AI顔認証技術を用いて金正恩氏の「影武者説」を検証

プーチン大統領の影武者説」も噂されているので、こちらも検証したので併せてご覧いただければと存じます。

  2020年5月1日に3週間ぶりに公の場に姿を現した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長だが、4月20日に匿名の米国当局者の話として、金正恩氏が手術後に「非常に危険な状態」に陥ったと米国CNNが報じたことにより、多くのメディアや個人が「死亡説」をYouTube、Twitter等のSNSで情報発信していた。私も5月1日に姿を現すまでは、「死亡説」を信じていたが、いざ姿を現すと、「死亡説」を説明していた人たちは、今度は「影武者説」を言い始めた。

  しかし生体認証技術が進んだ現代で果たしてこのような場面に影武者が出現するのであろうかという疑問から、私なりに5月1日に肥料工場視察をした金正恩氏が影武者なのか本人なのかを検証してみた。

※必ずしも私の検証結果が正しいわけではありません。もしかしたら本当に影武者であり、金正恩氏は死亡しているかもしれません。この検証はあくまでも「AI顔認証」という面から見て、影武者か否かを判定するものでございます。


検証方法

AWS(Amazonのクラウドサービス)にあるAmazon Rekognitionという内にある「顔の比較」という機能を使用
※ちなみにこの「Amazon Rekognition」を導入している企業は共同通信、毎日新聞等である。

使用する写真

2020年5月1日に肥料工場を視察した際の金正恩氏の写真


2019年6月30日 板門店でトランプ大統領と会談した際の金正恩氏の写真


  なぜ板門店でのトランプ大統領との会談時の写真を使用するかと言うと、トランプ大統領と直接英語で会話する際の語学力が必要であり、金氏が話す内容も国家元首が話した内容となり迂闊な事が言えず、更には外国の報道陣が多く駆け付け、情報統制が出来ない状態で影武者を使うのは、影武者であることがバレるリスクが高いと思ったからである。更には最近では音声分析でも本人か否かを判断することができるため、尚更影武者を使うことはなかろうと思ったからである。


検証1

上述の2枚の写真を用いて、顔の比較を行う


結果として

類似率99.8%

とほぼほぼ本人であると判定された

Amazon Rekognitionがどういう仕組みで顔認識をしているかは、その情報が公開されていないため不明だが、通常顔認識は目と目の間の距離や鼻筋と目、口との距離などの特徴点を含めて少なくとも数百、多いと数千点もの特徴点を抽出して、二つの画像を比較するため、誤判定が非常に低くなるのである。

検証2

ということで、双子ではどのくらいの精度になるのか試してみた
私の世代で双子と言えば、「まなかな」さんが一番最初に浮かんだので彼女たちの写真を用いることにした。

結果として

類似率93.5%

と判定される

検証3

今度はTwitterで「影武者だ!」と言われている写真と、2019年6月30日板門店での金正恩氏の比較である。2013年から6年分(6枚)ある

結果としては

2013年 類似率99.5%
2014年 類似率99.8%
2015年 類似率99.8%
2016年 類似率99.7%
2017年 類似率99.8%
2018年 類似率99.8%

なんと2013年以外は高い類似率となっている。

ではなぜ2013年が99.5%と低めのスコアなのかというと(それでもほぼ本人と言えるくらいの類似度ですが)、顔認識は真正面を向いている顔であればあるほど、精度が高くなる性質があるが、2013年の写真だけ横向きの角度がきつめであるからだ。


私の”個人的”感想としては、影武者とは言え、上述のような目と目の間の距離などまでも整形によって同じにしたとは考えられない。いや、もしかしたら現代の整形技術はそこまでも似せることができるのかもしれない。偉い先生、教えてください!

ということで、「整形でAI顔認証システムをも見抜けないほど同一の顔に仕上げることができる」ということはあり得ないことを前提に話を進めるが、AI顔認証判定で99.8%というほぼ本人であるという結果が出た以上、

5月1日に公の場に姿を現したのは影武者ではなく、金正恩氏本人であると断定できると思う。

つまりは、まだ影武者説を唱える人は、整形さえすれば、AWSを用いている顔認証システムを突破できると考えてるということであろう。

しかし、唯一気になる点と言えば、「耳と歯」が異なるように見える写真があるという点である。「歯」に関しては今回使用した写真に歯が映っていない(ほとんど見えない)状態であるため、類似性に加味されていないが、目と耳の位置(高さ)などは恐らく判定材料となっているため、歯並びの違いだけが不確定要素ということになるであろう。

このTweetでは「1.歯 2.耳 3.表情と髪型 4.金与正氏の若返り」が指摘されている

しかし、この双子は顔認証を騙すことが出来た!

