【歴史トリビア】毛沢東、我々は台湾独立に賛成する

毛沢東ってどのようなイメージがありますか?恐らく私のこのサイトをチェックして下さっている方の中に「いやぁ、中国を建国した素晴らしき指導者だ!」なんて思う人はいないと思います。共産主義という思想が実際の社会には向かないということが分かった現在、彼の思想及び過去の行ないを振り返ると、トンデモナイ人物だという事はご存じかと思います。ただ、今日は彼の思想の中で揚げ足取りになってしまうかもしれませんが、面白いとでもいうのでしょうか、ご紹介したいものがありましたので、ブログにしてみました。


中国の対台湾窓口にあたる国台弁の主鳳蓮 報道官は7月28日、台湾立法院(国会に相当) 游錫堃 院長を「台湾独立」言論を広めたとして名指しで批判した。游院長は同日夜、国立台北教育大学文化研究所の李筱峰(りしょうほう)教授の研究を引用して、中共は以前台湾独立に賛成したことがあり、また皮肉を込めながら、国台弁は公平になるべきで、「毛沢東を捨てるべきではない」と反論した。これはいったい何を言っているのであろうか。

  李筱峰教授は曾て2015年5月6日の蘋果日報(アップルデイリー)台湾版の記事に於いて、「中共が以前台湾独立に賛成していた」という題名で投稿していた。この記事では、1928年、中共の指導の下、謝雪紅、林木順ら台湾籍の左翼勢力が台湾共産党を企画立案し、4月15日に台湾共産党は上海フランス租界地に於いて設立された。政治大綱の第2条と3条には「台湾人民独立万歳」、「台湾共和国建国」と明確にされている。当時の中共はこの考えに反対するのではなく、台湾共産党設立大会には中共代表として彭榮氏を参加させた。

  またアメリカの学者エドガー・スノー氏の著書《中国の赤い星(Red Star over China)》の中に、1936年7月16日、スノー氏が延安を訪問し毛沢東に「中国人民は日本帝国主義者の手中から失った土地を取り返すべきか?」と質問したのに対して、毛沢東は当時「万里の長城以南の主権を守るだけでなく、我が国が失った全ての土地を取り返すべきだ。それは満州は必ず取り返すべき土地であるという事である。但し我々は以前の中国の植民地であった朝鮮をこの中には含めない。我々は中国が失った土地を取り返し、独立出来た後に、もし朝鮮人民が日本帝国主義者の枷と鎖から脱却を望むのであれば、我々は彼らの独立闘争に対して熱烈に支持をする。これについては台湾に対しても同じである」と回答している。

  李筱峰教授は、1941年6月に、周恩来は《民族至上と国家至上》という文中で、中国は自らが自主独立を追求する以外にも、其の他民族国家の独立解放運動を支持すると表明している。これら運動には、朝鮮、台湾の反日運動も含まれている。

  また、1945年5月1日付の《解放日報》では、第二次大戦終結前に中国共産党は1945年4月23日から6月12日の間、第七回全国代表大会を開催したが、その中には《台湾等の国にいる党員による中共7回全国代表大会祝辞》という台湾と名する資料があり、公表された祝辞には「台湾等の国」には台湾、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア、オランダ領インドネシア、ミャンマーが含まれている。祝辞の中には明確に中共が長期的に「東方の各民族(台湾を含む)」の独立運動を支持していくことがはっきりと書かれている。

  李教授は更に、戦後国民政府が台湾を接収管理し、1947年に台湾で「二二八事件」が発生した時に、中共の3月8日に《解放日報》で「台湾独立を支持」する言論を発表している。毛沢東は延安のラジオで「我々中国共産党が率いる武装部隊は、台湾人民が蒋介石と国民党に反対して戦っている事を完全に支援する。我々は台湾独立に賛成し、我々は台湾が自らが求める国家を成立させることに賛成する」と述べている。


はい、以上が毛沢東が台湾独立を支持していたことを証明する文章の和訳でした。

  歴史的背景と、中共というか、中国という国と政治の特徴、そして国民性というものを知っていれば、この記事を読んで、あっ、いつものが始まった、と思う事でしょう。ただ、なんとなく中共の事を分かっている人は、注意しなければならない事がございます。それは大前提として中国共産党、そして中国国民党のような国家は、

常に自分の都合の良いように発言を変更したり、物事を解釈したりする

という点です。このことは、絶対に忘れてはいけません。先程紹介した台湾独立を支持していた、という発言は戦前に行われており、その当時の台湾は日本に属していた訳で、特に周恩来の考え方からわかる通り、自国の敵とみなす国には、その国にいる反対勢力を支援するという考え方があるから、台湾独立を口にしているという点であって、決して台湾人の自決を望んでとか、台湾人の幸せをもたらすためとかそういうことでは決してないという事ですね。つまりは現在中共が沖縄は独立すべきだ、という主張と変わらないということです。将来、世界情勢で大きな変化があり、状況が大きく変われば、そのうち、沖縄独立反対、なぜなら沖縄は既に中国の領土だ、沖縄独立には反対だと言う可能性だってあるわけなのであります。

  ただ、ネット上の所謂五毛党と言われるような一般人に対しては、「あれ~、1940年代に毛沢東は台湾独立支持してたんだけどなぁ。党の大綱にもそう書いてあるしなぁ」みたいに言う事は出来るかもしれませんが、「その頃とは世界情勢が変化しているから、その発言は今の情勢にはそぐわない」と反論されてしまうかもしれませんが。

2021年8月3日 編集・翻訳(八度 妖)

空軍幹部がスパイ防止法を突破して中共軍事委員会と接していた

今、台湾で中国共産党による浸透工作が進んでいる、国策企業が乗っ取られ大騒ぎになっているというニュースが出ておりますが、今度は軍事関係のスパイ案件が出てきましたのでご紹介いたします。

台湾、中国のスパイ巡り元国防次官らを調査=関係筋

[台北 28日 ロイター] – 関係筋が28日明らかにしたところによると、台湾当局は、中国のスパイと接触した疑いがあるとして、張哲平・元国防部副部長(国防次官に相当)のほか、現役や退役した軍司令官を調査している。台湾のオンラインメディア「鏡週刊」によると、元副部長らは中国の中央軍事委員会の香港代表と連絡を取り合っていた疑いが持たれている。張哲平・元副部長は国防大学の校長を務めており、近年、スパイ容疑で調査対象となった人物としては最高位となる。

https://jp.reuters.com/article/taiwan-military-china-idJPKBN2EY1G4

→ちなみに国防大学は、名前から想像できるように士官養成学校のようなところで、軍隊とは密接な関係を持つポジションである事には間違えありません。スパイ工作もいきなりトップクラスの人に接触できる可能性は低いですから地道に上へ上へと人脈を辿っているでしょうから、ここまでの最高位の人物にも手が届いているというのはかなり深刻な状況とも言われております。

元副部長は、鏡週刊の報道について「こじつけだ」との声明を発表。「私は何十年も軍人を務めており、秘密を守る習慣が常に身に付いている。許可なく軍事上の問題を話したことはない」と述べた。元副部長は身柄を拘束されていない。

https://jp.reuters.com/article/taiwan-military-china-idJPKBN2EY1G4


→これに関しては、台湾の軍隊上層部を怪しいと思っている人にとっては、「何かを隠している」と考えるでしょうし、人柄が良いと言われる張副部長と仲のいい人たちは、「接触はしたが、機密は漏洩していない」と主張すると思います。まずは調査結果が出るまでは推測の域を脱すことが出来ないということになります。
ただ、台湾の軍人ネットワークは一般社会にいる人々よりは狭い、と言われ、面識のない人と会う事自体、警戒心のある人であれば、それなりの心構えで人と会っていると推測できます。

台湾国防部は、中国共産党の情報機関が「仲介者を通じて」軍司令官への接触を試みたが、軍事上の機密情報は漏洩していないとの声明を発表。兵士や家族の反スパイ教育を積極的に強化していると表明した。

https://jp.reuters.com/article/taiwan-military-china-idJPKBN2EY1G4


→これも台湾の国防部を戦前の大本営のように不祥事を隠す体制のため、声明は虚偽だ、とか疑わしいと思っている人にとっては、漏洩があった可能性が高いと指摘すると思いますが、先ほども述べたようにまだ調査中であるため、結論を出すのは早いと思います。

中国国防省のコメントは取れていない。

https://jp.reuters.com/article/taiwan-military-china-idJPKBN2EY1G4

→中国国防省が「はい、浸透工作してました」なんて言うはずはありませんが、一応確認は取ろうとしているみたいですね。続けます。

鏡週刊によると、中国の中央軍事委員会の香港代表は台湾を訪問し、元副部長と複数回、食事をした。香港代表は、元副部長の夫人の香港旅行も企画したという。
元副部長は、旅費は自分で支払ったと主張。兵士や友人と食事する際は機密情報に関するルールを常に厳格に守っていると反論した。

https://jp.reuters.com/article/taiwan-military-china-idJPKBN2EY1G4

→こちらは、張副部長を落とすのが難しいと判断したために、家族から取り込もうと工作したことが伺えます。で、実際に夫人は香港旅行へ行ったようですし、食事も複数回行なっているので、疑いをかけられるのは当然かと思います。

はい、以上が台湾国防上最大のスパイ案件か?と言われるニュース記事でした。


  さて、まず最初に強調する事としては、このニュースは現段階ではまだ調査中であり、このニュースや関連情報を使って、あたかも結論が出たかのように話を進めるのは良くないということであります。もちろん居酒屋で仲間と話す程度であれば、全然問題ないのですが。

  そして大切な事としては、このスパイ案件が本当だとしても、誤報だったとしても、蔡英文総統・頼清徳副総統が国家運営を任されている限り、「台湾は中共とズブズブなのだから、距離を置くべきだ!」という主張をしない方がよい、ということ。そして、この情報から日本はどうやっていくべきなのかを考える、つまりは人の振り見て我が振り直せ、ということだと思います。なお、何事にも警戒するのは構いませんが、今、台湾と距離を置く事は、最終的には中国共産党を利する事になりますので、そういう点も踏まえて、コメント頂けるとありがたいです。

