台湾は監視社会ではない。「電子フェンス」とは?

  今日はちょっと技術的なお話とさせていただきます。武漢肺炎、日本では新型コロナウイルスと言われていますが、武漢肺炎対策がしっかりできた台湾ですが、多くの人が誤解を招いている部分があるので、説明させていただきます。


台湾の防疫システム


台湾で市中感染が殆どなかった原因として一つは水際対策がきっちりしていたという事が挙げられますが、水際対策だけではどうしてもすり抜けが起きてしまいます。それを防ぐために作られたのが位置特定システムで、感染者が市内に出てしまった場合、感染者と濃厚接触に該当する人に対してショートメッセージを送信して自主健康管理を促すという仕組みです。

ただ多くの人が誤解しているのですが、この位置特定システムですが、GPSを使っていると思われますが、実はそんなことはなくGPS機能をオフにしていても特定できますし、台湾ではほぼ見かける事の無くなりましたが、日本ではまだ使われているガラケーと呼ばれるスマホではない電話専用の携帯端末でも位置を特定する事が可能なのです。

これは携帯電話会社が設置している基地局と携帯電話端末との間で行われる電波の送受信情報を利用した位置特定システムであります。そのため、GPS機能を利用したものと比べて実際にいる位置との誤差が数十メートルもあり、悪い言い方で言うと大雑把にしか分からないということになり、自宅での隔離をおこなっている人が自宅を出たと判定されることもあるのですが、ガラケーでも特定できるということと、携帯の電源を切ったりフライトモードのように電波を発信しない状態になった場合には、電源を切ったことを検知できるというメリットがあります。通常、自宅隔離期間中にこっそりと抜け出そうとする人は、この仕組みを知っていれば、携帯電話を持ち出してこっそりと出歩くなんてことはしないはずです。携帯電話なんて電源を入れなければただの金属とプラスチックの塊に過ぎませんからね。そして、「あっ、電池が無くなっていたのに気が付かなかった」とか「携帯がなっているのに気が付かなかった」という言い訳をさせないために、自宅の自治会の人が1日何回か電話をかけて電話が通じるか、電話のそばにいるか?を確認することを行なっているため、携帯電話を持たずに外出することは殆どありません。というか自宅隔離期間中は外出を一切してはいけないんですけどね。

  そして、外出を抑制している一番の要因は、位置特定システムではなく罰金が重いという点もあると思いますが・・・・。いずれにしても、感染者、海外からの帰国者は隔離ホテルでの滞在または自宅での隔離という水際対策とこの位置特定システムの仕組みにより2週間は市内を出歩く事ができず、市中感染を抑える事に成功したのであります。

なお途中、だいぶ情報を省略しておりますので、あくまでも概念的な意味での説明であること予めご了承ください。

電子フェンス2.0について

さて、2021年1月から電子フェンス2.0という枠組みで運用された市中感染拡大を抑える仕組みですが、昨年までは、その監視対象が感染者と海外から帰国した人たちのみだったのですが、今年からは濃厚接触者、つまりは自主的に健康管理に気を付けなければならない人に範囲が拡げられ、またコンサートなどの大勢の人が密接に集まるような場所へ訪れる事も禁止されました。そのため、1月上旬に行われたメイデイという有名な音楽アーティストのコンサートに濃厚接触者7名が参加して見つかってしまったというニュースがありましたが、これが電子フェンス2.0の仕組みで検知できたということであります。ただ、携帯電話と基地局の電波の送受信情報だけでは、先ほど述べたように誤判定を起こすことがあるので、台北当局はコンサートチケット販売時に身分証明番号との紐づけを行なう仕組みを採用し、入場の際に身分証明書との照合を行う仕組みも取り入れたために、安全にコンサートが行う事ができたのであります。

中共 天網工程と台湾 電子フェンスの違い

ただ、台湾のニュースが少ない中、SNSでは台湾へのイメージを下げようとしている工作なのか分かりませんが、この電子フェンス2.0が中共の人民監視システム「天網工程」と同じだ!なんて発言がチラホラ見かけるようになりましたので、私が簡単ではありますが、説明したいと思います。

この表をご覧いただければわかる通り、台湾の監視対象はあくまでも新型コロナの感染者であって、一般市民はまったく対象となっていない点、そして先ほども述べましたが、位置を特定するのは携帯電話と基地局との電波の送受信情報から割り出す為、大まかにしか分からないという点であります。つまりは、携帯電話の電源さえ切っていれば、位置を特定されることはありません。

なお日本でも行方不明者を特定する時などに、この技術は使われていますし、NTT docomoのケータイお探しサービスなんかもこの技術を使っております。ですので、この電子フェンスの仕組みを以って「台湾は監視社会だ」という論調は日本人の台湾に対するイメージを落とすための工作なのでは?と思ってしまう訳であります。

一方中国の天網は?というと、こちらは、町中いたるところに設置されている監視カメラの映像からAI顔認証技術を用いて身分を特定して、居場所を突き止めるという仕組みであるため、例え携帯電話の電源を切ったとしても、街中の監視カメラの映像から身元が割り出されるし、更にはビルのような高さがある場所においてさえ、条件によっては何階にいるのか?すら分かるのであります。例えば私が悪人だとしたら、追跡されないためにすることと言えば携帯電話の電波を切ることになると思いますが、この中国の天網工程であれば、捕まってしまうということですね。そして何より、中国という政府は、国民によって選ばれた政治家が国家運営をしている訳ではないという点が大きな違いかと思います。

プライバシーに関する懸念

ただ、やっぱり個人情報やプライバシーに関して意識の高い台湾人は、電子フェンスが中国の天網とは違うことは分かっているものの、個人情報の漏洩や行動範囲を監視されることを懸念する声が上がっているのは事実であります。現在は、武漢肺炎拡大を抑えるために使われている電子フェンスの技術ですが、これを警察や軍隊、公務員などが使うことにより、国民のプライバシーや人権を侵害する可能性も秘めている訳であるし、実際に先ほど述べたメイデイという音楽アーティストのコンサートでは、従業員が個人情報を漏洩させたという事件もおきておりますので、懸念する声があがるのは当然かと思います。

しかし、これは自動車や包丁のように、使い方が正しければ非常に便利だけど、使い方を誤ると重大な事故にもつながるのと同じで、台湾の電子フェンスもそうですし、中共の天網工程も、そして日本のケータイお探しサービスだって、使い方次第でプライバシーを侵害することもできるし、国民に安心を与える事が出来ることもできるので、国民は公的機関をしっかりと監視していくことが大事だと思った次第であります。

最後に

台湾の「電子フェンス」が使っている技術は、別に格段に優れている訳ではなく、日本の見守りサービスやケータイお探しサービスでも使われている技術と同じ原理だという事ですし、監視対象があくまでも武漢肺炎を拡大させないために指定された人のみという点であります。これを中共の誰でも彼でも追跡可能で、共産党様に逆らう奴はとっちめてやる、なんて仕組みで無い事、覚えておいてください。そして台湾は決して監視社会ではないということも覚えておいてください。

