中共による台湾浸透工作の6つの手口と実例を紹介(2)

4.統一を促進する政党への政治献金

中共は台湾で両岸統一を支持する「統一促進団体」に対して金銭的援助を行ない、その政党が力をつけて政治に対する影響力を持たせ、将来的に台湾内部から統一の声を増やそうとしています。

例えば2018年11月下旬の統一地方選挙で、かつて存在した中国民進党の議員候補者、張秀葉 氏、現在は愛國同心會祕書長を務めています。その張氏が中共から189万元、約660万円を政治献金として受け取った疑いで2019年10月に台北地方検察署に「政治献金法」に違反したとして起訴されております。

※中国民進党は、現在与党の民進党は全く別の政党となり、現在は廃止されています。

金銭的支援以外にも中共は台湾の統一を目指す組織に対して直接統一戦線活動のやり方を指導しております。例えば、被災地への慰問訪問や弱者に対する援助等を行ない、民衆の支持を集めようとすることですね。1つ目の中国旅行の招待で出てきた中華統一促進党の党首張安楽氏は2018年2月と3月に台湾東部の都市花蓮を訪れて、1000万元、約3500万円と400万元、約1400万円の震災慰問金を寄付しており、その際にこの慰問金は中国企業から出されたものだと説明しておりました。ちなみにこれは2018年2月6日に発生した花蓮大地震に対する慰問金となります。

2018年台湾東部花蓮で発生した大地震で被害を受けた人々に慰問金を渡すヤクザの頭領 張安楽氏

日本では政党を通して、慰問金を出すというのはあるんでしょうかね。ただ、民間団体という部分で、昨年武漢肺炎が蔓延し、マスクが手に入らないという状態に時に、「マスクを無料で配る」とか「マスクを寄付」という行為が中国企業や個人によって行われておりましたが、中国大使館はこれら活動を公式WebサイトやTwitterで発信するなどしておりました。つまりは、先ほど述べた震災慰問金と同じように人間が弱っている時に差し出された温かい支援は心に響くという特性を非常に理解しているのと共に、台湾人も日本人もそういった時に受けた温かい支援は「恩」だと感じて、恩返しをしていこうと思う性格を熟知しているからこそ、このように大使館がこれみよがしに大々的に宣伝するのであります。

  なお先ほど、統一戦線という言葉が出てきたので、政治献金ではないですが、金銭的援助という意味で、宗教的な部分への浸透工作がありますので、ご紹介いたします。

  台湾の地元民が信仰するものに、道教、仏教、キリスト教などありますが、そういう宗教は人間の弱みが露呈しやすい部分であり、付け込まれやすい部分でもあります。そのため、中共は台湾にある道教や仏教の組織に対して工作員を送り込み、中共に有利になるような情報を広めたり、また寄付などの行為を行なったりすることにより、信者の心を掴もうとしております。

  宗教は教祖様や影響力のある人物の発言が大きく影響するため、中共にとっては絶好のターゲットになりますね。

  日本においても、どこの団体とは言いませんが、中共を擁護するようなところがあるみたいですね。また先日台湾の護国神山、国を守る神の山と言われるtsmcを中共とズブズブの企業だというような宗教関係者もいたみたいですが、これは日台分断につながりかねない危険な思想だと私は考えております。

  いずれにしてもお伝えしたい事としては、宗教を通した浸透工作が台湾で行われていたということは日本でも同じように行われている可能性が高いという事ですね。

  ちなみに台湾では彰化県にある「碧雲禪寺」という戦前からあったお寺が中共の浸透工作をする組織に乗っ取られて、台湾人に対して中共プロパガンダを広める場所と変わってしまった例があります。施設内ではあの忌々しい赤い旗が掲揚されていたり、中共国家を歌ったり、中国共産党の理念を読み上げたりと、台湾とは別の国にいるような雰囲気だったと言われております。幸いにもこのような施設は政府によって違法に増築された建物を壊し、元々戦前に建てられた部分のみを残すという形で落ち着いたとのことです。

かつての碧雲禪寺の姿。現在は違法建築だとして、この建物は壊されている。

  ちなみに、なぜ戦前からある寺院が急に中共に乗っ取られたような形になったかというと、寺院を管理・運営している団体が経営難に陥った際に魏という男がお金を貸した事に端を発して色々と不利な条件を飲むよう迫り、最終的に魏という男の統一思想が反映されるようになったわけであります。

