中国の人権侵害を批判 米国がウイグル綿花等4製品禁輸

米国は今日、中国での強制労働で生産された製品はウイグル族又はその他少数民族の人権侵害により得られたものであるため、所謂新疆地区の特定の製造業者が生産した製品を禁輸すると宣布した。写真はCBP代理局長のモーガン氏。

  米国は今日、中国が労働者を強制的に労働させ、ウイグル族或いはその他の少数姻族の人権を侵害した疑いがある問題を理由に、東トルキスタン(所謂新疆)地区の特定の製造御者によって生産された産品の禁輸を宣言した。禁輸された産品の中には、カツラ、綿花、コンピュータ部品及び紡織品が含まれる。またウイグル族の「強制収容所」(中国側は教育センターと呼ぶ)で生産された商品もこの対象に含まれている。

  メディアの報道によると、米国政府は月曜、中国が不当に統治している東トルキスタン(所謂新疆地区)に関連する製品に対して禁輸を実施することを宣布し、米国市場に入ることを禁止した。これら製品は中国がウイグル少数民族に対して実施している「強制労働」によるもので、アメリカ合衆国税関・国境警備局(CBP)が発布した命令では、新疆洛浦県第四職業技能教育訓練センターに関連する製品、新疆洛浦縣工業園区が生産したカツラ、伊犁卓萬服飾製造公司と保定市綠葉碩子島商貿有限公司が新疆ウイグル自治区で生産した服飾、新疆准格爾棉麻有限公司が生産・加工した棉花、及び合肥寶龍達信息技術公司が安徽で製造したPCパーツを含む関連した製品が指定されている。

  CBP代理局長のモーガン(Mark Morgan)氏は、駐豪政府がウイグル族とその他少数民族に対してシステム的に虐待しており、強制的に労働を行なわせている残酷な行為は一種の人権侵害であると述べている。これら製品に対して暫定的に禁輸することは国際社会に対して明確な情報を発信し、米国がサプライチェーンの中に不当で非人道的且つ搾取された強制労働が含まれることを容認しないことを強調している。

  ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官もニュースリリースでCBPの行動に賛同することを表明し、中共の所謂新疆少数民族に対する強制労働行為を強く譴責し、世界が中国のウイグル族とその他少数民族への人権侵害を支持していないと述べた。アメリカ合衆国国土安全保障省のケン・クッチネリ(Ken Cuccinelli)副長官も、当該施設は職業訓練センターではなく、強制収容所であり、少数民族と宗教的少数グループが集団的に虐待を受け、劣悪な環境下で労働をさせられており、助け出すことも出来ず自由もないと指摘。これは現代の奴隷制度だと述べた。

  外国メディアの報道では、所謂新疆は中国における綿花、紡織品、石油化学工業製品とその他製品の主要な製造工場が存在し、多くの世界的に有名なアパレルブランドが中国のサプライチェーンに依存しており、米国は綿花の輸入を禁止する措置を取ることで世界のアパレル製造業者に巨大な影響を与えることになると言及している。

2020年9月15日 編集・翻訳(八度 妖)

Webサイト管理者の感想

  ロイターのニュースでは5製品、つまりこの記事内の製品プラスで「トマト加工品」とあったので、恐らく大手メディアの情報ソースは複数あると考えられる。ご存じのとおり中共に不当に統治されてしまっている東トルキスタン(所謂新疆)は、トマトの産地としても知られており、日本メーカーも当地のトマトや加工品を輸入していることが分かっている。

  不買運動をするか否かについては非常に難しいところである。というのも、その商品を買っても強制労働させられている人たちの役には立たないどころか、共産党幹部の懐を肥やすことになるだけであるのだが、かと言って不買運動をすると、現在でも過酷な領導環境が更に劣悪なものとなってしまうかもしれないからだ。ただ、今回アメリカが禁輸措置を取ったということで、日本メーカーも含む大手企業の対応に注目する事は大切だと思った。