「誰でも追跡可能」とあるが、既述のように電源を切った場合には為す術がないのであるし、日本にもこの技術はあるのを深田氏は知らないのであろうか?
台湾は監視社会ではないし、オードリー・タン(唐鳳)氏はマルクスの本を読んだだけであり、決してマルクス主義者ではありません。というか、アナーキスト(無政府主義者)なのである。

はい、本日は以上となります。今後ますます日台分断活動が増えると思いますので、なるべく情報を更新していこうと思いますので、ブックマークしていただければと存じます。

2021年3月24日 編集(八度 妖)

中華統一促進党とは?泡沫政治団体です

また深田萌絵 氏が台湾に対するイメージを落とすミスリード的な事を言っている。まずは以下のツイートをご覧いただきたい。

前段の沖縄独立運動に、指定暴力団局流会と中華統一促進党、そして中国共産党が絡んでいるのは事実である。

しかし、台湾において「中華統一促進党」は泡沫政治団体で、極少数の人の支持しかない集団でもあり、国民党支持者からも忌み嫌われている団体である。しかも、党首は台湾最大ヤクザの1つ「竹聯幫(ちくれんほう)」の親分「張安楽」氏である。例えるならば1990年代の「真理教」が日本を代表する政党の1つで、且つ「麻原彰晃が〇〇と会談」というニュースをとりあげているようなものである。普通の台湾人の感覚からすると「何言ってんだ、この深田って人は?」となる。

またこのブログの最後に、「中華統一促進党」や「張安楽」氏についてのツイートをいくつかピックアップしたので併せてご覧いただきたい。

なお、中共は様々な手法で、台湾のみならず沖縄も日本から引き離そうと工作しているのは皆さんご存じかと思うので、小さな動きにも目を光らせる事は大切であることもお分かりかと思う。

が、


台湾パイナップルも良いけど、台湾ライチも美味しいですよ


過去の深田氏の台湾に対する発言を鑑みると、このツイートやYouTube動画は事実を知るという意味では役に立つかもしれないが、マスゴミと同じように印象操作的に台湾のイメージを貶めるため意図も入っていると判断するのが妥当かと思う。

中華統一促進党のCMがYouTubeに保存されているが、これを見れば、かなりのヤヴァい政治団体(もはや政党とは呼べない)であることがお分かりいただけると思う。


https://twitter.com/Formosanhistory/status/1374147898309365762

2021年3月24日 編集(八度妖)

深田萌絵氏の台湾デマ (1) 蔡総統が青幇に加入

 深田萌絵 氏という著名人が度々台湾に関するデマを流しているので、このブログで指摘していこうと思います。今回は第一段として以下のデマを取り上げます。



蔡英文台湾新総統が、これまで台湾と中華人民共和国は別の国だとしてきたのに対して、総統選挙で勝利を収めてから暫くしてから手の平を返した態度を取り始めたことに台湾民進党支持者は不満を抱えている。しかも、あろうことか国民党の支持母体であり台湾人を虐殺した228事件の犯人である青幇に、蔡英文が加入したらしい様子が台湾人の苛立ちを更に高めたようだ。

「深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ 」2017年4月23日の投稿から引用

http://fukadamoe.blog.fc2.com/blog-entry-3798.html

如何でしょうか?台湾のことをよく理解している人であれば、この文章がまったくのデタラメであることが分かるどころか、蔡英文総統(に対する個人的な好き嫌いがあったとしても)へ対する名誉棄損とも言える発言であり、あきれてものが言えないでしょう。

以下は台湾についてあまり詳しくないという方のために深田萌絵 氏のこの発言を指摘していこうと思います。

まず
台湾と中華人民共和国は別の国だとしてきたのに対して、総統選挙で勝利を収めてから暫くしてから手の平を返した態度を取り始めた

とありますが、蔡英文総統は総統就任前から2021年3月現在まで一貫して台湾と中華人民共和国とは別の国だという主張をし続けています。深田氏の言う「手のひらを返した態度」とはいつの発言なのか、説明がほしいものであります。私の記憶には限りがあるので、民進党寄りの自由時報、国民党寄りの聯合報の過去の記事(2016/5~2017/4を対象期間として)を調べたのですが、それらしい記事は一つも出てきませんでした※1。
ただ、民進党支持者が蔡英文総統に対して不満があるのは事実なのですが、その不満は国内政策に対するものであり、決して対中政策に関しての不満ではない事を強調したいと思います。

※1 出典リンク
自由時報→結果0件
聯合報→結果0件
中国時報はデマを垂れ流す親中メディアであり、且つDB検索精度が悪いので除外


次に
>国民党の支持母体であり台湾人を虐殺した228事件の犯人である青幇に、蔡英文が加入したらしい

とありますが、青幇(チンパン)という組織は台湾では既に「中華安清総会」※2というNGOになっており、秘密結社や中華マフィアという位置づけとは程遠いのが現状なのです。一国の首長が、もはや風前の灯となっている「中華安清総会」に加入するでしょうか?もし、仮に加入したのであれば、四六時中蔡英文総統の失点を探している親中メディアの中国時報や親国民党メディアの聯合報がここぞとばかりに報道するでしょうが、それが一切ないということは深田氏のブログにある「青幇に加入した」はデマであると判断できます。
  なお、台湾メディアは、日本のメディアのように各社一斉に報道しない、ということはしません。どのメディアも他社をすっぱ抜いてスクープを出したいと思っているため、「蔡総統に忖度して加入についての報道を控えている」ということはあり得ない事なのです。日本の状況を台湾に当てはめて、台湾事情を語るのはナンセンスであります。

※2 出典 新聞雲

蔡英文総統は反対勢力から博士号詐称しただの、収入が怪しいだの根拠なき批判を受けているがいつも冷静に対応している。

因みに
台湾人の苛立ちを更に高めたようだ

とありますが、そもそも加入したというニュースが無いわけですから、どこの台湾人が苛立ったのか知りたいものであります。恐らく台湾にも陰謀論的なものがあり、それを信じる極々少数(恐らく数人~数十人レベルの話)が苛立ったのかもしれませんが、それをあたかも台湾の輿論として「苛立った」と書くあたり、非常にミスリードな投稿である事は間違いありません。

そして最後に、ブログ後段に
蒋介石銅像は各大学や地方に設置され、通り過ぎる際に敬礼しなければ『不敬罪』で逮捕されることもあり、銅像近くに思想監視員もいる。

とありますが、数十年前はそうだったかもしれませんが、今、思想監視なんてものは一切ありませんし、台湾観光をした人であれば、分かると思いますが、蒋介石が祀られている(祀るよう強制された)中正紀念堂で、不敬罪で捕まっているところをみたことがありますでしょうか?もしそんな逮捕劇があれば、今や1人1台が当たり前になっているスマホで撮影され、YouTubeやSNSなどで拡散されているはずですが、そんな動画は1つもみたことがないですよね?つまり台湾は完全な言論の自由、思想の自由が保障されている民主主義国家になっているわけであります。
但し、不敬罪自体は存在しており、昨年お亡くなりになった李登輝元総統の遺影に赤いペンキをかけた女性タレントが「礼拝所不敬の罪」で捕まったことはニュースにもなったので、記憶にあるかと思います。