  日本の事情は詳しくは分かりませんが、経営難に陥っている寺院仏閣の住職や神主が、中共の甘い言葉とお金に目が眩み、中共に対して敵意を持ってはいけません、というような説法をしているかもしれませんね。まぁ、敵意を持たない事は素晴らしい事だと思いますが、それはあくまでも善良な人間に対してであり、中共と言う怪物には持ってはいけない思想だと思います。


5.社会秩序を混乱させ、反中集会、デモを妨害

中共は、台湾独立派の人物などが合法的に行われている集会やデモ活動に対して、暴力行為を用いて民衆を衝突させ、安定した社会を破壊しようとしております。

例えば、中華統一促進党党員を利用して記者会見場へ乱入させたりします。

  また、台湾で両岸交流活動が行われている事に対して抗議を行なう台湾人に対して、統一促進勢力を使って暴力行為をおこなうという事例もあります。具体的な例を述べると2017年9月に台湾大学で開催された「中国新歌声上海・台北音楽フェスティバル」において、統一促進党党員が抗議活動を行なっていた台湾大学学生と独立派団体メンバーを殴打して4名の学生が怪我をしたという事件がありました。

  また反中共を主張する人物に対しても、中共は同様に暴力を使って抗議を止めさせようとします。例えば香港歌手のデニス・ホー氏は2019年9月に台湾を訪問し、「反政府の抗議活動が続く香港の市民を支援する」街頭運動に参加した際に、2名の統一促進党党員から赤いペンキをかけられるという被害を受けておりますし、 が台湾の政党時代力量が主催するイベントに参加した際にも、統一促進党員により殴打されております。つまりは反中共を掲げるイベントに参加すると暴力事件に巻き込まれる可能性があるというイメージを植え付け、社会を混乱させようとしている訳であります。

ペンキをかけられた香港歌手のデニス・ホー氏

日本において、暴力沙汰にまで発展する事はあまり耳にしません。恐らく日本の警察が非常に優秀で、暴力行為に対して厳しく対応していることが挙げられると思います。しかし、今後は台湾で起きたような暴力沙汰が展開されるのかもしれませんね。注意が必要ですし、もしそういうのが発生したら、暴力を起こした人がどんな人物なのか、その背景には赤い影があるのか、など注目するべきですね。

ちなみに私はよく顔を隠して卑怯だ、と言われますが、台湾と日本をよく行き来する関係上、先ほど述べた中華統一促進党のような勢力に目をつけられては困る、ということもあり、覆面姿でやらせていただいております。そういう事情があること、ご理解いただければ幸いです。


6.中共による台湾国民投票への介入

日本には国民投票が今の所ないですが、今後は国民投票が実施されるかもしれませんし、地方自治体レベルでは住民投票という形で行われているので、ぜひ参考にしていただければと存じます。

中共は対台湾窓口である国台弁が開く記者会見や「環球時報」等の官報メディアを通して、台湾国民投票で賛否が問われる内容に対して直接批判をします。例えば2018年5月に国台弁スポークスマンが「東京五輪の正名投票」に対して、「台湾という名前の出場は台湾の少数の独立分子の自己満足にすぎない」等強硬な声明を出しておりました。これと同時に、中共が多くの重役に就いている国際組織の影響力を使い、国際オリンピック委員会執行委員会に対して圧力をかけて、2018年5月に「東京五輪正名投票」を行なうか否か検討するよう求め、また中華五輪委員会、所謂台湾オリンピック委員会に、名称変更をしてはならないという書簡を出させました。そして同年10月には名前を変更してはいけないという立場を書簡にて表明させております。

賛否を問う国民投票の様子

その影響で、2018年7月に東アジアオリンピック委員会が中共の圧力を受けて、台中市で2019年に開かれる予定であった東アジアユースゲームズの中止を発表。中止の理由として、東京オリンピック正名投票を行なおうとする台湾独立分子が存在しており、その活動はオリンピックに対する公然たる挑戦であるからだと国台弁のスポークスマンが声明を述べております。