  さて、張副部長ですが、先ほどちょこっと述べましたが、台湾の軍人の交際範囲というのは非常に狭いと紹介しました。ですので、初めて会う場合は、それなりに警戒しているはずですが、私利私欲に走るような人物であれば、美味しい話にひっかかり、国防機密を渡してしまうという事は十分に考えられると思います。ちなみに軍関係者の話ですと、人柄は非常に立派な方で、私利私欲に走るような人物ではないという声も上がっております。どうなんでしょうかね。外見だけを見ると、悪そうな人には見えないですし、2016年蔡英文政権になってからも昇進したり、蔡政権として軍の責任ある地位に就く事を任命しているので、ある程度の身辺調査はしていると思われます。そして何より、軍幹部の身辺調査には米国も関わっていると思われ、米軍による身辺調査で問題無し、または白に近いグレーだという結果が出たから、昨年F16やM1戦車などの比較的新しい武器売却を決定したと推測する事ができるようです。

  また、記事内では解放軍関係の香港代表と会ったという風に表現されておりましたが、当初は「香港のビジネスマン」という形で接触したようで、その後のその人物の背後に中共中央軍事委員会があることが分かったようです。そしてこういう人物にあった事を既に総統府など関係機関へ報告しているようですので、これからどうなるのか続報が待たれる処であります。

  なお、アメリカ政府としては、2016年に蔡英文総統が誕生する前までは、台湾の国防関連の組織は非常に黒い存在であったと認識していたようで、特に馬英九時代は中共による浸透が一番進んでしまったとも言われておりました。しかし蔡英文総統就任が確定してからは、米国政府は蔡英文政権に軍の改革を促すようなり、蔡総統も対中共という点で、今までスパイの温床であった退役軍人に関して、スパイ行為が発覚したら、年金などの福利受給資格を剥奪するなどの対策も行い、ゆっくりではあるものの、改革が行われております。年金受給資格剥奪って退役軍人には結構大きい処罰なのかなぁと思うのであります。日本ってどうなんでしょうかね。仮に機密漏えいの罪で捕まり刑務所に入ったとしても、厚生年金受給資格剥奪、なんてことは無いと思うのですが。ご存じの方がいれば教えてください。

  さて、私としては今出てくるスパイ案件に関しては、膿を出している所であり、この事象を以って台湾は中共とズブズブだと論じるのは言論人であれば、やってはいけない発言だと考えるわけであります。
台湾批判で知られている某言論人は数十年前の台湾の海軍の不祥事「ラファイエット事件」を持ち出して、台湾が中共とつながっていることを強調していますからね。

  ちなみに戦前、中国において国民党と共産党がバチバチ火花を散らしていた頃でさえ、国民党の軍令部には中共スパイが何食わぬ顔をしてわざと日本との戦いに負けるなどして国民党軍の勢力を弱める工作をした人物もいるくらいですので、中共のスパイ工作には気をつけなければならないことには変わりありません。

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2021年7月30日 編集・翻訳(八度妖)

中国が武力で台湾侵攻? 米国メディア 習近平が別の2つの方法へ変更かと報道

中国共産党は虎視眈々と台湾を飲み込むことを狙っており、武力統一または話し合いによる平和的統一の方法が取りざたされていますが、今回はこの2つの方法以外のやり方が台湾メディアで紹介されておりましたので、まずは記事を和訳してご紹介いたします。


  中国軍用機が台湾空域に頻繁に侵入しており、且つ台湾海峡周辺で軍事演習をしている中、中国は台湾侵攻の企みを加速させている。米国メディアは、中国の習近平国家主席は短期的に台湾へ武力侵攻するつもりは無いと分析しているが、軍事的な威嚇や外交孤立、経済的圧力など「智統」、「逼統」と言われる行動を起こすであろうと分析している。

《Voice of America》は、米国国防省の《2018年国防戦略》のレポート内の「グレーゾーン戦争(gray zone warfare)」では中国とロシアなどの社会主義国は、武力的な衝突ではないところでは、腐敗、略奪的な経済慣行(predatory economic)をおこなう、プロパガンダを広める、政治的な転覆、エージェント、及び脅しや軍事力を使い相手国を変化させようとしていると述べている。

  報道内では国務総省レポート内の「グレーゾーン」における多くの手段と最近中国の学者が提言している「智統」「逼統」等の戦略の多くの部分が非常に似通っていると指摘。中国学者は、両岸統一には「平和的統一」「武力統一」以外にも、もう一つの手段があり、最上の策が「智統」であり、それが最も頭脳的で、スムーズで、優れた方法且つ最も素早く最も代償の少ない国家統一手段であると考えている。

  中国の学者が提言する「智統」は3つの要素がある。1つは新憲法歩制定して、台湾向け「一国二制度」に沿って台湾統一を完成させる。2つ目は軍事、外交、法律などの手段の方向性を決め、狙いを定め、定期的に攻撃し、「台湾独立派」勢力を殲滅させる。3つ目は、中国と外国の反中勢力が均衡していても、中国統一勢力が反中勢力を抑え込む事が出来るようになった瞬間に統一は自然と行われること。というものである。

  その以外にも別の専門家は「逼統」を提言している。逼統とは、最終的に武力侵攻する前に、台湾に対してあらゆる手段を用いて、台湾当局に和平交渉を行なわせ、中国との平和統一を実現させようと迫ることである。その中には経済、貿易、国民生活、科学技術、法律等々の方法や離島占領等の行動も含むとされている。


はい、以上が記事の和訳でした。

  如何でしょうか?台湾と中共との情勢において、武力侵攻にばかり注目されていますが、「智統」や「逼統」というやり方へ習近平体制は方向転換し始めたというのも可能性としてはあると思います。孫子の兵法にもあるように、真正面からの衝突は一番の愚策と言われているくらいですし、恐らく日米の台湾をきっちりと守ろうとする動きを見て、「こりゃ、武力侵攻したら返り討ちに遭うな」とさすがに気が付いているでしょうから、武力による台湾侵攻の可能性が低いと考えるわけであります。

  また習近平としては対抗勢力を抑えて3期目に就任するためには対台湾で何か功績を挙げたいとも思っているのですが、現実として先ほど述べたように武力行使は難しい、しかし、かと言って平和的統一という話も、蔡英文政権では対話しても何も得られるものはないでしょうし、何よりも今の外交姿勢から話し合いの場を設けるためには、中共側は譲歩しなければならない部分が多くある為、話し合いを設けるイコール中共が譲歩したと、対抗勢力に揚げ足を取られかねないため、記事内にあった「智統」を実行するのが妥当だと考えられます。例えば、新憲法制定、則ち新たな条文を加えて、合法的に台湾を一国二制度の範囲に含めるというやり方は、恐らく今年2月に海警局が海の上での不法行為を取り締まるために武器を使う事を許可した海警法が施行されたように、近いうちに動きがあるのでは?とも言われております。

  憲法で台湾向け一国二制度が明確になれば、功績としても大きな動きと看做され、国内の対抗勢力に見せつける事もできるし、台湾に対する圧力、台湾内にいる親中派勢力にも示しを付ける事ができますよね。且つその上で先ほどニュース記事でも取り上げたように外交、軍事においても定期的に台湾や友好国に対して圧力をかけつつ、台湾独立派を殲滅させることが出来れば、習近平の3期目続投が決まりやすくなるのは想像に難くないですよね。しかも、対抗勢力も憲法に新たな条文を追加に関して、反対することは難しいと思われるので、実際に条文を追加したからと言って台湾を支配できるわけではないものの、比較的容易な手段と思われます。

ちなみに一国二制度に関しては中国の憲法31条に

国家は、必要のある場合は、特別行政区を設置することができる。特別行政区において実施する制度は、具体的状況に照らして、全国人民代表大会が法律でこれを定める。

というように定められております。例えばですが、この条文に「台湾特別行政区の設置は全て民主的投票によって決定される」等のような文言を加えたら、台湾人も「あれ?投票によって決められるんだったら、反対票を投じれば良いし、問題はないだろう」と思わせる事ができるわけです。
  こういった文言を新たに追加するのかはまったく不明ですが、実績を作りたい習近平体制においては、ありうる方法であると思うのです。

ちなみに中共に選挙や投票なんてあるわけないじゃないか!と突っ込まれるかもしれませんが、中共憲法の第三条には

中華人民共和国の国家機構は、民主集中制の原則を実行する。
全国人民代表大会及び地方各級人民代表大会は、すべて民主的選挙によって選出され、人民に対して責任を負い、人民の監督を受ける。

と民主的選挙によって選出され、と驚きの文言がきちんと存在しておりますが、民主集中制というのがくせもの。これは党員による党内での話し合い、多数決ということであり、一般国民は一切関係ないものである、ということ付け加えさせていただきます。つまりは、憲法にあれこれきれいごとを書いたとしても、守る守らないは共産党の都合の良いようにできるというのが実情なのでございます。

このような新憲法を制定させるのと並行して行うのが軍事、外交、法律などの手段で定期的に攻撃し、「台湾独立派」勢力を殲滅させることであります。これはちょくちょく台湾海峡で軍事演習を行なったり、世界の小国に対して中華民国台湾との断交を迫ったりしていることが該当しますよね。また「台湾独立派」勢力の殲滅に関しては、台湾独立派は台湾国内だけでなく、世界各国にいる独立派勢力にも及ぶと考えられます。ちなみに台湾独立派勢力というのは、元々台湾国内が中華民国亡命政府による戒厳令によって独立の声を挙げられない状態でしたので、日本やアメリカ、ヨーロッパなどから独立の声を挙げるという状態でした。

そういう独立派勢力を殲滅させるには、人物や組織を潰す以外にも独立支持者を増やさないという工作も含まれると考えます。それに有効な手段として世界各国のインフルエンサーと呼ばれる影響力のある人に、台湾国民は日米が送ったワクチンを煙たがっているとか、台湾が中国と裏では繋がっている、台湾人は結局のところ親中派が多い、とか台湾人は所詮中華民族だから最終的には中国に寝返る可能性があるという情報を発信させ、人々に「台湾とは距離を置くべきだ」と思わせることが手っ取り早い方法と言われております。そうした言論はネットの中で広がっていると言われており、皆様はどこかで聞いたことはないでしょうか?