万が一、敬礼しないが故に不敬罪で捕まったというニュースがあれば、コメント欄に記入するなど、お知らせいただければと存じます。

なお、この引用した記事が2017年4月であり、この4年間の間で色々と台湾の事を学び、考え方が変わったかもしれないので、あまり過去のことを掘り返すな!過去の粗探しをするのは左翼的手法だからヤメレ!と言われるかもしれません。ただ、一言、言いたい事としては21年3月になっても深田氏の蔡英文総統への根拠なき批判は続いているということですから、恐らく引用した内容も取り消すつもりは彼女にはないでしょう。

では、近いうちに「深田萌絵氏の台湾デマ(2)」を作成します。お楽しみに!

2021年3月22日 編集(八度妖)

【独占インタビュー】反中親台で有名なポンペオ 退任後の初訪台に期待

  ポンペオ元米国務長官は在任中、中共を批判し、台湾支持をして台湾から多くの賞賛を得て、多くの人が彼の訪台を望んでいる。ポンペオ氏は今日台湾国営通信社「中央社」の独占インタビューに於いて、訪台について「期待している」と述べ、また米国の自由を推進していき、将来長い時間に渡って奮闘して行かなければならないと述べた。

  ポンペオ氏は2018年4月に国務長官に就任し、3年弱の在任。積極的にEUやアジアの盟友と共に中共に対抗するよう働きかけ、また香港とウイグルの人権と自由を侵害する中共高級幹部及び在米でのプロパガンダ宣伝を行なう中共党員に対して容赦なく制裁を加えて、中共からは「最大の敵である」とも呼ばれた。

  台湾に対しては、ポンペオ氏は何度も台湾が国際社会への参加することへ支持を表明し、また何度も中共の台湾に対する軍事恫喝を譴責した。米台間の往来の障害を無くすために、彼は退任前日に長年制限されていた往来を解除したが、中共官報メディア環球時報は「理性を失い気がおかしくなっている」と批判した。そして退任した当日に中共から制裁を科された。

  彼は反中親台の立場を鮮明にしており、退任後、多くの人が訪台するのではと噂している。これに対してポンペオ氏は中央社の独占インタビュー内で、現在どこを訪問しどこを訪問しないかを述べる状況ではないと述べた。

  しかし、台湾を訪問したことがない彼は補足として「もしある日そこ(台湾)を訪れる機会があるなら、それは大変すばらしい事で、私にとっても楽しみである。そしてそれは皆にとってもごちそうである(a real treat)」と述べていた。

  退任後の国際舞台での活動以外にも、57歳のポンペオ氏は将来米国政界で活躍するであろうという少なからぬ推測がある。

  彼は今年1月下旬に米国務長官の職務を退任した後、現在ワシントン政府のシンクタンク「ハドソン研究所(Hudson Institute)」の研究員として在籍している。但しポンペオ氏の過去就任した連邦下院議員、中央情報局(CIA)長官という履歴及び現在の共和党内の実力から見ると、シンクタンク在籍は一時的な身分であるとみられている。

  ポンペオ氏はバイデン大統領が1月20日に就任後の翌日、Twitter上で「1384日」とツイートして、多くの人がこれに注目した。1384日後は2024年11月5日で丁度米国の次回大統領選の日であり、ポンペオ氏は4年後大統領選に出馬する可能性を示唆していると噂されている。

  記者は今日彼に対してそのような計画があるか聞いたところ、コメントは控えると答え、「2024年はまだまだ遠い先だ」とも答えた。彼はかつて数年後の将来についての計画を立てたが、その後の結果は全て計画とは異なるものだったと述べた。そして、私自身は非常に幸運であり多くの国からの大切にされてきたとも述べた。

  ポンペオ氏は、彼が参加してきた奮闘及びトランプ政権下においての任務は、すべて心の中にあり、深くこれらを気にかけていると指摘した。

  彼はまた、未来数年の出来事に関して、もし全ての準備が整ったなら、彼はアメリカの自由促進のためにすべての努力を注ぎ、これは彼が最も気にかけている事だとも述べた。彼は「私のここでの奮闘は更に長い時間を要する」とも述べた。

  これまでの期間の計画では、ポンペオ氏は、シンクタンクの同僚との協力も全世界の宗教の自由のために行なっていると述べた。また彼は笑いながら、2010年下院議員選を決める前には小さな会社を長い時間経営していたが、これが何か商業的チャンスにつながるのではないかと期待しているとも述べた。

  ポンペオ氏は1963年12月30日カリフォルニア州オレンジ郡で生まれ、イタリア移民の3世代目であり、高校時代はバスケットの代表チームでプレーをした。以下省略
以下はポンペオ氏の経歴ですので省略いたします。


はい、以上は、台湾国営通信社「中央社」の記事を和訳したものとなります。


↑ ↑ ↑
まだ間に合う台湾産パイナップル

  恐らく台湾とアメリカに関することなので日本のメディアはまず報道しないでしょうし、中央社の日本語版「フォーカス台湾」でも日本とは直接関係する事ではないので日本語記事が出ないであろうと思い、翻訳した次第です。

たった5分程のインタビューだったようですが、YouTubeにも動画がありましたので、英語ができる方はそちらをご覧ください。

オリジナル動画


またここにある私の翻訳はあくまでも英語で行われたインタビューを中国語へ訳し解説を加えた記事を更に日本語に翻訳したものとなりますこと、予めご理解ください。


いやぁ、ポンペオさんは台湾訪問について明言を避けましたが、様々な問題が解決すれば台湾を訪問する可能性も示唆しており、台湾国民にとって明るいニュースかと思いますし、台湾との関係強化を望む日本人もこれを明るいニュースだと感じると思います。もちろんポンペオさんも述べておりましたが、過去に立てた計画はすべて結果が想定するものとは異なるものとなったと述べていたように、近いうちの台湾訪問や2024年の大統領選出馬がどうなるか?についてもどうなるかは分からないので、楽観視は出来ないと思います。

ただ、おじいちゃん大統領が就任して以来、暗いニュースが多い中、台湾産パイナップルが予約殺到というニュースに続き、これも明るいニュースかなぁと思い取り上げた次第ですし、早く台湾を訪問して、あの目つきの悪い報道官がギャンギャン叫ぶ滑稽な姿も見てみたいなと思います。

2021年3月10日 編集・翻訳(八度妖)