積極的なEU取り込み ポンペオ国務長官:中国への対抗は全世界がやるべきこと

米国が最近反中意識が高まっており、更には欧州連合(EU)加盟国と共に積極的に中国に対抗しようとしている。ポンペオ米国務長官は、EUと米国は中共に対する共通認識を持つことにより、はじめて北京経済覇権に対する有効的な戦略を打ち出せると呼びかけた。

  外国メディアの報道では、ポンペオ国務長官は現地時間25日にドイツにある米国ジャーマン・マーシャル財団とのビデオ会議の談話の中で、「中国に対抗するのは米国だけのことでなく、全世界がやるべきことである」と強調した。またEUと中国の対話は必要であり、これは米国の利益を守るだけではなく、中国によるEU経済への侵害からも守ることができると述べた。

  ポンペオ国務長官は、今月EU外務・安全保障政策上級代表のジョセップ・ボレル氏と中国について会談する予定で、EU首脳との対談で「行動を起こすための促進剤」になれることを望むとも述べた。

  EUでは先日中国が行なっている略奪的な貿易行為と知的財産権の窃取等に対して懸念を表していたが、米国と一緒に中国との貿易戦争をする意思はない模様だ。

2020年6月26日 編集・翻訳(八度 妖)

Web管理者感想
米国がEUを巻き込んで中国に対抗するよう呼びかけたのは、反中・反共の私にとってはグッドニュースだ。日本政府も中国にある生産拠点を日本へ回帰または東南アジアなどへ移転するよう促す約2000億円の予算を確保したと聞いているが、経済界はどのような対応をするのか気になる所だ。
ところで、最近国際情勢のニュースに関して、日本語のニュースを見なくなったために、専門用語を知らないことが多い。翻訳の際には、単語を調べるためにネット接続が不可欠なのは、本当は話したくない部分である。

TSMC、ファーウェイの新規受注停止から見る米中関係

まずは台湾で報道された記事を和訳・編集しましたのでご覧ください。

  インドメディアの11日の報道によると、数日前、米国アップルの幹部とインド高官の間で、アップル社の生産能力の20%を中国からインドへと移す計画を交渉中だと伝えた。インド高官の話では、アップル社は将来5年間、インドで400億ドル(約4兆円)のスマートフォンの生産を行なうと同時に、生産を委託するEMS最大手のフォックスコンとウィストロンを通して輸出する計画だと話し、もし計画が実行されれば、アップル社はインドで最大の輸出業者になると伝えた。

  報道によると、アップル社はインド政府が最近公表した企業招致計画に興味を持っており、武漢肺炎の流行により国を跨ぐグローバル企業は製品製造においては中国から移転することを考慮していると伝えた。インド政府が3月に発表した将来5年間にわたる生産奨励計画(PLI)の草案では、外資企業による設備投資を加速させ、インド電子部品、半導体、携帯電話部品とパッケージ試験などの生産を向上させ、インドが科学技術におけるサプライチェーンを構築することを目的としている。


  ウィストロンは2017年から、インド・バンガロール工場で廉価版アップル社のiPhone SEを生産しており、第二工場ではiPhone 7とiPhone 8を製造しており、一部の製品はインド市場以外へ輸出している。ウィストロンのライバルのフォックスコンは昨年(2019年)インドでiPhone XRの生産を開始し、現地ではプリント基板の組み立ても行なっている。しかし、インドではスマートフォン関連の部品の一部、例えばディスプレイとカメラ関連の部品は中国からの輸入に頼っている状態である。また2018年韓国サムスンはインド・ノイダに世界最大規模のスマートフォン工場を完成させている。


  アップル社は現在インドでの携帯電話販売額は15億ドル(約1500億円)で、そのうち現地で生産されているのは5億ドル(約500億円)にも達しておりらず、アップル社のインドでの市場シェアは2~3%とも言われている。アップル社は中国に一番投資している企業であり、2018年~19年の中国で生産された2200億ドル(約22兆円)の製品のうち、1850億ドル(18.5兆円)は輸出する製品である。中国の450万人がアップル社のサプライチェーン関連の仕事をしているとも言われている。

