台湾が尖閣諸島の領有権を主張しているというのは日台分断工作!に加担

よく「台湾も中国と同じように戦後になって尖閣諸島の領有権を主張し始めた」という声を聞くようになりましたが、それは誤りです。
尖閣諸島の領有権を主張しているのは「華民」、英語名 Republic of CHINA です。Republic of TAIWAN ではありません。


この問題を理解するには、台湾と中華民国の関係を知らなければならないのですが、
「中華民国=台湾」
という風な理解をしていると、日台分断工作の罠にまんまとハマってしまっている「ア保守」と言われてしまいますし、台湾独立・建国なんて夢のまた夢になってしまい、中共を利することにつながります。

台湾=中華民国ではないことについて簡単に説明すると、現在台湾島澎湖島を実効支配しているのは連合軍の一員であった蒋介石率いる中華民国政府。一応1996年に民主化が成し遂げられ新たな自由民主主義国家として国家運営が始まったものの、戦後200万人とも言われる中国からの難民とその子孫※、そして汚職にまみれた腐敗政権の利権に群がっていた所謂本省人と言われる人たちが台湾というアイデンティティに目覚めず、今なお存在しています。
(※外省人3世くらいになると「台湾は台湾だ」という考えを持つ人が出始めている)

一方「台湾国」、「台湾共和国」の建国を目指している人にとって見れば、「台湾国」は台湾島と澎湖島が領土であって、中華民国は連合国の都合によってやってきた大量の難民率いる亡命国家なのであります。また独立派・建国派にしてみれば、領土は台湾島と澎湖島であるため、尖閣諸島は日本の領土だと主張する人が大半なのです(そうでない人もいますが)。
以下の李登輝元総統の考えを継承しているのでしょう

では、なぜ蔡英文政権が「尖閣の領有権は中華民国にある」と言っているのか?というと、台湾は法治国家であるため、中華民国に不当に支配されている状態とは言え、法の則りながら国家運営を行なわなければならない上に、先ほど述べたように数百万人にも上る「中華民国」支持の有権者もおり、更には戦後不当に台湾を支配してきた中華民国政府が行なった「尖閣諸島は中華民国の領土である」という教育・プロパガンダを信じている台湾国民も多い事より、もし仮に李登輝元総統のように「日本の領土だ」なんて発言すると、将来行われる選挙の際に大敗してしまう可能性が大きいため、例え李登輝元総統の理念を継承していたとしても公の場で「尖閣の領有権は日本にある」なんて言えるはずもありません。また「尖閣の領有権は中華民国にある」と言わないと、野党からもちろん、無党派層や与党からも「弱腰だ」というような批判が来るため、蔡英文総統はこう発言せざるを得ないのであります。

しかし、蔡総統の発言を原文(中国語)で見てみると、蔡政権が李登輝元総統の理念を引き継いでいる事が垣間見ることができます。
蔡総統が就任してから一度たりとも「尖閣諸島は”台湾”の領土だ」と発言したことがありません。(総統就任前は「尖閣は台湾のものだ」という発言はありますが)

蔡総統はいつも「尖閣諸島は”中華民国”の領土だ」と発言しております。これはどういう事かというと、中華民国支持者を満足させつつ、日本との摩擦を減らすための言い回しであると読むことができます。つまりは、領有権を主張しているのは「中(華民)国なんです」という意味が込められていると推測できます。

また外交部の「台湾のしおり2020-2021」を見ると

中華民国(台湾)と中華民国を分けて使っていることから、尖閣諸島の争議に関して中華民国(亡命政府)の主張であり、台湾(または中華民国台湾)は主張をしてません/控えています、という配慮を見る事が出来ます。

ただ、総統就任中に「尖閣諸島は”台湾”の領土だ」と発言することが仮にあったとすれば、これは非常に危険な思想を持っていると判断する事ができます。また、民進党の立場としても「領有権は台湾にある」と主張したこともあるので、こちらも要注意となりますが、解決策があります。それは文の最後に記しておきます。

話は変わってしまうのですが、深田萌絵さんという著名人が

とツイートしており、あたかも台湾が領海侵犯をしているようなイメージを持たせる印象操作を行なっておりますが、台湾漁船が領海侵犯をしている事実は今の所確認されておりません。「侵入」と「進入」を書き間違えた可能性もありますが、過去の深田氏の発言から鑑みると台湾のイメージを悪くして、日本人同士内で争議を起こそうとしている発言とも捉える事ができます。