同じ内容をYouTubeでも話しております

TSMCがSMICと資本関係にあるというデマ

  今日はTSMCに絡む噂について、誤った情報がネット社会に出回っているようですので、簡単に解説してまいりたいと思います。


  ネット社会ではTSMCをファーウェイのフロント企業だ、とか、TSMCと中国半導体製造会社SMICはズブズブの関係だとか、TSMCは日本の産業を潰そうとしている、みたいな空気が流れ始めているからです。ただ、私はTSMCを擁護したいと思っている訳ではなく、根拠のない情報でTSMCを悪く言うのは宜しくないと思っているだけであります。もちろん、TSMCが本当に日本を潰そうとしている客観的な証拠があれば、私も「ふざけるな!TSMCに気をつけろ!」と主張するつもりですが、今の所そういう情報は、台湾の親中メディア、国民党寄りのメディアのニュースをみても無さそうです。

なお、TSMCはやり手の会社創業者や経営陣、そして社員も台湾のエリート大学卒業生しか採用しないという企業であるため、友達・仲間的な雰囲気で手を組む相手ではないことは確かです。まぁ、そもそも経済界はお金に関する競争社会なのですから、国内の企業同士で手を組む場合でも盲目的に相手を信用するということはあり得ないのですけどね。

さて、ではネットで流れている情報は?というと、これです。

TSMCは大陸からきた浙江人の会社で、解放軍とのつながりでトランプに制裁されたSMIC社の株主でもある。
米上院議員やビッグテックは台湾半導体企業を批判し、日本の半導体製造装置を守らなければならないとしてるのに?

もう一つ

TSMCとSMICは関係ないとおっしゃる方がいるので、資本関係を持ったニュースを一つどうぞ。

ということで、

2010年の英語のニュース

を用いて、説明されています。日進月歩のIT業界で11年前のニュースを根拠にするってセンスには呆れてしまいます。

この時に確かにTSMCはSMICの株式の10%を取得しており、事実であることには間違いありません。そして、某張名人は、このニュースを元にTSMCはSMICと資本関係を持っていると主張をしている訳ですが、2つほど説明不足があります。

1つ目は、なぜ10%の株式を取得したか?と部分

TSMCは営業機密をSMICに盗まれて、裁判が行われその結果として賠償金の一部としてSMICの株をTSMCに譲渡するしたという事に触れていません。つまりは、この10%の株はSMICの将来性を見込んで取得した訳ではなく、賠償金の肩代わりとして取得した訳なのであります。

2つ目は、11年前のニュースなのだから現在どうなっているのか?という部分。

2020年時点では株式を売却して0.2%しか保有しておりません。
2010年時点ではSMICの10%の株を有する主要株主だったTSMCですが、適宜その株を売却して、現在はたったの0.2%にまで比率が下がっている訳ですから、経営に口出すとかそういうレベルで無い事はお分かりいただけると思いますし、今後残りのすべてを売却する可能性だって考えられるわけです。そもそもが先ほど述べた通り賠償金の肩代わりとして取得した株式でありますから。つまりは、株式取得することで、TSMCがSMICの経営に口出すという意図がなかったということが読み取れると思います。

そういう点に全く触れずに、
TSMCはSMICの株式を10%も持っている、SMICは解放軍とズブズブの関係だ、つまりTSMCは解放軍の為に半導体をせっせと作っている、という主張はいささか無理矢理かなぁと思います。

もちろん、私は一般人ですので実際に裏でどうなっているかは分かりませんが、某著名人も諜報機関並みの情報力を持っていると思えませんので、確実ではない情報を用いて、不安を煽るのは宜しくないと考えます。


ちなみにTSMCもSMICも上場企業ですので、財務諸表を見れば、資本関係についてある程度は分かります。ですので、これら著名人は財務諸表を読まない人たちをターゲットにして「台湾企業も怪しい!」と思わせようとしている現状に私は危惧しているわけであります。
もちろんTSMCは日本の企業ではないので、日本の為に良いことしてくれる!なんて馬鹿げた期待はしてはいけないのは言わずもがなですが。

いずれにしても、中共という大きな敵がいる状況下に、戦友とも言える台湾を必要以上に悪く言うことは日台分断にもつながりかねないので、根拠に乏しい情報を元にした批判は特に控えるべきですし、台湾に対して疑心暗鬼になるのは宜しくないかと思います。もちろん、多少疑うのは構いません。疑心暗鬼になるなと言っている訳です。
私は常日頃申しておりますが、日本と台湾は兄弟や家族のような存在だと思っております。ですが、実際の兄弟関係を見ても分かるように、「おい、お前の銀行の通帳とハンコを黙って貸してくれ」と兄弟に言われて、「はいはい、良いですよ~」なんて渡す人はいないと思います。日台関係も同じです。多くの人がこの銀行の通帳の例のように盲目的に台湾を信じるという人はいないと思いますが、重箱の隅をつつくような事例を取り出して、台湾に警戒せよ、とか、台湾は怪しい、と情報を発信する事は、中共の脅威がなくなるまではやらない方が良いと思うこの頃です。
いつも私の動画を視聴してくださる方は知ってらっしゃると思いますが、疑心暗鬼になることで得をするのがどこの国なのか、多くの人に知っていただきたいものです。

最後に私はかなり台湾贔屓の人間ですので、無意識のうちに多少誇張している部分があるかもしれません。ですので、なるべく中立な情報を知りたいと思う方は、私の話を聞いて、「あれ?」と感じることがあれば、そこから何割かを差し引いた感じが丁度良いのかもしれませんね。

YouTubeでも同じ内容を上げています

2021年3月8日 編集(八度妖)

また中共による台湾イジメ。パイナップルを買おう!

今日は台湾産パイナップルについて軽くニュースに触れてその後に、簡単な台湾産パイナップルについてご紹介いたします。

まずは台湾桃園国際空港がある桃園市の鄭文燦市長のツイートから

はい、以上が鄭市長のツイートでした。

  中国側が輸入を禁止した理由としてパイナップルに害虫がついていたためとされておりますが、台湾産パイナップルは検疫の厳しい日本にも入ってきていますし、更にはもっと厳格な検疫の豪州でも台湾産パイナップルの輸入を行なっているため、害虫が付いていた、というのは、イチャモンのような気がしますが、ただ、台湾の輸出業者が「中国向けだから検疫関係ゆるくやっても大丈夫」と手抜きの対応をしていたことも考えられます。しかし、両国の国民性や過去の対応を見ると、中共がパイナップルを台湾いじめの道具として利用しているように感じられます。

  輸出ができなくなった台湾のパイナップル生産者はどうするか?というと恐らく中国に出荷する予定であった分を日本やその他の外国向けに切り替えるであろうと思われます。だからこそ、鄭桃園市長や蔡英文総統が日本語や英語を使ってSNSで台湾産パイナップルを購入するよう発言したのだと考えられます。

  日本ですと、なかなか台湾産のパイナップルを目にする機会がないのですが、ネットですと購入できるみたいですので、「台湾産パイナップル」とか「金鑚パイン」というキーワードで検索するとヒットするので、そちらで購入するのも良いかもしれませんし、どうやら米国ウォルマートがこれに絡んでいるようで、ウォルマートと言えばスーパー「西友」。恐らく数日中に店頭に並ぶのではないかと予想されますので、お近くに西友がある方はチェックしてみては如何でしょうか?

