ちょっとだけ朗報!台湾が3月から入国緩和を開始

2020年1月に中国武漢より始まった新型コロナ感染症(以下「武漢肺炎」と言う)だが、現在過去最高の陽性者数を記録している。私個人的には陽性者数だけに焦点を絞って不安を煽るような報道は良くないと考えているが、「コロナはただの風邪」というつもりは無い。それに経済と疫病対策のバランスをどこに取るべきなのかは、人それぞれ違うので、ここでは特に言及しないし、武漢肺炎が流行る前の生活に戻って欲しいという考えであることは、恐らく多くの一般人と同じ目標だと思っている。

※正確には2019年11月、場合によっては10月頃から始まったと言われる

さて、今日はタイトルにあるようにあの「防疫の優等生」と言われた台湾が2月28日から入国制限を緩めるというニュースが出て来た。

今は自国民と居留証を持っている外国人のみの入国を許可していたのだが、それがビジネスでの訪台もありとする点、もう一つが、隔離期間を従来の14日間から10日間へと短縮させるというのだ。細かい部分の説明は省かせていただくが、いずれにしてもビジネスビザを有している外国人も隔離はあるものの、入国できるようになるという。さすがに観光目的に入国は出来ないようだが、あの優等生の台湾が世界中で「陽性者をたくさん出している状態でも」鎖国を一部緩和して外国人を受け入れようとしているということだ。

私は専門家ではないので、便所の落書き程度の話だと思って読んでいただきたいのだが、今、流行しているウイルスはもしかして、感染力は強いが重症化リスクが今までよりは低いのかもしれない、という兆候が見えてきたのかもしれない。

ちなみに以前ブログでちらっと紹介したが、陳時中 衛生福利部長(厚労相に相当)の前任 林奏延氏が

楽観的に見れば、今夏には誰もが(自由に)出国できる

と発言したことも、またファイザー社CEOが

数か月後には世界は正常に戻る

と発言したこともあり、もうすぐで長かった戦いが終わるのかもしれない。

ただ心配な事としては、動くのが遅く、動いたら動いたで、今度は止まるのが遅い日本政府の対応だ。デンマークでは既に武漢肺炎に関する規制を撤廃したと聞いている。もし、重症化リスクが低いと判断されればデンマークに続く国々が出てくるであろう。その時、日本は早めに決断できるのか?その決断は正しいのか?という部分が非常に気になるのだが、その判断材料に台湾政府の対応というものを見たいと思っている。台湾はWHOにも参加できず、ワクチンに関しても中国からの妨害があったりと、感染症対策に関しては、専門家も多く政策に携わっており、また世界情勢や世界的組織に忖度無しで判断できる政府だと思っている。つまりは、世の中で一番客観的に武漢肺炎を判断できると考えている。

※センシティブな話題である為、0か100かというような考え方でこの記事を批評しないでほしい。また「風邪は万病のもと」という諺もあるように、何事も注意が必要である

2022年2月9日 編集・翻訳(八度妖)

三姉妹まもなく強制送還!女子高生が内政大臣に「台湾に滞在させて」と手紙

学生が冬休み、塾や学生会などで忙しい中、学業やダンス部の活動を頑張っている中山女子高校1年の小喬さん(仮名)が、インドネシア国籍の父親の永久居留証取消しによって、彼女と2人の妹にも3月8日以前に台湾を出国するよう通知が来た。中三の妹は100日ほど過ぎるとテストが控えており、彼女と妹らは信じられない状況にあり、毎日涙を流し、あらゆるところに助けを求めている。先日姉が三姉妹を代表して徐国勇 内政部長(総務相・内務大臣に相当)へ「台湾から追い出さないで」という陳述書を提出した。

パスポートには出国期限が記載されている

小喬さんの父母はインドネシア華僑であり、小喬さんは自分の事を「ジャカルタで生まれた台湾人」と称しており、2人の妹はそれぞれ中学と小学校で学んでいる。三姉妹は皆ジャカルタで生まれている。彼女たちが小さい頃、インドネシア国籍の父母が先に台湾で就業し、彼女が5歳の時に2人の妹と共に台湾へやってきて、一家一緒に住むことができるようになった。父親は永久居留証を有しており、母と子は「依親(家族)」ビザで居留証を取得している。

小喬さんは、小さい時に台湾に来ており、インドネシア語は殆ど忘れてしまい、自身を台湾人であると考えている。「私は既に永久居留証の申請資格を有しているが、世界的な疫病の影響でインドネシアに戻り出生証明を取得する事は出来ない」と述べ、また最近知り合った友人は彼女がインドネシアパスポートを持っている事が信じられないと述べている。

小喬さんは父親が同郷がインドネシアに送金するのを手伝ったとして、銀行法違反で1年以上の刑を受ける事となり、執行猶予処分となったが、父親の永久居留証は取消の処分となった。移民所は先週、父親は2月9日前に台湾を出国するよう通知し、彼女と二人の妹は3月9日前に台湾を出国するよう通知した。移民所は更に彼女たちのパスポート上に出国期限を記載した印を押した。彼女と妹たちは泣き崩れ、母親も自責の念に駆られている。

中略(小喬さんの経歴等)

小喬さんは悲しみながら父親が台湾の法律に抵触したので制裁を受けるのは当然であるが、彼女と妹はもう台湾人のようであり、台湾人と同じように生活し、また台湾で(永住できる)身分を取得したいと考えており、また台湾社会に貢献をしたいとも思っているので、特例またはその他の方法で、姉妹を卒業できるまでは台湾に滞在させてほしいと述べた。

2022年1月29日 編集・翻訳(八度妖)


Web管理者の一言

入国管理法は非常に難しく、センシティブな話題である為、意見を述べるのは非常に怖い部分があるのだが、このケースに関しては、父親の永久居留証取消しという処分によって家族全体に滞在資格がなくなったという状況、現在世界的な疫病という状況を鑑みると、心情的には特例で卒業までは滞在許可を出しても良いのかなぁ、と思う一方で、この辺を緩くしてしまうと不法滞在者や不法移民が増えるのではないか?という不安も出てくる。基本的に私は不法滞在などには厳しく対応するべきだという考えを持っている。

もし、現在疫病が流行っていなければ、「永久居留証申請資格を有しているのであれば、この期間中に早く申請しちゃいなよ」とか「法律の仕組み上、出国しなければならないので、一旦出国し、インドネシアで入国できる準備をするべきだ」と言いたくなるが、現在世界的な疫病が蔓延しており自由に各国出入国に制限を設けているということも有るし、文中にもあったように「疫病の為インドネシアに戻り出生証明を取って来ることができない」とあるので、なんとかしてほしいという気持ちが芽生えるのは当然であろう。ただ、ここで思いつくのが「出生証明が取れない」は果たして疫病と関係しているか?という部分を無視してはならない。例えば台湾国内にいても、インドネシアにいる親族・友人に出生証明を取得するよう依頼すれば、「疫病であるから取得できない」というのは成り立たなくなる。ただ、この家族がインドネシアの親族と仲が悪い、友達がいない(少ない)場合には、依頼できない。日本の常識がインドネシアで通用するか分からないが、弁護士や司法書士などに依頼して取得することも可能かと思うが、実際どうなのであろうか。
いずれにしても、永久居留証申請に疫病の影響が本当にあるのか否か?を確かめる必要がある。

と、記事を翻訳し、感想を書いていたら、台湾の内政部は「旧正月連休は安心して過ごしてください。就学中の未成年及び疫病蔓延、そして人道的という観点から期限内に出国しなくてもよいように法律の範囲内で適宜対処する」という声明を出した。

感情に流されず、どのような方法で問題を回避できるか知恵を出し合うのが私は理想的な姿であると考える。

ファイザーCEO:数か月内には世界は正常に戻る可能性


2020年初頭から武漢肺炎が世界に広がって以来、世界経済は大きく打撃を受け、個人の生活にも多くな影響をもたらしたが、いつ以前のような生活に戻ることができるのだろうか?ファイザー社CEOのアルバート・ブーラしはイスラエルのテレビ局(Times of Israel)のインタビューを受けた際に、世界は数か月以内に正常な状態に戻る可能性があると予測した。

