立法院第三読会通過。軍、公、教職員の共謀 退職金をも全額返金

  日本の国会に相当する立法院で2019年6月19日午後3時、「国家安全法部分条例修正案」が第三読会を通過した。これは敵国のために組織を発展させた場合の刑罰を強化したもので、且つ「一般外国」と台湾にとっての最大脅威である「中国」とに区分された。もし中国のための組織を発展させた場合、7年以上の懲役と最高で1億元(3.5億円)の罰金が科せられる。これ以外に、修正にはネット共謀も組み入れ、また軍、公、教職員が共謀の刑が確定した場合、退職金の受領資格の剥奪と違反と判定した日から受領した金額の全額返金を定めた。

  もし中国のために組織を発足、資金提供、支援、指揮あるいは発展させ、国家安全または社会安定に危害を意図して与えた場合は7年以上の懲役と5000万元以上1億元以下の罰金を科すと定めた。また一般外国に対し同様の行為をした場合は3年以上10年以下の懲役と3000万元(約1億500万円)の罰金を科すと定めた。未遂犯、過失反についても同様に罰せられるが、自首した者については刑の軽減または免除がある。組織の資金や財産は没収される。


以上が昨年に可決されたスパイ防止法とも言える法案可決のニュースでした。この法律以外にも反浸透法やスパイ防止関連の修正法案が可決されている台湾は本当に羨ましいです。また公務員の退職金没収についてですが、これは、曾てスパイ活動をした軍人が実刑を受けたのですが、出所後ノホホンと退職金と年金をたんまりもらったという事が明るみになったためであります。確か将校クラスであったため、退職金と年金の額は現役サラリーマンよりももらっていたと記憶しております。

  日本ではこのようなスパイ活動に関する法律は厳しくないという印象なのですが、実際はどうなんでしょうかね。私は一応法学部を卒業しておりますが、そもそも法律にはあまり興味がなかったので、頭の中にはほとんど入っておりません。外患罪とか内乱罪については死刑や無期禁錮という厳しい処罰があるのは知っておりますが、それ以外は全体的に緩いというのが私の感想でございます。

  もし日本でもこのような法律が施行されたらどのくらいの公務員が退職金受領資格を剥奪されることやら。私が通った学校はそうでもなかったのですが、Twitterを見ると大陸や半島を応援するような授業を行なったりしていると聞きます。すぐに台湾や米国並みの法案を整備しろとは言いませんが、せめて基礎となるスパイ防止法くらいは作ってほしいものです。

  あと、最近SNSでは、五毛党と言われる中国からの書き込みが多いです。この「五毛党」とは、何かというと、ネットで中共を称賛する書き込みをすると五毛、つまり0.5人民元がもらえるという共産党配下の集団を揶揄して作られたネットスラングですが、最近ではSNSや普通の会話でもよく見かける言葉になりつつあるようです。
  以前は中国本土で使われる簡体字での書き込みが多かったのですが、最近では台湾や香港で使われている繁体字、日本の旧字体に相当する漢字での書き込みも増えております。ただ、私は台湾人です!ということを主張する際は台湾で使われている表音文字の「注音」を使ったり、台湾語の発音を漢字に当てはめた単語を使ったりしています。

  また、昨年5月に天皇陛下に跪いて謝罪せよ!と要求した国民党の周錫瑋元台北県知事ですが、この国家安全法修正について、「これは恐怖政治の始まりだ。民進党は第二の228事件・白色テロを起こす政党だ!」と非難しておりました。なんだか日本の売国奴野党のような演説でした。ん?自分が中国大陸に協力、支援をしているから国会議員にも適用と法律を修正されると困るから、抗議しているんでしょうね。

「天皇は跪いて慰安婦に謝罪せよ!」という周錫瑋 元台北県知事

  最後に2019年6月23日にには台湾総統府前のケタガラン大道で中共に染まったメディアを追放し、台湾の民主主義を守るというデモ活動が行われましたが、民進党、国民党に次ぐ第三の政党と言われる時代力量党の議員 黄国昌氏は旺旺グループ傘下の中国時報、中天新聞を名指しで非難し、独立行政機関NCC(国家通信放送委員会)に対して中天新聞の放送権剥奪などを訴えていました。中国時報については、今年30周年を迎えた天安門事件について、中国時報のWebサイトで記事を検索すると0件になると、現在批判を浴びています。

  日本のメディアもたいがいですが、台湾にも中国の工作にやられているメディアがいるなぁ、と思いました。ちなみにこの中国時報と中天新聞の親会社「旺旺集団有限公司」ですが、おばあちゃんのぽたぽた焼きやハッピーターンのようなお菓子を製造し、中国でも幅広く展開している企業です。亀田製菓が中国市場で苦戦している理由として、この旺旺集団の中国でのシェアの高さが挙げられていますが、どうみても旺旺集団のお菓子は、パクリに見えてしまいます。

  以上のことから、私は親中的な報道をするメディアを抱える会社には1元たりとも払いたくないので、旺旺集団のお菓子を食べないようにしていますし、ホテルやレストランもあるので、そこは極力利用しないようにしています。

台湾師範大学関係者1年3か月失踪。国台弁が「国家安全を理由」に拘束

台湾師範大学国際人事発展研究所の副教授であった施正屏氏

※記事は2019年11月13日のものとなります。

台湾師範大学国際人事発展研究所の副教授であった施正屏氏は2018年8月に中国で失踪し、現在に至るまで1年3か月経っている。中国国台弁(対台湾窓口機関)の馬曉光スポークスマンは今日(11/13)の記者会見で、当事者は国家安全を脅かす活動をした疑いで、中国当局によって拘束されたことを発表した。

  台湾メディアが国台弁の記者会見で、施さんは昨年8月大陸で失踪し、現在北京で拘束されているのでは?と質問した。以前「蔡金樹」さんと「李孟居」さんらが行方不明になっていたことを含み、国台弁はこれらの人たちがどんな具体的な罪を犯したのかも何も述べていない。両岸双方の交渉窓口は現在機能しておらず、彼らの家族は一体全体何が起こったのか具体的な状況を知ることが出来ない状態である。

  これについて、馬曉光は「我々は国家安全に危害を与える犯罪活動を厳しく取り締まり、3つの事件(施、蔡、李氏)は当事者が中国で国家安全に危害を与える活動をした関係で大陸の関連当局に法的手続きを行なっていると述べた。このことから、関連当局はこの事件については厳格に対処しており、また彼らの家族には既に拘束されている旨は通知してあり、法律規定により彼らの合法的権利は保障されているとのことだ。

(中略)

  56歳になる施さんは定年退職後、台湾政治大学のEMBAカリキュラムを受けたこともあり、またその後中国国営企業「華夏グループ」の経済学者を担任しており、台湾中国間をよく行き来していた。彼は過去に、国民党本土派(台湾を本土とする会派)であったこともあり、陳水扁元総統の時代には、駐米農業食糧貿易の代表を務めていたが、蔡政権では特に重用されることはなかった。また「旺旺グループのメディア」では蔡政権を批判する多くの記事を書いていた。

  統計によると、蔡政権が2016年5月に政権についてから、海峡交流基金会(対中交渉窓口)が受理した中国での失踪事件は149件あり、そのうち101件が行方を掴むことが出来ているが、48件は「音信不通」である。9月に公布された「音信不通」は67件であったが、ここ1か月強のうちに19人が見つかり、そして中国に拘束されておらず無事に帰国していることを確認している。

2020年6月29日編集・翻訳 (八度 妖)