はい、以上が記事の和訳でした。

アップル社は中国政府の要求で中国地区ユーザ限定とは言うものの、iCloud用のデータセンターを中国に建設しており、且つ今回のニュースは恐らく製品を安定的に供給できるということを目的としているため、生産拠点を完全に中国から撤退するという事はないと思います。しかし現在も大部分を中国で生産しているという大きなリスクがあの流行り病で露呈しましたので、アップル社に限らず、中国に生産拠点を多く置いているグローバル企業は、中国依存からリスク分散という面での撤退は始まるのは、経済素人の私からみても必然的な流れかと思います。


さて、前回、世界最大のIC専業ファウンドリー TSMC(台積電)が米国に工場を建てることを決め、いよいよ米中貿易戦争にとどまらず、経済的な世界大戦になるのではないか?という動画を出しました。しかし、5月18日にブルームバーグと日経新聞でなんとTSMCについてのニュースを出しておりました。

TSMCがファーウェイから新規受注停止、米制裁強化受け-報道

  TSMCが、ファーウェイからの新規受注を止めたと日経新聞電子版が18日報じた。米政権が15日にファーウェイに対する事実上の禁輸措置を強化したためとした。既に受注済みの分は9月中旬までは通常通り出荷できるが、それ以外は輸出に際し米の許可が必要になるという。

ということで、TSMCの米国アリゾナに工場設立は喜ばしいニュースではありますが、TSMCはどうやら自ら望んでアメリカに最先端の5ナノ工場を建設したようではない、ということがちらっと垣間見ることができますね。今回はあくまでも米国の禁輸措置に倣った形であると表明しているからです。

  また、最先端工場が米国に建設されるという事ですが、5ナノのメインはやはり台湾国内で生産するようで、米国での生産量は5ナノのうち10%にも満たないという事です。というのもやはり、TSMC単独で、製品を作れるわけではありません。関連部品や製造ラインに関係する設備の会社など、関連した企業を米国で探すか、台湾の関連企業に一緒に米国に進出してもらうかをしてもらわなければなりません。

  そして、人材。TSMCの残業時間は鴻海並みに多いと言われ1日15、6時間勤務というのもざらで、且つ、TSMCに入るには台湾大学、清華大学、交通大学と言われる台湾でトップクラスの大学または大学院を卒業していることが最低条件であり、大学1年、2年生の時から青田刈りが始まっております。しかもどの教授や実験室の下で研究していたのか?などが大切で、TSMCの事業に関連した実験室や教授の下で授業を受けている学生を指定するというやり方を取っており、卒業と同時にほぼ即戦力という学生が求められているため、、ただ単に入学しただけではTSMCへ入社する機会がすると思ってはいけないという事です。そして、そんな人材をアメリカに何百人と連れて行くわけには行きませんし、台湾で生産することで人件費も抑えられるため、TSMCに人件費と言う大きなコストが発生するのは確実ですね。

  また、TSMCのコストに対する考え方は徹底しており、製造設備が故障して目標の生産量に達しなかった場合に、設備の修理の理由はもちろん、修理にかかった時間までも管理の中に盛り込まれているくらい厳しい物であります。例えていえば、F1レースのタイヤ交換で5秒で完了するのか4.9秒で完了するのかの違いと言えば良いのでしょうか。それだけの僅かな減産ですら、製造工程の改善を徹底的に行なうような体制のようです。恐らく生産効率は世界でもトップレベルではないか?とも言われているくらいです。

  そのいい例としては、2016年の台南で大きな地震があったのを覚えていますでしょうか。その自身で大きな被害を受けたTSMCの工場ですが、地震発生後台中、新竹などにいるエンジニアが台湾に向かい、復旧作業に当たったり、製造設備は日本製を使ったりしておりますので、復旧作業で製造設備に異常があったら日本の技術者をすぐに呼べるようにスタンバイの依頼をかけていたりして、たった72時間でフル稼働に持って行ける状態にしたという事例がありました。もし、アリゾナで、地震が無いにしても、それ以外の自然災害が発生した場合は、移動だけで十数時間以上もかかるわけですから、TSMCとしてはやはりあまり米国に拠点を置きたくないというのが本音のようですね。