ファイザーのブーラCEOは、ウイルスを根絶はできず、人類と長年共存しており、オミクロンなどの変異株ウイルスは継続して存在する。だが、感染拡大を抑えられれば、世界は将来数か月以内に正常な生活に戻ることができるだろう、と強調した。

現在世界で蔓延しているオミクロン変異株の予防対策に対して、ブーラCEOは、ファイザーは現在オミクロンのワクチンを研究開発していると述べ、但し「このようなウイルスは新たな変異種を生み出す趨勢」があり、将来更に多くの変異株が出現すると予測されるが、ワクチンを接種することで入院する確率を提言できると述べた。

彼はまた、今後1年に1回ワクチンを接種さえすれば、民衆へのワクチン接種の促進が容易になり、民衆を接種時期を容易に覚えられ、公衆衛生の観点から見ると、これは理想的な方法だと述べた。

2022年1月25日 編集・翻訳(八度妖)

Web管理者の感想

今日本では反ワクチン運動や「コロナはただの風邪」というような主張がだんだん強くなっているような感じがしています。これが良いか悪いかはここでは議論するつもりはありません。また、ワクチン接種を妨害する、ワクチン接種を強要するなどのように、他の人に迷惑をかけない範囲であれば、どんな主張をするのも「言論の自由」で認められているので、目くじらを立てる事ではないと思います。

反ワクチン・コロナはただの風邪と主張する人も、武漢肺炎ウイルスを警戒する人も目指しているのは「以前のような生活に戻る事」であり、同じゴール地点であることは変わらないと思います。

さて、今回なぜこのようなセンシティブな話題を取り上げたかというと、「以前のような生活に戻る」という共通のゴールが見えるような発言が、衛生・健康について影響力がある人物から発せられ、しかも防疫優等生と言われる台湾からニュースとして取り上げられたからです。

科学的な根拠という部分については、私は専門家ではないので、皆様自身で調べていただければと思いますが、22年1月18日に前衛生福利部長(厚労相に相当)の林奏延氏も「楽観的に見れば、今夏には誰もが(自由に)出国できる」と述べたことより、このような希望が出されるのは、少しは苦しんでいる人たちの活力になると思います。

やはり、先が見えない不安よりも、可能性が少しでもあるのであれば、このようなニュースは明るいニュースかと思います。(ワクチンを普及させるのが目的だ、とかいう話はするつもりはありません)
(もちろん、楽観的な予測ですので、これをそのまま信じるのは良くないですが)

台湾で猛威を振るう武漢肺炎。明るいニュースも。

昨年までは防疫の優等生国家として台湾が取り上げられることがあったが、現在台湾国内での市中感染が広がり、その名声も返上すべきだ、という声まで上がっているとの事。
(個人的には返上なんてする必要は全くないと思う)

ニュースを見ると市中感染についてのニュースばかり流されて、更にはオミクロン株という感染力の高い変異種も現れているので台湾国民の不安を隠せない。

「市中感染」という単語で検索するだけで、これに関するニュースが次々と更新されているのが分かる

しかし1日に数万人の日本の状況、または1日に数十万人という欧米諸国の状況を見ると、現在台湾での感染者数は0が3~4つ少ない状態。つまりは殆ど「無い」に等しい状態であるのは明白である。
2022年1月21日では国内の市中感染は82件ということで、台湾の人口は2300万人であることから、82件を人口5倍ほどの日本に当てはめると410人ほどである。

尚、死者は出ていない。

感染者数130人という数字は空港などの水際対策の時点で確定したものも含まれている

昨年末から市中感染やクラスターが発生しているものの、検査体制の構築、ワクチン接種の推奨、など早めの対策を講じていたため、感染拡大防止がしっかりとできている。また中央感染症指揮センターが積極的に情報を公開したことも有り、国民が指揮センターを信頼して、一丸となって武漢肺炎対策に戦ったことも優等生である要因だと思う。

我が国では早い段階から「コロナはただの風邪」という主張を目にしており、最近では街中をデモ行進するまでに至っていると聞く。だが、台湾ではそういう主張はあまり目にしない。デモ行進なんて殆どない(ゼロではない)。

実は、色々と言いたいことはあるのだが、私自身は専門家でもないただの一般人なので武漢肺炎に関する意見はここで終わろうと思う。


一方、明るいニュースもある。厚労省に相当する衛生衛生部だが、そのトップは言わずもがな「陳時中」氏である。2017年に就任し、2020年に武漢肺炎が流行してからは時の人となったのはご存じであろう。しかし、陳氏の前にトップだったのは医者出身の「林奏延」氏である。

実は彼は先日台湾新聞社のインタビューを受け以下を述べている

武漢肺炎の感染拡大により、人類はやがてウイルスと共存することとなる。また伝染性が強くなるにつれて、入院率、致死率が低下し、感染状況はインフルエンザまたは風邪のような段階に入っていくと信じている。そのため、現在の感染状況は今年明るい兆しがあると考えられ、「みんなが夏にはもしかしたら出国できるかもしれない」

情報ソース
https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/3804418

林奏延 氏

つまりは、楽観的な視点では、台湾の専門家は夏には風邪やインフルエンザのような状態になり、それであれば、今までのように国を行き来できるかもしれない、という考えを示したわけである。ただあくまでも「楽観的」という視点からの発言であるし、まだ完全には解明されていないウイルスである為、きちんと状況が把握できていないのであれば、発言には慎重になるべきだと私は考える。

※記事の一部を抜粋したため、この部分だけを用いて「台湾の専門家もコロナはただの風邪だと言っている」というような使い方はしないでください。

2022年1月23日 編集・翻訳(八度妖)

中国が世界の鉱山を奪い 工業界を牛耳ろうとしている件

  今日は、中共が現在鉱物資源を奪い取って世界の工業界を操ろうと企んでいるというニュースがありましたので、7月6日の台湾最大手の新聞社 自由時報の経済版のニュース記事をベースにお伝えいたします。

世界中で鉱物を自分の手中に収めようとしている中共(イメージ図)

日本人であれば、レアアースの件で痛い目にあっているので、常識を持ち合わせている人であれば鉱物資源の重要性はよ~く分かると思います。しかし、現在中国は次世代の工業界で主導権を握ろうと、グローバル規模で鉱物資源を奪おうと画策しております。中国は世界の多くの国よりも10年以上も前から様々な重要な鉱物に対して戦略的に先手を打っていると言われております。例えば、電気自動車、太陽光パネル、スマートフォン、風力発電機、人工衛星や半導体など、殆どすべての新しい科学技術産業に関する鍵となる原料を中国は様々な方法を用いて産出国や会社を操ることができる状態に持って行っております。

具体例を出すと2004年から中国政府は「走出去」と言われる「対外直接投資政策」を国を挙げて推進しており、中国資本の企業は競合する外国企業をM&A、つまりは合併と買収を行なっております。英国のフィナンシャルタイムズの記事では、10数年前の大型企業M&Aブームの際に、中国は海外で170億米ドル以上の企業をM&Aしていると伝えております。その時に主に買われたのが石炭や鉄鉱石などの資源を産出する外国の鉱山でした。

しかし、2018年以降、中国はM&Aの狙いを先ほど述べた鉱山ではなく、電気自動車などのクリーンエネルギー技術に関連する鉱物に関連した企業に変えており、特にコンゴ民主共和国、セルビアやチリに埋蔵されている銅、コバルト、リチウムなどの資源関連企業のM&Aが目立っております。2018年には過去最高額の買収案件として、中国 天斉リチウム社が41億ドルでチリのリチウム会社SQMの24%の株式を取得したことが象徴するように、既に世界のリチウム生産量の半分以上を有しているとされております。そしてしたたかと言うか、中国企業はこのようにして大金を払って企業を買収する一方で、リオ・ティントやアングロ・アメリカン、BHPビリトン等の競合する西側の鉱業・資源分野の多国籍企業とうまく調整を取ったりしております。