つまりは、こういうイベントの中止や浸透工作が行われたことにより2018年11月の国民投票では、東京オリンピックへ台湾という名前に変更に賛成45%、反対55%と僅差でチャイニーズタイペイのままという方針になってしまいました。 ちなみに今日本では、東京オリンピック開催か中止かでもめている部分もありますが、オリンピック開催されて中共が喜ぶのか、中共が喜ぶのか、が理解できると、どちらか側の背後には中共の赤い影があるのは想像に難くないと思います。

2021年7月2日 編集(八度妖)

中共による台湾浸透工作の6つの手口と実例を紹介(1)

  現在、台湾は2020年1月の総統選挙で蔡英文総統の再選が決まり、なんとか自由民主の砦が陥落することは免れ、現在は国民の大半が反中という意識を持ち始めましたが、2018年年末の統一地方選挙では民進党が大敗し、且つ今まで民進党の牙城であった高雄市の市長選で国民党の韓国瑜氏が勝利するという驚くべき結果の背後には中国共産党の浸透工作があった事はご存じかと思います。そんな浸透工作の台湾での事例をご紹介しながら、日本の状況も併せてご紹介したいと思います。

  ただ1点、強調したい事としては、大前提として、日本の国家安全保障は台湾の国家安全保障と連動しているということを理解しなければなりませんが、恐らくこのタイトル・サムネイルを見て、クリックした方は、そんなことわかりきっていると思います。しかし、私のチャンネルをご覧になる方の半分くらいはチャンネル登録をされていないので、一言で説明させていただきますね。

  台湾の危機は日本の危機、日本の危機は台湾の危機であり、好き嫌いの感情で「台湾とは距離を置くべきだ」とか、「台湾は所詮漢民族だから日本を裏切る」なんて思ってしまったら、中共の思う壺だということです。

では早速台湾の事例6つを紹介して参ります。

1つ目、選挙に介入して浸透する方法、例 重要人物の中国旅行招待

  台湾において親中的な政治勢力を増やしたり、中共の対台湾政策を広めたりするために、また親中的な人物を政治に参与させるために、政治家や活動家、芸能人、コメンテータ等、場合によっては親中になりそうな団体、つまりは一般人をも含みます、そのような人たちを中国へ招待し熱烈な歓迎やおもてなしをする「綁樁之旅(ほうとうしりょ)」と呼ばれる手法が挙げられます。

中華婦女連合会の訪中旅行の様子

  実例を挙げると2020年1月上旬に行われた総統選挙及び立法院議員選挙において、中華統一促進党の比例代表区候補者であり、中華婦女連合会理事長の何建華氏とその利害関係者24名が2019年12月18日~22日の間「2019年 文化交流会」という名の下でアモイを訪問し、中国側からの接待を受けておりました。ちなみにこれは選挙法違反となっております。ただ、中華統一促進党は泡沫候補と言われ、現在国会はおろか、地方自治体の首長や議会の議員もおらず、政党というよりも政治活動団体と言ったら良い状態なのが不幸中の幸いというところでしょうかね。これは今でこそ、台湾国民が反中共という立場を鮮明にしたから中華統一促進党が泡沫政治団体であるのですが、2014年の地方統一選挙では地方自治体議会の議員に2名ほど当選するなど、じわじわと浸透工作の成果が出ていた時期もあるので、注意が必要かと思います。

  ちなみに、日本で2009年に大訪問団を組んで訪中したことがありましたが、それ以外にも現在与党の自民公明に属する議員も「日中交流」という名のもとで、訪中しているところがあるので、日本に対してもこの手法が使われていると感じますね。

2009年の訪中の様子(らしい)

  もちろん日本と中国の関係を完全に断ち切るのは難しい事ですが、国会議員の先生方や大企業の経営者には「中共がならずもので常識が通用せず、虎視眈々と日本の支配をねらっている」という点を忘れずに交渉などを行なってほしいものです。