近くに西友がない、と言う方は下に楽天のURLを貼っておきました。少々お高いのですが、色々と探す時間がないという方は参考にしてみては如何でしょうか。


さて、台湾のパイナップルと言えば先ほど述べた「金鑚パイン」、正式名は台農17号が有名なのですが、それ以外にも色々と品種があります。大まかに分けると8種類となります。

先程紹介した金鑚パインは台湾で一番多く生産されている品種で、特徴として皮が薄く、果肉が甘く非常にジューシーなもので、芯まで食べられます。日本で見かけるパイナップルもこの品種が多いみたいですが、この他にも果肉が白っぽくほんのりとミルクの味がするミルクパイン、正式名は台農20号や皮をそぐ必要のない釈迦パイン、正式名は台農4号などもあり、もし台湾に行く機会があれば、色々な種類を試してみるのも良いかもしれませんね。

いずれにしても資本主義の弱点とも言える経済的圧力に、台湾は屈していないという点、日本の財界人や政治家にも見習ってほしいと思います。中共なんて、自分が欲しいと思っているものに対してはこういういじめのような措置を取りませんから。聞いたことがありますか?台湾の主力産業である半導体や電子部品の輸入をストップするなんてこと。そして、中国だけに頼らず、他の国への販路を探す努力もしていくべきだと思います。なんてことを言うと、「お前のような素人に言われなくても、もうやってるよ!」って言われてしまいますね。

ちなみに誰とは言いませんが、必要以上に台湾を批判している著名人なんですが、案の定

これ、なんかおかしくない?
中国は台湾から大量に電子部品や半導体部品を買っているのに、パイナップルだけ輸入停止で脅し?
2020年上半期を見ても台湾から中国への輸出は7.5%増で、パイナップル以上に儲かってるのでは?

と台湾パイナップルが日本で人気が出ている事に言及していますが、私はこのツイートからまた台湾ディスりを行なっているように感じました。だって、電子部品や半導体はパイナップルと関係ないし、そもそもの問題としてパイナップルを政治的に利用し始めたのは中共の方じゃん、台湾の農家は大変な目にあっていることには変わりないんだぞ!と言ってやりたいです。

最後に、台湾産パイナップルはネットですとお値段がちょっと庶民が躊躇するレベルですので、それであれば、私は銀座千疋屋とか新宿高野のような本格的な果物専門店へ行って台湾産パイナップルがあるか確認してみて、売っていれば買ってみたいと思います。

ちなみにちょっと関係ないのですが、私が好きな台湾の果物と言えばレンブです。「蓮霧」と書いてレンブと読みます。英語名がワックスアップル。梨とリンゴを合わせたような味わいで、サクサクというかシャキシャキという食感で、甘みもほんのりとしているので、毎日でも食べられるくらい飽きの来ない果物だと思います。日本ではなかなか見る事ができないので、これも日本に出荷されると良いなぁと思うこの頃です。

レンブ

2021年3月2日 編集(八度妖)

同じ内容をYouTubeでもアップしています。

AI技術で蘇るカラー化された国策映画「台南州 国民道場」

台湾史を知る上での資料の1つとして台湾映画協会によって製作された作品をYouTubeにアップしました。 これは台南州に建設された皇民教育の場である国民道場の様子を描いた作品となります。
撮影時期:1943年


台南州国民道場は、当時の台南州台南市桶盤淺汐見町に1941年に台南州民の体と精神、そして皇民精神を養う施設として建設が開始された。またその周りには多くの関連施設があり、大型の公民訓練地域となっていた。現在、台南市南区台南市立野球場から国民路一帯がその場所に当たる。台南州は元々このエリアに明治神宮外苑の総合体育場のような施設を建設しようとしたが、その大部分は未完成のままとなっている。その中にある忠霊塔は、台南州青年の奉仕によって建立されたものである。

上が当時の地図(下部が国民道場)、下がGoogle Map

1942年6月に国民道場は運用開始し、その施設には、大衆浴場、禊場、教室、講堂、食堂、本部、日輪舎があった。「日輪舎」または「日輪兵舎」は、円形の竹で出来た道場であるが故に「日輪」と呼ばれた。1棟が約38坪、計50人が居住していた。元々の計画として20棟を建て、1000人を収容する目標であった。訓練生は台南市各市郡の青年団員で、毎回300人を募集して1か月訓練していた。現在の竹溪禅寺会館の近くである。

写真の一番後方に三角の屋根が見えるのが「日輪舎」と呼ばれる兵舎である

台南州国民道場の周囲には合計12の施設を建設する計画があり、既存の台南市野球場、プールを含む、テニスコート、州民広場、州民道場、忠霊塔、相撲場、武徳殿、公会堂、陸上競技場、大弓場、馬場であった。第一期工事は1941年に始まり、州民道場、州民広場、相撲場と忠霊塔であり、後期工事は未完成である。(野球場とプールは中華民国時代の建設)

忠霊塔
元々は台南公園内にあった忠魂碑をその後戦争で亡くなった台南州民を祀るために台南忠霊塔として州民広場の東側へ移設した。当時の【台湾日日新報】では忠霊塔は蔡重要施設であるとされており、国民道場は「付設」という位置づけであった。1941年に完成し、最後の台湾総督安藤利吉が書いた「忠靈塔」という文字であったが、1948年「積健為雄」へと取り換えられた。

公会堂
現在市内にある公会堂は当時既に築30年以上であった。元々の計画では州民広場に収容人数3000人の台湾最大の公会堂を建築する予定であった。

1911年に建てられた台南公会堂。現在台南市指定の古跡に指定されている。

台南の名物と言えばアップルマンゴー。日本産のマンゴーの品質にも近いと言われる。

王立強スパイ事件に巻き込まれた 向心夫婦に2か月の出国制限延長

今日は久しぶりの中共スパイ案件となります。一昨年、王立強という中国の若者が台湾総統選挙に介入してオーストラリアに亡命したというニュースを覚えていますでしょうか?今日は残念ながら王立強についてのニュースではなく、彼の上司にあたる向心とその配偶者である龔青についてのニュースが2月上旬にありましたので、簡単にご紹介いたします