最近になってアメリカはサプライチェーンの脆弱性に対して警戒を鳴らし始めましたが、この時、中国は既に戦略的価値の高い鉱物に関しては、主要な産出国の資源を早い段階で確保しておりました。そのため、戦闘機または太陽光パネルなどの各種原材料に関しては、もう既に大きな影響力を持つようになってしまったというのが現実でございます。その中でも米国を最も困らせている部分でもあり、且つ外国依存から脱却できない部分として、21世紀の科学技術で最も重要となる金属と鉱物が挙げられます。

中国BYD社の製造工程

自動運転を含む自動化技術、5G、太陽光パネルから電動自動車まで、殆どすべての次世代科学技術産業において、コバルト、リチウム、アルミやレアアースのような鉱物や金属が必要となっております。予想されている未来として、世界でこれらの鉱物に対する需要が爆発的に増加するとされており、電気自動車だけを見ても必要となる鉱物は未来十数年間で1000%以上の需要が増えると予想されております。これ以外にもヒ素、ジルコニウム、アンチモン、ビスマス、ガリウム等を含む少なくとも22種類の重要鉱物がチャイナリスクの非常に高い鉱物として米国の重要鉱物リストに載っております。例えば、ガリウムは次世代の半導体素材として窒化ガリウムが注目されていますし、高効率と言われているガリウムヒ素系の次世代太陽光パネルも普及するとみられているので、楽観視できない状況だと私は考えます。

そして北京当局は正攻法はもちろん賄賂のような方法など、様々な方法を用いて全世界にある鉱物に手を出しております。まずは多くの人が知っているように、莫大な資金力を用いて、世界各国にある最大規模の鉱山を買収したりしておりますが、やはり注目すべきは政治的に不安定であったり、国家運営の透明性の欠ける国家を獲物にしたりしております。こういう国はトップや幹部クラスの人物さえ狙えばいいので中国の得意分野なのかもしれませんね。
そして次は、北京当局は加工設備に関しても多額の投資を行なっております。原料を製錬して工業用品にする部分に投資して、サプライチェーンにおいて北京当局が重要な地位を占めるよう画策しております。それ以外に、中国は一帯一路が進められている国家にある鉱山の所有権を中国企業に移したり、新規開拓をしたりしている事も忘れてはなりません。

最も具体的な例を1つ挙げるとするのであれば、コバルトとなります。現代社会においてスマホから電気自動車まで、飛行機のエンジンから磁石まで、コバルトは日常用品から軍用品まで幅広く利用されている鉱物となります。また電子化された社会において最も革命的な製品、リチウムイオン電池の中にはコバルトは不可欠な成分であります。2018年、米国内務省は、コバルトを米国の国家安全と経済に関する重要な鉱物資源の1つに指定しております。アメリカ地質調査所の調べでは50種類もの鉱物の中で、コバルトは一番チャイナリスクの影響を受ける鉱物の一つと考えられている訳でございます。

世界最大のコバルト輸出国であるコンゴ民主共和国は、現在コバルトの埋蔵量の49%を占めているといわれており、コンゴにある40~50%のコバルト産出会社は既に中国企業に買収されてしまっております。米国政治ニュースサイトのPOLITICOの分析では、コバルトは、中国が「国家主導型」の産業政策を最大限に利用している、つまりは我々にとっては悪用しているとでもいうのでしょうか、彼らの思うようにコントロールできる状態になっていると分析しております。中国政府は2007年に60億ドル相当のインフラ整備への融資と引き換えに鉱山取引の権利を得ております。こういう情報は日本貿易振興機構JetroのWebサイトにも載っています。しかもご存じのように中国企業のインフラ整備は現地の人を優先的に採用して進められるわけではなく、多くのチャイニーズが現地に行き労働する訳ですから、融資という名の搾取と言っても良いかと思います。
ちなみに、コンゴのコバルトの採掘場では、子供たちが労働に駆り出されているという噂もあり、かつ国内の紛争の影響もあり供給も安定しておらず、価格も中国様の望むような価格になっているとも言われておりますので、コバルトがこんなに重要だという事、そして鉱物も戦略物資になり得るという事、改めて思い出すべき情報だと思い、動画にしたわけであります。

ますます重要性が増すと言われているコバルト

またリチウム鉱山に関しては、2017年の1年だけでも20社近くが中国企業にM&Aされております。2018年においては、外貨流出を厳しく制限していた環境下においても、天斉リチウム社が100億人民元、15とか16をかけるので1500億円相当ですね、100億人民元を使ってリチウム関係の会社のM&Aを行なっております。つまりは中国政府主導の下、継続的に外国の鉱山買収を繰り広げて、中国が世界中のリチウム鉱山を掌握しようとしているのがはっきりと読み取ることができるのであります。

そのため、電気自動車の分野においては、中国はリチウム開発でリードしているだけでなく、大部分の電池生産の部分においても市場を抑えていると言われており、更には中国は世界最大の電気自動車マーケットを有しているため、世界の多くの企業が中国に工場を建設して、工場と部品提供会社との距離をなるべく近くしようと考えております。このため中国は精錬加工という分野についても独占的な地位を築きつつあるという点、お伝えしたいわけであります。

それ以外にも、中国はマンガン加工のサプライチェーンにも介入しようとしているところです。マンガンと言う鉱物はマンガン電池のように古くから利用されている鉱物であり、且つ世界各国に豊富に埋蔵されているものの、マンガンを精製するのは中国企業がほぼ独占していると言われております。鉄筋の強度を増すための添加物から電池で使われる化合物など、中国が生産するマンガン関連製品は世界の総生産量の90%以上を占めている訳であります。そして高純度のマンガンは電気自動車においてはますます重要な地位を占めるであろうと言われており、中でも最近フォルクスワーゲンとテスラ社は高純度マンガンは高価なバッテリー原料の代替物になると言い始めております。

また別の重要鉱物の優位性を確保しようと触手が動いております。中国企業は最近まで世界で広く流通している資源の価格を操作しようと企んでおりました。ウォールストリートジャーナルの報道では、2011年中国鉄鋼製造会社が砂鉄のマーケットを操ろうとしたが失敗に終わったという記事がありました。
そして2010年、鮮明な記憶のある尖閣諸島漁船衝突に関して中国はレアアースの輸出価格を引き上げるなどして制限したことも価格操作の一例として取り上げられております。また2021年3月に中国企業が電池の原料となるニッケルを廉価に供給できると表明し、1日でニッケル価格を9%も下落させるなど、中国企業がニッケル市場においても強い影響力を持っている事を見せつけようとしている訳であります。

中国の長期的な戦略として、世界の重要鉱物の主導権を奪おうとしており、同時にデジタル経済という時代において優勢に立ちたいと考えている訳であります。元々、石油や天然ガス採掘のような分野において数兆ドルに用いようとしたお金を、ハイテク産業で不可欠な特殊な鉱物の為に使うよう方向転換したことが読み取ることができます。2021年2月には、中国は国家安全保障の脅威となる国や企業に対してレアアースとその製錬技術の輸出に制限する方向で動いているという情報まで出てきました。ただ、これは公式ではなくあくまでも関係者から出てきた情報なので実際にそうするかどうかは不明ですが、いずれにしても中国の過去の行ないと彼らの本質を見ると、将来的にこのような重要鉱物という面において、米中の緊張した対立が更に激化していくのは想像に難くないですよね。

では、中国による市場の掌握をどうやったら打破できるか?という点に関して自動車メーカー及び部品メーカーは使用済みのバッテリーからコバルトをより多く回収する方法を試している一方で、他の国に目を向けて重要素材の替わりになる資源を探したりしております。例えば、パナソニックですが、目標として2~3年以内にコバルトを使用しない電池の量産をしようとしております。またパナソニックとテスラが共同で推し進めてきたニッケル-コバルト-アルミニウム酸リチウムイオン電池、いわゆるNCA系の電池においてはコバルトの含有量が極めて低く、5%にも満たないと言われております。
ただ気になる所としてはコバルトフリーの電池はお隣の国のLGケミカルと競合するので、価格競争になり、日本製品が品質では勝るものの、そこそこの品質で価格はべらぼうに安いという製品をLGが作ってしまうと、価格で負けて市場から追い出されてしまう、ということを懸念しております。