  また、中国へご招待という方法以外にも、中国で商売をしている台湾企業、特に影響力のある大企業に対して脅したり、圧力をかけたりして、中共に有利になるような発言をさせたりしております。実例を言うと、台湾プラスチック集団の総裁王文淵氏が2011年12月28日に、EVA航空や貨物のEVERGREEN社を有する長栄集団の総裁張栄発氏が2012年1月3日公の場で「一つの中国に対する共通認識の合意」と言われる「92年コンセンサス」を認めている立候補者を支持すると表明しました。またHTCの董事長王雪紅氏も2012年の総統選投票日前に記者会見で「もし92年コンセンサスが無ければ、台湾は非常に不確定な社会である」と明言しました。つまりは、経済面で影響力のある人物に対して脅しや圧力をかけて中台統一という風潮を民衆に植え付けようとしていたことが明らかになっております。

  これ以外にも、台湾は期日前投票が出来ないので、当然海外在住者も在外投票制度もあるわけではないので、選挙の際にはこぞって台湾へ帰国し投票するという状態です。そこにつけこみ、中国にいるビジネスマンとその家族に対して格安のチケットを提供して台湾へ一時帰国させて特定の候補者へ票を流そうとしている事も明るみになっております。

  例えば、台湾との事務的窓口である国台弁は中国の全国台湾企業聯宜会、つまりは中国にいる台湾企業の連絡会という組織ですね、それに対して、中国の航空会社によるチャーター便を提供し、「選挙と春節キャンペーン」という名の下で市場価格の半額に近い形で航空券を提供しておりました。また、台湾籍の従業員に休暇を与えたり、航空券への補助金を出したりして、台湾の選挙に少しでも影響を与える ように工作をしていたことが知られるようになりました。

  幸い日本では在外投票制度が確立されており、このような手法を用いる事が出来ませんが、経済界の重鎮などを利用して、中国の経済成長は素晴らしく、輝かしい未来はある、という幻をみさせて、国民を親中にさせるという手法を行なっていると考えるが妥当かと思います。妙佛DeepMaxさんも仰っていますが、中国経済に幻想を抱くのはやめて、そろそろ中国でのビジネスから別のところへビジネスを移すことを考えなければならないと私も思います。

はい、以上が選挙への介入に対しての中共の浸透工作でした。日本はどの程度進んでいるんでしょうかね。私個人的には中共を支持する議員や政党が与党に存在している時点で台湾よりも酷い状況なのかもしれないと考えます。

  またちょっと話が脱線してしまいますが、言論人という部分、特にネット社会においては、最近、愛国を謳いながら、実はその人の言動を見てみると日本と台湾を分裂させたい中共の利益に加担しているような発言が見られるケースが増えています。具体的な内容を言うと、その言論人のファンに攻撃されるので、申しませんが、いずれにしても、台湾を乏しい根拠で貶めようとしている言論人がいるのは事実であります。台湾を過度に褒めるような言論に疑いの目を向けるのは構いませんが、正当に評価しようとする主張、デマを指摘する主張に対しても、「台湾政府、台湾人、台湾企業は結局怪しい」と反論することは、中共の片棒を担いでいるのと同じだという事、認識していただければ幸いです。


2つ目ですが、台湾人によるロビー活動や政府への圧力となります。

中共は台湾の民間団体を通して台湾政府の対中政策を改めるよう操ろうとしております。長年にわたり、正常な経済貿易や文化交流を中断させたり、台湾国内の民間組織や民間企業に対して政府に圧力をかけるよう迫っております。

例えば2016年に民進党が与党になった後、92年コンセンサスはそもそも無かったと表明しましたが、中共はそれに対して、中国からの観光客を大幅に減らし、台湾観光産業に大打撃を与えました。それにより2016年9月には政府に対して強硬な対中政策を止め緊張状態を緩和するよう求めた抗議デモに1万人の台湾人、特に観光業に従事している人が参加していました。

また2019年に政府が推し進める「反浸透法」に対して、中共は全国台湾企業聯宜会、先ほども出てきましたが、中国にある台湾企業の連絡会みたいな組織を通してこの法律の成立への反対を表明させたり、また親中メディアを通して反対する記事を書かせたりしておりました。

メディアという点に関しては、日本は台湾よりも中共による浸透工作が進んでいると私個人的には感じます。台湾には反中共を鮮明に掲げるメディアが複数存在しており、親中的視点、反中共的視点でニュースを読み解く事ができますが、日本は殆どのメディアが中共に不利なニュースをスルーしたり、大きなことを些細なことだと伝えたりしておりますので、メディアへの改革が必要なのでは?と思っております。また、残念なことに、TVや新聞が親中的な主張や記事が多いと気づいた人々が、情報を得る場所としてネット社会に移行したものの、デマやフェイクに気が付かず鵜呑みにすることが後を絶たないような気がします。台湾もそうなのですが、マスコミ以外にもネット社会においても所謂五毛党やインフルエンサーを通して浸透工作をしているんだと考えられます。これは3つ目の手法と重なる部分にもなりますね。