  ちなみに、台湾漁船と台湾海巡署公船が進入しているのは「台湾と日本が主張する排他的経済水域が重なっている海域」であるため、「領海侵犯」ではありません。また日本と台湾の間には「日台漁業協定」が締結されているため、尖閣諸島周辺での漁は合法なのであります。

また蔡政権になってから、台湾漁船が日本の海上保安庁に拿捕された件数は0件(2016年6月~20年5月まで)になっており、台湾が法に則り漁をしていることが数字から読み取ることができます。また、海上保安庁も台湾漁船の周りに台湾海巡署公船がいるから拿捕ができず0件になっているのかもしれません。ただ、実際の現場ではすべての漁船が台湾公船と共に尖閣周辺の漁場に来ている訳ではないので、協定を無視した漁がある可能性は否めませんが、拿捕が0件だということは、台湾漁船側もルールを破るような漁はしていない(若しくはそういうルール違反は減った)と推測する事が出来ると思います。

101年は2012年。つまりは1911をプラスすると西暦に変換することができる。

いずれにしても台湾=中華民国と理解している状態では、親日のはずの台湾がなぜ尖閣諸島の領有権を主張しているのか?という誤った認識を持ち続けてしまい、日台分断を目論む輩の思う壺になってしまうこと、覚えておいてください。

もちろん私は「台湾は親日国なのだから、何の疑いも無く信用しなさい」ということを主張するつもりは一切ありません。台湾は日本にとって親友・兄弟のような存在です。しかし、実際の社会でもそうですが、親友・兄弟であったとしても、突然「黙ってあなたの預金通帳とハンコを貸してくれ」と言われたとしても、理由も聞かずに「ハイハイ、わかりました~」と何の疑いも無く貸す人はいないと思います。日台関係もこのように実社会と同じように信頼できる国であるものの、何の疑いも無く信用するというのはやってはいけないことであります。

また一般庶民は外交権も無いわけなので、民間外交という役割の中で、日台友好をやっていく際に、尖閣諸島の話を日本の政治家の先生に提起するのは良いとしても、同じ日本人に対して、そして台湾人に対して「台湾は尖閣の領有権を主張しているからケシカラン」と持ち出すのはナンセンスだと思います。それでも主張したいというのであれば「台湾」ではなく「中華民国(旧称シナ政府)」が主張しているということにしてください。

あとネット掲示板では「亜細亜新聞CHの八度妖は台湾擁護が極端すぎて気持ち悪い」とか「尖閣領有権は日本のみなのに台湾を擁護するとは売国奴だ」という書き込みがあるとのことですが、私は「尖閣諸島は日本固有の領土だ」という考えを持っておりますし、日台間にある尖閣に関するわだかまりを日本と台湾どちらにも益があるように解決したいと思っています。

最後に、日台間の尖閣諸島に関する争議を解決する方法とは、何か?
それは冒頭でも述べたように李登輝元総統の理念を継承している台湾独立、台湾建国という流れに対して、日本や日本国民がサポートする事であります。台湾独立派、建国派の人の一部には尖閣が日本領土だと確定する事に納得できないという人が出てくるかもしれませんが、李登輝元総統の理念を理解しているのであれば、むしろ独立・建国へのサポートを得られた方が最終的な利益につながると判断する人が大半だと思います。

2021年2月22日 編集(八度妖)

台湾独立、統一、現状維持は6通り

  よくSNSで台湾独立に興味はあるけど、言っていることが難しすぎるというような投稿を見かけます。今回台湾の将来に対する考えを簡単にまとめてみましたのでご覧いただければと思います。

  台湾の将来について、統一派、現状維持派、独立派と3つに分かれているとお思いの方も多いと思いますが、台湾では6つに分類されております。人によっては8種類とか12種類とかあるようですが、分かりやすさを考えると6種類にするのが良いかと思っておりますので、簡単に説明したいと思います。まずはこの図をご覧ください。

まずは統一派(図では「統派」)を見ると、
  「紅統」は見ての如く、中国共産党に吸収されるような形での統一となります。これを支持しているのは台湾マフィアの竹聯幫の親分が総裁を務める中華統一促進党や中共傀儡政党「新党」などになります。数年前までは新党などは国会の議席を持っていましたが、2020年1月の選挙では比例代表制で1%しか取れず、議席を獲得できない政党になっていることから台湾にいる人々は流石に中共に飲み込まれるのは勘弁して、と考えていることが分かります。