  ただ、逆に言えば、TSMCにとってみれば、建設費用もそうですし、生産コストも非常に高い何ら魅力ない米国に生産拠点を設けるという話は、よほどアメリカからの圧力が強かったと予想されます。そもそも台湾は米中と言う大国に挟まれ、米中どちらにも良い顔をしなくてはならない状態だったのですが、米中がこうなっている状態ですので、今回TSMCは中国との関係を断ち切ろうと決断したのかは分かりませんが、いずれにしても、台湾は完全に米国側陣営にどっぷり足を突っ込んでしまったという事ですね。コストだけ見ると、TSMCは非常に不利かと思われますが、考え方によっては日本の在日米軍に対する「思いやり予算」のように、工場をアメリカに建設することにより、軍事的な面でアメリカ軍の後ろ盾が得られるということになるので、生産にかかるコストは、用心棒代だと思えば良いという考え方もできると台湾の専門家は言っておりました。確かに現在台湾では徴兵制度は実質廃止となっており、志願制でしか兵を集められない状態で、国防部は非常に苦労しているようです。ですので、今回のTSMCの決断の裏には台湾政府も絡んでいるのでは?と推測しておりますが、あくまでも私個人と一部の専門家の考えであります。


 それにしても、現在南シナ海に米海軍、人民解放軍が集結しており、本当にきな臭い状態になっておりますが、こちらについては日本のメディアは全然報道しておりませんよね。台湾ではアジア版キューバ危機になるかもしれない、とも言われてるくらい緊張が高まりつつおり、本来ならば日本の国防にも関わってくるものなので、日本人もこの南シナ海の動向には注目しなければならないのですが、お花畑の人が多いんでしょうね。しかし、動画のコメントを拝見する限り、私の動画の視聴者さんは、ちゃんとその辺の事がわかってらっしゃるのが幸いだと思います。そこで台湾で流されている南シナ海の軍事関連のニュースも動画配信したいのですが、軍事的な知識も少なく、なかなか動画作成ができないこと、本当に心苦しく思います。その点ブログでは更新しているので、Twitterフォローしていただけると、ブログの更新を通知しておりますので、ご検討いただければと存じます。

YouTubeでも動画配信しております

2020年5月21日 編集・翻訳(八度 妖)

確定!TSMCアリゾナ5ナノ工場来年着工 9年間で3600億元(1.2兆円)の投資

   今日はかねがね噂されている台湾が本社の世界最大の専業ICファウンドリーTSMC(台積電)がアメリカに工場を設立することが確定したことに絡み、米中貿易戦争が台湾やインドを巻き込み第三次世界大戦になるのでは?と思われる動きになると台湾メディアは分析しておりましたので、それをお伝えいたします。まずは、新聞記事を和訳しました。
毎度お馴染み自由時報より

確定!TSMCアリゾナ5ナノ工場来年着工 9年間で3600億元(1.2兆円)の投資

  TSMCは今日(15日)、米国連邦政府とアリゾナ州との共同の理解と支持の下、米国に最先端ウェアは―工場の建設と操業をすることを発表した。この工場は5ナノ製造プロセスによって半導体チップが生産され、月産2万枚のウェハーが生産される計画であり、2021年に着工し、2021年に量産を開始する。2021年から2029年までにこの案件に資本金も含む支出総額は約120億ドル(約1.2兆円)とも言われており、工場稼働の際には1600以上のハイテク専門家の雇用を生み出し、1000人以上の製造にかかわる間接的な仕事の雇用も生まれる。この業界を揺るがすニュースに対してどのような投資優遇政策があったのか多くの人が注目しているが、TSMCはこれについては何も説明していない。