では3つ目。先程もちらっと述べましたが、台湾の輿論を操るために台湾の大手メディアや小規模メディアに対して、台湾政府、つまりは民進党政権の批判と中共に有利な内容を流すよう報道内容の指導を行なっております。

実例を挙げると「中国旺旺集団」は2007年から2017年までに中共からの補助金152.6億元、日本円に換算すると約530億円を受領していることが明らかになっております。旺旺集団は新聞では中国時報、テレビでは中天新聞などを有するグループであり、フェイクニュースや中共プロパガンダを流すメディアとして有名です。先日香港で廃刊となったアップルデイリー、蘋果日報の台湾版の2019年7月11日の記事では「紅い浸透」23社の台湾メディアが蔡英文批判、中共官報メディアと一字一句違わぬ内容」という見出しと共に「中共がメディアに対して指導を行なったことに触れており、その内容が7月9日に中共の台湾連絡窓口である国台弁が掲載した台湾政府を批判する内容と同じであると説明しておりました。

では、日本のメディアはどうでしょうか?英国guardian紙の記事では中共プロパガンダを折り込み広告として頒布している新聞社として毎日新聞を例に挙げているように、中共のプロパガンダ機関になっているメディアが毎日新聞や朝日新聞、NHK、テレビ朝日など多く存在しております。

※ガーディアン紙は毎日新聞の発行部数を6.6mと表現している事より朝日新聞と毎日新聞を間違えているのは無いか?との指摘もあります。

更には先ほど述べたように台湾には反中共の立ち位置が鮮明な大手メディアがある事に対して日本の大手メディアでは日中記者協定の影響なのか分かりませんが、強烈に中共を批判するような大手メディアが殆どないのが現状かと思います。それが故に、TVや新聞しか見ないような日本人は、中共の脅威はもちろん、今まさに日本が中共に浸透されつつあることすら気が付かない状態であるという点、本当に心配であります。

中共が「平和統一」を推進 新たな任務の対象が国内外の台湾人にまで広げられる

  中共中央委員会は今日(5日)新たに「中国共産党統一戦線工作条例」の修正版を発布した。この修正版の対台湾統一戦線工作には「台湾での愛国統一の力を発展・強化させる」、「絶え間なく祖国平和統一プロセスを推進する」等の新たな任務が追加され、団結する対象も国内外の台湾人へと広げられた。

  海外統一戦線任務には更に多くの事が加えられた。例えば「思想的・政治的指導の強化」、「華僑と留学生の祖国に対する熱愛及び中国共産党、中国式社会主義への理解・承諾の増進」、「台湾独立等の分裂勢力の抑制、国家の核心的利益の保護」及び「中国と外国の友好の懸け橋に結び付く行動を促進し、良好な国際環境を構築」等がある

  旧版の中共統一戦線工作条例は、2015年5月に「試行」的名義で実施された。それから5年8か月後を隔てた今、新版では「試行」の文字が削除され、若干の変更と追加が行われた。その中で台湾と海外に対する統一戦線任務においては、変更・追加の度合いが非常に明らかである。

  旧版条例内の台湾に対する統一戦線任務は「中央が貫徹して執行する対台湾工作の大政方針は、『一つの中国』の原則の堅持、台湾独立という分断活動への反対、広範囲に渡る台湾同胞の団結、両岸関係の平和的発展のための政治的、経済的、文化的、社会的基盤の更なる強化、中華民族の偉大な復興の実現というプロセスの中で祖国統一と言う大業の達成」である。

  新版条例内の台湾に対する統一戦線任務は「中央が貫徹して執行する対台湾工作の大政方針は、『一つの中国』の原則の堅持、広範囲に渡る国内外の台湾同胞の団結、台湾での愛国統一の力の発展・強化、台湾独立という分断活動への反対、絶え間ない祖国平和統一プロセスの推進、心を一つにした中華民族の偉大な復興の実現」である。