検証4

ザ・たっち さんの写真を用いて検証してみたところ

類似率99.7%

おそらく最強の双子なのかもしれない!(笑)

検証5

(5月5日追記)
今度は若い頃の写真と比較してみた。どの写真を使うか?というと子後継者争いがまだ起きておらず、恐らく影武者などが存在しない故 金正日氏が最高指導者であった時の写真を選んだ。1998年に撮影されたものだ。

1998年撮影

この写真と5月1日の肥料工場視察時写真、板門店トランプ大統領会談時写真を比較してみた

2019年6月板門店にてトランプ大統領との会談時撮影

類似率99.8%

2020年5月1日肥料工場視察時に撮影

類似率99.4%

と出た。ネットでもほくろ の位置や髪型などで検証しているものが見られたが、それらは化粧などでつけたり消したりできるので、私は検証する要素としては信憑性の低い部類になると考える。

検証6

次にそっくりさん、ハワードX(Howard X)さんの写真と比較してみた

(本人ではない)

さすがに本人ではないと判定された。

検証7

そもそも北朝鮮の国営通信が公表する写真なんて

合成写真や加工済み写真

であって、影武者であることを事前に隠しているのだから検証しても意味ないでしょ?という声を多くいただくので、映像(動画)から1フレームを抜き出したものと比較してみた

肉眼で見ると、まるで別人のように映る金正恩らしき人物
2019年6月トランプ大統領との会談時撮影

類似率99.6%

5月1日肥料工場視察時撮影(左)と同日動画から切り出した写真(右)

類似率99.8%

つまりは映像から抽出した画像でさえ、金正恩氏本人であると結果を出したわけである。もちろんこの映像も「合成」「加工済み」だと言われてしまえば、これ以上検証はできない。


(5/4 追記)他のAI顔認証でもテストをしている人がいた

同一人物信頼度92.6% ※1

と出ている。ただ、このシステムが双子の写真を使った場合どのくらいの信頼度が出るのか?などをチェックしないと、単純にAmazonの弾き出す92%とは異なる精度であろう。

※1 顔認識のプラットフォームが異なるため、AWSが算出す92%とは異なる


(5/5 追記)しかし影武者は存在する?!

AI顔認証で、殆どすべての写真が本人とほぼ同一人物だと結果がはじき出されたが、唯一数値が低めの写真が出てきた。それは

この写真である。

類似率97.3%

なんと、今までの写真の中で一番低い値である。これが恐らく整形技術の最高峰の類似率なのかもしれない。では、なぜこの写真が影武者なのか?

馬に乗れないんじゃないの?
(技能的?体重?)

金正恩氏は結局、白馬の王子様 ではなかったのですね

元から違うか(笑)

一応 Amazon Rekognition上では同一人物と判定しておりますが、本人か否か厳しめの判定、緩めの判定にするかは、ユーザ側で閾値を設定する形となります。

(7/14 追記)最新映像と比較

  健康不安説が出ている金正恩氏だが、5月の肥料工場視察の時も影武者だとささやかれましたが、7月8日には金正恩氏が祖父の金日成氏と父の故金正日総書記の遺体が安置されている首都平壌の錦繡山太陽宮殿を訪れたと写真付きで伝えられましたが、解像度が低く比較にならないと思いながら、比較してみました。

5月8日に平壌の錦繡山太陽宮殿を訪れた金正恩氏

類似率99.9%

比較したのは「検証5」で用いた1998年に撮影された写真。この頃はまだ金正日氏の後継者が決まっておらず、本人である可能性が高いと思います。その頃の写真からだいぶふくよかになった金正恩氏ですが、類似率は99.9%と驚きの数値。ただ2020年7月8日の顔写真の解像度が低いので、甘い判定になったのかもしれません。

というか、金正恩氏は武漢肺炎にビビッて公の場に出てこないだけでないの?