  よくあるパターンとしては、台湾半導体企業が日本自動車産業を潰そうとしているとか、人民解放軍と台湾の軍隊はつながっているとか、台湾企業は実は中共企業のフロント企業である、とか、台湾人は中国製ワクチンを打ちたがっており、空港に大勢の人が押し寄せた、とか。これは一部、事実である部分もあるのですが、一部だけを切り取って台湾が中共とズブズブであるというような印象を持たそうとしているのは明らかであります。所謂印象操作ですね。
  具体的な部分に関しては、ご要望があれば別の動画にしたいと思います。ただ、そのインフルエンサーって誰なんだ!という声があるかと思います。その部分については、代表的な人物として、一人は中国の国費で留学したことのある男性売文家、もう一人は浙江財閥ガーと中共傀儡メディアの記事を多数引用して蔡英文総統を貶めたりもする女性保守系言論人であると付け加えておきますね。


  いずれにしても、台湾独立派の殲滅、というやり方は日ごろそういう情報を発信している人にとっては、注意しなければならない事柄だと思います。まぁ、私のような小さいチャンネルには軽いジャブ程度しか来ないでしょうけど、戦前の中国のコミンテルンも最初は50人くらいのごろつきが田舎に集まっただけだったと聞きます。
(7/27(火) 虎ノ門ニュース百田氏発言より)

ですので、油断はできないのは変わりありませんね。
いずれにしても、民間人から台湾独立を応援する声があがることは、「智統」を行なう上では厄介になるわけで、必死になって台湾ディスりを行ない、台湾に対するイメージダウンを図っているのは想像に難くないと考えられるわけであります。

ただ、もし「智統」がうまくいかないとなると、武力侵攻をちらつかせながら交渉の場を設けようとする「逼統」があるわけですが、幸いにも現在台湾の政権を握っているのは蔡英文総統。武力侵攻をちらつかせても、ひるむことなく、そして昨年の10月には
「中国当局が対等と尊厳を維持しながら、積極的に対立を解消し、中台関係を改善するのであれば、われわれも積極的に協力し、有意義な対話を進める」
と表明している事より、こちらに関しては可能性がかなり低いと思われます。李登輝元総統の意志を受け継いでいると言われる蔡英文さんが台湾の総統であって良かったなぁと改めて思うニュース記事だと思った次第でございます。

あっ、ちなみに偉そうな分析をこの動画で述べていますが、基本的には台湾メディアやブログなどにあった情報を私なりに選んでまとめているだけでありますので、分析能力なんて殆どないという部分、私はかっこつけたがりですから、ぜひ内緒にしておいてください。

2021年7月29日 編集・翻訳(八度妖)

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なぜ台湾人は国民投票で「チャイニーズ台北」を自ら選んだのか?

  現在日本中がオリンピックに注目されておりますが、政治的な面で気になる点と言えば、台湾チームが「台湾」という名前では出場できず、「チャイニーズタイペイなんて名称はおかしい!」と言う声もあがるくらい、台湾への注目も高まっております。

ですが、実は2018年に台湾で「2020東京五輪に台湾という名義でオリンピックへの参加申請をするか否か」を問う国民投票が行われたのですが、結論として結局台湾名義での申請について

賛成 45.2%
反対 54.8%

という結果で否決されました。この結果だけを見ると、

「ああ、なんだ。台湾人はそこまで台湾という名称にこだわらずチャイニーズという名前も受け入れるんだなぁ」

と思うかもしれません。しかも2018年は既に蔡英文政権になっており、反中共的な考えが浸透してきた時期でもあるにも関わらずこの結果です。


そして最近になって、日台分断を図ろうとする連中が、

台湾人が国民投票でチャイニーズでも良いということを受け入れた

という情報を流し始めているのに気が付きました。

国民投票の結果だけを見ると確かに「台湾名義での参加に反対」という事になりますが、なぜこうなってしまったのかを理解しなければ、中共及び親中の国民党の思う壺にハマってしまうので、補足します。

国民投票をするにあたり、台湾名義で出場されては困る連中、例えば中国国民党や中共が

「台湾名義で申請するとオリンピックに出場できなくなるから、国民投票では反対票を入れましょう。選手の努力を無駄にしてはいけません」

みたいな情報を中華オリンピック委員会とマスコミなどを利用して大々的に宣伝したために、選手が出場できなくなることを心配した人たちが、泣く泣く反対に票を入れたという事情があるのです。


ちなみに中華オリンピック委員会は国民党支持者が多い組織と言われており、実際に当該委員会が先ほど述べたような反対票を入れるよう促す声明を出すことは異例であるとともに、よほど中国国民党にとっては都合の悪い議題であると推測が出来ます。

ソース
https://www.excite.co.jp/news/article/Jpcna_CNA_20181117_201811170005/

また、「選手が可哀想」という話題にスポットライトを当てる点、この辺の情報戦は巧妙であると感じます。これは「誰誰が可哀想」という人間の感情を悪用した情報作戦であり、人情深い台湾人の良い点でもありながら、こういう場面では弱みとなり、国民党や中共はこのへんを悪用した情報作戦である事が分かります。

いずれにしても、このような情報戦が繰り広げられ、その結果国民投票では台湾名義での参加申請への反対票が賛成票を上回り、チャイニーズタイペイのままで申請となってしまったのであります。

しかし、決して台湾人が「台湾名義を望まない」という訳ではない事、強調させていただきます。

なお、なぜ「チャイニーズタイペイ」を使わざるを得なくなったのか?についてはYouTubeで開設しております。

お時間あるときにでもご覧ください

2021年7月27日 編集・翻訳(八度妖)

台湾人が良く行くドリンクスタンドTOP5!!(最新版)

いつも政治的な発言が多いのですが、今日はまったりと台湾人が良く行くドリンクスタンドTOP5とあまり行かないドリンクスタンドWORST5をご紹介いたします。これは蔡阿嘎(さいあかつ)さんという台湾の人気YouTuberと彼の運営チームがSNSを通じて、アンケート調査を行ない、その結果6万以上の回答を元に上位5つをランキング形式に集計したものとなります。あくまでも人気YouTuberが独自に、しかもネットで行なった調査ですので、エンターテイメントとしてお楽しみいただければと思います。

ではまずは良く行くお店の5位から1位の順にご紹介いたします。

この人気YouTuberさんが調査した結果を日本語にした形です。

5位 迷客夏Milkshop 4133票

  お店の名前にもミルクが入っている通り、ミルクの質が良いというのが良く行く理由で一番多かったです。こちら、私は飲んだことがありませんが、昔のタピオカミルクティはクリープみたいな粉状のミルクで作るという古いイメージがありますが、今は牛乳を使っているのが多いみたいですね。確かに、粉ミルクよりも新鮮な牛乳の方がおいしいですもんね。日本にも出店しているようですので、緊急事態宣言が解除されたら行ってみようと思います。

4位 麻古茶坊 5901票

こちらはドリンクと共にフルーツも食べられるから、というのが理由のようですが、あまり知名度は無いようです。私もこの動画を見るまで知りませんでした。で、Webサイトを見たら、ドリンクの中に果物がごろりとたくさん入っていたので、飲みごたえ、食べ応えがあありそうな感じですね。写真を見てこれだけ果物が入っているのに100元、約350円以下だというのは嬉しいですよね。今度台湾に行った時に、行ってみたいと思います。

3位 清心福全 6528票

緑茶系が美味しいからというのが理由で、脂っこいものを食べた後に飲みたい中年層からの支持があったと言っておりました。乳酸菌飲料緑茶、烏龍緑茶が美味しいというのが理由のようです。ちなみに乳酸菌飲料と分かりづらい翻訳をしてしまいましたが、分かりやすく言うとヤクルトやビックル、ピルクルのような飲み物とお茶を合わせたものとなります。私はもう慣れているので問題ないのですが、え~、と思う方もいらっしゃると思います。台湾では結構メジャーな飲み方ですね。
ちなみに蔡さんの動画ではさらっとしか理由が述べられていませんでしたし、私も飲んだことがないので、味については語る事は出来ませんが、Webサイトを見ると、商品一覧などが日本語化されており、企業紹介も一部の中国語があるものの日本語化されている所を見ると、日本進出を狙っているんでしょうかね。もし、これだ!と感じた会社経営者は連絡してみては如何でしょうか?