いずれにしても世界が武漢肺炎で苦しんでいる中、アメリカは治療のための薬品や医療機器の供給をストップさせられたために、物資が外国に過度に依存している部分を意識し始めました。特に中国共産党に対してとかですね。ですので、これについてアメリカの国会議員は重要産業のサプライチェーンを回帰させて、アメリカの工業を強くし輸入に頼る体質を改善することが今アメリカに求められている優先事項だと強く求めているのは当然の事ですよね。

またアメリカの国防の専門家ジョン・アダムス氏は、アメリカが重要鉱物を過度に輸入に頼っている問題を見直さなければ、すべてのインフラ投資、高速通信、クリーンエネルギー対応と国家安全保障と国防に対するサプライチェーンの確立非常に難しくなると指摘しております。彼は、もしアメリカが国内生産を重視し、またサプライチェーンを過度に輸入に頼っている問題解決を優先しなければ、経済と国防に対してあとあと大きな災難をもたらすことになるだろうと警鐘を鳴らしています。これは日本においても重要で、ただでさえ自衛隊や海上保安庁など直接国防と関わる人と組織に対して批判的な目を向けられるご時世、最近はやっと少しずつですが理解を示してくれる一般人も出てきましたが、ましてや間接的な戦略物資である鉱物というものに関しては、商社だけに任せずに国としてもサポートしていくべきだと考えます。もしかするとマスコミなどは報じないだけで実は裏で政府がこれら鉱物を扱う商社をサポートしているんでしょうかね。

ただ、色々と不安材料を述べてきましたが、今や単一国家だけで最先端の技術製品を作ることができないので、鉱物だけを抑えたとしても、やられた側も部品を提供しないという報復措置が取れるわけです。ですが、今、問題だと思うのは、そういう報復措置を取る姿勢を日本ができるか?制限を行なった相手国に強く抗議する事が出来るのか?という点かと思います。そういった国会議員を選ぶこと、当選した後の議員の働きぶりにも日本国民は注目していくべきだと考えます。

2021年7月8日 編集(八度妖)

【中共プロパガンダ】日本から提供のワクチン接種開始、すでに27人死亡=「(台湾)島内パニック」

今日はまだ台湾に関するデマが流れておりまして、見過すことができないと思いましたので、解説いたします。
まぁ、デマというと、デマ発信者がお怒りになるでしょうから、ミスリード、印象操作と言っておきましょう。

まずは、レコードチャイナの記事を冒頭のみ引用いたします。詳しく読みたい方はURLをクリックしてください。

日本から提供のワクチン接種開始、すでに27人死亡=「島内パニック」と中国メディア

2021年6月18日、中国メディアの環球網は、台湾で日本から提供されたアストラゼネカ製の新型コロナワクチン接種を受けた市民のうち、接種開始から3日間ですでに27人が死亡したと報じた。「死亡率の高さに(台湾)島内がパニックになっている」とも伝えている。

https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_878169

https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_878169

はい、以上が記事の冒頭でした。

  さて、この記事を読んで、日本の皆様はどう感じたでしょうか?私は、たまたま忙しく台湾メディアのニュースに目を通しておらず、Twitterのフォロワーさんから「こんなニュースがあって台湾が大変そうで心配です」というメッセージを頂き、急遽調べてみたら、こんな状態になっておりました。まず1行目の「環球網」という時点で察しがつきました。

  皆様もご存じでしょうが、環球網というのは環球時報のネットニュースであり、北京当局が人民日報では出来ないような宣伝したい内容を環球時報で実験的に流してその反応をみることをするとも言われているメディアで、私の中では、嘘やデマ、印象操作を行うメディアという位置づけです。

またレコードチャイナの政治的な立場はよく分かりませんが、感覚としては中国メディアの記事を多数引用している関係で、どうしても中国寄りだと私は感じております。

ですので、環球網及びレコードチャイナの記事は、台湾に親しみを覚えている日本人に対して、

「折角ワクチンを提供して日台友好の雰囲気が盛り上がったけど、死者を大量に出してしまい大変申し訳ない」

と思わせる記事だと思います。そして発信元が中共官報メディアということですから、やはりワクチンで日台関係が強くなることを恐れてのデマの流布、印象操作に当たると思います。自虐史観が染みついた日本人に対して、日本人が持つ優しさにつけこみ、

「台湾の皆さん、申し訳ないです。次のAZワクチン提供には難色を示します」

みたいな流れを作り出そうとしているのかもしれません。

では、デマです、と何の資料も提示せずに反論しては何にも説得力が無いので、数字も出しながら解説いたします。

まず、27人死亡という部分。記事は6月18日時点のものでして、6月20日時点では64人にまでのぼっており、数字だけ見るとたった数日間で数十人も死亡して、台湾国民がパニックになっているような印象を持つと思います。

しかし、そうではないという根拠として、3点があげられる

1.アストラゼネカ製ワクチン接種後の死亡率が世界各国より低いという点

100万人のうちでどれだけ死者数が出ているか?という部分ですが、現在疫病終息宣言を出したノルウェイの44.6人と比べると、台湾はその半分以下にあたる19.6人となっており、決して突出して高い数字ではないことはお分かりいただけると思います。ただ、ドイツの6.5人やイタリアの7.3人と比べると高いので、親中メディアはこの数字を取り出して、日本のAZワクチンが危険だ、みたいな報道をしています。

左側国名は上から順にアメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、ノルウェイ、オーストリア、イタリア、アルゼンチン、ブラジル、チリ、台湾となっている。輝瑞はファイザー、AZがアストラゼネカ、嬌生はジョンソン・エンド・ジョンソン

そして、確かに今まで無菌室のような状態で死者をほとんど出していなかった状態からワクチン接種で数十人が死亡となると、台湾国民が恐怖を感じるのはありえると思います。ですので、「パニック」を起こしている国民は少なからずいらっしゃいますが、「島全体がパニック」という感じではないです。では次の根拠

2.接種して死亡した人は高齢であり、また毎日250人以上の75歳以上のお年寄りが自然死で亡くなくなっているので、ワクチンと死亡の因果関係が確実ではないという点。

例えば、ある台湾人が公式サイトからの情報をまとめた限り、64人中、90歳以上は15人、80歳以上は32人、70歳以上が8人、また64人中、心臓病や人工透析など基礎疾患を持っていた人は95%にも上る為、自然死または基礎疾患による死亡の可能性もあるという点

そして、先ほども述べましたが、毎日250人以上の御老人が無くなるという事ですから、仮に15日から20日までの6日間とすると少なくとも自然死した1500人の中、基礎疾患を持ったご老人が60数人なくなったということが分かります。

ただ、ワクチン接種が引き金になったという点は考えられるのですが、こういう背景を出さずにただ数字だけを出して

「接種=死亡」

という恐怖感を持たせるやり方は、本当に卑劣だと思います。

ちなみに、高齢者の接種に関して、隣国韓国の75歳以上の接種後の死亡の割合は1万人のうち、1.42人、台湾は0.87人と特に突出して台湾が酷い状態ではないことが分かると思います。

3.そもそも、こういう接種すると死亡する、という印象を持たせようとしているのは現在与党の民進党を倒したい親中寄りのメディアが行なっているという点。見せたい数字だけを取り上げて、恐怖心をあおる手法は、日本でもお馴染みのマスゴミや無責任言論人の常套手段であります。もちろん、未曽有の疫病に対して、台湾政府も失敗もあり、それを誤魔化そうとする動きもあるかもしれませんが、蔡英文総統、陳時中衛生部長をリーダーとした体制は、少なくとも世界の中でも、誠実な政府だと私は考えておりますし、中国国民党が仮に与党であったとしたら、想像も出来ない地獄絵図の台湾になっていたかもしれません。