  次に「華統」ですが、これは中国国民党が「反攻大陸」という長年夢を見ている中華民国が再び大陸で政権を取り、台湾もそのうちの一つになるという考えであります。もちろん国民党支持者の全員ではないのですが、比較的年を取った国民党支持者がこの考えを持っていることが多いです。

  次に現状維持(図では「維持現状」)ですが、こちらも「華独」と「独台」があります。まず、「華独」ですが、現在台湾を統治している中華民国政府の枠組みの中で主権を持った国家だという主張になります。分かりやすく言うと2つの中国を支持する勢力と言った方が良いかもしれませんね。こちらについても、国民党支持者が多い傾向にあります。

  次に、「独台」ですが、次の述べる「台独」と紛らわしいのですが、こちらの考え方として「台湾国」「台湾共和国」というように国名を変えることなく、かといって2つの中国も支持するわけではなく、ただ、中華民国が台湾の代表であるけど中国の代表という訳ではないというパターンになります。この主張は民進党、国民党支持者両方が存在する部分であります。「中華民国」という看板を使うものの、「中国」という考えについてどう捉えるか?という点で「華独」と「独台」かが分かれると言って良いと思います。

 次に独立派(図では「独派」)ですが、民進党支持者が持つ考えであるものの、「台独」と「建国」が存在します。話はずれてしまいますが、「台湾独立」と言われて中華人民共和国からの独立だと思っている日本人もいるということに驚いたことがありますが、台湾独立とは、一言で言えば台湾が台湾であるという主張であります。
  話を元に戻すと、「台独」派とは現在の中華民国は実質的に独立主権国家であるため、国号である中華民国を「台湾国」や「台湾共和国」に変更することで、チャイナという呪縛から抜け出すという考えであります。所謂看板のすげ替えと言ったら良いでしょうか。

  一方「建国」派というのは、現在台湾を統治している中華民国政府は、あくまでも戦後台湾を不当に統治している亡命政府であり、また戦後日本は台湾を中国へ返還した訳ではないので、南樺太のように帰属未定地であるため、中華民国とは関係ないという立場で建国をするという考えであります。

  私は台湾人ではないので、あれこれ言う権利は無いのですが、中華民国という亡命政府に対しては良い印象を全く持っていないし、この亡命政府が戦後台湾に行なってきた悪行を考えると中華民国とは全く関係のない零からの建国、台湾人の台湾人による台湾人の為の政府の樹立を支持しております。ただ、現実的なことを考えると、建国に関してはハードルが一番高いので、国号を変更して中華民国との関係性を断ち切るというのが落としどころかとも思っております。

  私のYouTubeチャンネルの視聴者様やTwitterのフォロワー様は台湾に興味がある方が多いので、恐らく独台、台独、建国のどれかの考えに当てはまると思いますが、いかがでしょうか?
とは言っても他国の未来のことですので、外国人があれこれ口を挟むことは避けるべきなんでしょうがね。

  ちなみに2020年8月現在での支持政党は次のようになっております。

  無党派層が21.7%で、民進党支持が41.3%に対して、不祥事が続いている最大野党の国民党は17.8%もあることに驚きですね。更に7月との比較をすると、民進党の支持が大幅に増えており、国民党支持がほぼ変わらないという状態ですが、逆の言い方をすれば、民進党は何らかのポカをやってしまうと支持率が激減する可能性もあるという現れとも読み取れると思います。

  なお、国号を変えるには、憲法を修正し、国民投票をしなければならないのですが、そのハードルが非常に高いため、難しいとも言われております。1/4の国会議員による法案提出を行ない、3/4以上の議員が出席した国会で、出席者の3/4以上の同意を得て初めて国民投票が行えるようになり、更には選挙権を持っている人数の過半数以上を得なければ変更できない状態であります。ただ、幸いなことに国号の英語をどう翻訳するかは憲法では定められていないため、こちらをRepublic of Taiwanへと変更することが先に行われるのかと思っております。ところで、日本の国号は日本国ですが、英語はJAPANだけなんですね。なので、台湾の英語の国号もTAIWANだけでも良いのかなと思っております。

2021年1月31日 編集(八度妖)

■支持政党のデータ引用元URL
https://www.tpof.org/wp-content/uploads/2015/10/2020%E5%B9%B48%E6%9C%88%E8%A8%98%E8%80%85%E6%9C%83%E6%9B%B8%E9%9D%A2%E8%B3%87%E6%96%99V4.pdf