王立強スパイ事件に巻き込まれた 向心夫婦に2か月の出国制限延長

自称中国スパイの男性「王立強」は、一昨年豪州で中国が台湾総統選に介入したと暴露し、台北地方検察署は捜査を開始した。2019年11月、国家安全法の「組織の発展」に関わる犯罪の疑いで、香港の中国創新投資公司の責任者向心、龔青夫婦ら4名を逮捕、取り調べを行なっているが、向心夫婦に対して検察署と裁判所から出された出国制限期限が今月13日、期限を迎える。台北検察署は更に2か月の延長を求め、台北地方裁判所は今日(2/3)、向心ら4名は依然として逃亡、証拠隠滅の恐れがあるとし、出国制限を2か月延長する事を認めた。

  台北裁判所は、向心、龔青及び蘇と名乗る男性、林と名乗る人物は皆、国家安全法の組織の発展に違反する疑いがあると指摘。この犯罪は非常に重く、最低でも5年以上の懲役となる重罪である。「逃亡、証拠隠滅、証拠捏造、証人と結託するであろう十分な事実と証拠がある」ため、裁判官は斟酌した後に、出国制限は引き続き必要であると判断し2か月の延長を下した。

  台北地検署は既に「ファイブアイズ」の1国である豪州に対して司法の相互協力を申し出ており、積極的に捜査を行なっている。一昨年立法院(国会に相当)で刑事訴訟法が修正され、取り調べ中と裁判中の出国制限の期限が明確に定められ、捜査中の事件では、検察側は出国制限を8か月以内にしなければならなくなった。もしそれ以上の制限が必要な場合は裁判所に延長を申し出て、最初は4か月間の延長、2回目は2か月の延長が可能だが、延長は2回までとなる。このため、向心夫婦は今回の延長が最後となり、4月12日に出国制限が解除される。

  王立強は一昨年豪州で中国が台湾総統選挙に介入したと暴露し、また中国が豪州国会への浸透を試みている事も指摘し世界を驚かせた。台北検察署の捜査以外に、豪州警察も王立強に対して捜査を行なっている。王立強と関わりのある向心夫婦は、一昨年訪台した後に検察に召喚され、取り調べの後出国制限を受け、現在に至っている。

  検察の調べでは向心夫婦は2016年に、1億新台湾ドル(約3.5億円)で新会社を設立し台湾で不動産投資を行なおうと打算していたが、投資審査委員会は国家安全保障を理由にこれを拒絶したが、向心夫婦はこれに異議を唱えていた。聞くところによると、向心は検察の取り調べに対して投資申請に対して異議を唱えているものの、彼らは近年毎月訪台し業界関係者と会合を開き、投資の機会を探っているだけであり、台湾を浸透したり組織を発展させたりしていないと容疑を否認、また王立強のことは知らず、冤罪であると主張している。

  台北検察署は継続して親中政党や宗教施設の関係者、財界人についても、向心と中国創新公司との間にお金の流れが無いか捜査を行なっている。

報道陣の前に姿を現した向心夫婦

はい、以上が記事の和訳でした。


王立強については、台湾メディアの変化としては、昨年の総統選が終わったあたりから、名前の前に「自称中国スパイ」という説明がついている事でしょうか。また彼についてのニュースは総統選終了後特に出ていないのが気になる所であります。果たして中国の言う通り王立強はただの犯罪者で豪州へ逃亡しただけなのか、はたまたスパイなのか。
また向心夫婦についてですが、出国制限の最終期限が4月12日となったことが重要です。つまりは4月12日以内に起訴するなど何らかのアクションをとらないと、向心夫婦は香港や中国へ帰国する事が出来るということになります。台北検察署が証拠を集められないでいるのか、はたまた出国制限期間ギリギリまで完全に証拠を集めようとしているのか。いずれにしても2か月以内に世界を騒がせた中共による選挙介入と浸透工作について、初歩的な白黒がつくと言った所でしょうか。最終的な白黒ではないですが。

さて、記事内にいくつか出てきた点、スパイ防止法すらない日本にとっては羨ましいいところがありました。まず一つ目として「国家安全法」があり、これは実質スパイ防止法にあたり、1987年に「動員戡亂時期國家安全法」として制定され、何度かの修正を経て現在に至っております。近代国家では普通に制定されている法律、日本でも早く制定してほしいものです。
次に、投資について、投資審査委員会というものがあり、いくらお金を積んだとしても、投資目的が国家安全保障に係るとなれば、その投資を拒否できるという仕組み、非常に羨ましいですね。ちなみにこの委員会は20にも渡る省庁から委員を選出して構成されている組織で、投資の可否審査だけでなく、外国企業の台湾投資に関して支援も行なっております。

さて、記事の中にあった検察側が向心夫婦と親中政党とのつながり、財界人とのつながりに捜査を行なっているという以外に、神社仏閣の関係者に対しても捜査を行なっているとありました。これはなぜかというと、浸透工作を行うにあたり、ご高齢の人たちが集まりやすい宗教施設、中国語で言うと「廟」ですね、廟では地域のイベントが行われたりと、地元民とのつながりが強い施設ですので、そういう所で親中政党を応援する催し物を行ない、それなりの利益を提供すれば、選挙の票に影響を与える事ができるようになります。ですので、これら施設の関係者にも捜査対象が広がっているのであります。

あと2か月で、向心夫婦を国家安全法のスパイ組織の発展という名目で起訴できるか?ということが焦点となりますが、もしこれで起訴できず向心夫婦が香港や中国へ帰国となると、中共はますます「ほら、我が国が浸透工作なんてやっていないということが証明された。あれは米国を主導とした中国を陥れる罠だった」みたいなことを言い始めてしまうのではないか?と心配しております。
日本では王立強・向心夫婦についてのニュースが殆ど取り上げられませんので、また大きなニュースがあれば、翻訳してお伝えしようと思います。

2021年2月25日 編集・翻訳(八度妖)

深田萌絵氏、日台分断工作に加担

まずはこの動画の6分頃をご覧ください。

「台湾公船が頻繁に領海侵犯をしている」と明言する深田萌絵氏

結構台湾の漁船がね、まぁ、沖縄の周辺で漁をしたり尖閣に来たりってことがあって、そん時に台湾は、まぁあの、台湾の海上警察に、まぁ、漁船を守らせながら、こう漁をしてたりしてですね、頻繁に領海侵犯してるんですよね。

これは保守派と言われる著名人の深田萌絵さんのYouTube動画のセリフで、それを真似したものなのですが、これは中共が望む日台分断に加担することにつながるので、看過できないと思い動画にしました。
「台湾に警戒せよ」とか「台湾は一枚岩ではないので注意が必要だ」というレベルであれば、一部の日本人はお花畑であるため、親日国だから信頼して良し、と考える人がいるので、目を瞑っても良いかなぁ、やはり反論しようかなと迷うレベルなのですが、今回は「領海侵犯」とはっきりと述べていたので反論動画となりました。


本人に日台分断という望みがあるのかは不明ですが、登録者十数万人、SNSのフォロワーも数万人と大きな影響力を持つ彼女が、「無害通航権」という権利が認められている海の世界に対して「領海侵犯」という言葉を使ったことは、「台湾のイメージを悪くしよう」という意図があって発言したとしか考えられません。もし、そうでなければ、訂正の動画を出すべきだと考えます。