文:八度 妖(2020年5月3日初稿、2020年7月14日更新)

“AI顔認証技術を用いて金正恩氏の「影武者説」を検証” への4件の返信

  1. 今回の動画の評価があまり良くないのは、ご本人的には納得がいかないようですが、私はやはりそうだろうと納得します。何故なら、亜細亜新聞CHを見ている人達が求めている内容では無いから。金正恩氏の影武者かどうかは、北朝鮮ウォッチャーがいくらでも出すし、公式見解が出るわけでもないし、2008年の事故のせいで、2009年に出てきたのは影武者だなんて話のある人物なので今回のは以前にも公式の場に出たことがある人でしかないから、正直「だからどうしたの世界の話」。亜細亜新聞CHの独自性に求めているのは、中国語圏でどの様に報道されているのかとか、台湾での報道と大陸でのこの件に関しての相違点の比較とか、ほかの人達と違い中国語が使える台湾語が解る八度妖様のアドバンテージを生かしていないから、評判がよろしくないのでしょう。私的には自由時報で書いている国際面の「李春姫復報導」や健康網の「金正雲は心臓カテーテルを疑う:北朝鮮の貧弱な技術は中国の支援を必要とするべきである」のような話を膨らませて、1度引退した李春姫をわざわざ使う北の報道姿勢を分析して今回の肥料工場の竣工式を北朝鮮がどの様に世界に印象付けしたいと考えられるのかや、北朝鮮の医療技術を馬皆【にんべんに皆】記念醫院副醫院長葉宏一氏の解説から北朝鮮の医療技術のレベルの話とか、日本の報道にない視点を皆さんに紹介して頂きたいのです。今回の検証の件で、一つのアイディアとしては、金正日の料理人だった藤本氏の持ち帰った金正恩氏の子供の時の写真と検証するとか、スイス留学時代の写真と言われている画像と幼少期と現在を検証するとかの方がよかったと思います。長文失礼しました。フォルモサからの視点で頑張って下さい。

    1. ご意見まことにありがとうございます。データを見ると、非チャンネル登録者がほとんどであるため、恐らく影武者説を信じたい方々による評価だと推測しております。ただおっしゃるように方向性が違う事も理解しております。
      引き続きよろしくお願いいたします。

  2. 内容を拝見しました。

    問題点として感じるのは
    ①影武者制作レベルの美容整形技術と、一般の美容整形技術を同一視してしまっている
    あらゆる技術に言えることですが、民間レベルと軍事レベルでは技術レベルが異なります。

    ②整形のみでノーメイク前提である
    有名人のそっくりさん芸人はたいていメイクで本人に似るように工夫をしています。つまり整形だけでなく化粧でさらに当人との類似度を高めることが可能です。

    ③検証に用いた「金正恩」とされる人物の写真のソースが北朝鮮公式発表によるものと思われる
    写真の加工はソ連でアナログの時代から行われており、さらに北朝鮮ではサイバー攻撃をはじめITを重用し活用しています。仮に影武者の写真を撮影・公開する場面では、予めAI・目視で金正恩当人に見えるように加工してから公開されている前提で考えるべきでしょう。⁽北朝鮮において影武者の、写真判定で明らかに別人とわかるような写真を公開してしまったら担当者は粛正されること間違いなしですので担当者も必死で加工を行うでしょう⁾

    例の「金正恩」が本人かどうかの判定には、抜け落ちた毛髪・素手で触った手すり・便その他から遺伝子を抽出して判定などの科学的な手法が有効だと思われます。西側陣営の諜報機関がそれらの物証を採取できるような、北朝鮮・中国・ロシアなど以外の国で開催される会議等にこの「金正恩」が登場するかどうかが一つの目安になると考えられます。

    1. コメントありがとうございます。
      ①に関しては、美容整形技術に民間レベルと軍事レベルがあることは知りませんでした。情報ありがとうございます。
      ②に関して、確かにそうですね。ですので、仰るように本人かどうかは写真や動画だけでなく、髪の毛、などの遺伝子レベルでの解析が必要ですね。さすがに私はそういった検証は行えません。
      ③に関してですが、なぜトランプ会談の写真を使用したかというと、民主主義国家のメディアが撮影したものを使用したかったからです。そのため5月1日の写真は北朝鮮発表のものでありますが、トランプ会談の写真は加工されていないと思います。

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