2位 可不可熟成紅茶 9439票

店内インテリアがいい、ポケモンとコラボするとかマーケティングがうまいというのが理由でした。また、Dcardともコラボしている、という紹介もありました。これを聞いて、おじさんYouTuberの私は一瞬、ドコモのクレジットカードが台湾にも上陸したのか。と思ったのですが、それでは話題にならないと思い、調べてみると、台湾の大学生の9割が利用する匿名SNSの「Dcard」というサービスのことだそうです。ちょっとドリンクスタンドから話が逸れますが、学生証を登録時に求められるので無責任な発言を自重するようになり、また過激なワードをAIを使って監視して表示させないようにしているなどの仕組みがある匿名SNSのようです。ちなみに私はこういう仕組みはありだと思うし、仮にYouTubeやTwitter、Facebookなどで身分証明書を求められても、私は提出する事に何らためらいはありません。一応自分の発言には責任が伴なっていると考えているからです。Dcardについては日経クロストレンドで日本語の記事がありましたので、概要欄にURLを貼っておきますのでご覧いただければと存じます。
話を元に戻すと、この可不可熟成紅茶ですが、これも私は知らなかったです。2008年に台中で始まったお店のようで、お店の名前にあるように紅茶が美味しいと評判のようです。

Dcardについて
https://news.yahoo.co.jp/articles/d0c8b15c30c37bd1413674eef3441832e50a4996?page=1

1位 50嵐 17737票

2位とダブルスコアに近い圧倒的な票数で人気のあるお店に選ばれました。人気の理由としてCP値が高い、CP=コストパフォーマンスが良い、という理由のようで台湾人はコスパの良い物を求める傾向があるので、まさに味と価格が丁度良いというお店ということになりますね。そして何より、台北市であれば、どこにでもある、という印象ですし、実際に店舗数も台湾全国に600店舗以上を展開する台湾最大級のドリンクスタンドと言っても良いと思います。ちなみに日本にはKOI Theという形で出店しているようですね。元々は沖縄と広島だけだったようなのですが現在は都内や埼玉県にもあるようですね。こちらも緊急事態宣言が解除されたら行ってみたいと思います。

ちなみに私は古い人間ですので、もしオススメするのであれば日本でも有名になりつつある春水堂ですかね。ランクインしていないのは恐らく味は良いけど、価格が高いということなのかもしれません。
なお、今回のランキングはドリンクスタンドということで、タピオカミルクティだけでなく、フルーツティーやミルクティの販売しているお店も含んでおります。


さて、次はあまり行かないお店の5位から1位までをご紹介いたします。ただ営業妨害と言われると困るので、これはあくまでも参考程度、口コミ程度の情報ということにしてください。
では、あまり行かないドリンクスタンド

5位 一芳 3317票

これは亜細亜新聞チャンネル初期の頃の動画でも述べておりますが、2019年に親中的な発言をして以来、「行かない」と決めた台湾人が2年経った今でも、未だに多いということが伺えます。ただ味は私はそこそこ美味しいという印象ですので、それだけ台湾人が中共と言うものを忌み嫌っているかが伺えるランキングかと思います。ちなみに一芳は、日本にも進出しており、新大久保、新宿、渋谷、浅草などに店を構えているようです。私も中共には嫌悪感を持っておりますので、媚中である限りはこの店に行くつもりはありません。

【再UP】また一国二制度を支持する売国企業、一芳

4位 50嵐 4646票

最もよく行くドリンクスタンドで1位となった50嵐ですが、行かないという人も多いことが伺えます。理由としては以前よりマズくなった、飲み過ぎで飽きた、というものが挙げられていました。飲み過ぎで飽きた、は海外生活とかして飲まない状態が長くなれば、「飲みたい」という気持ちが芽生えるでしょうから、問題ないと思うのですが、以前よりマズくなったという理由は600店舗以上を展開しているが故に、各店舗における品質管理がうまく行っていない可能性があると思います。

3位 茶の魔手 6267票

これも私は聞いたことのないお店です。台南や高雄で多店舗展開をしているドリンクスタンドのようで、台湾茶を楽しめるお店のようです。不人気の理由はメニューが多すぎるということが挙げられております。色々と楽しめるのは良い事かもしれませんが逆に何十種類もあったら迷うし、味もたいして変わらないので、これは改善点なのかもしれませんね。
ですが、それよりも大きな理由としてやはり親中的な企業姿勢というのが挙げられておりました。
ちなみに2020年夏の情報ですが、渋谷に出店しているという情報がありました。今はこういう武漢肺炎が蔓延している中、どうなったのか気になる所です。まぁ、行くつもりはありませんが。

2位 CoCo都可 7709票

こちらも理由が親中的な企業姿勢、そしてお茶が甘すぎるという点が挙げられておりました。理由はそれだけのようです。
ちなみにこちらも日本に出店しているようですが、もちろん私は行くつもりはありません。

1位 清心福全 10946票

理由としては、プラスチック製のカップを使用して環境に配慮していない、ということが挙げられておりました。
氷が多すぎるというものでしたが、YouTuberの蔡さんは良く行くお店3位にランクインした理由の一つとして、中年層に歓迎されていることが逆に若者に「ダサい」というイメージを与えていて、更には今回の調査対象は若者が多かったという点を挙げております。
なお、このお店が親中的な企業か?というと特に触れていないので、50嵐と同じように知名度があるが故に、アンチというか飽きた、とか粗が目立ってきて不名誉なランキングに入ってしまったとも言えると思います。


はい、以上が良く行くお店、あまり行かないお店ランキングでした。いかがでしたでしょうか?知らないお店が結構ランクインしているのを見ると、台湾の若者の考え方を読み取ることができるのではないか?と思いました。ただ共通して言える事としては、ドリンクスタンドに限らずコスパが良い事は大変歓迎されるという点ですね。これは私の持論で申し訳ないのですが、どこの国においても高いお金を払えば美味しいものは食べられますが、所謂B級グルメといわれる庶民的な価格で食べられるものを見て、その国または都市が美食の街なのか否かを判断する事が出来ると思います。そういう観点から見ると日本や台湾は美食の国と言っても良いかと思います。

今はこういうご時世ですので気軽に台湾旅行というようにはいかないですが、この疫病が終息した際にはぜひ台湾を訪れて台湾国民が愛するドリンクスタンドに足を運んでみてください。

なお、あまり行きたくないお店ランキング中に、親中企業だから行かない、といいましたが、これはあくまでも私個人の考えであって、皆さんに対して、「不買運動をしよう!」という気持ちは一切ない事は強調させてください。行く行かないは個人の自由であると考えておりますから。

2021年7月9日 編集・翻訳(八度妖)

中国が世界の鉱山を奪い 工業界を牛耳ろうとしている件

  今日は、中共が現在鉱物資源を奪い取って世界の工業界を操ろうと企んでいるというニュースがありましたので、7月6日の台湾最大手の新聞社 自由時報の経済版のニュース記事をベースにお伝えいたします。

世界中で鉱物を自分の手中に収めようとしている中共(イメージ図)

日本人であれば、レアアースの件で痛い目にあっているので、常識を持ち合わせている人であれば鉱物資源の重要性はよ~く分かると思います。しかし、現在中国は次世代の工業界で主導権を握ろうと、グローバル規模で鉱物資源を奪おうと画策しております。中国は世界の多くの国よりも10年以上も前から様々な重要な鉱物に対して戦略的に先手を打っていると言われております。例えば、電気自動車、太陽光パネル、スマートフォン、風力発電機、人工衛星や半導体など、殆どすべての新しい科学技術産業に関する鍵となる原料を中国は様々な方法を用いて産出国や会社を操ることができる状態に持って行っております。

具体例を出すと2004年から中国政府は「走出去」と言われる「対外直接投資政策」を国を挙げて推進しており、中国資本の企業は競合する外国企業をM&A、つまりは合併と買収を行なっております。英国のフィナンシャルタイムズの記事では、10数年前の大型企業M&Aブームの際に、中国は海外で170億米ドル以上の企業をM&Aしていると伝えております。その時に主に買われたのが石炭や鉄鉱石などの資源を産出する外国の鉱山でした。

しかし、2018年以降、中国はM&Aの狙いを先ほど述べた鉱山ではなく、電気自動車などのクリーンエネルギー技術に関連する鉱物に関連した企業に変えており、特にコンゴ民主共和国、セルビアやチリに埋蔵されている銅、コバルト、リチウムなどの資源関連企業のM&Aが目立っております。2018年には過去最高額の買収案件として、中国 天斉リチウム社が41億ドルでチリのリチウム会社SQMの24%の株式を取得したことが象徴するように、既に世界のリチウム生産量の半分以上を有しているとされております。そしてしたたかと言うか、中国企業はこのようにして大金を払って企業を買収する一方で、リオ・ティントやアングロ・アメリカン、BHPビリトン等の競合する西側の鉱業・資源分野の多国籍企業とうまく調整を取ったりしております。

最近になってアメリカはサプライチェーンの脆弱性に対して警戒を鳴らし始めましたが、この時、中国は既に戦略的価値の高い鉱物に関しては、主要な産出国の資源を早い段階で確保しておりました。そのため、戦闘機または太陽光パネルなどの各種原材料に関しては、もう既に大きな影響力を持つようになってしまったというのが現実でございます。その中でも米国を最も困らせている部分でもあり、且つ外国依存から脱却できない部分として、21世紀の科学技術で最も重要となる金属と鉱物が挙げられます。

中国BYD社の製造工程

自動運転を含む自動化技術、5G、太陽光パネルから電動自動車まで、殆どすべての次世代科学技術産業において、コバルト、リチウム、アルミやレアアースのような鉱物や金属が必要となっております。予想されている未来として、世界でこれらの鉱物に対する需要が爆発的に増加するとされており、電気自動車だけを見ても必要となる鉱物は未来十数年間で1000%以上の需要が増えると予想されております。これ以外にもヒ素、ジルコニウム、アンチモン、ビスマス、ガリウム等を含む少なくとも22種類の重要鉱物がチャイナリスクの非常に高い鉱物として米国の重要鉱物リストに載っております。例えば、ガリウムは次世代の半導体素材として窒化ガリウムが注目されていますし、高効率と言われているガリウムヒ素系の次世代太陽光パネルも普及するとみられているので、楽観視できない状況だと私は考えます。

そして北京当局は正攻法はもちろん賄賂のような方法など、様々な方法を用いて全世界にある鉱物に手を出しております。まずは多くの人が知っているように、莫大な資金力を用いて、世界各国にある最大規模の鉱山を買収したりしておりますが、やはり注目すべきは政治的に不安定であったり、国家運営の透明性の欠ける国家を獲物にしたりしております。こういう国はトップや幹部クラスの人物さえ狙えばいいので中国の得意分野なのかもしれませんね。
そして次は、北京当局は加工設備に関しても多額の投資を行なっております。原料を製錬して工業用品にする部分に投資して、サプライチェーンにおいて北京当局が重要な地位を占めるよう画策しております。それ以外に、中国は一帯一路が進められている国家にある鉱山の所有権を中国企業に移したり、新規開拓をしたりしている事も忘れてはなりません。