  2つを比べてみると、新版の方に「台湾での愛国統一の力の発展・強化」、「絶え間ない祖国平和統一プロセスの推進」及び団結する対象を「国内外」の台湾民衆へと拡大した事が付け加えられたが、「両岸関係の平和的発展のための政治的、経済的、文化的、社会的基盤の更なる強化」という部分が削除された

  海外統一戦線任務においては、旧版条例は「華僑の心の凝集、華僑の知恵の集結、華僑の力の発揮、華僑の利益保護、帰国した華僑とその家族による祖国の現代建設と平和的統一と言う大業への尽力、全世界での独立反対・統一促進活動の推進、優れた中華文化の継承と宣伝、中国人民と世界各国人民との友好増進」であった。

  一方新版は「思想的・政治的指導の強化、華僑と華僑と海外へ留学した人員などの祖国に対する熱愛及び中国共産党、中国式社会主義への理解・承諾の増進。優れた中華文化の継承と宣伝、中国と外国の文化交流の促進。華僑が我が国改革開放と社会主義の現代化建設に参与することの奨励と民族復興という偉業への融合。台湾独立等の分裂勢力の抑制、国家の核心的利益の保護。中国と外国の友好の懸け橋に結び付く行動の促進と良好な国際環境の構築」である。

  比較すると多くの項目が追加されたが、「華僑の心の凝集、華僑の知恵の集結、華僑の力の発揮、華僑の利益保護」等の語が削除されている。

YouTubeではこれについて台湾独立派からの視点も交えて解説しています。

2021年1月6日 編集・翻訳(八度妖)

スパイ?中国共産党員のいる日系企業リスト

2020年12月12日に英国及び豪州メディアが中国共産党党員195万人分の名簿が漏洩したというニュースが報道されましたが、その名簿を入手したので見てみたところ、多くの日本企業内に党員がいることが分かりましたので、名簿内の情報をここで公開したいと思います。


注意点:あくまでも漏洩されたと言われるデータベースの中から日本企業と思われる情報を抜き出しただけであり、情報内容が正しいか否かについて、党員がスパイ活動しているかは不明です。

↑ ↑ ↑
画像をクリックすると
スプレッドシートへ飛びます

CSVファイルはここから

TSVファイルはここから

※ダウンロードしてCSV、TSVファイルをそのままExcelで開こうとすると「文字コード」の関係で文字化けする可能性が高いです。一旦CSVファイルを右クリックして、メモ帳で開き、名前を付けて保存を実行する際に、画面下部の「文字コード:UTF8(BOM付)」に変更してから保存してExcelで開くと文字化けしないと思います。


調べて欲しい企業名がありましたら、コメント欄にコメントを残していただくか、Twitter @asianews_ch へDM下さい。もしヒットした場合は上記スプレッドシートへ反映させます。

中国で使用されている漢字は「簡体字」と言われるもので、台湾や香港で使われている漢字は「繁体字」と言われます。中国現地の社名を簡体字にしてからお知らせいただくとありがたいです。簡体字への変換については 以下のページをご利用ください。

日本の漢字を簡・繁体字へ変換するサイト
https://www.jcinfo.net/ja/tools/kanji


更新履歴

12/18  シャープ 126名追加(日本企業と言って良いか不明だが、元日本企業ということで・・・)
12/18  NTT 34名追加
12/18  ヤマハ発動機研究開発 13名追加
12/18  リコー 121名 追加
12/18  ニプロ 6名追加
12/18  ナブテスコ 10名追加
12/18  帝人 17名追加

12/19  小糸 145名追加(参考サイト https://www.marklines.com/cn/top500/koito-manufacturing)
314名の可能性もあるが、小糸商務、小糸離退、小糸人事、小糸新工廠等の為除外
12/19  古賀電機 5名追加

12/21  キヤノン 28名追加
12/21  エプソン 4名追加
12/21 京セラ 47名追加
12/21 菱商(三菱商事系) 10名追加

12/22 氏名の一部を公開
12/22 資生堂 31名追加
12/22 コーセー5名追加
12/22 東レ 19名追加
12/22 東洋電装 28名追加
12/22 ブリヂストン 8名追加
12/22 藤倉 66名追加(グループ会社に藤倉航装あり)

