韓国メディア:tsmc南京増産は中台関係を更に緊張させる サムスンも類似の境遇に陥る可能性

韓国メディアは今日(5/6)、tsmcの南京工場増産計画が中国と台湾の緊張関係を加速させるだけでなく、業界人曰くサムスンも将来同じような境遇に陥る可能性があると報じた。

  チップ受託製造最大手tsmcが先日、28.87億米ドルの予算で南京工場の28ナノメートルの成熟した製造プロセスによる増産を目的とした拡張を決定した。しかし、中国科学技術産業アナリストの頂立剛氏は中国本土のチップ産業に大きな打撃を与えることを懸念する反対意見が公開されるに至った。韓国メディアの今日、tsmcの南京工場増産計画は、中国と台湾の緊張関係を更に加速させるだけでなく、業界人曰くサムスンも将来類似の境遇に陥る可能性もあると報じた。

《BusinessKorea》の報道によると、tsmcの投資計画は中台の間にある緊張関係を更に加速させ、中国、台湾において多くの反対のどよめきが起きており、先日は中国政府に対してtsmcは中国で28ナノメートルチップの「不当廉売」を行なう予定で、その目的は中国における競争相手を潰すもので、「中国半導体企業の構成に脅威を与える」ため、tsmc南京工場増産を阻止するよう呼びかける頂立剛氏の非難もあった。

報道では、一部の台湾の政治家もtsmcの南京増産に不満を述べ、tsmcが産業機密を中国に窃取されることを憂いており、また中国によって台湾半導体技術と人材を窃取される事を心配する人が増えてきている事に際して、台湾労働部(厚労省に相当)は先日各人材斡旋業者に対して、勤務地が中国となる欠員募集を掲載する事を禁じた、と指摘している。

報道では、米中が覇権争いを展開している中で、tsmcは積極的に米国に歩調を合わせ続けており、中国に対する制裁にも参与しているため、中国のtsmcに対する不満が出てきていると報じている。米国政府は先月、中国IC設計会社飛騰(Phytium)を制裁リストへ入れた時に、tsmcは即刻飛騰への出荷を停止しているとも指摘している。

業界ウォッチャー(恐らく韓国人)は、サムスン電子は将来類似の境遇に遭遇する可能性があり、もし米国が中国への圧力を強める事になると、サムスンへも中国企業への半導体供給を制限するよう圧力がかかるであろうと警告を鳴らしている。

現在サムスンは蘇州、西安にNAND型フラッシュメモリ工場と半導体パッケージング工場を別々に運営している。2020年、韓国のチップ輸出総額の40%を中国が占めている。

2021年5月6日 編集・翻訳(八度妖)


Web管理者感想

tsmc南京工場増産に対して、様々な意見が見られるが、中共国内において、工場増産反対の声が情報統制されずに拡散されているところを見ると、どうやら中共にとってはtsmcと中共はズブズブの関係だという証明という論調より、中国半導体企業に脅威であるという風に私は解釈いたします。また韓国国内においてもtsmcの存在は非常に脅威であることが分かる。

こんな状況なのに、日本でオールジャパンの半導体産業を目指せ!という主張をするのは、現実を見ない人間であると私は考えます。tsmcを敵視して得をするのは誰なのか、今一度考えて欲しいと思い、自由時報のニュースを和訳した次第でございます。

※今までtsmcをTSMCと表記しておりましたが、社内ではtsmcのように小文字で表記されていると聞きましたし、小文字の「t」の字の頭が少し飛びでているのが「トップ」を意味がこめられているようですので、この記事より小文字表記へと変更させていただきました。


次回スマホ買い替えの際はこの機種または後継機を購入するつもりです

ビル・ゲイツの尋常ではない関係 中国美女通訳が回答

  マイクロソフト創始者ビル・ゲイツ氏と妻のメリンダ・ゲイツ氏が離婚し、27年間の結婚生活が終了し、世界中を驚かせたが、ある外国メディアによると、長期間ビル・ゲイツ氏の中国語通訳であった王喆氏は、ビル・ゲイツ氏と尋常ではない関係を持っているとされていたが、これに対して王喆氏本人がWeibo上で「関係ない、早く休もう」と投稿した。

言語能力が非常に高い王喆氏は、通訳の仕事を9年近く行なっている(Weiboより)

  《フォックス・ビジネス》の報道によると、明確な理由は分からないものの、王喆の名前「Zhe “Shelly” Wang」は最近突然大勢の人の注目を集め始め、検索エンジン内では、ビル・ゲイツ氏と緊密な関係であるとされているが、これは王喆氏がビル・ゲイツ夫妻との間の仕事だけの関係ではない尋常ではない関係である事を暗示しているとの事だ。

  王喆氏の言語能力は非常に高く、通訳の仕事を9年近く任されており、2012年9月にモントレー国際大学院の通訳を行ない、翌年TEDに加入。彼女はチームで中国語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ロシア語とスペイン語の翻訳活動を率いており現在ビル・ゲイツ基金会の通訳の仕事だけでなく、イエール大学経営大学院とハーバード・ビジネス・スクールの同時通訳も行なっている。

ビル・ゲイツ基金会だけでなく、イエール大学やハーバード大学でも通訳をしている王喆氏(Weiboより)
Foxニュースより

  外界の噂に対して、ネット民がWeibo上で王喆氏に質問した所、王喆氏は「独身女性が全てを都合よく手に入れる事ができると思うの?関係ないでしょ、早く休もう」と回答した。そして、自身のWeiboアカウント上で「本来火のない所に煙は立たぬという噂は自然消滅すると思っていたが、広がれば広がる程酷くなるとは思わなかった」と投稿し、ネット民が根拠のない噂話に無駄な時間を費やす必要はないとの考えを示し、最後に「関係無い、ほっといてちょうだい」と締めくくっていた。

2021年5月6日 編集・翻訳(八度妖)