いずれにしても、海外から入国した外国人の国籍すら開示できない厚生労働省とは違い、台湾の衛生部は情報開示に関しては非常に透明性があると思います。

ただ、一部のクソマスゴミがその情報を悪用して、プライバシーを晒すようなこともあったことも併せてお伝えしておきます。

また、台湾での感染者拡大は、航空業界関係者に対する隔離政策を緩めてしまったという民進党の落ち度もありますが、それ以上に台北市、新北市(昔の台北県ですね)の首長の対応が杜撰であったという部分があります。初期の段階でしっかりとスクリーニングを行なっていれば、こんなにも広がって無かったとも言われております。ちなみに台北市長は医者であり、親中とも言われる柯文哲氏。新北市は中国国民党の侯 友宜氏。人口密度が非常に高いという点もあるので、ばっさり彼らの判断ミスとも言えませんが、民進党支持者の私から見ると、政治的な要素を交えながら防疫対策をしていたように感じます。日本もそうですが、こういう未曽有の事態でも一枚岩になることが出来ないんですね。


なお、こうしたニュースに飛びついて、中国や台湾に関する言論人として知られている甘粕代三 さんという方が相変わらず、台湾のイメージを不当に悪くしようと最近頑張ってらっしゃいます。例えば日刊ゲンダイの以下の記事

台湾に激震!アストラゼネカ製ワクチン接種直後に36人死亡

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/290810

記事を読む必要はありませんが、一言にまとめると、冒頭の環球網の内容とほぼ変わりません。また過去の甘粕さんの記事を読んでみましたが、皆さん、よ~く覚えておいてください。甘粕代三さんの台湾に関する記事は、全体的に中共官報メディアの論調と同じだということ。

そして、もちろん著名なITビジネスアナリストも今回の台湾のワクチン接種について、彼女らしい見解を出しておりました。途中で突っ込みを交えながらご紹介いたします。※赤字がサイト管理者見解

おはよう。
日本が台湾に送ったAZワクチンの接種が開始して、ワクチン接種後に亡くなられた方の人数が5日で59人という人数に上った。
当局は自然死だとして取り扱っていない。

→ワクチン接種との因果関係は現在も調査中で、決して自然死だと決めつけているわけではありません。ミスリードです。

米からのモデルナワクチンも台湾に第二段が到着した。
日米の対応を見ていてすごく差を感じる。
日本は政治家が「台湾は友達だ!!」と叫んで、自分たちの国で公的使用を見送っているワクチンを送って、台湾でワクチン接種による死者が報道されてもダンマリだ。

→政府が送ったことについて報道がされていないなら、それはマスコミに言うべきことなのではないでしょうか?もちろん政府の広報部も行うべきですが、、、
主語のすげ替えが行なわれている主張ですね。

友達なら、自分たちも使っているワクチンを提供するのが筋ではないか。

→じゃ、仮に提供したら、今度は「自国民を優先せずに外国に提供するとは何事だ!」っていうのは明白です。今回のAZワクチン提供は、私個人的には今ある手持ちのカードの中で、最良のカードだったと考えております。

安全性が確認できないから公的使用を認めた薬品を『友達』に送って死者が出てるのにダンマリなのは本当に親台湾なのかと疑ってしまう。

→だからぁ、さっき説明しましたが、因果関係もまだ不明ですし、そもそも毎日250人以上の御老人が自然死している数字も出して、こういうことを言うべきだと思います。こういう背景を知っていて、この発言をしているのであれば、もう彼女の考えが中共または中国国民党と全く一緒だと思います。恐らく背景を知らずに、こういう発言をしているんだと思います。

一方で、アメリカはわざわざ「台湾は友達だ!!」とパフォーマンスもせずに自国で認可されたワクチンを静かに台湾に送っている。
なんだかなあ。

→アメリカ政府がパフォーマンスをしていないかは不明ですので、これには何も言えませんが、アメリカの対中政策を考えると、どこかしらでパフォーマンスをしているのではないか?と思います。もしアメリカが「台湾にワクチン贈ったよ~」的な政府情報があれば、お知らせください。

いずれにしても今回のワクチン提供には菅総理、安倍元総理、そして台湾政策プロジェクトチームの座長を務めている佐藤正久外交部会長が絡んでいると言われております。このITビジネスアナリストは、この三人を極度に批判する傾向があるので、どうしてもこういう負の側面しか見えてこないのかもしれませんね。


偶然なのか意図的なのか分かりませんが、6月4日に日本が台湾にワクチンを提供して2週間ちょっと経ちましたが、その間、様々なデマや根拠のない憶測、そして日台関係を悪くしようとする印象操作的な情報が出回るようになりました。しかも、私のような一般市民ではなく、先ほど出てきた甘粕代三さん、井上雄介さん、近藤大介さんのような言論を生業としている方々が情報を発信しているという点、非常に気になり、今回取り上げた次第であります。

いずれにしても、台湾情報を見る際は、どのメディアが報じているか?を確認すれば、親中言論人の主張に騙されることは、無くなっていくと思います。

はい、本日は以上となります。本当は台湾ワクチン情勢に鴻海のテリーゴウ氏とTSMCが絡んできたという部分もご紹介したかったのですが、まずはSNS上で出回っているデマを指摘することをメインとしましたので、これで終わります。

2021年6月22日 編集(八度妖)

蔡総統感染、蘇貞昌が株操作は全て偽情報 故意に拡散の罰金は最高1000万円

今日は、台湾の武漢肺炎に絡んだ情報をお届けいたします。まずはニュースを和訳したものを読み上げ、その後に私なりの考えを簡単に述べたいと思います。

この図を意訳すると「疫病に関するデマ、事実に基づかないものを拡散したら最高で罰金300万元(約1000万円) または懲役3年以下 ソース不明の情報を聞いたら、法に抵触しないように拡散せずにちゃんと調べよう。」となる

  台湾国内で武漢肺炎(新型コロナウイルス、COVID-19)が猛威を振るっている中、偽情報が世の中に出回っている。中央感染症指揮センターの副指揮官の陳宗彦氏は5/22、「蔡英文総統が感染したが、その情報はまだ公開されていない」というネットに出回る情報は、非常に劣悪な偽情報であり、IPから発信元を調べたところ、海外からであったことと、使用されている文字に簡体字が含まれていた事より、悪意をもって偽情報を拡散し、これは我が国の防疫任務の妨害を画策することが明白である為、民衆はシェアを止める旨、違反すると罰金が最高300万元(約1000万円)になる、と述べた。

  感染症指揮センターは、蔡英文総統はCOVID-19に感染またはその他の疾病にかかっていることはないと、断言する事ができ、このコメントを警政署刑事警察局に調査を依頼した所、IPアドレスが海外からのものであり、また使用される用語も中国地区のもの且つ簡体字が使用されていることが分かった。これは悪意を以って踏み台を利用したやり方であり、故意そして悪意を以って事実に基づかない情報を書き込み、拡散をし、我が国の防疫任務を妨害しようと画策している。

  それ以外にネット上には「なぜ蘇貞昌が(行政院長=行政トップを)首にならないのか?蘇貞昌は大量の高端(MEDIGEN)、聯亞(UBI)の株を所有しており、国に影響を与えている」という情報も出回っているが、これも事実に基づかない情報であり、偽情報をもって国内の防疫の妨害につながる為、決して拡散してはいけない。違反すると罰金が最高300万元(約1000万円)となる。

  感染症指揮センターは、このような言論は事実から極端に逸脱しており、国民を誤った方向へ導き、社会を混乱に陥れ、また国民を不安にさせるため、民衆は決してシェアと偽情報拡散をするべきではなく、偽情報を拡散させると犯罪にもなり、最高3年の懲役または300万元の罰金刑が下される可能性があることを強調した。民衆は、出所不明の情報を受け取ったら、慎重に内容を調べて確認し、決して安易に拡散してはならない。さもなければ法に抵触する可能性がある。