12/23 ソニー 5名追加
12/23 いすゞ自動車 6名追加
12/23 スバル 14名追加
12/23 IHIインフラシステム 15名追加
12/23 本田技研 16名追加
12/23 ミネベアミツミ 6名追加
12/23 愛知製鋼 55名追加
12/23 協和発酵 16名追加

12/24 モリタ製作所 1名追加

12/29 TSIホールディングス 5名追加 沿革に「2007年上海東京時装商貿有限公司設立」と記載有

検索してヒットしなかった企業名(五十音順)

艾杰 (IIJ)
艾欧 (アイ・オー・データ)
信响通信 (アイコム – 無線)
旭化成
旭履鞋业 (アサヒコーポレーション – 靴)
麻生
安满能 (アマノ)
安立 (アンリツ)
石播,石川岛 (IHI系)
出光
艾杰旭 (AGC – 旧 旭硝子)
NHK (日本广播协会)
都客梦 (NTTドコモ)
宜丽客 (エレコム)
欧智卡 (大塚商会)
岡本
沖电气
奥林巴斯 (オリンパス)
卡西欧 (カシオ)
加藤
凯迩必 (KYB カヤバ工業)
菊水 (菊水電子工業)
极商,极东 (極東貿易)
可乐丽 (クラレ)
凯讯 (KDDI)
神钢 (神戸製鋼所系)
五洋
南通开发区太阳电子,三昆电子 (サン電子)
山业 (サンワサプライ)
捷太格特 (ジェイテクト)
重松
島津
饰梦乐 (しまむら)
日联海洋,中钢海洋,大立钢製品 (ジャパン マリンユナイテッド)
信越
新明和
住精 (住友精化)
精工 (セイコー) 多くヒットするが日系ではない模様
软银,软件银行 (ソフトバンク)
第一实业 (第一実業)
大賽璐 (ダイセル)
太阳膜结构 (太陽工業)
太阳诱电 (太陽誘電)
武田
多田野 (タダノ)
电溶 (電溶工業) 別会社のDenyoも「电溶」と訳されることも有り
透康 (トーカン)
东装 (トーソー)
东电化 (TDK)
东电电子,东电半导体,东电光电 (東京エレクトロン系)
华桑电子 (東京エレクトロンデバイス系)
东涇 (東京計器)
通伊欧轮胎 (東洋ゴム)
东洋纺 (東洋紡)
东苏克 (トスコ – 繊維製品)
中岛 (中島プロペラ等)
恩佳升 (長野日本無線の子会社)
尼康 (ニコン)
日油
似鳥 (ニトリ)
宝来光学,化药,化耀国际 (日本化薬)
日航
日本工营 (日本工営)
日制钢,日钢 (日本製鋼所) 「日钢」は「日照鋼鉄集団」の可能性があるため排除
结雅希 (日本無線)
白十字
帕索纳 (パソナ)
美禄可,巴法絡,巴比禄 (バッファロー)
不二越,建越,那智,耐锯 (不二越)
富留得客 (ブルドックソース)
丰和 (豊和)
丸红
美多绿 (ミドリ安全) ※「绿安物业」がヒットしたが企業HPに当該社名記載無いため除外
村田
明电舍 (明電舎)
森尾
安田
洋马 (ヤンマー)
日铝全综 (UACJ金属加工)
尤尼吉可 (ユニチカ)
优科豪马 (横浜ゴム)
丽格 (リーガル-靴)
理音科技 (リオン)
理研计器
渡边  (渡辺)

注:「ヒットしない=安心」ではなく、党員2%の中にはいないということです
注2:そもそも中国に現地法人の無いっぽい企業は検索対象外としています(このリストは中国現地にいる党員がメインであるため)


三菱、三井、明治、川崎等大雑把な分け方していないのは、グループ分けが難しいからです。川崎を例に挙げると95名中、川崎重工が70名、川崎汽船が11名、川崎食品が6名、新川崎食品が8名となっており、川崎と言っても軍需関係の川崎重工から食品の川崎食品まで多岐にわたり線引きが難しいからと、この分類に時間を割く事ができないからです。

※リスト内の情報に誤りがあればご連絡ください。 pak.too.iau@gmail.com