では、なぜ「領海侵犯」という言葉が問題なのか?についてですが、
領海侵犯とは、法律で定められている言葉ではないにせよ、領海侵犯という言葉は非常に深刻な言葉であります。これから簡単にどれだけ深刻な言葉なのかを説明し抵抗と思います。

海は人類の長い歴史の中で、国を跨いで人々が交易を行なっていたため、人類共通の財産と考える思想があります。そのため、陸地から12カイリ(22.2キロ)までを領海と定義していますが、その領海を軍艦や公船が単純に通航しても直ちに国際法に触れるような行為とはみなされません。また、領海内に入ることについても事前に通告したりする必要もありません。これを「無害通航権」と言って、世界各国で共通した権利となっております。

では、どんな時に領海侵犯なのか?というと、
通常領海内に軍艦等が入って来ると、沿岸国の海軍や海上警察が「ここは領海内だから直ちに出ていくように!」というような退去命令を出します。その退去命令を無視し続けて領海内に存在する場合に初めて領海侵犯と言えるわけです。
その他として、「無害通航権」が適用されるには沿岸国の平和・秩序・安全を害さないことが条件となるため、領海内またはそのちょっと手前の接続水域などで艦砲射撃を行なったりして、領海内に入ってきた場合は、領海侵犯と看做されるわけです。

ちなみに領海という言葉とともによく聞く言葉として「接続水域」というものがありますが、これは下の図のように陸地から24海里(44.4キロ)以内の範囲であり、中国公船が接続水域に入って来ただけでも、扱いは小さいもののニュースになっていますよね?台湾公船が接続水域に入ってきたというニュース、聞いたことがありますでしょうか?2012年、日台の間に尖閣問題を引き起こした馬英九政権時に公船が領海侵犯をしたというニュースがあったのは知っています。その背後に中共がいたのかどうかは不明ですが、中共傀儡企業の旺旺集団が漁師に金銭を与えたり、燃料を提供したりと関与していたことを見ると、中国共産党と中国国民党はその頃から国共合作で日本と台湾を分断させようとしている事が垣間見ることができます。


さて、話はそれてしまいましたが、領空や領土に関しては一歩でも1ミリでも入ってきたらそれは「侵犯」といえるのですが、海に関しては、先ほど述べたように海は人類共通の財産という考え方がベースとなっているため、すぐに領海侵犯とはならないであります。

昨年から連日、中国の公船、つまりは海警局の軍艦が尖閣諸島へ領海侵犯しているというニュースがありますが、あれは海上保安庁などが退去警告を出したうえで、それでも退去しないから「領海侵犯」と看做しているわけですが、台湾公船に関しては、現在の蔡英文政権も尖閣諸島に関して消極的な対応をしているため、台湾公船をわざわざ尖閣諸島の領海へ入れさせるというような指示は出していないと考えられますし、海上保安庁からも台湾公船が領海内に入ってきたという情報も2月24日現在確認出来ておりません。

つまり、台湾公船が領海内、またはその更に外側の接続水域にも入ってきていないのに「領海侵犯だ」と断言することは、台湾の事が分からないから、保守と言われる著名人の話を信じようとする人たちに対して「台湾はケシカラン」というイメージを植え付けることを目的とした発言と捉えられても当然なのです。もし深田萌絵さんに、「台湾に対するイメージを悪くしよう」という意識がなくて「領海侵犯」と発言したのであれば、ぜひ訂正動画、またはその動画の概要欄で説明するべきだと思います。もしそれをしないのであれば、確信犯的に「領海侵犯」と発言して日台分断を図ろうとしていると判断しても良いと思います。
もし深田萌絵さんのファンの方が見ていらっしゃったら、深田萌絵さんに「領海侵犯」の定義を調べてもらい、更に台湾公船が領海内に入ったという事実の有無を確認するよう伝えていただけますでしょうか?

あと、よく「尖閣諸島に台湾漁船がうろついて漁をしているからケシカラン」という声も聴きますが、日本と台湾の間には日台漁業協定があり、台湾漁船は一部を除いた尖閣周辺で協定で定められた範囲で漁ができる、ということも覚えておいてください。ただ、この日台漁業協定ですが、この日台漁業協定の裏では漁場を台湾の漁師に奪われたと思う沖縄の漁師の犠牲があるということも覚えておかなければなりません。しかし、そうした犠牲があったからこそ、台湾は事実上「尖閣は日本の統治下にある」ということを認めた形となり、蔡英文政権は国内からの反発を抑えつつ、日台との間の腫物に触れないような対応をしているわけであります。まぁ、棚上げしているとも言えますが。
この辺については、私よりも更に台湾の専門家でもある永山英樹さんも述べております。


あと注意しなければならないのは、
日本側としては「日台漁業協定を結んだんだから、それは台湾が尖閣は日本が統治していると認めた事なんだよね」と主張したとしても、現在は野党であるものの、中国国民党の存在を忘れてはいけません。
やはり元々は中国から来た人間ですので、サラミスライス的な動きをしてきています。まずは日台漁業協定で漁業権を認めさせて、次に領土の領有を主張するという動きです。これは中国もよくやる戦術ですよね。中国国民党も中国共産党も同じ穴の狢、要求をどんどんエスカレートさせる集団であるということ、覚えて行かなくてはなりません。
ということで、ちゃんと法律や協定に則って国家運営をしている民進党または李登輝元総統の理念に基づいた台湾独立・建国を目指す政党を支持していくことこそ、日本が取るべき道だと私は思っているわけです。

最後に、毎度で恐縮ですが、台湾という国を親日国なのだから無条件で信頼してもいい、というのはやってはいけないことですが、だからと言って台湾を未確定の情報でおとしめようとするのは絶対にやってはいけません。これをやって喜ぶのは誰ですか?中国共産党が喜ぶような言動を、今の時期やってはいけないと私は強く思うのであります。

2021年2月24日 編集(八度妖)

台湾が尖閣諸島の領有権を主張しているというのは日台分断工作!に加担

よく「台湾も中国と同じように戦後になって尖閣諸島の領有権を主張し始めた」という声を聞くようになりましたが、それは誤りです。
尖閣諸島の領有権を主張しているのは「華民」、英語名 Republic of CHINA です。Republic of TAIWAN ではありません。


この問題を理解するには、台湾と中華民国の関係を知らなければならないのですが、
「中華民国=台湾」
という風な理解をしていると、日台分断工作の罠にまんまとハマってしまっている「ア保守」と言われてしまいますし、台湾独立・建国なんて夢のまた夢になってしまい、中共を利することにつながります。