TSMCは現在米国ワシントン州キャマス市にウェハー製造工場を1拠点、テキサス州オースティン市とカリフォルニア州サンノゼ市にそれぞれデザインセンターを持っており、アリゾナ州の最先端工場は米国における2番目の生産基地となる。

TSMCは、この大型案件は、米国半導体業界に対して十分な活力と競争力をつける非常に重要な戦略的な意義があると述べており、この分野でリーダー的な米国企業が米国内で最先端の半導体製品を生産することを促すことができ、同時にグローバルレベルでの半導体ウェハー製造企業と関連企業の地理的優位性も享受できると考えている、と伝えられている。

(中略)
米国への投資はTSMCにとっても非常に魅力的な部分もある。米国が先行的に投資政策を採用したことは、最先端の半導体業界にグローバルレベルの競争力を身に付ける環境を得られることを意味し、この環境は本案件の成功が肝となる。これはTSMCの投資はサプライチェーンにも大きなプラスをもたらすものとなる。
(以下省略)


はい、以上が記事の和訳となります。

TSMCの主要顧客一覧

さて、今日はこのTSMCの動きと米中貿易戦争を絡めて台湾メディアが言っていたことを纏めてみました。
現在米国は中国からの撤退に関する費用を全面負担するという政策を打ち出しており、それに伴い、台湾という存在がますます重要になってきております。例えばですね、アップル社ですが、100億元(約350億円)を台湾に投資しており、現在台湾の龍潭という所に最新のパネル工場を建設しております。
そして、米国はかねがねTSMCに米国へ工場を建てることを要求していましたが、生産コスト等の面でTSMCはずっと難色を示しておりましたが、ニュースにあるように、5月15日に正式な発表がありました。つまりなぜアメリカがTSMCに米国工場を建設するよう求めていたかと言うと、最先端の半導体を安定的にアメリカに供給できるような体制が欲しかったと言われております。また、TSMCは台湾だけでなく、中国にも生産工場を持っているため、米国としては5ナノという最先端の技術に関する機密情報を中国に渡されるリスクを減らすことができます。
米中貿易戦争が世界の国々を巻き込みながら経済的な世界大戦になろうとしている局面で、米国に最先端工場を建設するというニュースは、台湾がとうとう米国側陣営になったという事を意味しております。それは台湾にとっても国際的地位、国際的露出を高める作用もあり、今まで日本以上に中国に経済を依存していた体質を改善する意味も持っているという事でございます。更にはコスト面でさすがに米国では生産できないような半導体やそれに関連する企業の生産拠点を、通信の秘密が守られ、民主的な国家運営が行われ、且つ悪い言葉で申し訳ないのですが、アメリカの言う事を聞いてくれる台湾という所に多くの米国企業が生産拠点を移すであろうと言われており、台湾の専門家によっては、台湾はこれまでなかったほどの好景気が生まれる可能性があると言われております。

さて、まずはアップル社の龍潭にある工場に更に100億元(350億円)を投資拡大したというニュースですが、既に龍潭にアップルの非常に秘密のベールに包まれている工場が稼働しており、これは2014年に開始されたアップル社の台湾に対する投資でした。本当にこれは大々的に報道されることもなく、しかも当時台湾の総統であった馬英九氏が視察に行きたいと申し入れたにも関わらず、拒否されております。そして2019年12月2日に完成した工場、これですね。