次回スマホ買い替えの際はこの機種または後継機を購入するつもりです

Web管理者感想

  通訳という職業には確かに美人が多いのは確かだ。特に同時通訳など、言語に関する脳は一般的に女性の方が優れていると言われているためなのか、女性が多いような気がする。また、グローバル企業や世界的な活躍をしている人物には必ずと言って良いほど、専属の通訳がいる。それは、重要人物は機密事項に触れる会話をすることがあり、機密が漏れるリスクを減らすという目的以外にも、重要人物の考え方をある程度把握していた方が正確な通訳、自身に有利になるような通訳を行なうため、どうしても通訳と重要人物の仲が近くなってしまうのである。
  もし重要人物の専属通訳が、その人物の国籍と同じ出身の通訳でなかったら、その重要人物は危機管理が出来ていないということになる可能性が高い。ましてや重要人物が男性で、通訳が若い異国の女性で、それなりの容姿を持っているのであれば、ハニートラップである可能性が非常に高いと考えても良いと思う。
現に日本の総理大臣にもなった某自民党議員もハニートラップにかかったと言われているが、色仕掛けをしたのは異国の若い美人であったと言われているのを思い出してほしい。

  重要人物になればなるほど、通訳は自国民から採用するべきだと思う。通訳の渡航費用をケチるために現地で通訳を雇うような大企業や政治家は脇が甘いと、私個人はそう考えます。

※あくまでもこれは個人の感想です。

TSMC最先端の技術流出は心配する必要は無し

先日、TSMCの南京工場増産についての動画を上げましたが、TSMCの技術が中国側に渡ってしまうのではないか?という声を多数いただきましたので、補足させていただきます。


今回TSMCが南京で増産するのは28ナノメートル以上の半導体であり、EUV装置は使わないとのことです。

これは、どういう事かというと最先端の半導体はEUV露光装置という最先端の技術を使って回路をシリコンウェハーに書き込むのですが、28nmはEUVではなく液浸リソグラフィという技術を使って回路を描きます。つまりは、まったく別の装置を使って回路を描くという違いがあります。

分かりやすい表現で言うと、写真でキレイで細かい表現を行なうには、コンパクトカメラでは無くて、一眼レフカメラとかかなりプロみたいなカメラを使いますよね?液浸リソグラフィがコンパクトカメラ、EUVが一眼レフとして例えてみます。

コンパクトカメラばかり使っていた人にいきなり一眼レフカメラを渡しても、ボタンがいっぱいあって機能をフルに使いこめませんよね?そしてカメラの機能を一通り理解できたとしても今度は環境に合わせてどの機能が最適なのか?ということも行わなくてはならず、それこそカメラマンの腕、つまりはノウハウというものが必要になってくるわけです。

同じように半導体においても、今回南京工場に導入されるのは先ほどの例で述べたコンパクトカメラ、つまりは液浸リソグラフィによる技術で台湾では一眼レフ、つまりはEUV露光装置なので、そもそも道具が違うので最先端技術に関する機密が漏れる心配はそもそもありません。また、南京工場や中国の別の半導体メーカーがこっそりと一眼レフを輸入してtsmcの人材を引き抜けば中国でも最先端の半導体が作れるかも?とか考えるかもしれませんが、そもそもこの一眼レフに当たるEUV露光装置はオランダのASMLという会社であり、中国への輸出を米国により制限されている訳で、中国としては一眼レフが手に入らない状態なのです。

また人に関しても、tsmcが南京に駐在させているのはコンパクトカメラのプロであり、一眼レフのプロではないという点ですね。つまり南京にいるtsmcの技術者を引き抜いたとしても、それはあくまでもコンパクトカメラでどのように表現するか?という部分の技術しか得られない訳であります。

つまり、これだけの道具の性能の差、特性の差があるわけですから、最先端技術の漏洩は必要以上に恐れる心配はないと考えられます。勿論楽観視をしてはいけませんが。

※高性能コンパクトカメラではなく、入門向けのコンパクトカメラをイメージしてください

ちなみに

「いやいや、tsmcから最先端技術に関する技術が流出または社員が悪意をもって流出させる可能性があるじゃないか」

と仰る方もいらっしゃると思いますが、私の本業は情報セキュリティであって、この辺に関してtsmcはしっかりと技術を守っている事が容易に推測できます。と言いますのも、私が勤める会社の顧客に半導体関連のメーカーがいるのですが、その会社のサーバルームで作業をしましたが、一企業のサーバルームであるにも関わらず、データセンターの入館のようなセキュリティチェックがありますし、更にはセキュリティ対策も社員はデータを盗むであろう、という性悪説を前提にシステムを設計しているので、システムの抜け穴をみつけて、そこを使わない限りは機密情報を持ち出すことは不可能に近い状態です。

業界1位でもない半導体関連のメーカーさんでさえ、これだけ厳しい管理を行なっているのでtsmcもこれ以上の対策を行なっているのは想像に難くないと思いますし、ましてや南京工場の情報管理は更に厳しいものになっていると推測できます。


つまりどういう事か?というと、半導体を作る技術者が情報漏えいの専門家である情報システム部よりも知識を持っていないと抜け穴を突破する事が出来ないという事です。また逆も同じで情報の抜け穴を知っている情報システム部の人間が、半導体製造に関する深い知識を持っていないとどの情報を盗むべきか?判断できません。かと言って、関連データをごっそりコピーなどすればシステム的なアラートが上がってしまいます。単純に考えてもデータを外に持ち出すには、少なくとも製造関係の技術者と情報システム部の人間がグルにならないと無理なわけで、且つ、システムの隙をついたやり方でないと外に持ち出すことが出来ない訳であります。流出経路をどのように塞いでいるか?など細かい事を説明するとかなり技術的でつまらない内容になるので省略させていただきますが、普通の人が思いつくようなUSBメモリ、Email、GoogleドライブやiCloudのようなオンラインストレージ、SKYPEなどのようなメッセンジャーでの転送は基本的にはデータを転送できないようになっておりますし、データ自体暗号化されております。ですが、分かりやすく言うと、紙ベースの資料は入退出時にセキュリティチェックとして行われますし、デジタルのデータに関しては、暗号化されており、且つ流出しにくいシステムを構築している訳ですし、社内規則でも罰則が設けられているだけでなく、台湾の法律として営業秘密法など産業スパイに関する法律が整備されているため、日本人が心配するほど台湾のセキュリティシステムは丈夫に出来ている訳であります。