最も具体的な例を1つ挙げるとするのであれば、コバルトとなります。現代社会においてスマホから電気自動車まで、飛行機のエンジンから磁石まで、コバルトは日常用品から軍用品まで幅広く利用されている鉱物となります。また電子化された社会において最も革命的な製品、リチウムイオン電池の中にはコバルトは不可欠な成分であります。2018年、米国内務省は、コバルトを米国の国家安全と経済に関する重要な鉱物資源の1つに指定しております。アメリカ地質調査所の調べでは50種類もの鉱物の中で、コバルトは一番チャイナリスクの影響を受ける鉱物の一つと考えられている訳でございます。

世界最大のコバルト輸出国であるコンゴ民主共和国は、現在コバルトの埋蔵量の49%を占めているといわれており、コンゴにある40~50%のコバルト産出会社は既に中国企業に買収されてしまっております。米国政治ニュースサイトのPOLITICOの分析では、コバルトは、中国が「国家主導型」の産業政策を最大限に利用している、つまりは我々にとっては悪用しているとでもいうのでしょうか、彼らの思うようにコントロールできる状態になっていると分析しております。中国政府は2007年に60億ドル相当のインフラ整備への融資と引き換えに鉱山取引の権利を得ております。こういう情報は日本貿易振興機構JetroのWebサイトにも載っています。しかもご存じのように中国企業のインフラ整備は現地の人を優先的に採用して進められるわけではなく、多くのチャイニーズが現地に行き労働する訳ですから、融資という名の搾取と言っても良いかと思います。
ちなみに、コンゴのコバルトの採掘場では、子供たちが労働に駆り出されているという噂もあり、かつ国内の紛争の影響もあり供給も安定しておらず、価格も中国様の望むような価格になっているとも言われておりますので、コバルトがこんなに重要だという事、そして鉱物も戦略物資になり得るという事、改めて思い出すべき情報だと思い、動画にしたわけであります。

ますます重要性が増すと言われているコバルト

またリチウム鉱山に関しては、2017年の1年だけでも20社近くが中国企業にM&Aされております。2018年においては、外貨流出を厳しく制限していた環境下においても、天斉リチウム社が100億人民元、15とか16をかけるので1500億円相当ですね、100億人民元を使ってリチウム関係の会社のM&Aを行なっております。つまりは中国政府主導の下、継続的に外国の鉱山買収を繰り広げて、中国が世界中のリチウム鉱山を掌握しようとしているのがはっきりと読み取ることができるのであります。

そのため、電気自動車の分野においては、中国はリチウム開発でリードしているだけでなく、大部分の電池生産の部分においても市場を抑えていると言われており、更には中国は世界最大の電気自動車マーケットを有しているため、世界の多くの企業が中国に工場を建設して、工場と部品提供会社との距離をなるべく近くしようと考えております。このため中国は精錬加工という分野についても独占的な地位を築きつつあるという点、お伝えしたいわけであります。

それ以外にも、中国はマンガン加工のサプライチェーンにも介入しようとしているところです。マンガンと言う鉱物はマンガン電池のように古くから利用されている鉱物であり、且つ世界各国に豊富に埋蔵されているものの、マンガンを精製するのは中国企業がほぼ独占していると言われております。鉄筋の強度を増すための添加物から電池で使われる化合物など、中国が生産するマンガン関連製品は世界の総生産量の90%以上を占めている訳であります。そして高純度のマンガンは電気自動車においてはますます重要な地位を占めるであろうと言われており、中でも最近フォルクスワーゲンとテスラ社は高純度マンガンは高価なバッテリー原料の代替物になると言い始めております。

また別の重要鉱物の優位性を確保しようと触手が動いております。中国企業は最近まで世界で広く流通している資源の価格を操作しようと企んでおりました。ウォールストリートジャーナルの報道では、2011年中国鉄鋼製造会社が砂鉄のマーケットを操ろうとしたが失敗に終わったという記事がありました。
そして2010年、鮮明な記憶のある尖閣諸島漁船衝突に関して中国はレアアースの輸出価格を引き上げるなどして制限したことも価格操作の一例として取り上げられております。また2021年3月に中国企業が電池の原料となるニッケルを廉価に供給できると表明し、1日でニッケル価格を9%も下落させるなど、中国企業がニッケル市場においても強い影響力を持っている事を見せつけようとしている訳であります。

中国の長期的な戦略として、世界の重要鉱物の主導権を奪おうとしており、同時にデジタル経済という時代において優勢に立ちたいと考えている訳であります。元々、石油や天然ガス採掘のような分野において数兆ドルに用いようとしたお金を、ハイテク産業で不可欠な特殊な鉱物の為に使うよう方向転換したことが読み取ることができます。2021年2月には、中国は国家安全保障の脅威となる国や企業に対してレアアースとその製錬技術の輸出に制限する方向で動いているという情報まで出てきました。ただ、これは公式ではなくあくまでも関係者から出てきた情報なので実際にそうするかどうかは不明ですが、いずれにしても中国の過去の行ないと彼らの本質を見ると、将来的にこのような重要鉱物という面において、米中の緊張した対立が更に激化していくのは想像に難くないですよね。

では、中国による市場の掌握をどうやったら打破できるか?という点に関して自動車メーカー及び部品メーカーは使用済みのバッテリーからコバルトをより多く回収する方法を試している一方で、他の国に目を向けて重要素材の替わりになる資源を探したりしております。例えば、パナソニックですが、目標として2~3年以内にコバルトを使用しない電池の量産をしようとしております。またパナソニックとテスラが共同で推し進めてきたニッケル-コバルト-アルミニウム酸リチウムイオン電池、いわゆるNCA系の電池においてはコバルトの含有量が極めて低く、5%にも満たないと言われております。
ただ気になる所としてはコバルトフリーの電池はお隣の国のLGケミカルと競合するので、価格競争になり、日本製品が品質では勝るものの、そこそこの品質で価格はべらぼうに安いという製品をLGが作ってしまうと、価格で負けて市場から追い出されてしまう、ということを懸念しております。

いずれにしても世界が武漢肺炎で苦しんでいる中、アメリカは治療のための薬品や医療機器の供給をストップさせられたために、物資が外国に過度に依存している部分を意識し始めました。特に中国共産党に対してとかですね。ですので、これについてアメリカの国会議員は重要産業のサプライチェーンを回帰させて、アメリカの工業を強くし輸入に頼る体質を改善することが今アメリカに求められている優先事項だと強く求めているのは当然の事ですよね。

またアメリカの国防の専門家ジョン・アダムス氏は、アメリカが重要鉱物を過度に輸入に頼っている問題を見直さなければ、すべてのインフラ投資、高速通信、クリーンエネルギー対応と国家安全保障と国防に対するサプライチェーンの確立非常に難しくなると指摘しております。彼は、もしアメリカが国内生産を重視し、またサプライチェーンを過度に輸入に頼っている問題解決を優先しなければ、経済と国防に対してあとあと大きな災難をもたらすことになるだろうと警鐘を鳴らしています。これは日本においても重要で、ただでさえ自衛隊や海上保安庁など直接国防と関わる人と組織に対して批判的な目を向けられるご時世、最近はやっと少しずつですが理解を示してくれる一般人も出てきましたが、ましてや間接的な戦略物資である鉱物というものに関しては、商社だけに任せずに国としてもサポートしていくべきだと考えます。もしかするとマスコミなどは報じないだけで実は裏で政府がこれら鉱物を扱う商社をサポートしているんでしょうかね。

ただ、色々と不安材料を述べてきましたが、今や単一国家だけで最先端の技術製品を作ることができないので、鉱物だけを抑えたとしても、やられた側も部品を提供しないという報復措置が取れるわけです。ですが、今、問題だと思うのは、そういう報復措置を取る姿勢を日本ができるか?制限を行なった相手国に強く抗議する事が出来るのか?という点かと思います。そういった国会議員を選ぶこと、当選した後の議員の働きぶりにも日本国民は注目していくべきだと考えます。

2021年7月8日 編集(八度妖)

中共による台湾浸透工作の6つの手口と実例を紹介(2)

4.統一を促進する政党への政治献金

中共は台湾で両岸統一を支持する「統一促進団体」に対して金銭的援助を行ない、その政党が力をつけて政治に対する影響力を持たせ、将来的に台湾内部から統一の声を増やそうとしています。

例えば2018年11月下旬の統一地方選挙で、かつて存在した中国民進党の議員候補者、張秀葉 氏、現在は愛國同心會祕書長を務めています。その張氏が中共から189万元、約660万円を政治献金として受け取った疑いで2019年10月に台北地方検察署に「政治献金法」に違反したとして起訴されております。

※中国民進党は、現在与党の民進党は全く別の政党となり、現在は廃止されています。

金銭的支援以外にも中共は台湾の統一を目指す組織に対して直接統一戦線活動のやり方を指導しております。例えば、被災地への慰問訪問や弱者に対する援助等を行ない、民衆の支持を集めようとすることですね。1つ目の中国旅行の招待で出てきた中華統一促進党の党首張安楽氏は2018年2月と3月に台湾東部の都市花蓮を訪れて、1000万元、約3500万円と400万元、約1400万円の震災慰問金を寄付しており、その際にこの慰問金は中国企業から出されたものだと説明しておりました。ちなみにこれは2018年2月6日に発生した花蓮大地震に対する慰問金となります。

2018年台湾東部花蓮で発生した大地震で被害を受けた人々に慰問金を渡すヤクザの頭領 張安楽氏

日本では政党を通して、慰問金を出すというのはあるんでしょうかね。ただ、民間団体という部分で、昨年武漢肺炎が蔓延し、マスクが手に入らないという状態に時に、「マスクを無料で配る」とか「マスクを寄付」という行為が中国企業や個人によって行われておりましたが、中国大使館はこれら活動を公式WebサイトやTwitterで発信するなどしておりました。つまりは、先ほど述べた震災慰問金と同じように人間が弱っている時に差し出された温かい支援は心に響くという特性を非常に理解しているのと共に、台湾人も日本人もそういった時に受けた温かい支援は「恩」だと感じて、恩返しをしていこうと思う性格を熟知しているからこそ、このように大使館がこれみよがしに大々的に宣伝するのであります。

