湾にも中国時報や中天ニュースのようにデマを流す大手メディアもいますので、ご注意ください。

2021年8月16日 編集・翻訳(八度妖)

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