逆に言わせていただくと、日本の情報セキュリティの方が漏洩リスクが高いのではないか?と思っております。

そういう事情もまったく知らずに「中国に行ったら情報が盗まれる」と怖がったり心配するのは、杞人憂天、杞の国に、天が崩れ落ちたらどうしようと心配して、夜も眠れず飯ものどを通らなかった人がいた状態ではないでしょうか。

勿論、中国での工場拡大なので楽観視はできないのは事実ですが、必要以上に中国を恐れるあまりに本来味方でいなければならないtsmcを敵に回してしまうようなことは絶対に避けるべきだと私は考えます。

2021年4月30日編集(八度 妖)

YouTubeでも同様の内容をしゃべっております

底なしの恥知らず!中国パチモンが日本無印良品を再び訴える 中国ネット民さえ恥知らずと批判

今日は今色々と話題になっている無印良品に関してのニュースが台湾メディアにありましたので、和訳して最後に私なりの考えを述べたいと思います。 では早速参ります、台湾最大の新聞社自由時報より

商業的に貶し、不当競争を起こしたとして、本家無印良品がパチモン企業に再度訴えられる

  中国の「无印良品Natural Mill」が、2015年日本の日用品ブランド「無印良品(MUJI)」を商標権を侵害したとして訴え、2019年に日本良品計画の敗訴が確定し、声明を発するだけでなく、賠償金62.6万人民元(約1000万円)を支払うよう命じられた。中国パチモンが日本の無印良品に買った事は、当時各界で熱い議論を巻き起こしたが、今度はまたパチモンが無印良品を「ビジネス的に貶し、不当競争をおこなった」として再度裁判を起こした。これに対して中国ネット民も見るに堪えられないようで、「中国パチモンは本当にすごい」、「本当の恥知らず」と風刺たっぷりのコメントがたくさんあった。

  中国の「无印良品Natural Mill」は2015年に日本の「無印良品(MUJI)」を商標権侵害で訴え勝訴したが、日本の無印良品は上訴し、その後2019年に北京高級人民裁判所で日本無印良品の親会社である良品計画と上海無印良品は「无印良品Natural Mill」の親会社である北京綿田の商標権の侵害する行為を即刻停止し、商品上にある「無印良品」のロゴを削除し、且つ経済的損失の賠償として62.6万人民元(約1000万円)を支払うよう命ずる判決を下した。

  当時日本良品計画は「无印良品」という商標は他社に先に登録されていたため、日本良品計画と上海無印良品は、中国国内で「无印良品」という商標が使えなかったと述べたが、2014年と2015年に誤って当該商標を使い、商標権侵害している商品を改善している、という声明を発表していた。

  《中国新聞網》の報道によると、北京綿田公司は日本無印良品の当時発表した声明では「商標が奪われた」という表現を使い、商業的に貶し不当競争を起こしたと考えられ、当社のブランドイメージに損害を与えたとして、再度訴えるに至ったとしている。4月25日、北京市朝陽区人民裁判所はこの案件をオンライン公開審理したが、判決はまだ出ていない。

  この中国パチモンが本物に勝ち、更には再度訴えを起こすことに対して、中国ネット民も見るに堪えられず、「無印良品って日本のじゃないの?何で北京になったの?」、「商標奪われたのでは無ければ何なの?」、「他人のものをパクったのに更にまた他人の顔に泥を塗っている」、「裁判で勝ってもマーケットでは負けている、いずれにしても私は北京無印良品を買うことは無い。自分でブランドを作ればいいけど、商標奪って更にはこんなに傲慢」、「恥ずかしいね、本当に恥知らず」という書き込みが多く見かけられた。



ちょっと贅沢に台湾ビールとフルーツ味を飲み比べしてみては如何?

はい、以上が記事の和訳でした。


  2019年に無印良品という商標は北京の企業に権利があるという最終判決が出たことには、日本国民も台湾国民も、そして中国国民ですら驚きましたが、今度はまた訴えを起こしたという点、よく言えば商魂たくましいと言えますが、やっぱり中国は人治国家なんだなぁと感じた一件でした。

  無印さん、中国で自身の商標使えないんでしょ?自分の名前も使えないようなところで商売したってろくなことないですよ。中国での商売止めたらどうでしょうか?と思うのですが、たぶん今後無印さんは中共とドップリの関係になっていくと私は考えます。

  というのも、無印良品と言えば、新疆綿を使っているか?という問い合わせに対して、先日14日にプレスリリースで、新疆に第三者機関を派遣して監査を実施したと説明し、そのうえで「法令や良品計画の行動規範に対する重大な違反は確認していない」とし、販売継続の妥当性を強調していましたから。

  これだけ騒がれている新疆綿に対して、自身の販売継続の妥当性を強調しているとは、どんんだけ親中なんだよ、と言いたいところですが、お金の魅力に憑りつかれてしまった企業ですので、何を言ってもいう事聞かないんでしょうね。でも、無印さんの店員さんって女性が多いような気がしますが、無印の経営者は新疆でウイグル人女性が何をされてるか、もう一度確認した方が良いと私は思います。

ちなみに自由時報で先日の無印の新疆綿に対する報道でも「ルール違反は無いものの新疆綿を使い続ける」と報道されておりました。台湾は中共に対する意識が日本よりも全然高いので、無印の台湾法人は売り上げが落ちる事を心配している状態かと思います。

いずれにしても、私は不買運動というのはあまり積極的には参加したくないタイプなので、無印良品に対して「買うな!」と呼びかけるつもりは全くありませんが、自分自身の行動に関してはしっかりと人権を意識して見直そうと思った次第でございます。

2021年4月28日 編集・翻訳(八度妖)

YouTubeでも同じ事を話しています

TSMC南京工場増産予定 中国専門家が政府に制止を呼びかける

 「護国神山(国を守る神の山)」であるTSMCは22日に開いた臨時董事長会議で、資本金28.87億ドル(約3000億円弱)の予算で、南京に28ナノメートルの成熟した製造プロセスで月産4万枚の工場を建設する事を決めた。これに対して、「中国になぜTSMCがないのか?(中國為什麼沒有台積電?)」という文章を書いた中国通信業の専門家で、ハイテク産業アナリストの項立剛氏は、以下の5点をあげ、中国政府は研究、審査、中国国産チップ製造企業を保護し「TSMCによる市場独占の防止」をするべきだと強く呼びかけた。