Googleストリートでみるとこんな感じでモザイクがかかっておりますが、工事現場に掲げられている標識にははっきりと「米国アップル社」と記載されております。この工場ですが、地上6階、地下3階建てのこの工場のセキュリティレベルは非常に厳重で、今まで何が作られているかも分かりませんでした。そして最近になってこの工場ではMini LEDとMicro LEDと言われるパネルの生産されているというのが明るみになっております。このMini LEDですが、生産に際して、工場近くにある友達光電(AUO)や晶電(Epistar)との提携しており、生産がしやすい状態であることが注目すべき点でございます。つまり今までサムスン、LGなど韓国勢が生産しているOLED、有機ELに頼り切っていたアップルがいよいよそれと決別しても良いと覚悟ができたとも言えます。またサムスンですが、OLEDにおいて、京東方BOEへ技術を渡していたことも明るみになっており、OLEDは韓国と中国に牛耳られている状態だとも言われており、そんな中、他に生産できるサプライヤーが不在であるため、アップルとしても彼らに対して妥協しなければならない状態でした。そこでアップルは部品供給の面で爆弾を抱えているのは宜しくないと考え、2014年から着々と台湾へ生産拠点を移していたと分かってきました。ちなみに次回9月くらいでしょうか、に発売される14.1インチMacBook Proや新型のiMac Proに使用されると言われております。

完成間近に撮影されたApple社台湾工場

なお、このアップルのパネル関連で台湾で発生する金額と言えば240億ドル、2.4兆円ともいわれており、全額台湾に下りてくるわけではありませんが、半分や1/3だとしても数千億円規模の経済効果があるとみつもられておりますので、台湾にとっては巨額な投資が舞い込んできた形となります。中国国民党時代は中国一辺倒で、中国と関係は持ちつ持たれつだったとも言われておりますが、2016年に蔡英文政権が誕生し、中国から観光客を打ち切られたり、輸出入で厳しい検査を行なわれたり、と卑劣な嫌がらせを受けてきました。そして今回の世界的な流行り病がきっかけとなり台湾は中国と距離を置く、ということではなく、更に進んで、中国と関係を切ろうとしたことが、マイナスに働くのではなく、人生万事塞翁が馬、ではありませんが、逆に台湾経済を強くする可能性が非常に高いという状態でございます。

さて、次にTSMCですが、先月まではTSMCは生産コストの面で米国に生産拠点を置く可能性は極めて低いと言っておりましたが、コストを重視するTSMCがそんな条件にも関わらず、なぜ米国に生産拠点を置くこと決めたのか。まずは非常に重要な情報なのですが、F35戦闘機がカギを握っております。F35にはTSMC製造のチップが組み込まれていると言っても過言ではありません。F35に実際に搭載されているチップはXILINXが提供しており、これだけ小さなチップの中に350億個のトランジスタが搭載されております。例えば最新のiPhoneに組み込まれているA13チップには85億個のトランジスタが使われていると言われていることから、XILINXのチップが如何に高性能かが分かるかと思います。このXILINXのチップはTSMCから材料部品を仕入れて製造しているので、F35は実質TSMCが提供しているとも言えるのであります。
ちなみに最近台湾でも炎上しているITビジネスアナリストの深田萌絵 氏ですが、皆さんご存じでしょうか。彼女はF35に搭載されているチップはTSMCのものではないと公言しておりますが、TSMC無くしてXILINXのVIRTEX-7は製造できませんので、誤った情報だと言えると思いますし、彼女が常日頃いう「青幇(チンパン)」という闇組織ですが、とっくの昔に台湾の表舞台から姿を消して、現在はNGO団体として細々と活動をしている程度でございます。中共関連や台湾関連の情報を収集する際には、深田萌絵氏の情報は眉唾レベルだと思っていただければと存じます。

数々の嘘がちりばめられた深田萌絵 氏のTwitter

話は逸れてしまいましたが、なぜ米国がそこまでしたTSMCを米国に呼び込もうとしたか、についてですが、これは、5G通信やAI技術に於いては、既に米国は中国と互角か負けているとも言われておりますが、それを動かす根底の部分のチップに於いて、中国が何か悪さをしたらチップセットを提供しないぞ、という最終手段をアメリカは持ちたいと考えているからであります。
5GやAIはこのような半導体を用いて演算処理するわけですが、例えばの話、数年前のパソコンと最新鋭のパソコンで高度な処理を行なうと、明らかな差が出てきてしまいます。という事は、コンマ数秒でやるかやられるかという戦闘機による戦闘状態においては、処理速度が如何に重要か、はご理解いただけるかと思います。アメリカは軍事的な面において、中国に大きなアドバンテージを持つことが出来るわけなのです。