台湾=中華民国ではないことについて簡単に説明すると、現在台湾島澎湖島を実効支配しているのは連合軍の一員であった蒋介石率いる中華民国政府。一応1996年に民主化が成し遂げられ新たな自由民主主義国家として国家運営が始まったものの、戦後200万人とも言われる中国からの難民とその子孫※、そして汚職にまみれた腐敗政権の利権に群がっていた所謂本省人と言われる人たちが台湾というアイデンティティに目覚めず、今なお存在しています。
(※外省人3世くらいになると「台湾は台湾だ」という考えを持つ人が出始めている)

一方「台湾国」、「台湾共和国」の建国を目指している人にとって見れば、「台湾国」は台湾島と澎湖島が領土であって、中華民国は連合国の都合によってやってきた大量の難民率いる亡命国家なのであります。また独立派・建国派にしてみれば、領土は台湾島と澎湖島であるため、尖閣諸島は日本の領土だと主張する人が大半なのです(そうでない人もいますが)。
以下の李登輝元総統の考えを継承しているのでしょう

では、なぜ蔡英文政権が「尖閣の領有権は中華民国にある」と言っているのか?というと、台湾は法治国家であるため、中華民国に不当に支配されている状態とは言え、法の則りながら国家運営を行なわなければならない上に、先ほど述べたように数百万人にも上る「中華民国」支持の有権者もおり、更には戦後不当に台湾を支配してきた中華民国政府が行なった「尖閣諸島は中華民国の領土である」という教育・プロパガンダを信じている台湾国民も多い事より、もし仮に李登輝元総統のように「日本の領土だ」なんて発言すると、将来行われる選挙の際に大敗してしまう可能性が大きいため、例え李登輝元総統の理念を継承していたとしても公の場で「尖閣の領有権は日本にある」なんて言えるはずもありません。また「尖閣の領有権は中華民国にある」と言わないと、野党からもちろん、無党派層や与党からも「弱腰だ」というような批判が来るため、蔡英文総統はこう発言せざるを得ないのであります。

しかし、蔡総統の発言を原文(中国語)で見てみると、蔡政権が李登輝元総統の理念を引き継いでいる事が垣間見ることができます。
蔡総統が就任してから一度たりとも「尖閣諸島は”台湾”の領土だ」と発言したことがありません。(総統就任前は「尖閣は台湾のものだ」という発言はありますが)

蔡総統はいつも「尖閣諸島は”中華民国”の領土だ」と発言しております。これはどういう事かというと、中華民国支持者を満足させつつ、日本との摩擦を減らすための言い回しであると読むことができます。つまりは、領有権を主張しているのは「中(華民)国なんです」という意味が込められていると推測できます。

また外交部の「台湾のしおり2020-2021」を見ると

中華民国(台湾)と中華民国を分けて使っていることから、尖閣諸島の争議に関して中華民国(亡命政府)の主張であり、台湾(または中華民国台湾)は主張をしてません/控えています、という配慮を見る事が出来ます。

ただ、総統就任中に「尖閣諸島は”台湾”の領土だ」と発言することが仮にあったとすれば、これは非常に危険な思想を持っていると判断する事ができます。また、民進党の立場としても「領有権は台湾にある」と主張したこともあるので、こちらも要注意となりますが、解決策があります。それは文の最後に記しておきます。

話は変わってしまうのですが、深田萌絵さんという著名人が

とツイートしており、あたかも台湾が領海侵犯をしているようなイメージを持たせる印象操作を行なっておりますが、台湾漁船が領海侵犯をしている事実は今の所確認されておりません。「侵入」と「進入」を書き間違えた可能性もありますが、過去の深田氏の発言から鑑みると台湾のイメージを悪くして、日本人同士内で争議を起こそうとしている発言とも捉える事ができます。

  ちなみに、台湾漁船と台湾海巡署公船が進入しているのは「台湾と日本が主張する排他的経済水域が重なっている海域」であるため、「領海侵犯」ではありません。また日本と台湾の間には「日台漁業協定」が締結されているため、尖閣諸島周辺での漁は合法なのであります。

また蔡政権になってから、台湾漁船が日本の海上保安庁に拿捕された件数は0件(2016年6月~20年5月まで)になっており、台湾が法に則り漁をしていることが数字から読み取ることができます。また、海上保安庁も台湾漁船の周りに台湾海巡署公船がいるから拿捕ができず0件になっているのかもしれません。ただ、実際の現場ではすべての漁船が台湾公船と共に尖閣周辺の漁場に来ている訳ではないので、協定を無視した漁がある可能性は否めませんが、拿捕が0件だということは、台湾漁船側もルールを破るような漁はしていない(若しくはそういうルール違反は減った)と推測する事が出来ると思います。

101年は2012年。つまりは1911をプラスすると西暦に変換することができる。

いずれにしても台湾=中華民国と理解している状態では、親日のはずの台湾がなぜ尖閣諸島の領有権を主張しているのか?という誤った認識を持ち続けてしまい、日台分断を目論む輩の思う壺になってしまうこと、覚えておいてください。

もちろん私は「台湾は親日国なのだから、何の疑いも無く信用しなさい」ということを主張するつもりは一切ありません。台湾は日本にとって親友・兄弟のような存在です。しかし、実際の社会でもそうですが、親友・兄弟であったとしても、突然「黙ってあなたの預金通帳とハンコを貸してくれ」と言われたとしても、理由も聞かずに「ハイハイ、わかりました~」と何の疑いも無く貸す人はいないと思います。日台関係もこのように実社会と同じように信頼できる国であるものの、何の疑いも無く信用するというのはやってはいけないことであります。

また一般庶民は外交権も無いわけなので、民間外交という役割の中で、日台友好をやっていく際に、尖閣諸島の話を日本の政治家の先生に提起するのは良いとしても、同じ日本人に対して、そして台湾人に対して「台湾は尖閣の領有権を主張しているからケシカラン」と持ち出すのはナンセンスだと思います。それでも主張したいというのであれば「台湾」ではなく「中華民国(旧称シナ政府)」が主張しているということにしてください。

あとネット掲示板では「亜細亜新聞CHの八度妖は台湾擁護が極端すぎて気持ち悪い」とか「尖閣領有権は日本のみなのに台湾を擁護するとは売国奴だ」という書き込みがあるとのことですが、私は「尖閣諸島は日本固有の領土だ」という考えを持っておりますし、日台間にある尖閣に関するわだかまりを日本と台湾どちらにも益があるように解決したいと思っています。

最後に、日台間の尖閣諸島に関する争議を解決する方法とは、何か?
それは冒頭でも述べたように李登輝元総統の理念を継承している台湾独立、台湾建国という流れに対して、日本や日本国民がサポートする事であります。台湾独立派、建国派の人の一部には尖閣が日本領土だと確定する事に納得できないという人が出てくるかもしれませんが、李登輝元総統の理念を理解しているのであれば、むしろ独立・建国へのサポートを得られた方が最終的な利益につながると判断する人が大半だと思います。

2021年2月22日 編集(八度妖)