  項立剛氏は23日、中国メディア《新浪財經》での投稿で、「4月22日、TSMCは臨時の董事長会議を開き、28.87億米ドルの予算で南京に月産量2万枚の28ナノメートルの工場を拡大する事に批准した。この目標が達成されると、中国国内のチップ産業に大きな打撃をもたらし、中国チップ産業の発展に極めて大きな影響を与える為、我々は強く警戒しなければならない」と述べた。

  項立剛氏は更に「中央政府」は中国南京のTSMCの増産を防止するよう「制裁」するべきである5つの観点を述べた。


  1つ目は、TSMCは現在最先端チップを使って業界をコントロールしており、熟成製造プロセスのチップを不当廉売することで圧力をかける戦略を取っている。頂氏はTSMCは中国に14ナノメートルより小さい先端チップの受託製造を受けたがらず、更にはTSMCが28ナノメートルより大きな成熟した製造プロセスのチップを不当廉売しているのは、この産業において中国チップ企業を無力化し競争させない為である。ひいては長期的に中国の関連企業に圧力をかける事にもつながると述べた。

  2つ目に、「南京増産はTSMCがコストをカードとして中国チップ企業に圧力をかける事に成功するだろう」と頂氏は考えている。南京増産はTSMCが台湾での水不足と電力不足を解消することができ、更には米国の高コスト、割に合わない効率の工場でもない。そして中国チップ製造企業に圧力をかける効果があり、中国企業を競争から追い出すことができる」

  3つ目に、「TSMC南京工場の拡張は中国チップ製造企業の存続に直接衝撃を与えるであろう」と頂氏は考えている。もし28ナノメートル以上のチップ生産がTSMCに独占されたら、中国の他の企業は注文書を得る事ができず、生存の危機にも直面し、最終的に中国のチップ受託生産はTSMCの独壇場となるであろう。

  4つ目は、「TSMCの南京増産を支持する事は二兎を追う者は一兎をも得ずである」と頂氏は考えている。TSMCが中国で工場を拡大させることを支持しても、中国にとってTSMCから製造技術を得られない事に変わりはない。「このような状況が生まれると、中国がチップ製造領域において永遠に機会を失う事につながる。したがって首根っこをつかまれながら、長期的には殴られる局面になるであろう。国家戦略上、あれこれ恐れて手を出さずにいると、国家発展の大戦略の影響を及ぼすであろう」

  5つ目は、頂氏は、TSMC南京工場の増産は南京地方政府の経済的な支援にはなることは間違いないが、中国の産業に対しては大きな一撃である。「南京は地方経済の利益だけでなく、中国チップ産業の発展を重く見るべきだ。TSMCの増産に対して、南京地方政府は批准を許してはならず、土地、供電、給水などの優遇もやめるべきである」と述べた。



  頂氏は最後に「TSMCは中国の政策、資源、水力、電力、低コストの人材を利用して、比較て遅れたチップの大量生産を行ない、不当廉売により中国の新興チップ製造企業を潰すだろう。このような状況は決して引き起こしてはならない。私は政府関連部門にTSMCについての研究、審査、中国チップ製造企業の保護、TSMCの市場独占の防止を強く呼びかける」と述べた。

  文章は台湾最大の電子掲示板PTTに貼られ、台湾ネット民に「あんたのところの庭に工場建てたら(先端)技術を提供しなければならない?何言ってんだこいつ」、「中国が中国にあるTSMCに制裁?頭がおかしくなったのか?それとも(中国内を)分裂させたいのか?」、「早く制裁してよ、MediaTekやUMCもついでに制裁してね」と皮肉たっぷりの言われようだった。

多くのネット民からも「TSMCの技術は盗めないよ」、「直接技術を盗もうなんてクソだね」、「技術を得る、って〇〇(汚い言葉)だね。早く制裁しろよ」、「4点目 技術を盗むって、やっぱり中国」というキーワードが続出した。

2021年4月25日 編集・翻訳(八度妖)

自由時報経済専門家》 TSMCは「特殊な立ち位置」米国制裁で飛騰は巧妙な手口

米国商務省は天津飛騰信息公司等7社をエンティティリストへ追加

米国が中国大手コンピュータ領域への三度目の制裁

  米国商務省は3月8日、中共企業が米国の技術を利用してスーパーコンピューターを製造し、中国解放軍の超音速ミサイルのシミュレーション施設を開発している事を非難し、天津飛騰信息公司等7社をエンティティリストへ追加し、その中には飛騰が設計を世芯-KY、生産をTSMCへ発注したものも含まれている。飛騰は2020年世芯-KYの売上高の39%を占めるほど貢献しているが、今年の売上高は25%ほどになる見込みで、衝撃的ニュースによって世芯-KYは5回のストップ安となった。

  飛騰事件以来突然、投資家は不意を突かれた形であったが、実際には米国は3回目のスーパーコンピューター領域における中国企業への制裁であった。2015年4月に、オバマ政権はインテル社が中国の4つの機関に対して、「天河二号」のスーパーコンピュータCPUに使われているXeonチップの販売を禁止したことがある。2019年6月に、米国は再度、海光、曙光、無錫江南技術研究所等5つの機関をエンティティリストへ入れた。それに加えて今回の7社を加えたことにより、殆どすべての中国スーパーコンピューター研究開発機構がリストアップされた形となった。

  中国は最も多くスーパーコンピュータを有する国家であり、全世界のスーパーコンピュータ上位500位内の214台を中国が有している。そしてその数量は米国の2倍近くとなっているが、パフォーマンスは上位の日本、米国には及ばない。しかも、自前で技術を作っていると大きな声をあげるものの、中国のスーパーコンピュータの多くはインテル、AMD及びIBMのCPUを使用している。

  今回、米国が下した最新の制裁は、飛騰が以降現行のソフト設計チップを使用させず、TSMCにも受託製造をさせないものとなる。さもなければ米国の制裁を受ける事となり、それは米国が昨年実施したファーウェイへの制裁と同じものになる。米国企業は例外なく、今回の制裁について売上高に大きな衝撃があるが、商務省の決定を尊重すると考えている。