さて、もう一つ今度は米国で報道された内容からTSMCが米国に行かなければならない理由をお伝えしようと思います。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事となります。

トランプ政権、半導体の自給自足目指す インテルなどと協議

  WSJが確認した文書や協議に詳しい複数の関係者によれば、トランプ政権は国内に新たな工場を設けようと米半導体メーカー最大手インテルやTSMCと話し合いを実施。インテルの政策・技術担当副社長グレッグ・スレーター氏は「われわれはこのことに非常に真剣だ」と述べ、政府やその他の顧客に対して安定的に最先端の半導体を供給できる工場の稼働を目指すと続けた。
 事情に詳しい関係者によれば、一部の米当局者はテキサス州オースティンにすでに工場がある韓国のサムスン電子にも、国内での受託製造を拡大できるよう支援していきたい意向だ。


  つまりはインテルもサムスンも米国に生産拠点を置くことになっており、こんな状態でなぜTSMCだけが米国に生産拠点を置かないのか?と見えない圧力も働いたとも言えますが、もう一つの理由として、米国半導体産業協会(通称SIA)が米国政府に対して数百億ドル規模の新たな基金を創設するよう求めており、その飢饉により国内の半導体製造体制を強化する、先ほど記事でいうと半導体の自給自足を狙っているという部分です。恐らくなのですが、この新たな基金設立に目途がついて、TSMCが米国に生産拠点を建設する費用にも使えるということで、建設コストと生産コストの折り合いがついたためであろうと台湾メディアは推測しております。
過去に中国が自国に様々な製造業を呼び込むために、飴を用意して呼び込みましたが、今度は米国が同じような手法で最先端の製造業を米国に呼び込むように動いているとみても良いと思います。そうなると台湾としては、今度は米国依存という形になるかもしれませんが、「お前の物は俺の物、俺の物も俺の物」というどちらのジャイアンについていくのか?ということになってしまうものの、同じく民主主義国家である米国に付くと決断したTSMCはこれからの世の中の流れを変える決定になるのかもしれませんね。

さて、今度はアップルの製造拠点がインドにもシフトしているという点をお伝えしようとしましたが、あまりにも長い動画になってしまいそうなので、今日はここまでにしたいと思います。


いやぁ、米中貿易戦争がますます激化しておりますね。その中で台湾は早々と中国との関係を断ち切り、アメリカと組んでいくことを選びましたが、一方日本はどうなんでしょうかね。以前の動画で2000億円規模で中国から国内回帰または東南アジアに生産拠点を移すよう日本政府も決めたようですが、その一方、中国に開発拠点を新たに置くというニュースも流れており、日本がどちら側に付くのかという点が私としては心配でありますが、言葉は悪いですが、あの国は疫病神的な存在であると私は思っているため、台湾のように関係を断ち切り、インドや東南アジアに市場を見出した方が良いのかと思います。しかし、日本の政界には親中的な人が多く見られ、血迷って親中路線を取ってしまわないか、と心配しております。
ちょっと言いそびれてしまったのですが、米国だけでなく、世界が台湾を注目しているという点、ご紹介したいと思います。ノルウェー中央銀行、つまりは政府銀行が4月末時点で、台湾にあるいくつかの金融機関の株を100億元(350億円)をも超える額で購入しているというニュースもあり、ちょっと大げさな言い方かもしれませんが、世界中の投資家が台湾経済に目を向けているとも言えると思います。というか今までが冷遇されすぎていたというのもあると思います。2020年1月は総統選で注目された台湾ですが、あの疫病騒動に於いても完璧な防疫を行ない世界の注目を浴びております。そして、今度は経済的な面においても、米中貿易戦争の重要な役割を担う台湾、ますます目が離せない存在となっていると思います。できればこのまま台湾国の建国の動きに拍車がかかると良いなぁと思っております。

YouTubeでも配信中

2020年5月16日 編集・翻訳(八度 妖)