はい、以上が記事の和訳でした。

  このニュースを聞いて、私自身は日本でもこういう法律を作って欲しいと思うのですが、人によっては政府の都合の良いように解釈され、このような法律が悪用される可能性があるので危険だという声も上がると思うので、日本ではこういう法律が成立する事は無理だと思います。そして日本だと、デマに対する刑罰として、偽計業務妨害罪が挙げられますが、今回の「蔡英文総統が感染」という情報だと、誰に対して業務妨害したかが立証することができないため、結局は何にも対策ができないのではないか?と思います。

なぜ今回このデマに関して取り上げたか?というと、台湾に関するデマがネット界隈では多く出回るようになったからです。
今までテレビやラジオ等大手メディアの垂れ流す情報だけを聞いていて、洗脳に近いような状態だった人たちが、私もそうだったんですが、インターネットという媒体で大手メディアが流さない真の情報に触れる機会が多くなり、マスコミ不信が高まってきているのは事実でございます。しかし、それと同時にネットには偽情報も多く存在している玉石混交であるため、それを見分ける能力を身に付けなければなりませんが、どうも今の風潮を見ると、「〇〇さんがそう言っている」「〇〇さんは一人で悪と戦っている」というような自分で客観的な資料を用いずに、ネットの情報を拡散する人たちが増えてきているような気がします。特に外国に関する情報は、本当に玉石混交、しかも玉に似た石が多いような気がします。台湾情報に関しましては、次のことに気を付けてください。

1. 台湾には日本の朝日新聞や毎日新聞、共同通信、NHKのように極度の親中、反自由民主主義の思想を伝えようとするメディアがいること。

こういうメディアの情報を引用してあたかも真実であるかのように情報発信する日本人や日本語話者がいるという点。

ちなみにどういうメディアかというと、

中天新聞
中天電視
中国時報

となります。これらメディアを引用して情報発信するような日本人または日本語話者は絶対に信じてはいけません。日本にとって百害あって一利なしですから。朝日新聞を引用して情報発信している人を皆さん信じませんよね。台湾情報に関してもそれは同じです。

2. 「メディアが報道しない」「闇を暴く」「誰も知らない〇〇」という言葉に踊らされない。

私もこのYouTubeチャンネルやブログに「日本のメディアが報道しないニュースを発信」みたいなことを書いているので人の事言えませんが、私は一応台湾メディアが報道しているけど、日本メディアは報道しないという意味で使用しております。注意しなければならないのは、日本メディアは勿論、現地メディアが報道しないことを、あたかも真実であるというように情報発信しているケースが怪しいということです。実際に例を述べると2020年夏、台湾軍が防空識別圏に侵入してきた中共機に対してミサイルを発射したというニュースや、中共軍機を撃ち落としたというニュース。これは確かにイギリスメディアやロイターまでもがミサイルで追跡というようなニュースを出していましたが、当事国である台湾メディアではそんなニュースは一切なく、あったのは航空機をロックオンするレーダーで追跡というものでありました。それと台湾国防部にはそれらしい情報が存在していない点ですね。こういうと「台湾の大本営が情報を隠蔽している」という人が出てきますが、台湾は日本よりも人口密度が高い国ですので、ミサイル発射なんてしたら、誰かしらの目撃情報や映像が出るので、隠蔽なんてできるわけがありません。そういう台湾の事情を考えずに、なんでもかんでも政府が隠蔽している、とか言うのは、あまりよろしくないかも しれませんね。

まぁ、私もこんなグラサンにマスク姿で、ペンネームで情報発信しているので、五十歩百歩、

お前が言うな!

って言われちゃいますね。

ただ一つ言える事としては、基本的に私は、台湾政府が発表する情報を元にすることが多く、新聞記事の引用にしても、中国語であれば、一次ソースに近い所までは掘り下げるということをしているという点です。英語に関しては、英文見ると眠くなってしまうので、手を抜いている部分はあります。すみません。

ちなみに日本でも、台湾が武漢肺炎ウイルス株を2019年年末よりも前に既に入手していて国光生技、国光バイオテクノロジーという会社が早々とワクチン開発に着手していたという偽情報がありますが、これは現在調べております。ある程度まとまったら動画にしてみようと思います。

  最後にもう一度、台湾は情報戦争で中共からの偽情報が多く出回っている国ですので、台湾大手メディアと言っても中共傀儡メディアも存在しております。

中天新聞
中天電視
中国時報

そういう事情を知らないのか、はたまた故意なのか分かりませんが、これら記事をたくさん引用している情報発信者には気を付けてください。これらの情報すべてがデマと言う訳ではありませんが、多くは日本と台湾の国益を害し、更には中共を利する事になっています。つまりはこれら情報を拡散する事は、中共の片棒を担ぐことになりますので、くれぐれもこれら中天新聞や中国時報のような台湾にある赤いメディアを引用して情報発信している情報発信者にはご注意ください。


2021年5月24日 編集・翻訳(八度妖)

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外国メディアが台湾疫病情況を分析 陳前副総統:日本の教訓を参考にできなかった

今日は武漢肺炎が台湾で猛威を振るっている状態ですが、前副総統の陳建仁氏が防疫に関して日本に触れていたので記事を和訳します。

外国メディアが台湾疫病情況を分析 陳前副総統:日本の教訓を参考にできなかった

  武漢肺炎(新型コロナウイルス、COVID-19)が深刻な状況だが、海外メディアは台湾とシンガポールの状況を報道し、陳建仁前副総統は、以前日本の風俗業でクラスターを起こした事例を指摘し、日本の失敗を我が国でも活かせなかったと述べた。

BBCの報道では、陳前副総統は、以前日本の風俗産業でクラスターが発生し、風俗業はウイルスの温床であったが、我が国は日本の教訓を生かすことが出来なかった、と述べた。陳氏は万華茶芸館でのクラスターでは、多くの感染者が当該地域を訪れたこと認めようとせず、感染症拡大の把握が困難であったと述べ、「これは私たちに、ごく小さなルール違反であっても、ウイルスが拡散してしまう事を教えてくれた」とも述べた。

  記事内では、台湾とシンガポールを比較するとシンガポールはワクチン接種率が高く、約3割の成人が1回目の接種が完了しており、東南アジアでは最高の接種率であり、今年の年末までにすべての国民に接種を行なうよう努力しているが、現在ワクチン供給に課題があると書かれていた。

  陳前副総統は、「我が国はグローバル企業からワクチンを購入する事に全力を尽くしているが、その効果は甚だ小さい。ワクチン供給を維持する唯一の方法は国産ワクチンであり、これは台湾にとって非常に重要である」と述べた。台湾国産ワクチンは最も早くて7月に民衆が接種できる予定である。

  シンガポールと台湾は最近感染症が拡大しているが、台湾の中華航空クルーがノボテルホテルで感染症を広め、シンガポールはチャンギ―空港の空港職員がクラスターを引き起こした。シンガポールは、感染した職員がリスクの高い国との接点のある高いエリアで働いており、その後関連職員は民衆が使える空港内のレストランで飲食して、それが原因でウイルスが拡散したことに気が付いた。多くの感染者からインド変異種のウイルスが検出された。シンガポール政府は既に空港を訪れる旅客を国家別にリスクレベルに応じて分けるようにし、また空港職員の勤務地もリスクレベルにより区別している。


はい、以上が記事の和訳でした。

  確かにこういう大人の社交場ともいうような場所を訪れたことを内緒にする人は多いと思います。家庭を持つ人がこういう場所を訪れたことを認めないということは、理解はできますが、独り身の人が認めないのはまったく理解できません。ただ、今回クラスターを引き起こしたのは、ライオンズクラブの会員たちの集いだったということで、恐らく多くが家庭を持つ人たちだったと推測されます。

  ただ、彼らを弁護するわけではないですが、今まで8か月ほど、感染症とは無縁の社会だったので、家庭を持つ人もこういう場所に気兼ねなく訪れていたのは想像に難くないですし、まさかクラスターが発生するとは夢にも思っていなかったでしょうね。こういう産業は人類誕生の時から存在するとも言われておりますから、なくせ!とか、けがらわしい産業だ、というつもりはまったくありませんが、今回感染してしまった妻子持ちの紳士たちは、お気の毒としかいいようがありませんね。