  なお先ほど、統一戦線という言葉が出てきたので、政治献金ではないですが、金銭的援助という意味で、宗教的な部分への浸透工作がありますので、ご紹介いたします。

  台湾の地元民が信仰するものに、道教、仏教、キリスト教などありますが、そういう宗教は人間の弱みが露呈しやすい部分であり、付け込まれやすい部分でもあります。そのため、中共は台湾にある道教や仏教の組織に対して工作員を送り込み、中共に有利になるような情報を広めたり、また寄付などの行為を行なったりすることにより、信者の心を掴もうとしております。

  宗教は教祖様や影響力のある人物の発言が大きく影響するため、中共にとっては絶好のターゲットになりますね。

  日本においても、どこの団体とは言いませんが、中共を擁護するようなところがあるみたいですね。また先日台湾の護国神山、国を守る神の山と言われるtsmcを中共とズブズブの企業だというような宗教関係者もいたみたいですが、これは日台分断につながりかねない危険な思想だと私は考えております。

  いずれにしてもお伝えしたい事としては、宗教を通した浸透工作が台湾で行われていたということは日本でも同じように行われている可能性が高いという事ですね。

  ちなみに台湾では彰化県にある「碧雲禪寺」という戦前からあったお寺が中共の浸透工作をする組織に乗っ取られて、台湾人に対して中共プロパガンダを広める場所と変わってしまった例があります。施設内ではあの忌々しい赤い旗が掲揚されていたり、中共国家を歌ったり、中国共産党の理念を読み上げたりと、台湾とは別の国にいるような雰囲気だったと言われております。幸いにもこのような施設は政府によって違法に増築された建物を壊し、元々戦前に建てられた部分のみを残すという形で落ち着いたとのことです。

かつての碧雲禪寺の姿。現在は違法建築だとして、この建物は壊されている。

  ちなみに、なぜ戦前からある寺院が急に中共に乗っ取られたような形になったかというと、寺院を管理・運営している団体が経営難に陥った際に魏という男がお金を貸した事に端を発して色々と不利な条件を飲むよう迫り、最終的に魏という男の統一思想が反映されるようになったわけであります。

  日本の事情は詳しくは分かりませんが、経営難に陥っている寺院仏閣の住職や神主が、中共の甘い言葉とお金に目が眩み、中共に対して敵意を持ってはいけません、というような説法をしているかもしれませんね。まぁ、敵意を持たない事は素晴らしい事だと思いますが、それはあくまでも善良な人間に対してであり、中共と言う怪物には持ってはいけない思想だと思います。


5.社会秩序を混乱させ、反中集会、デモを妨害

中共は、台湾独立派の人物などが合法的に行われている集会やデモ活動に対して、暴力行為を用いて民衆を衝突させ、安定した社会を破壊しようとしております。

例えば、中華統一促進党党員を利用して記者会見場へ乱入させたりします。

  また、台湾で両岸交流活動が行われている事に対して抗議を行なう台湾人に対して、統一促進勢力を使って暴力行為をおこなうという事例もあります。具体的な例を述べると2017年9月に台湾大学で開催された「中国新歌声上海・台北音楽フェスティバル」において、統一促進党党員が抗議活動を行なっていた台湾大学学生と独立派団体メンバーを殴打して4名の学生が怪我をしたという事件がありました。

  また反中共を主張する人物に対しても、中共は同様に暴力を使って抗議を止めさせようとします。例えば香港歌手のデニス・ホー氏は2019年9月に台湾を訪問し、「反政府の抗議活動が続く香港の市民を支援する」街頭運動に参加した際に、2名の統一促進党党員から赤いペンキをかけられるという被害を受けておりますし、 が台湾の政党時代力量が主催するイベントに参加した際にも、統一促進党員により殴打されております。つまりは反中共を掲げるイベントに参加すると暴力事件に巻き込まれる可能性があるというイメージを植え付け、社会を混乱させようとしている訳であります。

ペンキをかけられた香港歌手のデニス・ホー氏

日本において、暴力沙汰にまで発展する事はあまり耳にしません。恐らく日本の警察が非常に優秀で、暴力行為に対して厳しく対応していることが挙げられると思います。しかし、今後は台湾で起きたような暴力沙汰が展開されるのかもしれませんね。注意が必要ですし、もしそういうのが発生したら、暴力を起こした人がどんな人物なのか、その背景には赤い影があるのか、など注目するべきですね。

ちなみに私はよく顔を隠して卑怯だ、と言われますが、台湾と日本をよく行き来する関係上、先ほど述べた中華統一促進党のような勢力に目をつけられては困る、ということもあり、覆面姿でやらせていただいております。そういう事情があること、ご理解いただければ幸いです。


6.中共による台湾国民投票への介入

日本には国民投票が今の所ないですが、今後は国民投票が実施されるかもしれませんし、地方自治体レベルでは住民投票という形で行われているので、ぜひ参考にしていただければと存じます。

中共は対台湾窓口である国台弁が開く記者会見や「環球時報」等の官報メディアを通して、台湾国民投票で賛否が問われる内容に対して直接批判をします。例えば2018年5月に国台弁スポークスマンが「東京五輪の正名投票」に対して、「台湾という名前の出場は台湾の少数の独立分子の自己満足にすぎない」等強硬な声明を出しておりました。これと同時に、中共が多くの重役に就いている国際組織の影響力を使い、国際オリンピック委員会執行委員会に対して圧力をかけて、2018年5月に「東京五輪正名投票」を行なうか否か検討するよう求め、また中華五輪委員会、所謂台湾オリンピック委員会に、名称変更をしてはならないという書簡を出させました。そして同年10月には名前を変更してはいけないという立場を書簡にて表明させております。

賛否を問う国民投票の様子

その影響で、2018年7月に東アジアオリンピック委員会が中共の圧力を受けて、台中市で2019年に開かれる予定であった東アジアユースゲームズの中止を発表。中止の理由として、東京オリンピック正名投票を行なおうとする台湾独立分子が存在しており、その活動はオリンピックに対する公然たる挑戦であるからだと国台弁のスポークスマンが声明を述べております。

つまりは、こういうイベントの中止や浸透工作が行われたことにより2018年11月の国民投票では、東京オリンピックへ台湾という名前に変更に賛成45%、反対55%と僅差でチャイニーズタイペイのままという方針になってしまいました。 ちなみに今日本では、東京オリンピック開催か中止かでもめている部分もありますが、オリンピック開催されて中共が喜ぶのか、中共が喜ぶのか、が理解できると、どちらか側の背後には中共の赤い影があるのは想像に難くないと思います。

2021年7月2日 編集(八度妖)

中共による台湾浸透工作の6つの手口と実例を紹介(1)

  現在、台湾は2020年1月の総統選挙で蔡英文総統の再選が決まり、なんとか自由民主の砦が陥落することは免れ、現在は国民の大半が反中という意識を持ち始めましたが、2018年年末の統一地方選挙では民進党が大敗し、且つ今まで民進党の牙城であった高雄市の市長選で国民党の韓国瑜氏が勝利するという驚くべき結果の背後には中国共産党の浸透工作があった事はご存じかと思います。そんな浸透工作の台湾での事例をご紹介しながら、日本の状況も併せてご紹介したいと思います。

  ただ1点、強調したい事としては、大前提として、日本の国家安全保障は台湾の国家安全保障と連動しているということを理解しなければなりませんが、恐らくこのタイトル・サムネイルを見て、クリックした方は、そんなことわかりきっていると思います。しかし、私のチャンネルをご覧になる方の半分くらいはチャンネル登録をされていないので、一言で説明させていただきますね。

  台湾の危機は日本の危機、日本の危機は台湾の危機であり、好き嫌いの感情で「台湾とは距離を置くべきだ」とか、「台湾は所詮漢民族だから日本を裏切る」なんて思ってしまったら、中共の思う壺だということです。

では早速台湾の事例6つを紹介して参ります。

1つ目、選挙に介入して浸透する方法、例 重要人物の中国旅行招待

  台湾において親中的な政治勢力を増やしたり、中共の対台湾政策を広めたりするために、また親中的な人物を政治に参与させるために、政治家や活動家、芸能人、コメンテータ等、場合によっては親中になりそうな団体、つまりは一般人をも含みます、そのような人たちを中国へ招待し熱烈な歓迎やおもてなしをする「綁樁之旅(ほうとうしりょ)」と呼ばれる手法が挙げられます。

中華婦女連合会の訪中旅行の様子

  実例を挙げると2020年1月上旬に行われた総統選挙及び立法院議員選挙において、中華統一促進党の比例代表区候補者であり、中華婦女連合会理事長の何建華氏とその利害関係者24名が2019年12月18日~22日の間「2019年 文化交流会」という名の下でアモイを訪問し、中国側からの接待を受けておりました。ちなみにこれは選挙法違反となっております。ただ、中華統一促進党は泡沫候補と言われ、現在国会はおろか、地方自治体の首長や議会の議員もおらず、政党というよりも政治活動団体と言ったら良い状態なのが不幸中の幸いというところでしょうかね。これは今でこそ、台湾国民が反中共という立場を鮮明にしたから中華統一促進党が泡沫政治団体であるのですが、2014年の地方統一選挙では地方自治体議会の議員に2名ほど当選するなど、じわじわと浸透工作の成果が出ていた時期もあるので、注意が必要かと思います。

  ちなみに、日本で2009年に大訪問団を組んで訪中したことがありましたが、それ以外にも現在与党の自民公明に属する議員も「日中交流」という名のもとで、訪中しているところがあるので、日本に対してもこの手法が使われていると感じますね。

2009年の訪中の様子(らしい)

  もちろん日本と中国の関係を完全に断ち切るのは難しい事ですが、国会議員の先生方や大企業の経営者には「中共がならずもので常識が通用せず、虎視眈々と日本の支配をねらっている」という点を忘れずに交渉などを行なってほしいものです。