2016年中国はスーパーコンピュータ「神威太湖之光」の運用開始を宣言した。現在江蘇省無錫の国家スパコン無錫センターで運用されている。

TSMCチップ F-35戦闘機にも用いられる

  米国が飛騰を制裁した後にどのような動きがあるのか?マーケットは、制裁の影響は短期的であるが、最終的には中国が国内での研究開発への投資を強化する事につながると予想している。それは2015年に米国政府がインテルチップの輸出を禁止した後に、中国が明らかに国内の研究開発への投資を強化し、その1年後、当時世界で最も計算速度の速いスーパーコンピュータ「神威太湖之光」の運用開始をしたことに似ている。

チップの国内製造率を高めようと、中国は大金を払ってこの目標を達成しようとしていた。中国は既に国内でチップの設計能力は得ているが、それでもチップを輸入せざるを得ないほど深刻である。中国のチップ輸入額は3年連続で3000億米ドルを超えており、更に米国によるファーウェイへの制裁により中国企業は更にチップの備蓄を迫られる等、2020年の輸入金額は3800億米ドルに達するとみられている。

  それ以外に、中国は国内での研究開発プロセスにおいて、少なからず外国の技術に頼らなければならない。例えばシノプシス或いはCadenceの電子系設計ソフトツール(EDA)、チップ製造にはTSMCの受託製造等が必要である。しかしながら、米中関係が徐々に悪化するにつれ、米国企業と台湾企業は中国とのビジネスもあり、この制裁が果たして適当であるかというジレンマに陥っている。

《ワシントンポスト》の記事によると、中共政軍&作戦概念研究所の研究員の歐錫富氏は、TSMCの「特殊な立ち位置」について言及し、米中両方にチップを供給する事は最終的には軍事目的に利用される可能性があると述べた。例えばTSMCがロッキードマーティン社のF-35戦闘機のチップを供給しているかの如くである。歐氏は、民営企業はビジネスをする際、ある項目に対してさほど考慮しないことがあると指摘。例えば、国防上についてであり、台湾は小国であり、各種の輸出規制条件が適用されず、逆に米国は輸出規制が完備されており台湾は比較的緩いために、このような抜け穴が出てきてしまう。

注意:これはあくまでも「ワシントンポスト」の記事を引用しており、自由時報の主張ではない

2018年世芯が暴露 中国顧客に核爆発への関与を疑う

  世芯-KYのCFO王徳善氏は、飛騰がチップを軍事用途として使用しないことに署名をしており、飛騰も世芯-KYに対して会社の顧客はすべて平民であると告げ、1500と2000系列のチップは皆商用サーバーと個人PCに使われると言っていた。しかし《ワシントンポスト》は世芯-KYが2018年の新聞記事の中で、会社と中国国家スーパーコンピューターセンター(National Supercomputing Center)と協業していることを見つけた。当時、この機関は核爆発のシミュレーションに参与している事が疑われており、既に米国のブラックリストに入っていた。

  しかし、あるアナリストは、企業がこの基準に沿って顧客を選ぶことはあまりあり得ないと率直に語った。バーンスタイン社のアナリストMark Li氏は、飛騰がもし制裁を受けれなければ、TSMCは注文書を断れる立場になく、また中国のチップ市場は非常に大きく、合法的なビジネスを放棄することは(TSMCの)株主が許さないであろうと指摘した。

米国の制裁令、TSMCはどちらかの選択を迫られる

  台湾は中国の急速に成長する市場を重視しており、また中国は台湾からの科学技術と電子製品の輸入に頼っている。特に米中貿易戦争勃発後、中国は米国の技術に頼ることをやめており、米国の制裁により部品が提供されないことが起きないよう、台湾から製品を購入する動きになった。感染症が蔓延する中、世界のチップ需要の急速な拡大と中国による大量のチップ備蓄が重なり、2020年台湾から中国へのチップの輸出金額は3割増え、420億米ドルにも上った。

  米国の制裁は、TSMCにどちら側に立つのかを迫ることを意味している。《フィナンシャル・タイムズ》は、2020年米国はTSMCの売上高の6割を占めており、中国は2割前後であることを指摘した。米国はTSMCの最大の市場であるが、中国も半導体市場は急速に成長している。米国はTSMCが中国から離れる事を望んでおり、更にはTSMCが持っているセンシティブな技術、例えばF-35のチップを掌握し、米国現地の工場で直接製造する事を望んでいる。

  これ以外にも、今回の事件は会社が地政学リスクをどのように捉えるかの試験でもある。飛騰事件は世芯-KYの株価暴落を引き起こしたが、TSMCには殆ど影響はなかった。以前TSMCが米国のファーウェイ制裁により、2020年夏にファーウェイへの販売を暫定的に停止したが、アップル社iPhone12のリリースにより、TSMC 5nmの注文を増やすこととなり、失った注文をすぐに補う事が出来た。

  しかし、これは他の台湾科学技術製造会社にとっては難しい事である。なぜなら中国の巨大な市場にかなり依存しているためである。《フィナンシャルタイムズ》は、北京当局が最近台湾海峡周辺での演習を強化していることを考慮し、台湾企業は更にこれを重視し、異なる客層を拡大していかなければならないことを強調している。

元記事 https://ec.ltn.com.tw/article/breakingnews/3502219

2021年4月22日 編集・翻訳(八度妖)

「海底撈」カナダ店の監視カメラ 映像を中国へ転送

中国で著名なレストランチェーンの「海底撈」カナダバンクーバー店に設置されている60台以上の監視カメラで撮影された従業員と顧客の映像が中国へ転送されていた

折角火鍋を食べるなら台湾の火鍋の素を使うのはどうでしょうか?