  ちなみに台北市は昨日20日、市内の伝統市場、ナイトマーケットでの飲食スペースの提供を禁止することを決め、飲食店は原則テイクアウトのみの提供となりました。ちなみにこれを決めた台北市長は柯文哲氏で、お医者さん出身の人物であります。ちょこっとここで政治的な話を入れるとすると、現在彼は2期目なのですが、1期目の選挙は無所属ながら民進党の推薦があり当選したのですが、その後親中路線であることが分かり、民進党からは三行半を突き付けられた人物であります。ネットの中には、民進党の推薦を受けた柯文哲台北市長!というような情報が出回っておりますが、古い情報を混ぜ込み、中共の都合の良いように情報発信をする人が増えてきているのでご注意を。

あとワクチンに関してですが、以前の動画でもお伝えしましたが、台湾のワクチン接種率が1%にも満たない原因として、国民が接種を望んでいないというデータが良く挙げられており、私もアメリカメディアの記事を引用してそう説明しました。しかし、よくよく調べてみると、そういったデータは、最近の疫病拡大以前のアンケート調査結果であったり、メディアによっては接種を希望する人が6割というものもあるので、1つのアンケート結果だけで判断してはいけないと改めて感じました。関連記事はこちらとなります。

  そして何より、台湾のワクチン接種率が低い理由として、ある国の妨害によって、ドイツ製や米国製、イギリス製のワクチンが手に入らないという点が挙げられます。ご想像に難くないと思いますが、あの国の妨害ですね。そしてもう一つ、台湾の癌、ともいうべき中国国民党は、ある国で製造されたワクチンを台湾国民に接種させるべきだとトンデモナイ主張をしております。つまりどういうことかというと、欧米製のワクチン輸入を妨害して、あの国のワクチンを手に入れて、あの国と仲良くしていこうという魂胆なのです。本当に台湾にとっての癌でしかありません、国民党は。

台湾人が口にする言葉で、

國民黨不倒, 台灣不會好
(国民党が無くならなければ、

台湾は良くならない)

というものがありますが、まさにこの言葉通りですね。

2021年5月21日 編集・翻訳(八度妖)


私、八度妖の先祖は長野県出身ですので、長野の美味しいリンゴをオススメしています

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唐鳳が新たな一手!全国共通の「実聯制」リリース 行政院5/19公布

今日は台湾のITを活用した防疫についてのお話となります。まずはニュース記事を和訳してその後解説、私自身の感想を述べたいと思います。
それでは早速参ります。台湾最大の新聞社自由時報より


武漢肺炎(新型コロナウイルス、COVID-19)に対する防疫が更に強化され、スーパー、商店などそれぞれで実聯制を導入しているが、現状バラバラである為、民衆は一日で各商店または各飲食店あるいは各生活必需品の店に入るたびに実聯制による情報を記載しなければなず、非常に不便である。行政院デジタル政務委員(通称IT大臣)のオードリー・タン氏は、民間業者を統合し全国共通の実聯制新システム「SMS実聯制」の開発を行ない、明日正式に公布される。民衆はQRコードを読み取り、その後指示に従って操作しさえすれば、数秒で登録が完了する。しかも個人の氏名(ニックネーム可)や携帯電話番号を記入する必要が無く、大幅な時間削減ができる。

現在あるお店ではボールペンと紙を用意して手書きで個人情報を記入する方式、ある店ではQRコードのみを提供、つまりはスマホと漢字入力が不得手なご年配の方にとっては非常に苦痛の連続である。またある店は手書きとQRコードの2種類用意しているが、多くの人が店ごとに用意された実聯制から個人情報が漏洩する事を心配している。

行政院は明日午前11時に「SMS実聯制」の記者会見を開き、行政院スポークスマン羅秉成氏が司会、オードリー・タンIT大臣、王国材交通部長(大臣に相当)が出席する。行政院はオードリー・タン氏が多くの業者がそれぞれ出しているシステムを統合できる新たな実聯制システムを開発し、まずは中央政府機関で導入される予定である。民間の商店にもシステムを使用する事を推奨しているが、SMS実聯制システムの採用は強制ではなく、商店自身で採用するか否かを決める事ができる。

行政院職員は、オードリー・タン氏は今回高雄市長の陳其邁氏からの要望を受けて、民間業者、中華電信などとアプリを統合し、新たな実聯制システムを完成させるが詳細と使用方法については明日公布されると述べた。

これはオードリー・タン氏がマスク検索システムをリリースした後に、再び防疫に関する一手を打った形だ。聞くところによると、民衆が公共の場所に入場する際には規定により必ず実聯制が求められるが、接触機会を減らすことと、登録の手間を減らすために、行政院は今回このITを活用した防疫を導入するとのことだ。一部の商店では手書きの実聯制を導入しており、接触のリスクを増やしているが、将来SMS実聯制が導入されれば、接触機会を減らすことができる。もし感染者が見つかった場合は、このシステムを通して足取りを追跡でき、容易にそして迅速に濃厚接触者を見つけ出すことができ、防疫の抜け穴を塞ぐことができる。


はい、以上が記事の和訳でした。

まず実聯制についてなのですが、日本でも導入されているお店があると思います。これは何かというと、入場・入店時に氏名・電話番号の情報を残して、万が一感染者がその店を訪れた場合、店側が該当する時間に同じ店舗にいた人に連絡をするという仕組みです。防疫の優等生と言われた台湾は現在感染者が急増しており、先日から国を挙げての感染拡大防止体制に入ったのですが、ニュース記事にもあるように、この実聯制、お店ごとにやり方が異なる為、民衆にとっては非常に煩わしい状態でした。セブンイレブンやファミリーマート、大手スーパーマーケットであれば、独自のアプリを開発または既存の自社アプリに機能を追加しているので、お店の入り口でQRコードを読み込ませて数タップだけで登録が完了します。民衆は良く行くコンビニやスーパーのアプリは既にスマホにインストールされてるので、入店前にパパっと登録して数秒で登録が完了しますが、個人商店などはアプリ開発は出来るわけないし、仮に開発したとしてもユーザがインストールするとは限らないので、結局は手書きで個人情報を残す、または自社のWebサイトに登録ページを設けて、そこで操作するというような状態でしたので、こういうように政府主導のシステムがあれば、民衆はもちろん、小さなお店側も積極的にこの新たな実聯制アプリをインストールすると思います。さすが天才IT大臣ですね。行動力がけた違いに速いですね。それに引き換え日本のデジタル庁は、、、、と言いたいところですが、日本と台湾では国の規模も違い、単純に比較も出来ないので、これ以上は何も申し上げません。

さて、今日、記事を書きあがるころに新たなシステムが公布されるとのことですが、このニュースに絡んで

台湾はこういう便利なアプリの導入を促しながら
裏では国民の行動を監視している

というような陰謀論が恐らく出てくると予想しておりますので先に言っておきますが、この新たな実聯制には個人情報はありません。登録する情報は電話番号だけと言われております。もし濃厚接触者認定された場合は、SMS、ショートメッセージが送られてくるだけです。推測で申し訳ないのですが、個人情報に触れるのは、何か重大な問題が発生した時または発生しそうな場合に限られると考えられます。

※こんな陰謀論を流すのは日台分断を目論む工作員である可能性が高い!

  しかし、確かに技術的に言うと、スマホから送られてくる情報を元に、個人の行動を把握する事は可能ですが、オードリー・タン氏のことですから、そういう仕組みをシステムには入れてないはずですし、そもそもそんな簡単に個人情報を取り扱える政府の仕組みになっていないので、今回のアプリを利用して個人の行動を把握するなんて仕組み上不可能に近いと考えられます。また仕組みとしては電話番号だけしか把握できないので、電話番号からその電話番号の使用者を割り出すには、電信会社が持っている顧客情報と突合しなくてはならず、実聯制システムで国民を監視なんて、独裁国家ではないのですからできるはずもありません。ただ、心配している事としては、ITの専門用語を散りばめながら、あたかも国民を監視しているという台湾に対する負のイメージを植え付けようとする輩が最近増えておりますので、予めお伝えしておきます。台湾は日本やアメリカと同じく自由民主の国で決して監視国家ではありません。

あと今日の記者会見でもその辺の個人情報の扱いを心配する声が上がってくると思うので、もし先ほど述べた私の考えに間違えがあれば訂正動画または補足動画を上げたいと思います。

2021年5月19日 編集・翻訳(八度妖)

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台湾は監視社会ではない。「電子フェンス」とは?