  また、中国へご招待という方法以外にも、中国で商売をしている台湾企業、特に影響力のある大企業に対して脅したり、圧力をかけたりして、中共に有利になるような発言をさせたりしております。実例を言うと、台湾プラスチック集団の総裁王文淵氏が2011年12月28日に、EVA航空や貨物のEVERGREEN社を有する長栄集団の総裁張栄発氏が2012年1月3日公の場で「一つの中国に対する共通認識の合意」と言われる「92年コンセンサス」を認めている立候補者を支持すると表明しました。またHTCの董事長王雪紅氏も2012年の総統選投票日前に記者会見で「もし92年コンセンサスが無ければ、台湾は非常に不確定な社会である」と明言しました。つまりは、経済面で影響力のある人物に対して脅しや圧力をかけて中台統一という風潮を民衆に植え付けようとしていたことが明らかになっております。

  これ以外にも、台湾は期日前投票が出来ないので、当然海外在住者も在外投票制度もあるわけではないので、選挙の際にはこぞって台湾へ帰国し投票するという状態です。そこにつけこみ、中国にいるビジネスマンとその家族に対して格安のチケットを提供して台湾へ一時帰国させて特定の候補者へ票を流そうとしている事も明るみになっております。

  例えば、台湾との事務的窓口である国台弁は中国の全国台湾企業聯宜会、つまりは中国にいる台湾企業の連絡会という組織ですね、それに対して、中国の航空会社によるチャーター便を提供し、「選挙と春節キャンペーン」という名の下で市場価格の半額に近い形で航空券を提供しておりました。また、台湾籍の従業員に休暇を与えたり、航空券への補助金を出したりして、台湾の選挙に少しでも影響を与える ように工作をしていたことが知られるようになりました。

  幸い日本では在外投票制度が確立されており、このような手法を用いる事が出来ませんが、経済界の重鎮などを利用して、中国の経済成長は素晴らしく、輝かしい未来はある、という幻をみさせて、国民を親中にさせるという手法を行なっていると考えるが妥当かと思います。妙佛DeepMaxさんも仰っていますが、中国経済に幻想を抱くのはやめて、そろそろ中国でのビジネスから別のところへビジネスを移すことを考えなければならないと私も思います。

はい、以上が選挙への介入に対しての中共の浸透工作でした。日本はどの程度進んでいるんでしょうかね。私個人的には中共を支持する議員や政党が与党に存在している時点で台湾よりも酷い状況なのかもしれないと考えます。

  またちょっと話が脱線してしまいますが、言論人という部分、特にネット社会においては、最近、愛国を謳いながら、実はその人の言動を見てみると日本と台湾を分裂させたい中共の利益に加担しているような発言が見られるケースが増えています。具体的な内容を言うと、その言論人のファンに攻撃されるので、申しませんが、いずれにしても、台湾を乏しい根拠で貶めようとしている言論人がいるのは事実であります。台湾を過度に褒めるような言論に疑いの目を向けるのは構いませんが、正当に評価しようとする主張、デマを指摘する主張に対しても、「台湾政府、台湾人、台湾企業は結局怪しい」と反論することは、中共の片棒を担いでいるのと同じだという事、認識していただければ幸いです。


2つ目ですが、台湾人によるロビー活動や政府への圧力となります。

中共は台湾の民間団体を通して台湾政府の対中政策を改めるよう操ろうとしております。長年にわたり、正常な経済貿易や文化交流を中断させたり、台湾国内の民間組織や民間企業に対して政府に圧力をかけるよう迫っております。

例えば2016年に民進党が与党になった後、92年コンセンサスはそもそも無かったと表明しましたが、中共はそれに対して、中国からの観光客を大幅に減らし、台湾観光産業に大打撃を与えました。それにより2016年9月には政府に対して強硬な対中政策を止め緊張状態を緩和するよう求めた抗議デモに1万人の台湾人、特に観光業に従事している人が参加していました。

また2019年に政府が推し進める「反浸透法」に対して、中共は全国台湾企業聯宜会、先ほども出てきましたが、中国にある台湾企業の連絡会みたいな組織を通してこの法律の成立への反対を表明させたり、また親中メディアを通して反対する記事を書かせたりしておりました。

メディアという点に関しては、日本は台湾よりも中共による浸透工作が進んでいると私個人的には感じます。台湾には反中共を鮮明に掲げるメディアが複数存在しており、親中的視点、反中共的視点でニュースを読み解く事ができますが、日本は殆どのメディアが中共に不利なニュースをスルーしたり、大きなことを些細なことだと伝えたりしておりますので、メディアへの改革が必要なのでは?と思っております。また、残念なことに、TVや新聞が親中的な主張や記事が多いと気づいた人々が、情報を得る場所としてネット社会に移行したものの、デマやフェイクに気が付かず鵜呑みにすることが後を絶たないような気がします。台湾もそうなのですが、マスコミ以外にもネット社会においても所謂五毛党やインフルエンサーを通して浸透工作をしているんだと考えられます。これは3つ目の手法と重なる部分にもなりますね。

では3つ目。先程もちらっと述べましたが、台湾の輿論を操るために台湾の大手メディアや小規模メディアに対して、台湾政府、つまりは民進党政権の批判と中共に有利な内容を流すよう報道内容の指導を行なっております。

実例を挙げると「中国旺旺集団」は2007年から2017年までに中共からの補助金152.6億元、日本円に換算すると約530億円を受領していることが明らかになっております。旺旺集団は新聞では中国時報、テレビでは中天新聞などを有するグループであり、フェイクニュースや中共プロパガンダを流すメディアとして有名です。先日香港で廃刊となったアップルデイリー、蘋果日報の台湾版の2019年7月11日の記事では「紅い浸透」23社の台湾メディアが蔡英文批判、中共官報メディアと一字一句違わぬ内容」という見出しと共に「中共がメディアに対して指導を行なったことに触れており、その内容が7月9日に中共の台湾連絡窓口である国台弁が掲載した台湾政府を批判する内容と同じであると説明しておりました。

では、日本のメディアはどうでしょうか?英国guardian紙の記事では中共プロパガンダを折り込み広告として頒布している新聞社として毎日新聞を例に挙げているように、中共のプロパガンダ機関になっているメディアが毎日新聞や朝日新聞、NHK、テレビ朝日など多く存在しております。

※ガーディアン紙は毎日新聞の発行部数を6.6mと表現している事より朝日新聞と毎日新聞を間違えているのは無いか?との指摘もあります。

更には先ほど述べたように台湾には反中共の立ち位置が鮮明な大手メディアがある事に対して日本の大手メディアでは日中記者協定の影響なのか分かりませんが、強烈に中共を批判するような大手メディアが殆どないのが現状かと思います。それが故に、TVや新聞しか見ないような日本人は、中共の脅威はもちろん、今まさに日本が中共に浸透されつつあることすら気が付かない状態であるという点、本当に心配であります。

深田萌絵さんと中共半導体企業の関係を教えて!

  今日は数年前から中共肝いりの国産半導体製造プロジェクトについてご紹介いたします。このプロジェクトは5省6社にも上り、各社数千億円から最大2兆円弱の金額が投資されており、合計すると数兆円というお金が投資されて外国に頼らない半導体を作る体制を作っていこうという、もはや国家プロジェクトと言ってよいくらいの投資が盛んにおこなわれていました。

  ですが、結果から言うとどれも途中で頓挫して失敗に終わりました。中には詐欺グループが大ぼらを吹いて、何千億円というお金をだまし取ったという会社もありました。HSMCって会社ですね。ただ、殆どの場合、これだけの大規模投資であるが故に関係者、つまりは美味しい思いをしようとする輩が多くそれぞれが中抜きしていくと最終的に投資できる額がとても少なくなるのはご想像に難くないと思います。そのため、結局設備投資も中途半端、そして何より熟練の技術者は引き抜きでなんとかなると思っている体制ではとても半導体製造なんてできるわけもありません。

では、簡単ではありますが、失敗例をご紹介いたしますね。

2015年南京経済技術開発区に德科碼半導體科技有限公司という会社が設立され、設立当初は南京のTSMCと呼ばれるくらい期待されており、約3000億円の投資が予定されておりましたが、結局倒産しました。

2016年江蘇省淮安市に徳淮半導体有限公司という会社が設立され、7000億円弱が投資される予定でしたが、現在は開店休業状態。従業員からは未払い賃金の支払いを求められております。

同じく2016年、貴州省政府は数千億円を投じて米国クアルコムと華芯通半導体科技有限公司という合弁会社を設立しましたが、2019年には継続が難しいと判断され、閉鎖されました。

 2017年、四川省に米国のチップファウンドリーGLOBALFOUNDRIES と成都市政府との提携により、9000億円の投資計画で格芯集積回路製造有限公司という会社が設立されましたが、現在は閉鎖されております。

 2018年に陝西省に6000億円規模の投資で陝西坤同半導体科学技術有限公司という会社が設立されましたが、現在は幹部クラスが全て退職しており実質開店休業状態であります。

そして最後は、2兆円弱の投資が計画されていた武漢宏新半導体製造有限公司HSMCですが、2019年12月に最先端のEUV装置を納入するというセレモニーを大々的に行いましたが、結局は冒頭で申し上げたように詐欺グループによる大規模詐欺だったという事件でございます。もちろん現在は閉鎖されております。

ということで、中共肝いりの半導体製造プロジェクトはことごとく失敗しております。恐らくどの会社も中国人気質というか金儲けの方にばかり注目されて本気で半導体を製造していこうと考える人が指導者や会社幹部にいなかったために失敗したのだと思われます。唯一の成功と言っては変ですが、SMICくらいがちゃんとした半導体を製造している感じでしょうかね。しかし彼らの最先端技術は28ナノ、TSMCは5ナノということで、約10年の開きがあると言われております。皆さん、10年前の携帯電話、またはスマホと今のスマホを比べてみれば分かると思いますが、日進月歩のIT産業で10年の開きというものが、どれだけ性能に差があるかご理解いただけると思います。