中国政府が民衆と企業、金融消費行動等を「社会信用システム」に絡めて監視しているが、それがいよいよ世界に展開!中国の知名度有るチェーンレストラン企業「海底撈」カナダ支店においても中国国内の「社会信用システム」につながっていることが暴露された。店内には60台以上もの監視カメラを設置しており、テーブル1脚に2台のカメラが設置されているのだが、従業員と顧客を撮影した映像が中国へ転送されているが、用途が不明であり注目が高まっている。

インド新聞社「Sunday Guardian」の17日の報道で、海底撈バンクーバー支店のマネージャーライアン・パン氏は、本社から監視カメラを設置することを求められ、店内には60台以上の監視カメラを設置したことを証言した。店内には30脚のテーブルがあり、テーブル1脚に対し2台のカメラが設置されていることになる。これは会社が定めたルールを守らない従業員に「懲罰」(punish)を与えるためと従業員の動きを把握(people track)するためだとしている。彼はこれら映像が中国へ転送されていることを証言し、その映像の楊とは「機密」(secret)に該当する為漏らすことはできないと述べた。

報道では、中国四川省で創業した海底撈は、バンクーバーに2店舗あり、直近は2018年に営業開始した。カナダ当局が逮捕した中国大企業「ファーウェイ」の最高財務責任者(CFO) 孟晩舟氏へ協力するために、ファーウェイは近くに住宅を借り、ファーウェイ社員の社員寮として提供し、徒歩で歩ける場所に会社がある。この海底撈の支店は孟晚舟の住んでいるマンションと中国領事館から10分を越えない所にある。海底撈は世界に935店舗を有しており、3600万人のVIP会員と6万人以上の従業員を抱えている。

「社会信用システム」とは?

中華人民共和国政府が構想する全国的な評価システム開発のイニシアティブ。

Wikipediaより

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%A1%E7%94%A8%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

2021年4月20日 編集・翻訳(八度妖)


編集者の一言
 海底撈は日本にも進出しており、新宿、池袋、川崎、町田、海浜幕張、横浜駅前、横浜中華街、大阪心斎橋、三宮、福岡中洲に店舗を構えているが、日本支店の監視カメラが記事のように大量に設置されているかは不明であるし、映像を中共へ転送しているかも不明であるので、「海底撈へ行くな!」というつもりはありません。


  またこの情報もあくまでも海底撈の店長の証言を元にしたものであるため、100%正しいとは限らないことご承知おきください。なんでもかんでも中共ならやりかねない、という理解では情報戦においてうまく利用される可能性があるからです。
しかし、私は、映像を中共に転送する可能性は十分あると考えますし、そういう国であるという認識の下、普段の生活も極力「脱中国」を心がけようと改めて思う事件でした。

TSMCへ900億円プレゼント?は「嘘」

まず一言

「900億円をプレゼント」は嘘です。

うっかり間違えたのか、わざと900億円プレゼントと言ったのかは不明ですが、実際にはそんなことはありません。

まず、どこからこんな情報が出て来たか?というと、私の知る限り、深田萌絵さんだと思いますし、他にはいないと思います。(もしいたら、教えてください)


連続して深田萌絵さんのツイートを引用して申し訳ないですが、これはほんの一部の発言です。他にもあったのですが、あまりにも量が多かったため省略いたしました。


ではなぜ、この情報が嘘だというか?というと、経産省の公式Webサイトを見れば分かるとおり、補正予算900億円は「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」という枠組みで編成されており、その詳細を見ると、助成金として1件につき上限250億円となっているからです。

先端半導体製造技術の開発(助成)

提案1件当たりの助成費は、原則として250億円以下とする。

ソース
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200415001/20200415001-1.pdf

しかもこの助成金は、折半であるため、実際の投資額の半分になるわけなのですが、Bloombergの予想では茨城県つくばに作られるTSMCの工場への投資は200億円と推測されており、つまりはこの数字すべてが助成金の対象になるのであったとしても100億円が助成金となるのであります。

ただ、100億円も巨額だと言えるので、この使い道が正しいかどうかを見極める必要があるのですが、才女の深田萌絵さんが凡ミスをするわけがありません。何か理由があって上限250億円の予算を「900億円プレゼント」と嘘までついて発言したか、裏を考える必要があると思います。それはどうしてもTSMCを日本に誘致したくない理由があるんだと思います。嘘までついて、愛国精神あふれる日本人を騙しているわけでありますから。その理由についてはまた改めて考察したいと思います。

ちなみにこの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」ですが、元々1000億円以上あった予算に追加として900億円の予算が組まれたのであり、先月、予算の使い道の第一弾が決まりました。

東京エレクトロン社、キヤノン社、SCREEN社(及びその関連会社)に決まったというニュースがありました。つまりは、この予算すべてがTSMCまたは外資に使われることではないということがお分かりいただけたでしょうか。

能天気に海外からのビジネスの話に乗るのはいけませんが、かと言って疑い過ぎて、本来味方かもしれない相手までも「不要だ!」という可能性があることにも目を向けるべきだと私は考えます。なお、TSMCが中共とズブズブの関係かどうかは確証は持てませんが、可能性は低いと私は考えます。

最近TwitterやYouTubeなどの言論を見ると、TSMCが危ないから日本誘致はヤメロ、という声が大きくなっているように感じます。理想論としては私もJapan as Number one というように日本企業最強という状態がくればいいと思いますが、今まで日本政府が半導体業界をないがしろにしてきたツケをすぐに回復できるのであれば、誘致は不要なのかもしれませんが、何周も周回遅れになっている状態なのですから、野球の助っ人外国人選手のようにTSMCを誘致するのはありだと私は考えます。なぜなら、例えが古いかもしれませんが、ランディー・バース選手一人で阪神を日本一に導いたのではなく、掛布・岡田選手や他の選手もいたから日本一になれたのであり、半導体業界も同じようにTSMCだけでシェア世界一になったのではなく、信越化学やSCREENなど数多くの企業がいるから世界一になることができているのであります。

しかし半導体業界は非常に複雑なので、深田萌絵さんのように単純化して分かりやすく説明する事も大切ですが、主義主張が入っているような場合は気を付けるべきだと私は考えます。

最後に、日本の国益になることを考えるにあたり、日本の安全保障が関わって来ると思います。台湾を中共にとられてしまったら、日本の安全がどれだけ脅かされるかお判りでしょうか?そうならないためにも、TSMCが中共とズブズブだという主張を一歩下がって、冷静に情報を分析する事が必要だと思います。

2021年4月19日 編集(八度妖)


2021年4月30日追記

色々と情報を調べていたら、TSMC社が2月9日に

すべて自身で完全子会社を設立する事を決定した

という公式リリースを出していました。また工場ではなく「研究開発拠点」ということですので、日本の半導体製造メーカーの脅威になるようなことは少なそうですね。

https://pr.tsmc.com/japanese/news/2786

外省人・本省人で台湾情勢を語るのはふさわしくない

今日は、台湾情勢についての基礎知識の情報更新を促すブログとなります。と言いますのも、YouTubeやTwitterの声を見ると、未だに実情に適していない情報をベースに台湾情勢を語る人が多いと感じたからです。

さっそく結論なのですが、ずばり!

