台湾のお正月について経済面的な考察

日本では明治以降太陽暦に合わせて新年を迎えますが、台湾では昔から変わらず旧暦に合わせて新年を迎えます。今年2022年の元日は2月1日となります。

新年は豪勢な食事をして家族と一緒に時間を過ごすのが、一般的です。ただ、近年では1週間ほどの連休ということもあり、海外旅行をするという台湾人も増えてきております。ここ2年程は武漢肺炎の影響があり国内旅行をするという風になっておりますが。

さて、今日ご紹介するのは経済という観点で語ろうと思います。

まず、正月を迎える前に盛大に行われることは企業主催の忘年会です。台湾語でブエゲエと呼ばれるものなのですが、元々は旧暦の12月16日に神様への供養をすることを指すのですが、それから転じて忘年会を指すようになりました。日本で忘年会と言うと1年の苦労をねぎらう食事会的なものは開かれますが、台湾の場合、家族同伴が可能な会社が多いという点。そしてホテルなど一流の宴会場で開かれることが多く、何より抽選会がありまして、この景品が非常に豪華。過去話題になったものとしてはアウディやフォルクスワーゲン、トヨタと言った自動車が当選などでしょうか。もちろんこういう豪華景品は企業業績にも寄りますが、基本的にはケチな企業でも日本円で数万円、普通の企業でも数十万円の当たりが用意されています。それが現金なのか景品なのかは様々ですが、台湾の従業員は1年に1回しかないこの忘年会を楽しみにしています。

そして日本でも12月になると冬のボーナスが支給される会社が多いですが、台湾も旧正月前にボーナスが支給されます。私がいた台湾の会社は業績に関わらず基本2か月分、業績が良ければプラスアルファという形でした。

ちなみに今年は台湾経済が好調だったこともあり、特に国際運送業者の業績が運輸価格高騰と需要の急増を受けてEvergreenや中華航空などの企業が大幅な黒字であったことは経済ニュースをご覧の方はご存じかと思いますが、例えばEvergreen社のボーナスはなんと40か月分。台湾人の平均給料が約5万元、今のレートだと20万円となりますが、これは外資系エリート社員などの高給取りも併せての平均額となります。ですので、実際の庶民感覚でいうと中央値で見てみるのが良いと思います。その月給の中央値は約4万元、16万円となります。すると、40か月のボーナスとなると16万円×40か月で640万円がボーナスということになります。Evergreen社は今年かなり好調な業績だったという事なんでしょうね。恐らく世界的疫病の蔓延は今年も続くでしょうから、来年のボーナスも期待できそうですね。

2019年行政院が公表したデータ

さて、ボーナスに関しては日本でも業績が好調であれば数百万円はあり得ると思うのですが、台湾ならではというのが、ボーナスをもらった後の動きですね。

ボーナスをもらうとすぐに旧正月の連休に入ります。

ちなみに私は最近台湾のお正月を「春節」とは呼ばず「旧正月」というようにしております。というのも、「春節」のイメージが中国や中華っぽいからであり、台湾の正月は春節っぽい部分もあるものの、日本統治の影響や西洋文化の影響も受けて変化しているため、そして何より台湾は中華圏である、という中華プロパガンダを減らすために春節と呼ばず、旧正月と呼んでおります。

話は脱線しましたが、ボーナスをもらって旧正月の連休に突入するのですが、旧正月明けに会社の人事部が頭を悩ますのが、退職届が沢山出されるという点ですね。日本のように1つの企業に入社以来転職もせずに20年間、30年間勤務しているという人は台湾では非常に珍しく、普通2~3回は転職していますし、極端なケースだと1~2年に1回は転職するというような人までいる有様です。これが良いのか悪いのかは業界によって異なると思いますが、ただ言える事としては優良企業は社員がコロコロ変わらず長年勤める社員が多いということですね。とは言っても優良企業と言えども、久しぶりに連絡してみたら既に退職していたというケースはよく聞きますが・・・。

また、逆を言えば、台湾での仕事探しは2月3月がねらい目であるということです。つまり忘年会で美味しいものを食べて、運が良ければ何十万円の景品があたり、そしてボーナスをもらい、旧正月連休を休むのが転職するのにベストな時期だと考える人が多く、2月3月に欠員補充をする企業が増えるため、仕事探しがしやすいということになります。

もし台湾での就職を考えている方がいれば、2月3月に探してみるのは如何でしょうか。

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2022年1月20日 編集(八度妖)

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