さて、今日の本題となります。TSMCの日本誘致に反対しているITビジネスアナリストがいますが、その彼女が経営する会社と先ほど中共トップ肝いりの国策プロジェクトとして登場した会社、陝西坤同半導体科学技術有限公司の関連企業ケントンIoTテクノロジーと業務提携を行なっているという情報があり、皆様にご紹介したかったのであります。

両社の親会社は「坤同科技(北京)」と言い、坤同半導体の60%の株式とケントンIoTの大半の株を有しております。つまりは半導体とIoTは兄弟会社と言ったら良いのでしょうか、「坤同科技」という共通の親会社であるという点ですね。大きな枠組みで言うならば「坤同科技集団」というグループに属している企業となります。また会社所在地も同じフロアの1号と2号ということなので、同じ場所と言っても問題ないと思います。役員に関しても詳細は省略しますが、董雄という人物が親会社を含めて絡んでおります。

そんな国家プロジェクトに参与するような会社が所属するグループ企業と業務提携しながら、一方では「解放軍ともつながっているTSMCの日本誘致は売国行為だ!」なんていうのはいささか滑稽に感じます。そういうことを主張する前にまずはご自身の坤同科技集団との関係性を公の場で説明するべきだと私は考えます。ちなみにご当人は

「ケントン半導体は、メルマガでも書きましたが浙江財閥に乗っ取られています。」

とFacebookでは説明されております。何が言いたいのかよく分かりませんが、恐らく純粋に半導体企業であったケントンと業務提携をしたけど、その後ケントンが浙江財閥に乗っ取られてしまった、私は悪くないんです、とでも言いたいのでしょうかね。

まぁ、業務提携ということだけなら、お金儲けを目的として行う事はあるし、本人曰く、金銭のやり取りはないということなので、百歩譲って目を瞑るとしましょう。

ところが、最近になって平成30年の裁判記録にトンデモナイ事実が書かれていたようです。

どうやらご自身が抱えている裁判で資産の仮差押え命令が出されたこと自体が違法だと主張した訴訟を国に対して起こしておりました。結論としては門前払いだったようなのですが、その原告、つまりは訴えた人は、深田さんだけでなく、先ほど述べたケントンIoTテクノロジーが入っているというものでした。

つまりは、中共国家プロジェクトに参与した企業の関連企業と結託して日本国を相手に裁判を起こしているということです。深田さんの会社と日本の利害関係者で国を相手に訴えるというのなら、理解できるのですが、常日頃から「ファーウェイは危ない、TSMCは中共とズブズブで危険だ!」と中共の脅威を訴えている人が、中共とズブズブの企業と結託して日本国に対して訴訟を起こしているという状態なんです。これ、深田さんを支持する方はどうとらえているんですかね?知りたくないですか?私は少なくともメルマガのようなプライベートな場での説明ではなく公の場所でしっかりと説明してほしいと思っております。

またぜひとも深田さんを支持している方は、一体全体どういう状況なのか、本当に中共と関係がないのか、知っている範囲で構いませんのでコメント欄に書いていただければ嬉しく思います。

はい、今日はこんなところでしょうかね。要点としては、半導体産業はお金を出しただけで簡単に立ち上がるという訳ではない、ということ。そして、中共とズブズブの関係を持っていることを隠しながら「愛国」を叫んでいる言論人がいるということですね。

2021年6月28日 編集(八度妖)

tsmcを敵視してるのは日本人だけ?

まずはこちらのツイートをご覧ください。

これは、TSMCを敵視している某ITビジネスアナリストのツイートですが、彼女の論調は、TSMCは中共とズブズブで危険な会社、こんな会社と手を組もう、日本へ誘致しようとする政治家や経産省は売国奴だ!みたいな主張をしており、且つ、TSMCは台湾の会社ではなく、中国人の会社だ!台湾人はTSMCに搾取されて苦しんでいる!みたいな主張もしております。

皆さんは、この主張に対して、どのようにお考えでしょうか?私は少なくとも台湾独立または建国を目指す台湾人の感覚では、TSMCが台湾国民を搾取しているなんて、あり得ないという考えを持っていると思っております。

そもそもtsmcですが、「護国神山」、国を守る神様の山、と呼ばれており、台湾経済そして国防においても不可欠な存在であり、半導体製造において、tsmcの関連企業を含めると、多くの利益、そして雇用も生んでいるので、お金の面だけ見ても、とても搾取しているという事はできません。もちろん、関連企業ではない日本の企業も、取引先ということで、tsmcはsそれら企業から材料を購入するなど大きい金額の取引が行われている訳です。そしてtsmcはサプライヤーと呼ばれる材料や部品などを提供する会社をパートナーと呼び、決して商品を安く仕入れることに重きを置いておらず、むしろ高い品質かつ安定的に供給できることに重きを置き、調子が悪い場合にはそれができるようアドバイスを与えて、TSMC連合軍の中に熱く迎い入れようとする戦略をとっており、決して商品を安く提供させるなど、下請け企業をイジメるということはしない企業である事付け加えておきます。一方、台湾を代表する一つの巨大企業と言えば鴻海精密工業が挙げられますが、こちらはTSMCのような良いイメージはありません。理由は想像通りでtsmcのような考え方をもっていないからでございます。


さて、これだけの理由だけで、台湾人がtsmcを「護国神山」と言っているわけではありません。では、なぜ台湾人がtsmcを護国神山というのか、最近のエピソードを簡単にご紹介いたします。

台湾は国産のワクチン開発と生産が急ピッチで進められておりますが、5月上旬からの感染拡大で、台湾国民からワクチン接種を求める声が強くなっているものの、台湾は中共からの妨害でワクチン購入が出来ませんでした。しかし、日本やアメリカがワクチンをある程度の数を供給し、国民の不満が少なからず解消されたことは皆さんご存じかと思います。ただ、大多数の国民が接種できるレベルには至っておらず、未だに国内からワクチンを求める声が上がっております。そんな中、早い時期からワクチン購入に手を挙げたのが、鴻海の創始者郭台銘氏、テリー・ゴウ氏ですね。彼の動きを政治的パフォーマンスだ、という声が多いものの、台湾国民のためにワクチン購入に一役買おうとしている姿は批判する必要はありません。しかし、まぁ、購入しようとするワクチンが中共と関係しているかもしれないという部分では、私的には「余計なことするな」と言いたいですけどね。

いずれにしても、テリー・ゴウ氏は、ワクチンを台湾国民のために買うけど、購入した一部のワクチンは自社向けとして使うけど、いいよな?的な条件付きでやっているわけでありますし、何よりきちんと製薬会社の証明書を出してほしいという条件を未だに満たすことができていないので、まったく進捗が無い状況でございます。

ところが、最近になって登場したのがTSMC。500万回分のワクチン購入の担当窓口になるということで、話が一気に進んだ感じがありますが、tsmcが無償で提供するという神対応。

自由時報の記事の一部となるのですが、以下のようなニュースがありましたので和訳いたします。

TSMC「無条件で」ワクチン購入し寄付 民進党議員:TSMCは無欲で貴重

蔡英文総統は昨日(6/18)TSMC董事長のマーク・リュウ氏と鴻海董事長のテリー・ゴウ氏とワクチンについての商談を行ない、行政院も昨日正式にこの2社を政府のビオンテックワクチン購入の交渉権を与えると発表した。これに対して、立法委員(国会議員に相当)の管碧玲(かん へきれい)氏は外国メディアが報じた「アップル社が5月にTSMC社員とその家族に対してワクチン接種を提供した事」を引用しながら、今回のTSMCが「無条件」でワクチン購入と寄付をする行動は貴重であると述べた。「今日、私が多くの台湾同胞に知らせたいことは、TSMCは私利私欲に走らないという事である」と付け加えた。

以下省略
自由時報 2021年6月19日
https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3575053

記事はもう少し詳細まで書かれておりましたが、冒頭だけでTSMCが今回の疫病に関して、企業イメージをアップするという目的も含まれているでしょうが、それでも一部は自社向けで使わせろという鴻海とは異なり、購入するワクチン全てを政府に無償で提供するという格の違いを見せつけられたというか、そもそもTSMCの創始者モリス・チャン氏が人格者とも言われる人物であるからこそ、彼は今は完全にTSMCの経営から手を引きましたが、その社会貢献の精神は引き継がれている出来事だと思いました。それにしてもワクチン購入にあたり、今世界規模で不足している半導体の受託製造企業であるTSMCを交渉の窓口に持ってくるあたり、蔡英文政権は言葉は悪いですが、戦略的にうまく駒を使っているなぁと思います。以前の動画でもお伝えいたしましたが、TSMCは李登輝元総統のバックアップのもと、始まった会社であり、国策が反映されている会社であるため、中共の脅威に毅然と対抗している蔡英文政権とも非常に緊密な関係を持っております。

ところが、日本ではTSMCは中共の手先だ、とかモリス・チャン氏が浙江省出身で中共とズブズブの中国人だという荒唐無稽(こうとうむけい)の主張をする日本人が多くいる事が非常に残念です。どれだけ台湾情勢を知らないのか、知ろうとしないのか。周りにならず者国家が沢山いる中、唯一自由と民主という共通の価値観を持っている隣国なのですから、疑心暗鬼になるのは宜しくないと思う訳であります。そもそも台湾を懐疑的に見る人の根底には「台湾人は所詮漢民族。漢民族であるから、最終的に中華側につくぞ」という中華プロパガンダで脳内が染まってしまっているというなんとも滑稽な状態であることが多いんですよね。よろしいでしょうか、台湾人は漢民族ではないということ、改めて認識していただきたいものです。

以下はDNAなど科学的な観点から研究している大学名誉教授の記事となりますので、ぜひご覧いただければと存じます。

■台湾人の大半は漢族に非ず 伊原吉之助(帝塚山大学名誉教授)
https://jinf.jp/feedback/archives/28623

2021年6月26日 編集・翻訳(八度妖)