外省人、本省人というステレオタイプな知識で台湾情勢を語ることは、時代に合っていない!

外省人・本省人という言い方は
もう止めましょう

ということでございます。

ちなみに内省人という方もいらっしゃいますが、台湾では内省人という言い方は聞いたことがありません(八度妖の主観です)

日本語には内省(ないせい) 、「自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みること」という意味もあるので、せめて内省人という言い方はあまり相応しくないと思ってください。



さて、ではなぜ外省人・本省人がふさわしくないなのかということを解説いたします。

まず外省人、本省人のイメージというと、本省人は、戦前から台湾に住んでいた元日本人で、親日的、そして外省人は大東亜戦争後、チャイナから渡ってきた200万人と言われる人たちで、政府機関の幹部ポジションに就いたり、タダ同然で台湾人から接収した不動産などの財産を使った民間企業経営者、つまりは財閥といわれる人たちで、台湾社会を牛耳っているというものかと思いますが、戦後間もないころから1980年代の戒厳令が解かれるまではそういうイメージで台湾を捉える事は総論としては間違えではないと思います。

しかし、1988年に当時総統だった蒋経国氏が亡くなり、副総統だった李登輝先生が総統になってから、民主化へ向けてあらゆる改革を行ない、1996年に初めて民主政治が始まって今に至っている事は台湾好きの皆様であればご存じの事かと思います。現在の自由民主の国台湾が成り立つ前には台湾人の大変な苦労があったことは想像に難くないと思いますし、その過程で大きな変化があったこともご理解いただけると思います。

例えば1997年の台湾省の実質廃止。現在、台湾は中華民国と言う国号の下で国家運営を行なっております。

台湾独立派の私からすると中華民国と言う国号すら、はやく変わって欲しいと思うのですが、台湾は法治国家で総統の鶴の一声で変わるなんてことは出来ませんので、一歩ずつ着実に台湾国または台湾共和国の樹立を願っております。

さて、話は逸れてしまいましたが、台湾省の廃止、つまりは、中華民国という国は台湾にのみ存在しているという意味の表れで、省がないということは、もはや外省人、本省人という呼び方も整合性が取れなくなってしまいます。

そして何より先日4月7日、蔡英文総統もSNS上で発言していましたが、台湾の自由民主を主張した活動家と知られる鄭南榕さんですが、反乱罪に抵触するとして警察が、彼を逮捕しようと彼が運営する雑誌社に突入しようとした際に焼身自殺をしたのが1989年4月7日。彼の命日に多くの台湾著名人がSNS上で哀悼の意を表しておりました。

鄭南榕 氏 (1947~1989)

さて、鄭南榕さんですが、自由民主の為に身を捧げた事ばかりにクローズアップされがちですが、実は台湾独立をも主張しております。そして、彼は父親が所謂外省人、母親が所謂本省人という家庭に生まれました。この場合、外省人と区分するべきなのでしょうか?それとも本省人と区分するべきなのでしょうか?台湾も父系社会と言われておりますので、外省人という区分が適切なのかもしれませんが、彼の思想を見ると、反攻大陸!中華統一!祖国は中国大陸、という考えは無く、自由民主と台湾独立を主張しているという点では、ある意味本当の台湾人とも言えるわけなのであります。

勘の良い方はお気づきかと思いますが、1989年、戦後から40数年経って、世代が一つ入れ替わっている時代で既に外省人・本省人という区別があいまいになってきているという点。そしてそれからさらに30数年経った現在、また世代が入れ替わっているので、更に外省人・本省人という区分が無意味になっていることはご想像いただけると思います。


極端な例で申し訳ないのですが、米国は移民国家です。マイク・ポンペオさんは曾祖父がイタリアから移民してきたと言われておりますが、だからと言ってポンペオさんを「親中のイタリア系だから彼も親中のはずだ!」と言ったら、「何言ってんだコイツ」と思いますよね。そんな状態が今台湾でも起こり始めているという事です。

次に、日本でもマスコミが取り上げて知名度のあるIT大臣のオードリー・タン氏。本当は大臣ではなく、無任所大臣(むにんしょだいじん)的なポストなんですけど、便宜上大臣と言わせていただきますね。

オードリー・タン氏は今回の武漢肺炎の件で脚光を浴びましたが、昔から台湾の為に色々と貢献してきた人物でありますが、彼女のおじいさんが所謂外省人、つまりオードリー氏は外省人3世代目というふうに区分できるわけですが、果たしてそうでしょうか?

つまり、戦後から既に76年経過した現在、25歳で子供を産むとしても、既に4世代目に突入している家庭もあると思います。そのような状態でありながら、戒厳令が敷かれていた1980年代以前の概念を用いて、台湾の外省人は云々、本省人は云々というステレオタイプな考えで台湾を語るのは非常にナンセンスなことなのでありますし、執筆活動や講演で生計を立てている言論人と言われる人たちの中にも、こうした時代錯誤な考え方で台湾を語る人が意外に多いのが最近気になる点でございます。

冒頭にも申し上げましたが、台湾情勢を語る上で、今時外省人・本省人できっちり2等分して語るのは時代錯誤・ナンセンスだという事、覚えておいてください。(まだまだ所謂外省人幹部が権力を握ったりしていることもあるので、零か百かの判断をすることはしないでください。)


さて、ちなみに、台湾人は日常生活で外省人・本省人という言葉を使うか?というと結構使います。

どんな場面かというと

1.過去の話をする場合

あの人の父親は外省人で、あのマンションの一室は国から支給されたものなんだよね~、みたいな感じですね。これは過去の事象を坦々と語っているので、特に変な意味を持っていないことが多いです。

2.嫌いな相手の場合

これは2020年の台湾総統選でも顕著に出てきましたが、「国民党の韓国瑜は外省人だから」という相手をけなす場面などですね。これはかなり政治的な意味合いを持っておりますから、よほどの事ではない限り公では使いませんね。