  今日はちょっと技術的なお話とさせていただきます。武漢肺炎、日本では新型コロナウイルスと言われていますが、武漢肺炎対策がしっかりできた台湾ですが、多くの人が誤解を招いている部分があるので、説明させていただきます。


台湾の防疫システム


台湾で市中感染が殆どなかった原因として一つは水際対策がきっちりしていたという事が挙げられますが、水際対策だけではどうしてもすり抜けが起きてしまいます。それを防ぐために作られたのが位置特定システムで、感染者が市内に出てしまった場合、感染者と濃厚接触に該当する人に対してショートメッセージを送信して自主健康管理を促すという仕組みです。

ただ多くの人が誤解しているのですが、この位置特定システムですが、GPSを使っていると思われますが、実はそんなことはなくGPS機能をオフにしていても特定できますし、台湾ではほぼ見かける事の無くなりましたが、日本ではまだ使われているガラケーと呼ばれるスマホではない電話専用の携帯端末でも位置を特定する事が可能なのです。

これは携帯電話会社が設置している基地局と携帯電話端末との間で行われる電波の送受信情報を利用した位置特定システムであります。そのため、GPS機能を利用したものと比べて実際にいる位置との誤差が数十メートルもあり、悪い言い方で言うと大雑把にしか分からないということになり、自宅での隔離をおこなっている人が自宅を出たと判定されることもあるのですが、ガラケーでも特定できるということと、携帯の電源を切ったりフライトモードのように電波を発信しない状態になった場合には、電源を切ったことを検知できるというメリットがあります。通常、自宅隔離期間中にこっそりと抜け出そうとする人は、この仕組みを知っていれば、携帯電話を持ち出してこっそりと出歩くなんてことはしないはずです。携帯電話なんて電源を入れなければただの金属とプラスチックの塊に過ぎませんからね。そして、「あっ、電池が無くなっていたのに気が付かなかった」とか「携帯がなっているのに気が付かなかった」という言い訳をさせないために、自宅の自治会の人が1日何回か電話をかけて電話が通じるか、電話のそばにいるか?を確認することを行なっているため、携帯電話を持たずに外出することは殆どありません。というか自宅隔離期間中は外出を一切してはいけないんですけどね。

  そして、外出を抑制している一番の要因は、位置特定システムではなく罰金が重いという点もあると思いますが・・・・。いずれにしても、感染者、海外からの帰国者は隔離ホテルでの滞在または自宅での隔離という水際対策とこの位置特定システムの仕組みにより2週間は市内を出歩く事ができず、市中感染を抑える事に成功したのであります。

なお途中、だいぶ情報を省略しておりますので、あくまでも概念的な意味での説明であること予めご了承ください。

電子フェンス2.0について

さて、2021年1月から電子フェンス2.0という枠組みで運用された市中感染拡大を抑える仕組みですが、昨年までは、その監視対象が感染者と海外から帰国した人たちのみだったのですが、今年からは濃厚接触者、つまりは自主的に健康管理に気を付けなければならない人に範囲が拡げられ、またコンサートなどの大勢の人が密接に集まるような場所へ訪れる事も禁止されました。そのため、1月上旬に行われたメイデイという有名な音楽アーティストのコンサートに濃厚接触者7名が参加して見つかってしまったというニュースがありましたが、これが電子フェンス2.0の仕組みで検知できたということであります。ただ、携帯電話と基地局の電波の送受信情報だけでは、先ほど述べたように誤判定を起こすことがあるので、台北当局はコンサートチケット販売時に身分証明番号との紐づけを行なう仕組みを採用し、入場の際に身分証明書との照合を行う仕組みも取り入れたために、安全にコンサートが行う事ができたのであります。

中共 天網工程と台湾 電子フェンスの違い

ただ、台湾のニュースが少ない中、SNSでは台湾へのイメージを下げようとしている工作なのか分かりませんが、この電子フェンス2.0が中共の人民監視システム「天網工程」と同じだ!なんて発言がチラホラ見かけるようになりましたので、私が簡単ではありますが、説明したいと思います。

この表をご覧いただければわかる通り、台湾の監視対象はあくまでも新型コロナの感染者であって、一般市民はまったく対象となっていない点、そして先ほども述べましたが、位置を特定するのは携帯電話と基地局との電波の送受信情報から割り出す為、大まかにしか分からないという点であります。つまりは、携帯電話の電源さえ切っていれば、位置を特定されることはありません。

なお日本でも行方不明者を特定する時などに、この技術は使われていますし、NTT docomoのケータイお探しサービスなんかもこの技術を使っております。ですので、この電子フェンスの仕組みを以って「台湾は監視社会だ」という論調は日本人の台湾に対するイメージを落とすための工作なのでは?と思ってしまう訳であります。

一方中国の天網は?というと、こちらは、町中いたるところに設置されている監視カメラの映像からAI顔認証技術を用いて身分を特定して、居場所を突き止めるという仕組みであるため、例え携帯電話の電源を切ったとしても、街中の監視カメラの映像から身元が割り出されるし、更にはビルのような高さがある場所においてさえ、条件によっては何階にいるのか?すら分かるのであります。例えば私が悪人だとしたら、追跡されないためにすることと言えば携帯電話の電波を切ることになると思いますが、この中国の天網工程であれば、捕まってしまうということですね。そして何より、中国という政府は、国民によって選ばれた政治家が国家運営をしている訳ではないという点が大きな違いかと思います。

プライバシーに関する懸念

ただ、やっぱり個人情報やプライバシーに関して意識の高い台湾人は、電子フェンスが中国の天網とは違うことは分かっているものの、個人情報の漏洩や行動範囲を監視されることを懸念する声が上がっているのは事実であります。現在は、武漢肺炎拡大を抑えるために使われている電子フェンスの技術ですが、これを警察や軍隊、公務員などが使うことにより、国民のプライバシーや人権を侵害する可能性も秘めている訳であるし、実際に先ほど述べたメイデイという音楽アーティストのコンサートでは、従業員が個人情報を漏洩させたという事件もおきておりますので、懸念する声があがるのは当然かと思います。

しかし、これは自動車や包丁のように、使い方が正しければ非常に便利だけど、使い方を誤ると重大な事故にもつながるのと同じで、台湾の電子フェンスもそうですし、中共の天網工程も、そして日本のケータイお探しサービスだって、使い方次第でプライバシーを侵害することもできるし、国民に安心を与える事が出来ることもできるので、国民は公的機関をしっかりと監視していくことが大事だと思った次第であります。

最後に

台湾の「電子フェンス」が使っている技術は、別に格段に優れている訳ではなく、日本の見守りサービスやケータイお探しサービスでも使われている技術と同じ原理だという事ですし、監視対象があくまでも武漢肺炎を拡大させないために指定された人のみという点であります。これを中共の誰でも彼でも追跡可能で、共産党様に逆らう奴はとっちめてやる、なんて仕組みで無い事、覚えておいてください。そして台湾は決して監視社会ではないということも覚えておいてください。

「誰でも追跡可能」とあるが、既述のように電源を切った場合には為す術がないのであるし、日本にもこの技術はあるのを深田氏は知らないのであろうか?
台湾は監視社会ではないし、オードリー・タン(唐鳳)氏はマルクスの本を読んだだけであり、決してマルクス主義者ではありません。というか、アナーキスト(無政府主義者)なのである。

はい、本日は以上となります。今後ますます日台分断活動が増えると思いますので、なるべく情報を更新していこうと思いますので、ブックマークしていただければと存じます。

2021年3月24日 編集(八度 妖)