とこんなところでしょうか。ということで、日常生活でも外省人・本省人を意識して社会的付き合いをしているということは現役世代ではほぼありません。結婚相手が外省人だから破談になった、というのはごく稀なケース化と思います。

実際私の妻は父方も母方も所謂本省人の家系ですが、妻の大親友は所謂外省人であり、実際友人の父親は国から不動産を恩給として支給されるなど、かなり優遇された子供時代を過ごしておりましたが、それでも本音で語り合える友人でいられる状態です。

つまり何が言いたいか?というと、台湾社会は日本人が思うよりも非常に複雑で、ステレオタイプな考えで、外省人・本省人と分けられなくなってきたという事です。

そのいい例として、李登輝元総統の秘書だった早川友久さんが書いた日本人が捨てるべき「台湾への思い込み」という記事でも語られているのですが、今や外省人、本省人という分け方で、台湾情勢が語れない状況なのであります。概要欄にWebサイトのリンクを貼っておきますので、詳しく知りたい方は、そちらをお読みください。簡単に概要を説明すると、2018年の台湾南部最大都市の高雄市で行われた市長選挙で、今まで民進党の牙城であったのですが、国民党出身の韓国瑜氏が泡沫候補までとも言われていたものの、最終的には市長になってしまいました。つまりは本省人の牙城の高雄でも国民党が勝利してしまうくらい、政局は変化している、台湾国民は候補者の公約を見極めて投票しているということです。よろしいでしょうか?多くの日本人が尊敬する李登輝元総統。その秘書を務めたことがある早川さんが「日本人が捨てるべき思い込み」として外省人・本省人という分け方をあげていること、ご理解いただければと存じます。

日本人が捨てるべき「台湾への思い込み」は下をクリック
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/14466

ちなみに民進党支持の私から高雄の状況を擁護するとすれば、2018年の高雄市長選挙ではどちらも支持を決めかねている所謂無党派層に対して、国民党のみならず中国共産党も人的、金銭的、そしてメディアも使って大々的に民進党が負けるようなキャンペーンを繰り広げられた結果とも言えるわけです。簡単に言ってしまえば、大きな公約を掲げて、それと同時に民進党たたきを必死にやったということです。まぁ、その後、中共が牙を剥き始めたので台湾人が中共の脅威に気が付き2020年の総統選では蔡英文総統が圧勝と言う結果にもつながり、高雄市長だった韓国瑜氏はリコールされて失職したわけですが。

いずれにしても、未だに外省人・本省人という区分けで台湾を語る言論人はあまり信用できないという私の主張なのですが、そんなこと言われると複雑になってしまうので、もっと単純に理解したいという声もあると思います。その場合は、その人物が国民党支持なのか民進党支持なのか、という政党でみるのがよろしいかと思います。もちろん、この区分の仕方もざっくりとしたものだという点、ご理解いただければと思います。

ちなみにTSMCがネット社会ではあれこれ言われておりますが、創業者のモリス・チャン氏は現在与党の民進党と親密な関係を築いており、2020年APEC特使に任命されておりますし、過去2006年、2018年、2019年にも特使に任命されており、政府と緊密な関係を持っている事が分かると、台湾最大の新聞社自由時報も記事にしております。半導体が軍事物資にもなっている現代社会で、なぜ国民党政権下の2008年から2016年までの8年間、TSMCが特使に選ばれなかったのか?そして何より、非上場企業ではなく、上場企業であるのですから、会社幹部がどのような人なのか?主要株主がどういう構成なのか?という面も含めて、TSMCという会社を評価していく必要があると思うこの頃でございます。

2021年4月13日 編集(八度 妖)

※この記事で伝えたい事はステレオタイプな考えで台湾を見ないでください、ということです。動画内では外省人・本省人が区別がなくなっているように感じてしまうかもしれませんが、外省人が根っから嫌いな本省人も未だにいますし、本省人を見下すような外省人も未だにいます。

零か百かで語るのではなく、「○○な傾向がある」というように捉えていただけると幸いです。

  断定的な表現や強めの表現を使っているのは、「○○の傾向がある」という表現では今まで日本人が持っている固定概念を打ち破れないと思ったからです。この表現を不快に感じられましたら、大変申し訳なく存じます。

YouTubeでも同じ内容を配信しています

中華統一促進党とは?泡沫政治団体です

また深田萌絵 氏が台湾に対するイメージを落とすミスリード的な事を言っている。まずは以下のツイートをご覧いただきたい。

前段の沖縄独立運動に、指定暴力団局流会と中華統一促進党、そして中国共産党が絡んでいるのは事実である。

しかし、台湾において「中華統一促進党」は泡沫政治団体で、極少数の人の支持しかない集団でもあり、国民党支持者からも忌み嫌われている団体である。しかも、党首は台湾最大ヤクザの1つ「竹聯幫(ちくれんほう)」の親分「張安楽」氏である。例えるならば1990年代の「真理教」が日本を代表する政党の1つで、且つ「麻原彰晃が〇〇と会談」というニュースをとりあげているようなものである。普通の台湾人の感覚からすると「何言ってんだ、この深田って人は?」となる。

またこのブログの最後に、「中華統一促進党」や「張安楽」氏についてのツイートをいくつかピックアップしたので併せてご覧いただきたい。

なお、中共は様々な手法で、台湾のみならず沖縄も日本から引き離そうと工作しているのは皆さんご存じかと思うので、小さな動きにも目を光らせる事は大切であることもお分かりかと思う。

が、


台湾パイナップルも良いけど、台湾ライチも美味しいですよ


過去の深田氏の台湾に対する発言を鑑みると、このツイートやYouTube動画は事実を知るという意味では役に立つかもしれないが、マスゴミと同じように印象操作的に台湾のイメージを貶めるため意図も入っていると判断するのが妥当かと思う。

中華統一促進党のCMがYouTubeに保存されているが、これを見れば、かなりのヤヴァい政治団体(もはや政党とは呼べない)であることがお分かりいただけると思う。


https://twitter.com/Formosanhistory/status/1374147898309365762

2021年3月24日 編集(八度妖)